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25話:攻めの投資から守りの投資へ

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 そのため、高額株の価格が、以前注目したヤフーなどを中心に強烈な下げに見舞われた。そんな2001年6月20日、以前、株投資研究家のメンバーだった斎藤勇さんと満田さんが会って相談したいと電話が入り6月22日12時に八王子駅前のデパートのレストランに呼び出された。八王子駅前のデパートのレストランに行くと久しぶりですと斎藤さん満田さんが挨拶し、佐野が、ご用件はと聞いた。

 すると佐野さんのお陰で、不動産の負債が減ったと言い礼を言われた。しかし投資資金が少なくなったので、もう一度、ヤフー株を買いたいのですが、いかがでしょうかと聞かれた。その質問に対し一般的に優良株の大きな下げは買いという相場での言い伝えはあるが、ヤフーは急上昇、急降下ですからリスキーな株ですよと告げた。今、ここで、その質問に、お答えするだけの情報を持っていないから1ケ月間待って下さいと告げた。

 それまでに、できるだけの情報と専門科にも話を聞いてくると答えた。すると、じゃーお願いしますと言い、昼食を取って別れた。翌日、N証券の担当者に電話すると、久しぶりですと言われ株は上得意のお客さんが株で損して怒られてばかりですと元気がなかった。そこでヤフー株の話をして、佐野が下げたところで買ってみたいと思った。しかし、怖い株だから少額投資が、安全だと思いますと伝えた。

 その後、2001年9月に日本初のREATファンド「不動産投資信託」が、発売されると電話連絡が入った。その資料を送るので是非検討してみて下さいと言われた。一番簡単に言うと、株に比べてリスクが、1ランクしたの投資商品とお考え下さいと言った。アメリカでは、個人投資家に絶大な支持をいただき、個人投資家の投資が多いと告げた。さらに今回のリートは、日本を代表する不動産会社の商品であり安全性は高いと語った。

 やがて9月を迎えて日本初のREATファンドの初値は、1株62万5千円となった。買いどころが、難しいから、また連絡しますと証券会社の担当者が、言うので、任せたよと、佐野が、担当者に告げた。そして投資口座の資金を3千万円にした。そうしているうちに2001年12月には、47万円まで下げた。その後、1月25日、早朝、電話が入り、24日の初値47万4千円で安値が47万2千円と告げた。

 2002年1月25日の初値が47万5千円なので、47万2千円の指し値で50株で、買い注文は、どうでしょうかと言われ、了解し47万2千円の指し値で50株の注文を出した。すると25日の晩、47万2千円の指し値で50株、合計2360万円で買え、残金が、640万円となった。電話を切る前に証券会社の担当者が、これからは、守りの投資で行きましょうねと言うので、是非、そう願いたいと答えた。

 その後、長男が都立大学数学科には入り、株投資研究倶楽部に入部したと聞いていたので、念のために意見を聞くとリートについては、あまりよく知らないし、興味もないと、素っ気ない返事が返ってきた。その寒い2002年2月3日、佐野は奥さんの文代さんと沖縄へ7泊8日の旅行に出かけた。到着初日は、レンタカーでブセナテラスという豪華ホテルに着いて海辺のビーチを散歩した、沖縄なので、それ程、寒くはない。

しかし、それでも冬で景色は良いが、海風は、やはり寒い。そのため、20分位でホテルに戻りホットコーヒーを飲んだ。ブセナテラスに2泊し、次に南下して日航アリビラに到着した。このホテルもホテル前が素敵であり、すぐ前の海も景色が良く、暖かい日に30分程、散歩すると汗をかいた。そして、ホテルに戻りカフェでお茶をしてゆっくりした。しかし食事が、今ひとつ。前のブセナテラスに比べて、美味しくないのである。

 このホテルも2泊したが、今後、宿泊する気には、なれないと感じた。その後、沖縄の最南端、糸満の沖縄平和祈念館を見学すると旅行で、浮ついていた気持ちが、一変し、奈落の底に突き落とされたような気がした。それというのも展示されている悲惨な写真や遺品の数々を見せられてからだ。今の日本の繁栄は、こういった沖縄の人、日本の先人達の犠牲の上に成り立っているのだと痛感させられた。
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