集団就職の星

ハリマオ65

文字の大きさ
上 下
26 / 45

26話:イラク攻撃とソニーと任天堂のゲーム機戦争

しおりを挟む
 これにフセインはかろうじて応じた。 査察団はイラク国内に存在すると考えられていた大量破壊兵器を探したが見つからなかった。それにもかかわらず、イラクを疑うアメリカは「サダム=フセインはテロ組織アルカイダと関係しているとみられる」という大義も付け加え、武力行使でイラク政府に制裁を与えることを決定した。国連安保理の中でもフランス、ドイツ、ロシア、中国らは軍事介入に反対した。

 合意を得られないまま、アメリカやイギリスなどは有志連合を組み、3月17日にフセイン大統領らの即時国外退去を勧告。これに応じなかったため、3月20日、空爆という先制攻撃に踏み切ったのです。2003年の査察で見つからなかった大量破壊兵器は、その後も存在の証明ができないままでした。この戦争に本当に大義はあったのか、という声も多く、イギリスでは当時のブレア首相が退陣に追い込まれた。

 以上の事から9.11のテロについて、いくつも、疑問点が持ち上がり、いまだに、不明な点が多い。2004年は、オレオレ詐欺。振り込め詐欺で、警察官や弁護士を名乗った複数人が登場するなど手口も巧妙化した。また、この年に「冬のソナタ」が流行。長女が太陽光発電、風力発電、地熱発電など自然エネルギー分野の仕事で日本中を出張で動き回っていた。特に太陽光発電が国からの補助金目当てに一気に数を増やした。

 しかし、電気の需要と供給のバランスが崩れて、大きな停電などを引き起こす可能性が指摘されていて、その解決策を見いだすのが至上命令となっていた。1つは、電気の需要の少なく、余っていること木、例えば水力発電所の下に貯まった水を電気モーターでくみ上げて、ダムの貯水量を上げて、明日の発電にそなえる、揚水発電が行われるようになった。

 更に、もう一つ、過剰につくられた電気を保存しておく方法について、大企業各社で、大規模な実験が開始された。しかし日本で有力されていた地熱発電については、温泉施設の反対が大きいため、その動きが鈍かった。それでも日本の電気代が高いので電気を使って、くず鉄をとかして鉄を再生する電炉製鉄事業者の中には割引率の高い深夜電力・通常時の半額を利用し深夜に仕事をする工場もあった。

 そして2004年が終わりを告げて2005年となった。その頃、長男の一郎は、ソニー・プレーステーションで新しい技術DVDなどを投入して売り上げを増やそうと躍起になっていたが、任天堂のゲームの手軽さ、面白さの牙城はなかなか堅くて崩せないでいた。しかし、これに対してソニーは、2006年11月にブルーレイディスクを採用したプレーステーション3を発売した。

 発売当初は「AVとネットとゲームが一体となって溶け合うような世界」を目指していた。ゲーム・アーカイブスを利用することによってプレーステーション用のソフトを有償ダウンロードしてプレーステーションⅢやプレーステーション、ポータブル、ビータでソフトを利用することも可能になった。そのため初回出荷量は量産体制が整わず8万台と限られたために即完売で、しばらくは入手困難だった。

 しかしプレーステーション3の製造が順調に行き、1か月あまりで品不足は解消された。そしてプレーステーションがゲーム機器を席巻するかに見えたが、その後、数年、苦戦が続いた。そして海藤一郎がゲーム機械の仕事から、もっと、夢のある仕事をしたいと上司に2006年に訴えた。しかし、犬型、ロボットのアイボも、ほぼ同じ時期に開発が終わりを告げた。

 パソコン事業も競争激化で厳しい状態。しかし、ソニーはプレステーションのゲームの愛好家に支えられて、これからも継続して行くと上司に諭された。新しいシステム、半導体技術で高度なゲームの要求に答えられる半導体で息の長い事業展開ができるはずだと説明された。その時こそ、優秀な技術者が必要なんだと言われプレーステション事業部の技術者として残ることを決意した。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

曾祖母の秘密

ハリマオ65
現代文学
*祖先のお宝と突然の不幸、子供、親戚、友人への援助は、身を助けるものだ!! 1995年8月13日の早朝に電話が鳴り金井次郎と奥さんの交通事故で死亡を知る。幸い長女・秀子と長男・秀二は軽傷で済んだ。残された秀子、秀二の兄弟をどうするか親族会議を開き祖父の金井一郎の家に住んだ。その後、両親を亡くした金井秀子、秀二など若手も進路を決め家を後にした。金井義朗と一郎は仕事と投資で資産ふやしていくが。その後、巻き込まれ・・・。  是非、本編をご覧下さい、宜しくお願いします。この作品はカクヨク、星空文庫、ツギクル、小説家になろうに重複掲載。

我ら同級生たち

相良武有
現代文学
 この物語は高校の同級生である男女五人が、卒業後に様々な形で挫折に直面し、挫折を乗り越えたり、挫折に押し潰されたりする姿を描いた青春群像小説である。   人間は生きている時間の長短ではなく、何を思い何をしたか、が重要なのである。如何に納得した充実感を持ち乍ら生きるかが重要なのである。自分の信じるものに向かって闘い続けることが生きるということである・・・

メロディーが聞こえない

コミけん
現代文学
メロディーが聞こえない どんな有名な歌の歌詞だけ見てもどんな有名な詩を読んでもきっとそうだろう。 メロディーは聞こえない 与えられた何かを共有しなければ同じメロディーは聞こえることはないんだ。 メロディーを探して 旅に出た僕の挫折しまくりの人生の唄

僕は愛されて

有箱
現代文学
僕は愛されている。 ――そう思っていた。あの日までは。 * 僕は社長の息子として、厳しい教育を受けて育った。 故に既に多くの知識を持っていたが、コミュニケーションの為に庶民学校へ進学する。 授業の退屈さとは裏腹に、意外にも学校は楽しかった。なぜなら、多くの友人が出来たからだ。 人が寄りつく、本当の理由になんて気付かなかった。全てが崩れ始めたのは、父の会社の倒産がきっかけだった。

低学歴 高脂肪

暗黙 了
現代文学
低学歴高脂肪な田舎町のスナックのマスターが自分の人生について思い出していく。綺麗事が嫌いで冷めてるわけじゃなく無関心なわけでもないが、少し人と違った感性をもっている。そう、100円のガチャガチャのカプセルにいつも入って世の中をふわふわ浮いているようなそんなマスターの人生、彼は幸せだったのか?

あなたの隣で初めての恋を知る

ななもりあや
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。 その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。 そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。 一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。 初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。 表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。

何故か正妻になった男の僕。

selen
BL
『側妻になった男の僕。』の続きです(⌒▽⌒) blさいこう✩.*˚主従らぶさいこう✩.*˚✩.*˚

【アルファポリスで稼ぐ】新社会人が1年間で会社を辞めるために収益UPを目指してみた。

紫蘭
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスでの収益報告、どうやったら収益を上げられるのかの試行錯誤を日々アップします。 アルファポリスのインセンティブの仕組み。 ど素人がどの程度のポイントを貰えるのか。 どの新人賞に応募すればいいのか、各新人賞の詳細と傾向。 実際に新人賞に応募していくまでの過程。 春から新社会人。それなりに希望を持って入社式に向かったはずなのに、そうそうに向いてないことを自覚しました。学生時代から書くことが好きだったこともあり、いつでも仕事を辞められるように、まずはインセンティブのあるアルファポリスで小説とエッセイの投稿を始めて見ました。(そんなに甘いわけが無い)

処理中です...