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３３話：パリバショックが引き金でリーマンショックへ

　リーマン・ブラザーズも、ベア・スターンズと同じ様にアメリカの代表的な銀行や証券会社に買収され危機を乗り切るかと思われていたが、結局、買収は見送られた。アメリカ政府が公的資金を投入するなどの救済策を講じないと発表した影響も大きいのですが、理由は、リーマン・ブラザーズの抱え込んだ負債が途方もない大きさだったからです。

　一方の佐野の長女の佐野玲子は２００８年４月にソニーフィナンシャルに就社した。この会社は生命保険、損害保険、ソニーバンクを持つ会社で将来性を高く評価されている会社だった。リーマン・ブラザーズの破たんが原因で米ドルが極端に売られ日本円が買われ、円高になり１ドル１０４円で取引されていた為替レートが２００８年１２月には８７円まで円が買われ急激な円高になった。そのため日本の輸出産業は大打撃を受けた。

　リーマンショックに直接関係していないにもかかわらず日本市場も大暴落。円高が進むと輸出産業が大損し日経平均株価も引きずられた。そのため日本の不動産市場も大荒れになり、特に首都圏の湾岸高級マンションをローンを組んで買った富裕層がたまらず売りを出した。それを見て、佐野は、横浜みなとみらいのＭＭタワーを買おう考えた。

　みなとみらいの不動産屋に行きみなとみらいの高層マンションを買いたいので情報をくれと言うと何本も電話が入った。結局９５平米、３ＬＤＫで１２５００万円の物件を１ドル８７円の超円高を利用し米国の不動産会社から日本円換算で９０００万円で買い取った。それを買っても２５０００万円を超す資産を残っていた。

　それを情報を聞いた、橫浜銀行の佐野鉄男、ソニーフィナンシャルの佐野玲子が、すごい商売したねと驚いた。そして両親がみなとみらいのＭＭタワーを買って住んだら、頻繁に泊まりに行くから、宜しくねと言った。そして本田とケイトも佐野の両親も来るようになった。しかし自宅で、おもてなしする代わりに中華街で食事したり元町に出て、買い物したり、外人墓地、山下公園などを観光するため、頻繁に訪れた。

　話を変えて経済の方であるがリーマンショックでサブプライムローンを売りつけたアメリカと高金利目当てに米国から毒入りの債券を膨大な金額を買ったヨーロッパの銀行は青息吐息となった。しかし既に、かなり前に経済ショックを受けていた日本の大手金融機関はリスクの高い高金利商品を買わなかった。そのため影響が少なく世界の中では、一番先に日本経済から立ち直った。

　そして２００９年も秋を迎え、やがて２０１０年となった。そして佐野夫妻は今度はヨーロッパへ行きたいと考え、テロの少ない国としてスペイン、ポルトガルを旅行を計画した。２０１０年４月１０日、成田からスイスのチューリッヒ経由でバルセロナに飛んでグラナダのアルハンブラ宮殿を見学し、マドリードへ飛び、次にポルトガルのリスボン、ポルトと花祭りのマディラ島・フンシャルを見て帰国と考えた。

　その旅行計画をＪＴＢを訪ねて詳細の旅行計画をたててももらった。２週間の旅行で１００万円でチケットとホテルを予約をお願いした。４月を迎え旅行に着て行く服などを買いそろえて旅行カバンも軽くて丈夫な最新鋭のものにした。そして４月１０日を迎え、早朝６時にみなとみらいから高速バスで成田へ８時に到着した。

　そして、スイス航空の登場口へ行き、続きを取り。１０時発のチューリッヒ行きの飛行機に乗り込み１２時間以上の長旅でチューリッヒ空港へ向かい１５時半に着き１７時半発のバルセロナ行きに乗り換えた。その後、バルセロナへ２時間弱の飛行で、４月１１日１９時過ぎに到着した。その後、タクシーで、予約しておいたホテルにチェックインした。

　４月１２日、朝８時に起きて朝食後、サクラダファミリアとグエル公園は事前にネット予約が必要と聞いて、ホテルのフロントで取ってもらった。そして最初にグエル公園に行き１０時半頃まで散策し、サクラダファミリアは予約した１１時から１２時半に見学し、近くのレストランで昼食を取り１３時過ぎに、コロンブスの塔へ向かった。グエル邸は外からも見えた。