超能力女の人生物語

ハリマオ65

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19話:徹子が探偵になる?!

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 日本に帰ってからの寒さで家の中でエアコンとストーブで暖を取る日々が続いた。やがて2月下旬、3月になり、春めいてきた。2003年4月3日に、昔、警視庁犯罪行動分析課の時に。一緒に働いた池野泰三、当時、30歳が、昨年60歳で、定年を迎えて、警視庁時代、知り合いだった、同じ年の検察庁の山岸時夫が、弁護士事務所を開くから、一緒に探偵事務所をやらないかと誘われた。

 その他にも一緒に手伝ってくれる知り合いを捜していると特殊な才能の持ち主の徹子さんを思い出して電話したと言った。それに対して橫浜のビルの1室を借りて、女性専用の占いの仕事をしていると答えると、そんな、生っちょろい仕事ではなくて、探偵事務所をやろうと言われ2~3日、考えさせて欲しいと答えると、吉報を待っていると、池野泰三が電話を切った。家に帰ってから、徹子が旦那さんに、その話をすると面白そうじゃないかと言った。

 占いの仕事を金のためにするほど貧乏してないし徹子だって探偵の仕事の方が、やりたいんだろうというと、そーね、やってみたいわと言った。それなら迷うことないよ、人生、1回、やりたい事をしたら良いと言われ探偵稼業に鞍替えすることを決意した。早速、翌日、池野泰三に電話すると喜んでくれ君の事務所に伺うから住所教えてと言うので、教えると40分程で池野泰三がやってきた。

 橫浜の良い所じゃないか、この事務所で、徹子君が電話番で、僕に指示したり山岸弁護士事務所に電話を入れたりしてくれると助かると言い大抵の捜査で困った時は君に推理してもらう、これで完璧じゃないかと豪快に笑った。もし探偵の仕事がうまくいくなら、同期の警察のOBが4人いるから応援も期待出来ると言った。すると弁護士の山岸時夫さんにも会わせて下さいよと言うので、良いよと言い、山岸さんの空いてる時を聞いて電話するよと言ってくれた。

 その後、4月6日午後5時に会うことが決った。東京、蒲田の山岸弁護士事務所に行くと、池野泰三がきていて、山岸さんが、ちょっと早いが、飲みながら話そうと、蒲田駅近くの居酒屋へ行った。すると、山岸弁護士から、実は、検察庁の同期のOBが5人いて、調べて欲しい、案件が多くて、知り合いの探偵がいなくて調査依頼に困っていると言いった。池野君が探偵をしてくれると助かるし池野君自身にもメリットが大きいと言った。

 さらに天才探偵の本木徹子さんが。味方についてくれば鬼に金棒だよと言った。その時、旨そうな焼き鳥が焼き上がりビールで乾杯した。本木さんは、橫浜で事務所を借りていると聞いて、話が早いと笑った。池野が占いの館の看板を徹子探偵事務所に変えれば良いだけだよと話した。そして徹子が、調査案件は,どの位あるのですかと聞くと、現在、4件が手つかずで困っていると言い、大体の内容を聞いた。

 そして山岸弁護士が、いつから徹子探偵事務所をオープンできるかと聞くので明後日には、看板を変えて仕事には入れると言った。特に申請は、いらないのと徹子が聞くと必要な書類を用意して管轄する警察署を経由して考案委員会に届け出を行うだけで明日からでも探偵と名乗ることができると言った。東京なら警視庁だから簡単だよと言った。

 探偵業開始届出書は、作成しておいて上げると、山岸弁護士が言い、明日、取りに来て下さいと言われ了解した。そして翌日、山岸弁護士事務所で書類にハンコを押して警視庁に提出して、東京で探偵の仕事ができるようになった。そこで、徹子は、橫浜の事務所を閉鎖して、蒲田に、貸事務所を。池野と一緒に探しにいき,見つけた。そして、看板を池野探偵事務所とした、4月10日から営業開始となった。

 山岸弁護士事務所に池野泰三と伊東徹子が行き山岸さんの依頼の仕事を聞くと東京の医者と奥さんの離婚騒動で、奥さんから旦那さんの医師Aさんが不倫していると言う訴えだった。その他の3件は、銀行口座からの現金引き出し事件、マンションでの窃盗事件だった。まず、簡単そうな、不倫事件から行こうと言う話になった。そして、その医師の勤務先の病院の内科に、伊東徹子が患者としていって、その人が不倫するような人かどうか調べる事になった。

 翌日、その個人病院に伊東徹子が行き不眠症だと言い、受診し、しばらくして、A医師の診察室に呼ばれた。年の頃は、40歳前後で若作りで、お坊ちゃま育ちという感じだが悪い印象は、持たなかった。その後、看護婦さんが来て、脈拍、血圧、呼吸、体温を測ってと言った時、何か違和感を覚え呼吸が良すぎると感じた。この2人何かあるというか不自然に呼吸が合ってる感じがした。看護婦さんは30歳代のグラマーな男好きのする身体の持ち主だった。

 診察も看護婦さんの呼吸もぴったりでスムーズに10分程で診察終了、そして、もし眠れなくなったら処方する薬を飲むように言われ、お酒と一緒に飲むことだけは駄目ですと言われた。薬は、睡眠導入剤で5日分、寝る前に飲んで下さいと言われた。そして診察を受けた後、その情報を池野に伊東徹子が連絡した。池野は、A医師の住所を調べ近くで早朝、待っていてA医師の車の番号と車種を写真にとった。

 病院からA医師の家まで車で15分程だった。そして看護婦さんBの出身地、今迄の経歴、現在の住所を調べた。すると病院から徒歩10分のアパートに住んでることがわかった。そして、看護婦さんBが、怪しいと、にらんだ池野が1週間張り込みA医師が仕事を終えて家に帰るのを張り込みして7日間、調べた所、異常がなかった。

 次に看護婦さんBのアパートで2週間、張り込みを開始すると張り込み開始して4日目の水曜日、朝、看護婦さんBが、9時過ぎても病院に出かけなかった。そこで池野が非番の日だと考えて、ずっと待ち続けると12時10分にジャンパーを着て大きなマスクと帽子をかぶった、おかしな格好の男性が周りを注意しながら看護婦さんBの部屋をノックし入った。

 当然、車で見ていた池野が、シャッターを押した。そして30分位して12時40分頃に、その男がで出てきて、素知らぬ顔で,早足で病院の方向へ歩いて行った。その後を車で尾行すると近くのコインパーキングにあるA医師の車を発見し写真を撮った。その証拠写真を山岸弁護士事務所に持って行くと限りなく黒に近いグレーだと山岸弁護士が言った。

 どうしますかと聞くと、証拠写真もA医師と奥さんを呼んで、その時に伊東徹子さんにも来ていただいて、1芝居打ちましょうと笑いながら山岸弁護士が言った。その週の2003年5月4日・日曜日、A医師と奥さんを山岸弁護士事務所に呼んだ。午前11時頃、事務所に入り、伊東徹子を含め4人で、B看護婦の家に入る男の写真を見せると、A医師が、俺じゃないよと、しらをきった。

 するともう一枚、出てくる写真でも、しらを切り続け、最後に車に乗り込むときの写真を見せると、さすがに動揺して人権侵害だと、わめきだした。それに対して何も人権侵害には当たりませんよと山岸弁護士が冷静に言うと、おまえら、なんて、ずる賢いんだと捨て台詞を言った。しかし完全に動揺していた。そして、少しして、わかったよ、別れてやるよと言った。

 奥さんに対して、だけどB子の方が、お前より、ずっと、やさしいし良いカラダをしていて、献身的なんだよ、と大声を出した。更に続けて、男はな、良い女の方が、好きに決まってるのだよと、捨て台詞を言って、事実を認めた。これで、事件解決。
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