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29話:鉄男の横浜国大合格と異常気象

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 ゆっくりと池松さんのマンションを見せてもらい、ダイニングキッチンに戻ると、昼食に、魚の煮付けがデーブルに用意されていた。そして、池松さんの奥さんが、お口に、あえば良いのですがと言い、さー召し上がれと言った。伊賀が、思わずおいしそうと言い、では、ごちそうになりますと言い食べ始めた。素晴らしい味付けですねと言い、おいしいとうなった。

 その後、歓談すると、池松さんの子供さんの2人は、1人は、アメリカのIT企業へ、猛一人は、スイスの大手銀行に勤めて、日本にいないと寂しそうに言った。そのため老後も安心して生活できる、ここに住むことを決めたと打ち明けた。それに対し、伊賀もうちの娘も商社に勤めて、アメリカで生活してますと話した。14時頃、池松夫妻にお礼を言って、失礼した。

 その後の12月の予備校の一斉テストで東工大の合格確率65%、横浜国立大学、早稲田大学70%と言う結果が出て愕然とし猛勉強を続けた。2009年になりアルバイトもせずに勉強を続けた。2009年の夏の予備校の一斉テストで東工大の合格確率70%、横浜国立大学、早稲田大学75%と言う結果が出て、伊賀鉄男は父と相談して横浜国立大学と早稲田大学を受験することを決めた。

 2009年は、リーマンショックによる金融危機に端を発した世界同時不況が、電機や自動車など輸出企業の業績を直撃。需要の激減が響き2009年3月期の連結決算で電機大手8社は合計2兆円超の純損失を計上。トヨタ自動車も純損益が2兆円以上悪化し、約4369億円の赤字に転落。各社は過剰な在庫の絞り込みに加え、経費の圧縮を迫られた。

 ソニーが1万6000人の削減に踏み切るなど、雇用不安は非正規労働者にとどまらず正社員にも波及。春闘では未曽有の危機を乗り切るため、ベースアップを見送るだけでなく、電機大手のように定期昇給を凍結する動きも広がった。急激な業績悪化の責任を取り、大手企業のトップ交代も相次いだ。解雇された会社員のための炊き出しの光景も見られた。

 2010年1月19日、日本航空が会社更生法の適用を東京地裁に申請、経営破綻。負債額は約2兆3000億円と事業会社では過去最大。京セラ創業者の稲盛和夫氏を会長に迎えた。パイロットや客室乗務員の退職数は目標に届かず最大200人を整理解雇。しかし、日本最大の航空会社が、倒産すると言うことは、日本の国力の衰えが如実に表れたような気がした。

 2010年4月、予備校に入学した伊賀鉄男は、電子工学に興味を持ち、第一志望、東京工業大学、第二志望、横浜国立大学、早稲田大学と決めたと父に話した。勉強ばかりしてるのを見て、父が夏休み、4泊5日の北海道旅行を企画した。そして、家族4人で、釧路を中心として網走、知床、摩周湖観光や帯広周辺の観光をして、リフレッシュを図った。

 2010年1月20日、伊賀鉄男は、横浜国立大学工学部電子科を受験、その後、早稲田大学工学部電子科も受験。その結果、横浜国立大学の合格が決まり入学した。合格祝いに自宅で、鉄男の好きな上等な牛肉ですき焼きをして祝った

2010年7月に、米議会は、二度と金融機関を自由にさせず、リーマンショックのような悲劇を繰り返すわけにはいかないと金融規制改革法「ドット・フランク」を制定。銀行の投機的行動を抑制し、大手銀行の救済を許さない制度を作り、FRBも厳しいストレステストを導入して、銀行経営の健全化に力を入れるようになったのでした。

 2010年、日本列島は梅雨明け以降、広い範囲で猛暑に襲われた。7月22日に岐阜県多治見市で最高気温となる39.4度を観測。8月の平均気温はほぼ全国で戦後最高を記録。6月から8月の平均気温も平年より1.64度高く、統計を始めた1898年以降で最高。

 熱中症により高齢者ら多数が死亡。地球温暖化防止の対策が急務という意見が勢いづいた。9月15日、円高が進み1ドル82円台に突入し、日銀が、市場介入に踏み切った。その額は総額2.1兆円を超え、過去最大となった。
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