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ハリマオ65

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56話:両親とのポルトガル旅行2

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 通行人に聞くと、セラ・ド・ピラール修道院だと言い。タクシーで、すぐだと言われてタクシーを呼んでもらった。タクシーが着くと英語で佐野公康が夕方まで観光したいが、回ってくれるかというとOKと言い、最初、ポルト大聖堂へ行こうと言い出発した。そして到着しボランティア・ガイドさんが説明を始めてくれた。ポルト大聖堂はポルト市内で最も古い建造物でありポルトガル国内で最も重要なロマネスク様式建築の1つ。

 現在のポルト大聖堂はフーゴ司教の後援のもとで1110年頃に建立が開始されて13世紀に完成されたもの。最初はロマネスク様式で建てられたが、その後、ゴシックやバロック様式による増改築が繰り返され現在の姿になった。南側翼廊はゴシック様式の回廊でヴァレンティン・デ・アルメイダによりバロックのアズレージョ「彩色タイル」で装飾された。アズレージョには聖母マリアの一生とオウィディウスによる大変化が描かれている。

 初期ロマネスク様式の回廊遺構にはいくつかのサルコファガス「棺のための石製の入れ物」が残されており、テラスはアントニオ・ヴィダルによってアズレージョで装飾されている。聖堂参事会会議所の格間天井には、道徳的な意味を持つ寓話が描かれていた。両親とも美しいアズレージョが気に入って、じっくり眺めてた。次にクレリゴス教会へ行った。ここは18世紀に建てられたバロック様式の教会。

 併設の高さ76メートルのクレリゴスの塔は、ポルト随一の高さを誇るポルトのシンボル的存在。教会内部に入ると重厚な外観とは対照的に、甘やかな色使いが美しいクレリゴス教会の内部。淡いピンク色が印象的な内壁や天井を、黄金の装飾や精巧な彫刻の数々が彩り、ため息をつきたくなるほど優美な空間に仕上がっていた。母が思わず素敵と言って多くの写真を撮った。

 クレゴリス塔に登るかと佐野公康が両親に聞くと、ここまで来たのだから登ろうと言い、何回も途中で休みながら225段の長い階段をのぼり切ると、ポルト市街のパノラマが一望できた。クレゴリスの塔の高さは76メートルですが、それ自体が坂の上に建っているため、さらに高く感じられた。建物が身を寄せ合うように密集するポルトの街並みはまるでおもちゃのようだった。反対側にドウロ川に面してオレンジ屋根の建物が一面に広がる風景。

オレンジ屋根の建物の間から、ポルトを代表する教会、カテドラルをはじめとする歴史的建造物の塔が見えた。坂の多い街でオレンジの屋根が段々畑のように連なり郷愁を誘う。そして十分観光を楽しんでタクシーの運転手にチップを渡しホテルに帰った。19時に夕食にとりに近くのレストランに行き、ホテルに帰り早めに床についた。翌日4月24日はホテルのフロントの人コスタノバへ行きたいので行き方を聞いた。

 佐野公康が、メモしながら話を聞き電車でアベイロ駅へ行き、そこからバスに乗り換えコスタノバ行きのバスに乗り換える。朝8時に出て途中でパンを買い電車でアベイロへ行き駅を降りた。アベイロ駅の白い壁にアズレージョがはってあり、素敵な駅で、少し周りを散歩して、多くの写真を撮った。母は、アズレージョって最高に素敵と喜んでみていた。徒歩数分でバス停へ行きコスタノバへ到着した。

 コスタノバにつくとカラフルな縞々の家が肩を寄せ合い建っていた。両親は、それを見て、おーと叫んだほど驚いた。「まるで、テーマパークね」と母が笑いながら言った。レストランも商店も全てがストライプの建物だ。なぜストライプの派手の模様の家に統一したのか、その理由を知りたくて昼食の時レストランのウエイターに聞くと彼が良い質問だと笑顔で言った。

 ここは昔から漁業の町で、よく霧が立ちこめる地域で前が見えにくくなる。その時、「家が目立って、直ぐに家に帰れる様にするために賢い漁師が派手なストライプの家にして、次々に真似して、今では、この通りになったって訳さ」と言い「わかったかと、軽く肩をたたくので、良く理解できた、ありがとう」と佐野公康が言った。君達は日本人かと聞くので、そうですと答えると、ポルトガルと日本は古くからの友人だと言い、日本でも漁業が盛んだそうだねと聞いた。
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