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4月4日

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 今日は週一で習っていたピアノのレッスンの日でした。私は小学一年生の時からピアノを習い続けており、今も担当している森先生とはもう十五年の付き合いになります。先生は正確な年齢は知りませんがかなりご高齢で、第三のおばあちゃんって感じです。正直現在十三歳の弟よりも付き合いが長いです。そんな先生とのレッスン日。精神科とは言っていませんが、病院に行くと伝えていたので体調が悪かったと思われたのでしょう、大丈夫か聞かれました。私はなんと言うか一瞬迷ったものの、長い付き合いの先生です。全て話すことにしました。

「えっと、言ったのは精神クリニックなので体調は全然大丈夫です。」

「精神科?何かあったの?」

「えっと、その、耳が。おかしいというか、何か音が不快に聞こえて...。」

「へぇ、何か病気?」

「ミソフォニア、音嫌悪症ってやつらしいです。」

「そう...大変ねぇ。全部の音が嫌?ピアノも?」

「いや!特定の音だけで...。」

「そう。じゃあまあ、私が出した音で嫌な音があったら言ってね。」

先生は何の気なしに言ったのだと思います。社交辞令だったのかもしれません。でも私は、その先生の言葉に思わず涙がこぼれそうになりました。先生にバレないよう後ろを向いて堪えましたが、それほどまでに嬉しい言葉でした。実際には、家族の音のみ不快に感じるので、先生の音を不快に感じることは無いのですが、心遣いが温かく、この時の私にとって心の拠り所になる言葉でした。
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