福の神の末裔の波乱爆笑の人生

５話：岩波さんと急接近と東日本大震災

　早めに仕掛けた、ショウリュウケンが、外へふくらむようにして駆ける。逆に３番手トーワベガ、中団から差を詰めたイコールパートナーが、内へ切り込む。馬場の真ん中を通ってビコーフェザーも脚を伸ばした。最終障害を飛び終えてからは、この６頭が大きく横に広がって、叩き合う長距離障害レースでは、珍しいことになった。激しい争いから抜け出したのは、内沿いの２頭、トーワベガとイコールパートナーだ。

　やがて、イコールパートナーがトーワベガを押さえ込み、１着ゴールを果たした。この様子を見た、岩波祥子さんは、不断に見た事がないほど、興奮して勝ったーと歓喜のおたけびをあげた。慌てて払戻金を見ると単勝、５５４０円、複勝、１３５０円で1人当たり６８９００円となり窓口で受け取った。幸手は、彼女に君は、勝利の女神だと、おどけて言った。

　帰りは、新宿高層ビルの上層階のレストランで、夕食を食べて、今日のレースの話に花が咲いた。幸手が、君のあんなに真剣な姿を見た事がないと笑いながら言うと、仕事も真剣よと言い返した。次、今日はどうだったと彼女に聞くと興奮して、めちゃくちゃ面白かったと語った。また連れて来てねと、言われ、わかった。今度は、中山競馬場にも行ってみたいわと言うので、また、都合の良さそうな日を見て、誘うよと言った。

　精算の時、幸手が、ここの支払いは、君のお陰で、勝てたのだから、僕が払うとよ言い、支払った。足早に、その後、寒くなって来て１２月を迎え、２０１１年を迎えた。この年は、山陰を中心に大雪となり、 雪の重みで転覆・沈没した漁船が、４２２隻に上ることが判明した。中東で起こったジャスミン革命による混乱でチュニジアに足止めされていた日本人旅行者のうち、１１７人が出国した。

　１月２９日、宮崎県の延岡市と川南町の２農場で、高病原性鳥インフルエンザの感染が確認された。２月２日にも大分県大分市の養鶏場で、高病原性鳥インフルエンザの感染が確認された。そして、２０１１年３月１１日、１４時４６分頃、マグニチュード９で、日本国内の観測史上最大の大地震が、発生した。この地震は。日本の三陸沖の太平洋を震源として発生した超巨大地震。

　世界でも１９００年以降で4番目に大きな巨大地震。最大震度7を宮城県栗原市で観測した。高さ１０メートル以上の大津波が、岩手県・宮城県・福島県を中心とする東日本太平洋沿岸に甚大な被害をもたらした。本震の地震動とそれに伴う津波。その後の余震は東北から関東にかけての東日本一帯に甚大な被害をもたらした。死者・行方不明者数は約１万８千人で、災害関連死を含めると合計、約２万２千人となった。

　そのため、日本における第二次世界大戦後、最悪の自然災害と言われた。一方、東京電力、福島第一原子力発電所では、東北地方太平洋沖地震による強い揺れや津波により原子炉の冷却機能が失われる悲劇に、見舞われた。その後に炉心溶融を伴う深刻な原子力事故に進展、放射性物質が拡散し周辺住民が長期にわたり避難する事態となる。翌、３月１２日、３時５９分頃、最大震度６の長野県北部地震が発生した。

　長野県北部と新潟県中越地方にまたがる地域、長野県下水内郡栄村と新潟県中魚沼郡津南町との県境付近で発生した地震。逆断層型の内陸地殻内地震で、マグニチュード６.７ 、最大震度６強。本震に続いてマグニチュード５以上の２回の余震が2時間内に相次いで発生した。一番被害の大きかったのが、長野県下水内郡栄村であったため、栄村地震とも呼ばれた。この地震は、東北地方太平洋沖地震によって誘発されたものと見られた。

　３月１３日、東京電力は、東日本大震災および福島第一・第二原発事故の発生を受けて、電力不足を想定したため、一時的に電気の供給をストップさせる輪番停電「通称：計画停電」を実施することを発表し、翌１４日、東京電力の輪番停電を政府が了承し、開始された。

　３月１５日２２時３１分頃、静岡県東部地震が発生し静岡県東部では、最大震度６強と大きかった。こちらも、東北地方太平洋沖地震によって誘発されたものと見られる。３月３１日、グランドプリンスホテル赤坂「旧・赤坂プリンスホテル」が閉館した。