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9話:バブル崩壊と妻の死
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「サリーと七郎の姿を見たリチャードが2人の身体を両腕ではさんだ」
「そして、頑張れよと、涙ながらに励ましてくれた」
「七郎は、やっと自分がRCH家の仲間に入れてもらった気ちがした」
「人の感情って生まれ、育ち、言語、国、性別、人種なんて関係ないんだ」
「わかる者には、わかるんだと再確認した」
「看病の甲斐もなく、翌月、秋風が涼しくなってきた頃、サリーは、天に召された」
「残された10歳のジョージと37歳の七郎は、参列者が、数人の彼女の小さな葬式に出て参列者に挨拶した」
「サリーの葬式に参列してくれてありがとうございます」
「私とサリーは、結婚して10年でお別れする事になってしまいました」
「でも私にとっては、この10年は100年、いやそれ以上にも匹敵する程、楽しい日々、幸せな日々だった」
「幸い、ジョージも授かりサリー、君との楽しい日々の思い出とする」
「そして、君を絶対に忘れない事を神に誓って、贈る言葉としたいと語った」
「そのスピーチに対して参列者からは惜しみない拍手をもらった」
「日本式の葬式で、サリーの遺骨は七郎が用意した墓に入った」
「最後に、七郎が、また後で、君の所へ行った時、楽しい時間を一緒に過ごしましょうという」
「この言葉を聞いて、参列者から、すすり泣く声が聞こえた」
葬儀の翌日、横浜の道場へ行って練習で汗を流し葬儀を終えた事を恩師の先生に報告した。
恩師の先生から、
「人間は、こう言う試練、悲しみを越え、強く優しい人間になっていくんだ」
「七郎、これからの人生を平常心を持って精一杯頑張れと言ってくれた」
葬儀の後、息子のジョージに君はどうしたいと聞くと今の横浜のインターナショナルスクールを出たら米国の大学に通いたいというので了解した。
七郎が、これからも一生懸命、スポーツ、勉強して行くのだぞとジョージに言い金が必要なら送ると伝えた。1991年、11歳になったジョージは、理数系より文学、音楽、絵、芸術が好きで才能があった。
バンドを組んでトランペットを吹いスポーツは、テニス楽しんだ。成績は優秀で理数系が弱いので七郎に教えてもらう事もあったが、徐々に成績を上げ全額給付のスカラシップで英国留学をめざした。
この頃、1991年にはソ連邦が崩壊してロシアとなり、その後、ウクライナをはじめ、旧ソ連邦の多くの国が独立していった。そして、米国との冷戦時代が終わった。
これにより世界の経済にとっても、平和にとっても良い時代が来ることが期待された。しかし期待とは裏腹に良くなる事はなかった。
1995年、七郎の息子のジョージは、15歳になり横浜のジュニアハイスクールの成績も、初めて学年トップになった。
ジョージの口からスカラシップを取って、お父さんの様に自分の力で自分の将来の道を切り開いていくと聞かされた。自分は、音楽、美術といった芸術系が好きだ。
しかし、生活のためには、やはり技術、特にコンピュータの時代なので、ソフトウェアの勉強をしていくと言った。七郎はジョージから、この話を聞いて独立心のある逞しい子に育って非常に喜んだ。
そんな時に阪神大震災が起きた。1995年1月17日の早朝、七郎は、いつもの様に朝5時に起きニューヨークからの経済情報を見ていると、NHKの緊急放送が放映された。
そして、神戸の駅周辺でビルが崩落しパニック映画の1シーンをも見ているようだった。アナウンサーも事情がわからず、何か大きな火災が神戸の市街地で起きていますとただ放送するだけだった。
その後、神戸周辺で大きな地震が起きて木造の家が押しつぶされて死者が大勢でている。一部のマンションが倒壊して阪神高速も倒壊したようだとのニュースが入った。
断片的にコンクリートの建物が倒壊しているのが写り神戸駅の大火事の画像が流れて事の大きさを知った。死者6435名、行方不明者2名、負傷者43792名。
住家被害、全壊104906棟、半壊144274棟、全半壊合計249180棟、46万世帯、一部損壊390506棟。
地震当日に死亡した5036人の76%に当たる3842人は地震から1時間以内に死亡しており、このうちの9割が圧迫死、圧死、窒息死などだった。
「そして、頑張れよと、涙ながらに励ましてくれた」
「七郎は、やっと自分がRCH家の仲間に入れてもらった気ちがした」
「人の感情って生まれ、育ち、言語、国、性別、人種なんて関係ないんだ」
「わかる者には、わかるんだと再確認した」
「看病の甲斐もなく、翌月、秋風が涼しくなってきた頃、サリーは、天に召された」
「残された10歳のジョージと37歳の七郎は、参列者が、数人の彼女の小さな葬式に出て参列者に挨拶した」
「サリーの葬式に参列してくれてありがとうございます」
「私とサリーは、結婚して10年でお別れする事になってしまいました」
「でも私にとっては、この10年は100年、いやそれ以上にも匹敵する程、楽しい日々、幸せな日々だった」
「幸い、ジョージも授かりサリー、君との楽しい日々の思い出とする」
「そして、君を絶対に忘れない事を神に誓って、贈る言葉としたいと語った」
「そのスピーチに対して参列者からは惜しみない拍手をもらった」
「日本式の葬式で、サリーの遺骨は七郎が用意した墓に入った」
「最後に、七郎が、また後で、君の所へ行った時、楽しい時間を一緒に過ごしましょうという」
「この言葉を聞いて、参列者から、すすり泣く声が聞こえた」
葬儀の翌日、横浜の道場へ行って練習で汗を流し葬儀を終えた事を恩師の先生に報告した。
恩師の先生から、
「人間は、こう言う試練、悲しみを越え、強く優しい人間になっていくんだ」
「七郎、これからの人生を平常心を持って精一杯頑張れと言ってくれた」
葬儀の後、息子のジョージに君はどうしたいと聞くと今の横浜のインターナショナルスクールを出たら米国の大学に通いたいというので了解した。
七郎が、これからも一生懸命、スポーツ、勉強して行くのだぞとジョージに言い金が必要なら送ると伝えた。1991年、11歳になったジョージは、理数系より文学、音楽、絵、芸術が好きで才能があった。
バンドを組んでトランペットを吹いスポーツは、テニス楽しんだ。成績は優秀で理数系が弱いので七郎に教えてもらう事もあったが、徐々に成績を上げ全額給付のスカラシップで英国留学をめざした。
この頃、1991年にはソ連邦が崩壊してロシアとなり、その後、ウクライナをはじめ、旧ソ連邦の多くの国が独立していった。そして、米国との冷戦時代が終わった。
これにより世界の経済にとっても、平和にとっても良い時代が来ることが期待された。しかし期待とは裏腹に良くなる事はなかった。
1995年、七郎の息子のジョージは、15歳になり横浜のジュニアハイスクールの成績も、初めて学年トップになった。
ジョージの口からスカラシップを取って、お父さんの様に自分の力で自分の将来の道を切り開いていくと聞かされた。自分は、音楽、美術といった芸術系が好きだ。
しかし、生活のためには、やはり技術、特にコンピュータの時代なので、ソフトウェアの勉強をしていくと言った。七郎はジョージから、この話を聞いて独立心のある逞しい子に育って非常に喜んだ。
そんな時に阪神大震災が起きた。1995年1月17日の早朝、七郎は、いつもの様に朝5時に起きニューヨークからの経済情報を見ていると、NHKの緊急放送が放映された。
そして、神戸の駅周辺でビルが崩落しパニック映画の1シーンをも見ているようだった。アナウンサーも事情がわからず、何か大きな火災が神戸の市街地で起きていますとただ放送するだけだった。
その後、神戸周辺で大きな地震が起きて木造の家が押しつぶされて死者が大勢でている。一部のマンションが倒壊して阪神高速も倒壊したようだとのニュースが入った。
断片的にコンクリートの建物が倒壊しているのが写り神戸駅の大火事の画像が流れて事の大きさを知った。死者6435名、行方不明者2名、負傷者43792名。
住家被害、全壊104906棟、半壊144274棟、全半壊合計249180棟、46万世帯、一部損壊390506棟。
地震当日に死亡した5036人の76%に当たる3842人は地震から1時間以内に死亡しており、このうちの9割が圧迫死、圧死、窒息死などだった。
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