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76話:プラド、ボルネミッサ美術館と王妃芸術センター
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大きな鏡の前に集合した王家の集団肖像画だが、肝心の国王夫妻の姿が見えない。じつは彼らは画面のほぼ中央に掛かる鏡に映っている。ということは、画家は国王夫妻を描いていることになり、この絵は国王夫妻の視線がとらえた情景にほかならない。現に画家が絵筆をもっているのは右手で、鏡に映った姿ではない。では、国王夫妻の見ている情景を画家はどのようにして描いたのか不思議だ。現実と虚構の間に成立する絵画で見学者を迷宮の園に誘うには十分過ぎるほど素晴らしい。
髪の毛一本一本まで繊細に描かれている様に見えるが素早い筆致で描かれてる。ドレスやリボンなどは特に荒々しい位で質感を出しマジックを見てるような不思議な感じだった。次がディエゴ。ベラスケスのブレダの開城。この絵はスペインがオランダ、ルクセンブルク、ベルギーでとの戦いに勝利したのを記念し「諸王国の間」と呼ばれる大ホールに飾るために描かれた戦勝画。貴族でスペイン軍の将軍アンブロジオ・スピノラが描かれており、膝まずいた敗者の肩に手を当てている男性がアンブロジオ・スピノラ。
アンブロジオ・スピノラはオランダ軍に示した尊敬の態度を讃えられている。その次もディエゴ・ベラケスの作、「バッカスの勝利」でバロック期のスペインを代表する画家。タイトルが「バッカスの勝利『酔っ払いたち』」となっている通りバッカスと農民の酔っ払いたちが描かれている作品。バッカスはローマ神話のワインの神様で、この絵の中ではぶどうの葉の王冠をつけているのがバッカスになる。ディエゴ・ベラスケスにしては陽気な珍しい絵画。
その次は着衣のマハ・裸のマハ。18世紀の宮廷画家ゴヤの作品。マハとはスペイン語で「小粋な女『小粋なマドリード娘』」という意味。このモデルの女性は誰なのかははっきりしないが、この絵の注文主はスペインの宰相マヌエル・ゴドイ。着衣のマハと裸のマハはセットになっているが裸のマハの方が先に描かれた。当時スペインはフルヌードの絵画を持つ宗教上の理由でタブーだった。そのため裸のマハを覆い隠すために着衣のマハを発注したとも言われている。
最後は「イエスの復活」ギリシャ出身のエル・グレコの作品。「イエスの復活」は磔刑「はりつけのけい」に書されたキリストが復活した様子を描く宗教画。空中を歩くキリストは画面のこちら側に向け指針と尊厳に満ちた表情を見せている。エル・グレコは彼のニックネームでグレコはギリシャ人という意味。本名はドメニコス・テオトコプーロス。エル・グレコ。彼はスペインのトレド大聖堂からの注文作「聖衣剥奪」から有名になった。グレコの作品は宗教画が多く、この作品はその中の代表作の1つ。
新約聖書の「キリスト復活」が描かれています。作品の筋肉の描き方は巨匠ミケランジェロの影響のらしい。「受胎告知」も展示されてる。この作品は聖処女マリアが受胎した様子を描いた祭壇画の一部。ここの作品は大天使ガブリエルが聖処女マリアに受胎告知する場面ではなくマリアが受胎した瞬間が描かれている。プラド美術館を出て、近くのカフェで軽く食事をして、次の国立ソフィア王妃芸術センターへ向かった。王妃ソフィアの名前を冠した20世紀の近現代美術を所蔵する美術館。
もちろん目玉はニューヨークの美術館から返還されたピカソの「ゲルニカ」ですが、他にも20世紀の現代アートにおいて代表的な画家の作品が多く所蔵されていて、ピカソ、ダリ、ミロの三大巨匠の名画は必見。国立ソフィア王妃芸術センターの有名作品の展示されているサバティーニ館へ向かった。ここの2階に三大巨匠のピカソ、ダリ、ミロの有名作品が展示されていた。最初にゲルニカの展示コーナに向かったが混雑していたのと写真及び撮影禁止と書いてあった。間近で見ると想像以上の迫力感動した。
ピカソの「ゲルニカ」は縦3.5メートル、横7.8メートルもある巨大な作品。バスク地方にあるゲルニカという町が空爆を受けた時の様子が描かれている。その他、ピカソの「青衣の女」「静物『死んだ小鳥』」「フルーツボウル」。その他、サルバドールダリ「偉大なる手淫者」「透明人間」「ヒトラーの謎」「窓辺の少女」「後ろ向きに座る女」を見て出て来た。その他、ジョアン・ミロ、フアン・グリスの作品をサバティーニ館で見学して出て来た。
マドリードのティッセン・ボルネミッサ美術館は個人のコレクションにも関わらず豊富な量と素晴らしい質を備えた美術館。ドイツの鉄鋼財閥ハインリッヒ・ティッセン・ボルネミッサ男爵とその息子のハンス・ハインリッヒ・ティッセン・ボルネミッサ男爵の2代にわたる個人のコレクションでプライベート・コレクションとしてはイギリスのエリザベス女王の物に次ぐ世界第2位の収蔵数を誇る。
髪の毛一本一本まで繊細に描かれている様に見えるが素早い筆致で描かれてる。ドレスやリボンなどは特に荒々しい位で質感を出しマジックを見てるような不思議な感じだった。次がディエゴ。ベラスケスのブレダの開城。この絵はスペインがオランダ、ルクセンブルク、ベルギーでとの戦いに勝利したのを記念し「諸王国の間」と呼ばれる大ホールに飾るために描かれた戦勝画。貴族でスペイン軍の将軍アンブロジオ・スピノラが描かれており、膝まずいた敗者の肩に手を当てている男性がアンブロジオ・スピノラ。
アンブロジオ・スピノラはオランダ軍に示した尊敬の態度を讃えられている。その次もディエゴ・ベラケスの作、「バッカスの勝利」でバロック期のスペインを代表する画家。タイトルが「バッカスの勝利『酔っ払いたち』」となっている通りバッカスと農民の酔っ払いたちが描かれている作品。バッカスはローマ神話のワインの神様で、この絵の中ではぶどうの葉の王冠をつけているのがバッカスになる。ディエゴ・ベラスケスにしては陽気な珍しい絵画。
その次は着衣のマハ・裸のマハ。18世紀の宮廷画家ゴヤの作品。マハとはスペイン語で「小粋な女『小粋なマドリード娘』」という意味。このモデルの女性は誰なのかははっきりしないが、この絵の注文主はスペインの宰相マヌエル・ゴドイ。着衣のマハと裸のマハはセットになっているが裸のマハの方が先に描かれた。当時スペインはフルヌードの絵画を持つ宗教上の理由でタブーだった。そのため裸のマハを覆い隠すために着衣のマハを発注したとも言われている。
最後は「イエスの復活」ギリシャ出身のエル・グレコの作品。「イエスの復活」は磔刑「はりつけのけい」に書されたキリストが復活した様子を描く宗教画。空中を歩くキリストは画面のこちら側に向け指針と尊厳に満ちた表情を見せている。エル・グレコは彼のニックネームでグレコはギリシャ人という意味。本名はドメニコス・テオトコプーロス。エル・グレコ。彼はスペインのトレド大聖堂からの注文作「聖衣剥奪」から有名になった。グレコの作品は宗教画が多く、この作品はその中の代表作の1つ。
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もちろん目玉はニューヨークの美術館から返還されたピカソの「ゲルニカ」ですが、他にも20世紀の現代アートにおいて代表的な画家の作品が多く所蔵されていて、ピカソ、ダリ、ミロの三大巨匠の名画は必見。国立ソフィア王妃芸術センターの有名作品の展示されているサバティーニ館へ向かった。ここの2階に三大巨匠のピカソ、ダリ、ミロの有名作品が展示されていた。最初にゲルニカの展示コーナに向かったが混雑していたのと写真及び撮影禁止と書いてあった。間近で見ると想像以上の迫力感動した。
ピカソの「ゲルニカ」は縦3.5メートル、横7.8メートルもある巨大な作品。バスク地方にあるゲルニカという町が空爆を受けた時の様子が描かれている。その他、ピカソの「青衣の女」「静物『死んだ小鳥』」「フルーツボウル」。その他、サルバドールダリ「偉大なる手淫者」「透明人間」「ヒトラーの謎」「窓辺の少女」「後ろ向きに座る女」を見て出て来た。その他、ジョアン・ミロ、フアン・グリスの作品をサバティーニ館で見学して出て来た。
マドリードのティッセン・ボルネミッサ美術館は個人のコレクションにも関わらず豊富な量と素晴らしい質を備えた美術館。ドイツの鉄鋼財閥ハインリッヒ・ティッセン・ボルネミッサ男爵とその息子のハンス・ハインリッヒ・ティッセン・ボルネミッサ男爵の2代にわたる個人のコレクションでプライベート・コレクションとしてはイギリスのエリザベス女王の物に次ぐ世界第2位の収蔵数を誇る。
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