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14話:金地金の換金法と再就職

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 大きい発泡スチロールの箱に布に包み奥さんが布製の巾着袋を6つ作り入れた。その晩は興奮して寝付けずウイスキーを飲んで床についた。先日、不動産の事で相談した学生時代の友人、朝永安男に相談しようと電話をかけ自宅に呼んだ。

 その週の日曜に家に来て1キロの金を見せると驚いてどうしたと聞くので事情を話すと驚いた。何て、ついている奴だと言った。以前、勤めてる不動産屋でも、そんな話があり古くからの大きなの納屋から金地金が出たと話した。

 5本も出て、正直に売ろうとしたら金の専門店で一度に売ると多額の税金がかかるから1キロずつ、毎年、売れば税金が低くなると言われた様だ。でも金価格、今、安いから気長に持ち続けた方が良いと朝永に教えたようだ。

 でも、もし、古くて出所のわからない金の地金は、まともな業者は、引き取ってくれないと語った。その時、その農家の大家さんが弁護士に相談した時、もし、出所が、わからない金を売るなら金を精錬する会社しかないと言われたようだ。

具体的には、三菱金属に、金100gずつ売れると言った。しかし、金は、購入価格と販売価格があって手数料を取られ様だ。個人が業者に売る場合は、金の市場価格から精錬手数料を引いた価格になるので安くなってしまうと弁護士から聞いたと語った。

 だから、出所のわからない金は、有名店に持ち込むのは危険だと助言した。金は、払うから良い方法を提案して売ってもらえないだろうとと言うとわかった。数日中に費用と税金を考え最善の策を考えてやると言ってくれた。

 6月になった頃、MF銀行八王子駅前支店で池松支店長に伊賀妙子が呼ばれた。支店長室に入ると伊賀さんは、お客様に好かれて定期預金も増やし頑張ってるねと褒められた。ところで今日、呼んだのは、転勤の話だと言った。

「実はね。MF銀行の都内の支店で女子行員による使い込みが発覚したと告げた」
「まれに、お客様とのトラブルや使い込みが起こると言い本当に困ったものだと言った」
「そのために信用でき優秀な女子社員を探せと本社から指令があった」

「この話を聞き、場所はと聞くと、祐天寺支店だと言った」
「東横線の中目黒駅の1つ横浜寄りの所だよと教えた」
「わーすごい、桜の名所、目黒川の近くですねと聞くと、そうだと答えた」
「以前、一度、行きましたけれど本当に素敵な所だったわと告げた」

「転勤の話、是非、お引き受けしたいと思いますと答えた」
「急ぎでないから旦那さんに相談してからで良いと言うので大丈夫ですと伝えた」
「そりゃ、ありがたい、渡りに船だと、支店長が言った」
「しかし、アパート、マンションは自分で探し、住宅手当は、以前通りだよと付け加えた」

「結構です喜んでお引き受けしますと答えると喜んでくれた」
「その晩、家に帰り、妙子は、伊賀に今日の支店長の話をすると嘘みたいと笑った」
「こういうのをラッキーと言うんだなと笑顔になりビールを飲みながら乾杯した」
「翌日、また支店長に呼ばれ旦那さんは賛成してくれたかねと聞くのOKですと回答」

「できるだけ早い転勤がありがたいがと聞くので、私もですと笑顔で言った」
「今週、休んでも良いから極力早く、お願いしたいと支店長が言うとハイと答えた」
「早急に引っ越し業者を探し祐天寺支店の近くに住まいを探しますと話した」
「それは、本当にありがたいと支店長が、妙子に握手を求めた」

「そして封筒を手渡した。餞別と書いてあり引越代の一部に使ってと言われた」
「妙子は早速、引っ越し業者に、日程を聞くと土日以外なら何とかなると告げられた」
「すぐ段ボールを2ダース持ってくるように言い業者が来たところで契約した」

「引っ越しは1992年6月11日木曜日と決めた」
「その前の週の土日、1992年6月6,7日に、荷物をまとめた」
「土日、汗をかいて,1人で、書類や荷物を段ボールに詰め込んだ」

 6月11日4tトン・ロングのトラックに満載で14時、八王子を出発、16号線を横浜へ向かい、長津田から246号線を走り2時間足らずで到着し19時に引っ越し完了。しかし思った通り平屋の家に物は全部入りきらず、大きな倉庫が必要と分かった。
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