敏腕セールスの移住

ハリマオ65

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9話:利益率向上作戦2

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 農家の人にとっても農閑期の副業として喜ばれ兼業農家の人のうちの高齢者、数人が仕事を辞めて近所の道の駅で働きだした。また、陰山は売れ残った商品を終了1時間前に全品を半額にして在庫を売りきり、更に農家で売り物にならない果物、野菜を引き取た。

 そして。午前中は野菜、生ジュースにしたりサラダとして食堂で出したりして午後2時以降にサービスパックとして、大入り包装で安く販売する様にした。今まで、捨てていた商品が売れるようになり、農家の人から喜ばれた。

 2020年4月の役場の会議の開始一時間前に山田さんと町長さんから話がるという事で呼び出された。行ってみると、まず町長から道の駅の販売好調の件のお礼を言われて道の駅の責任者として駅長になった欲しいと言われた。

 毎日、最後まで仕事をしなくてもいい。ただ今後も斬新なアイディアで道の駅の発展、役場の利益向上、地元の人の労働の場の提供をして欲しいと言われた。その後の会議で町長から陰山夫妻の道の駅長と副駅長の任命の件が全員に報告された。

 次に7月からの学生アルバイトを役場で募集した件や近隣の町、村役場にアルバイト募集のポスターを張り、高校、短大、大学にも募集のポスターを送った。兼業農家の人が8人ほどパート職員から正職員になったとの報告があった。5月の連休は道路の反対側に拡幅した駐車場が満車になるほどの盛況ぶりで食堂部門の売り上げが、特にすごい勢いだ。

 今年から売りだした、しそジュース、ウメジューズ、オレンジ、レモン、リンゴソーダなどのソーダ類、いわゆる、水ものが好調であり、これらは利益率が高く、粉物も利益率が高いので食堂部門の利益率は全体の中でもダントツ。道の駅の利益率も以前に比べて数倍にもなっている。

 つまり以前の様に農協の米、野菜、果物、漁協の魚の利益率は15%程度であり販売経費を入れると利益が少なく卸売の状態だったのが現在食堂部門の利益率は7割以上。単純に昨年の様に、農家、農協の製品を年間1千万円の売上げで利益率15%で150万円、月12.5万円の利益では赤字であった。

 それが利益率の高い商品の比率が高くなり最近のペースでいけば年は6千万円、月間5百万円、利益率が6割として月間3百万円。月10万が3百万円と30倍になっている。年間の利益が3600万円、好調を維持すれば利益だけで3千万円を超す超優良企業という事になるのだ。町役場で大喜びをするのは頷ける。
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