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35話「最終章」:ウイルス感染症が、日本で激減の現実と仮想空間の境目

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 10月28日、沖縄県沿岸などに今年8月に噴火した海底火山福徳岡ノ場の軽石が、帯状で大量に漂流漂着し、漁業などに深刻な被害が発生した。10月31日、第49回衆議院議員総選挙が執行された。任期満了日「10月21日」以降に総選挙が執行されるのは、現行の日本国憲法下では初めて。自由民主党は、公示前の276議席から5つ議席を減らし、271議席を獲得した。「絶対安定多数」と位置付けられる議席数を単独で確保した。

 公明党は、32議席と増やし与党で293議席となった。一方、立憲民主党は公示前の109議席から、やや減らし、96議席に留まった。日本維新の会は、公示前の11議席を大幅に超える41議席を得て、第33に躍進した。国民民主党は、11議席を獲得し、公示前の8議席から伸ばした。日本共産党は、10議席で、前回の12議席に届かなかった。れいわ新選組は比例で3議席を獲得した。社会民主党は公示前と同じ1議席だった。

 また、与野党の幹部や重鎮が、小選挙区やその救済の比例重複で多く敗れ、苦杯を喫する選挙戦となった。東京都調布市を走行中の特急の車内で男が乗客を刃物で刺傷するなどし、17人が負傷した。そのうち刃物で刺された72歳の乗客の男性が意識不明の重体である。特急は、国領駅で緊急停止した。男はハロウィーン特有の仮装を身につけ、犯行に及んだ。その後の調べで、8月6日の小田急小田原線での刃物を振り回した事件をまねた。

 そこで、小田急は、警備が、厳しいと踏んで京王線に犯行場所を買えたと供述した。警視庁幹部によると服部容疑者は31日20時頃、調布市の布田駅付近を走行中の上り特急電車内で、席に座っていた都内の会社員男性の目に殺虫剤を噴射した。さらに男性の右胸を刃渡り約30センチの刃物で刺し殺害しようとした疑いで逮捕された。その傷は、肺に達し、男性は意識不明の重体となった。服部容疑者は、その後、車内にライター用のオイルをまき、火をつけた。

 座席のシートなどが焼け中学生など10~60歳代の男女16人が煙を吸い軽傷を負った。服部容疑者は、小田急線車内で乗客10人が負傷した事件に影響を受けたとし、「サラダ油に火がつかなかったと知り2リットルのボトルに入れたライター用オイルをまいた」と供述。着火後、スプレー缶を吹きつけて火勢を広げようとしたといい、車内からは液体入りの複数のペットボトルやスプレー缶、ライターが押収された。

 服部容疑者は「6月頃に仕事で失敗し友達関係もうまくいかず、死にたかった。2人以上殺せば死刑になると思った。誰でもよかった」とも供述した。実に、短絡的で、自己中心的な犯行と言わざるを得ない。この事件は、現在の日本の問題点の1つを象徴しているかのような事件である。インターネットやゲーム機で、より現実に近い戦争、殺人の疑似体験をあたかも現実化の様に錯覚してしまう行動ではないかと感じる。

 自分が、包丁で、手を切って、赤い血が流れ、痛みに苦しむ。そういう現実よりも長時間、ゲームの世界に入り込み、現実と仮想空間の違いが、わからなくなっている人が、世界中に増えているのかもしれない。これは、親の教育の仕方とか、簡単に是正する事できる事なのだろうかと、首をかしげる。かと言って、どうやって、昔の様に仮想現実のない世界へ戻れとも言えないし、実に不可解な時代を迎えているのであろうか?!【完結】
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