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34話:リスボン旅行

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 ここは、「サン・ジョルジェ城」まで見渡すことができる展望台。特に夕方は、街の中でも夕日が、とても美しい場所として知られている。少しずつ陽が暮れてくると大勢の市民が集まってきた。あたりが、オレンジ色に染まり、素晴らしい夕日を観察することができた。

 その後、予約したホテルに2組が入り、今晩、22時からファドショーを予約しておいたとアイルトンが言い。21時半過ぎ、タクシーを呼んであると教えてくれた。夕食後、部屋で、くつろいで、22時にフロントの前に行くと、アイルトンとテレサが来ていた。

 すぐタクシーが来て、10分ほどでファド・レストランに到着。アイルトンが店の女性と話しテーブルに案内してもらった。ワインで乾杯して、少しすると男性3人組が出てきて、ギターの調べに合わせてファドの歌が始まり、最初は、静かな歌声で、徐々に声が大きくなる。

 20分もすると情熱を帯びた歌声にギターの演奏が雰囲気を盛り上げた。30分過ぎに演奏を終えて、中休みとなった。しばらくして、今度は、女性の歌手に替わり、哀愁を帯びた表情と憂いを帯びた顔の表情とささやくような歌声から始まり、悲しそうな歌声になった。

 だんだん情熱を帯びて声が大きくなり始め女性の表情も真剣な感じに変わっていった。声は、なげきの様な声に変わり、だんだん、何かをあきらめた感じになり、だんだん声が小さくなった。最後の方は、ささやくような感じで、ファドが終わっていった。

 23時半ころに、タクシーを呼んでもらい、ホテルに帰って、床についた。翌日、10時にホテルを出て、最初にベレン塔へむかった。この「ベレンの塔」は、リスボン近郊のテージョ河畔に立ちユネスコ世界遺産に指定されている。

 この塔は、バスコ・ダ・ガマのインド航路発見の偉業をたたえて建てられた石造りの塔です。白く優美な外観は、純白のドレスをまとった貴婦人に例えられるほど独特の美しさ。次に見たのが、発見のモニュメント、これは、ベレンのテージョ川岬にそびえ立つ記念碑。

 エンリケ航海王子をはじめ、マゼランやヴァスコ・ダ・ガマなど大航海時代に活躍した33名の偉人たちの像が特徴的です。青い海と空をバックに建つ巨大モニュメントは、特に感動的で、フォトスポットとしても多くの観光客が訪れていた。

 次が、ジェロニモス修道院、16世紀のポルトガルの栄華を感じることができる「ジェロニモス修道院」。ヴァスコ・ダ・ガマの海外遠征によって得た財産を費やして建設されており豪華で贅沢な外観をしています。およそ300年の期間をかけて建てられた。

 そして、昼食を食べた。次に、ユーラシア大陸最西端のロカ岬へ行った。そこのバス停近くの観光案内所では「最西端到達証明書」がもらえると知り、伊賀鉄男は、迷わず、最西端・到達証明書をもらった。岬は、遠く二ひろガス大海原を心いくまで、眺められた。

 アイルトンが、次にシントラにあるシントラ宮殿で、お別れになると告げて出発した。シントラ宮殿は10世紀に作られしたが、現在のシントラ宮殿の建築様式は15世紀から16世紀に生まれたゴシック様式、マヌエル様式、ムーア様式の混ざったもの。

 シントラ宮殿の特徴は、真っ白の外壁と2本の大きな塔で、2本の塔は台所の換気口で33メートルもある。宮殿内は他の宮殿と比べると装飾物が少なく、天井は圧倒される程の装飾。大航海時代に黄金王と呼ばれたマヌエル一世が国力の強さを天井に誇示したかった様だ。

 宮殿にはいくつもの部屋があり宮殿で最も大きい間の白鳥の間では、大きな催しがある際には必ず使われる。ジョアン一世の統治時代に作られ今でも外国の要人が訪問の時、使われる。天井には、白鳥が27羽が、描かれている。紋章の間は、マヌエル一世の統治時代に作られた。

 ヨーロッパでは最も偉大な紋章の間とされている。天井にはポルトガル王室ファミリーの72種類の紋章が描かれ、壁のタイルはアズレージョと呼ばれポルトガルやスペインでは教会や宮殿などで頻繁に見られる飾り。ここでは狩猟の様子が描かれている。

 次の目的地はムーアの城壁。ここは、800年から900年にムーア人によって作られた城の跡。1147年に当時の王アルフォンソ一世によって城は落とされ、キリスト教の教会がたてられた。その後、1383年にはフェルナンド一世によって改築されるが17年の大地震によって崩壊。
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