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おまけ
龍神様の真実(おまけその壱)
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龍平が訳の分からぬまま龍神様と暮らして2日目のこと、龍平はようやく自身の置かれている状況を理解しました。そしてなぜか上機嫌に龍平の衣服を洗濯する龍神様に声を掛けました。
「龍神様…俺は龍神様の嫁になりに来たわけではありません。あなたを退治しに来たのです。」
「龍平、お主初めて来た時もそう言ってたなぁ。だが、なぜ私が龍平に退治されなければならないのだぁ?」
「なぜって、あなたは村人を厄災から守ることもせず村の食料を消費し、あげく村の人間を嫁にしようとしたからですよ。村の者は貴方の神の力を恐れ手出し出来ませんでしたが、貴方を迷惑と思っているのですよ。」
「なんとぉ、罰当たりな奴らだなぁ。誰が厄災から村人を守る使命も怠っていると言うのだぁ。私はお前たち村人を厄災の前兆が起こる前から神の力で守ってやっとるぅ。だからお前たちは気づいてないだけだぁ。」
「どういうことです?」
「お前たちは厄災がきてないから、守るという使命を怠っていると思っているのだろうがなぁ、違うぞぉ。そもそも厄災が起こる前に起こらないようにしているのだぁ。」
「つまり…厄災が起こっていないのではなく、龍神様が起こらないように俺たちを守ってくれていた、ということですか?」
「そうだぁ。全く、失礼な奴らだのぉ。」
「なんだ…そうだったのか。それは何とも失礼を。」
龍平は龍神様の真実を知り、自分たちの愚かさに気づきました。そして龍神様の存在は悪ではないと思いなおしました。
「じゃが!!良い良い!代わりにこんなに可愛い嫁をくれたからのぉ!許すぅ!」
「え、嫌だから俺は嫁では」
「龍平、今日こそは私と同衾してもらうぞぉ。なあに、まだ手は出しはせんから安心せいぃ!」
「え、嫌です、というか退治の必要がないなら俺は」
「うぶなやつじゃなぁ、ははは。」
「違います、って、話を聞いてくだされ!!」
こうして龍平は龍神様の真実を知り、悪ではないことを思いながらも村に帰ることなく何となく龍神様の下で不自由なく暮らし続けたのでした。
「龍神様…俺は龍神様の嫁になりに来たわけではありません。あなたを退治しに来たのです。」
「龍平、お主初めて来た時もそう言ってたなぁ。だが、なぜ私が龍平に退治されなければならないのだぁ?」
「なぜって、あなたは村人を厄災から守ることもせず村の食料を消費し、あげく村の人間を嫁にしようとしたからですよ。村の者は貴方の神の力を恐れ手出し出来ませんでしたが、貴方を迷惑と思っているのですよ。」
「なんとぉ、罰当たりな奴らだなぁ。誰が厄災から村人を守る使命も怠っていると言うのだぁ。私はお前たち村人を厄災の前兆が起こる前から神の力で守ってやっとるぅ。だからお前たちは気づいてないだけだぁ。」
「どういうことです?」
「お前たちは厄災がきてないから、守るという使命を怠っていると思っているのだろうがなぁ、違うぞぉ。そもそも厄災が起こる前に起こらないようにしているのだぁ。」
「つまり…厄災が起こっていないのではなく、龍神様が起こらないように俺たちを守ってくれていた、ということですか?」
「そうだぁ。全く、失礼な奴らだのぉ。」
「なんだ…そうだったのか。それは何とも失礼を。」
龍平は龍神様の真実を知り、自分たちの愚かさに気づきました。そして龍神様の存在は悪ではないと思いなおしました。
「じゃが!!良い良い!代わりにこんなに可愛い嫁をくれたからのぉ!許すぅ!」
「え、嫌だから俺は嫁では」
「龍平、今日こそは私と同衾してもらうぞぉ。なあに、まだ手は出しはせんから安心せいぃ!」
「え、嫌です、というか退治の必要がないなら俺は」
「うぶなやつじゃなぁ、ははは。」
「違います、って、話を聞いてくだされ!!」
こうして龍平は龍神様の真実を知り、悪ではないことを思いながらも村に帰ることなく何となく龍神様の下で不自由なく暮らし続けたのでした。
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