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10話:小山田、バブル期、株で稼ぐ
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1988年を迎えると、冬の寒さが厳しく、1月は、漁に出られない日々が続いた。雨やみぞれが降り、小山田は、仲間達と麻雀を楽しんだ。その後、近くの安いバーへ行って、飲んで、その店の手伝いに来ていた若い女と猥談「わいだん」をしてからかっていた。
「今年、冬の漁は、イイダコが多く捕れて値が下がるので小さのや足が欠けてるイイダコは自宅に持ち帰った」イイダコは、たこ飯にしたり、煮付けたり、串焼きにしたり、茹でたイイダコをコチジャン、豆板醤、オーリーブオイルと小さく切ったニンニクと炒めたりして食べた。
また、売り物にならない小さな牡蠣「かき」も「かき飯」にして食べたりした。その他、「タチガイ」もとれるが、これは、多くとれないので、漁師の口に入いることは少なく、料理屋に高く買ってもらう事が多かった。やがて春を迎え、3月を迎えると、イカナゴが多くとれる。
しかし値段が安く儲けが少ない。イカナゴの次、5月頃からよくとれるのが「サワラ『鰆』」
「一般的に、冬に漁獲される「寒ザワラ」が身が締まり、脂が乗っておいしいと言われている
「でも岡山県では産卵のために瀬戸内海に入ってくる5月頃、真子や白子と一緒に食べる文化がある」
「だから5月頃が旬とされている」。
その後、6月は下旬に梅雨前線の活動が活発化し、西日本を中心にかなりの降水があり、月間日照時間が平年を下回った地域が多かった。7月は中・下旬を中心にオホーツク海高気圧の勢力が強く、北海道から関東地方の太平洋側を中心に低温が持続した。
この期間は梅雨前線の活動が活発で大雨に見舞われ、四国地方の大部分の地域で日照不足になった。それ以降も日照不足と低温が続いた。この頃の日本はバブル景気で土地の値段が高騰していた。そんな中、1988年9月19日に、昭和天皇が吐血した。それから1989年2月24日の大喪の礼頃まで自粛ムードとなった。
日本の富裕層、土地持ちは、バブルに酔いしれ大儲けした金をハワイの別荘購入に充てたり優雅な暮らしを謳歌「おうか」していた。一方、この異常な地価の高騰に対する国民の不満が鬱積「うっせき」してきた。「その時の宮沢政権は『年収の5倍でマイホームを買える』政策を掲げていたが、それは絵空事だった」
「地価を下げ、バブルを収束させる事は一種の社会正義にさえなっていた」。そうしているうちに1988年が終わり、1989年を迎えた。昭和64年「1989年」1月7日午前6時33分、昭和天皇のご容体が急変し、ご逝去された。そして、翌1月8日、平成がスタートした。
「平成最初の日、平成元年「1989年」1月8日は、ほぼ全国的に雨となった」
「まさに天皇陛下の崩御の涙雨だと、言われた」
「その後、天皇陛下の崩御により、多くの催し物が中止され」
「そして多くの日本国民が、喪に服した」
「そのうえ経済活動、バブル気分も下り坂を転げ落ち始めた」
「加えてバブルを収束させるための日本銀行が利上げを開始」
「1989年5月から1年半で5回の利上げに踏み切り公定歩合を6%まで押し上げた」
一方、小山田家では、1989年4月から双子の男の子、長男の健一、次男の健二が、地元の小学校へ入学し集団登校を始めた。最初、2人とも不安で学校へ行くのを嫌がっていた。
しかし1ヶ月も過ぎると同級生の友人もでき、新しく買ったランドセルと運動靴と洋服を着て毎朝、学校へ通った。6月の梅雨入り後から7月に掛けて、オホーツク海高気圧の影響で低温・日照不足が度重なった。
「この頃、小山田は、また元の雇われ漁師になって漁に出た」
また、北・東日本で水稲などの生育が遅れ気味となった。7月中旬には、梅雨前線が北上し本州を横切り、九州~関東地方の各地で洪水・浸水・山側の崖崩れ、大雨や竜巻が生じたが、前線は南下して弱まり梅雨明けは平年並みだった。
1989年7月23日、フィリピンの東海上で発生した台風第11号は、発達しながら北上し、7月23日日23時40分頃、鹿児島県大隅半島南部に上陸。 その後、九州の西海上を北上し、朝鮮半島に進んだ。これで、宮崎県油津で最大風速32.6メートル/秒を観測するなど、九州地方で暴風となった。
瀬戸内海でも海が荒れて小山田も含め、漁師が、海に出られなかった。やがて秋を迎え1989年10月11日水曜日の朝、ソニー株が9400円の気配値をつけてるとラジオで知ると全株、7千株を証券会社の担当者に電話をして、成り行き売りを指示した。
すると、10分後、9400円で、全株、7千株が売れたの連絡が入り、税引き後利益が6千万円となり、投資残金が7200万円となった。
「今年、冬の漁は、イイダコが多く捕れて値が下がるので小さのや足が欠けてるイイダコは自宅に持ち帰った」イイダコは、たこ飯にしたり、煮付けたり、串焼きにしたり、茹でたイイダコをコチジャン、豆板醤、オーリーブオイルと小さく切ったニンニクと炒めたりして食べた。
また、売り物にならない小さな牡蠣「かき」も「かき飯」にして食べたりした。その他、「タチガイ」もとれるが、これは、多くとれないので、漁師の口に入いることは少なく、料理屋に高く買ってもらう事が多かった。やがて春を迎え、3月を迎えると、イカナゴが多くとれる。
しかし値段が安く儲けが少ない。イカナゴの次、5月頃からよくとれるのが「サワラ『鰆』」
「一般的に、冬に漁獲される「寒ザワラ」が身が締まり、脂が乗っておいしいと言われている
「でも岡山県では産卵のために瀬戸内海に入ってくる5月頃、真子や白子と一緒に食べる文化がある」
「だから5月頃が旬とされている」。
その後、6月は下旬に梅雨前線の活動が活発化し、西日本を中心にかなりの降水があり、月間日照時間が平年を下回った地域が多かった。7月は中・下旬を中心にオホーツク海高気圧の勢力が強く、北海道から関東地方の太平洋側を中心に低温が持続した。
この期間は梅雨前線の活動が活発で大雨に見舞われ、四国地方の大部分の地域で日照不足になった。それ以降も日照不足と低温が続いた。この頃の日本はバブル景気で土地の値段が高騰していた。そんな中、1988年9月19日に、昭和天皇が吐血した。それから1989年2月24日の大喪の礼頃まで自粛ムードとなった。
日本の富裕層、土地持ちは、バブルに酔いしれ大儲けした金をハワイの別荘購入に充てたり優雅な暮らしを謳歌「おうか」していた。一方、この異常な地価の高騰に対する国民の不満が鬱積「うっせき」してきた。「その時の宮沢政権は『年収の5倍でマイホームを買える』政策を掲げていたが、それは絵空事だった」
「地価を下げ、バブルを収束させる事は一種の社会正義にさえなっていた」。そうしているうちに1988年が終わり、1989年を迎えた。昭和64年「1989年」1月7日午前6時33分、昭和天皇のご容体が急変し、ご逝去された。そして、翌1月8日、平成がスタートした。
「平成最初の日、平成元年「1989年」1月8日は、ほぼ全国的に雨となった」
「まさに天皇陛下の崩御の涙雨だと、言われた」
「その後、天皇陛下の崩御により、多くの催し物が中止され」
「そして多くの日本国民が、喪に服した」
「そのうえ経済活動、バブル気分も下り坂を転げ落ち始めた」
「加えてバブルを収束させるための日本銀行が利上げを開始」
「1989年5月から1年半で5回の利上げに踏み切り公定歩合を6%まで押し上げた」
一方、小山田家では、1989年4月から双子の男の子、長男の健一、次男の健二が、地元の小学校へ入学し集団登校を始めた。最初、2人とも不安で学校へ行くのを嫌がっていた。
しかし1ヶ月も過ぎると同級生の友人もでき、新しく買ったランドセルと運動靴と洋服を着て毎朝、学校へ通った。6月の梅雨入り後から7月に掛けて、オホーツク海高気圧の影響で低温・日照不足が度重なった。
「この頃、小山田は、また元の雇われ漁師になって漁に出た」
また、北・東日本で水稲などの生育が遅れ気味となった。7月中旬には、梅雨前線が北上し本州を横切り、九州~関東地方の各地で洪水・浸水・山側の崖崩れ、大雨や竜巻が生じたが、前線は南下して弱まり梅雨明けは平年並みだった。
1989年7月23日、フィリピンの東海上で発生した台風第11号は、発達しながら北上し、7月23日日23時40分頃、鹿児島県大隅半島南部に上陸。 その後、九州の西海上を北上し、朝鮮半島に進んだ。これで、宮崎県油津で最大風速32.6メートル/秒を観測するなど、九州地方で暴風となった。
瀬戸内海でも海が荒れて小山田も含め、漁師が、海に出られなかった。やがて秋を迎え1989年10月11日水曜日の朝、ソニー株が9400円の気配値をつけてるとラジオで知ると全株、7千株を証券会社の担当者に電話をして、成り行き売りを指示した。
すると、10分後、9400円で、全株、7千株が売れたの連絡が入り、税引き後利益が6千万円となり、投資残金が7200万円となった。
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