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0話:プロローグ

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 学校に入ると、親が、学校の月謝を出してくれ、子供は、勉強と人間関係に注意すれば、金の心配もいらない。そのため、同年代で、幼なじみ、同じ趣味の仲間に入り仲良く学生時代を送る。

 ところが、社会に出ると周りの景色が、一変する。まず、学歴競争、大学生か、大学院生かどうか、大学は、名門か否か、短大、高専は、大学生よりも評価が低く、初任給も下がる。

 高校生は、さらに初任給が下がる。商業科では、パソコン使えるか?ソロバンができるか?簿記ができるか?工業高校では、電験2種など特別な免許を持っているか否か、手先は器用か、パソコンが使えるか?

 中卒になると体力が、あるかどうか、長時間労働に耐えられるかどうか、上司の言うことをきちんと聞けるか、自分の使う物の整理整頓ができるか、素直か、女性の場合、容姿が、どうかまで見られる。

 しかし、筆者は、一番、肝心な事は、無理して働き過ぎない事だと考える。と言うのは、社会人になって、いろんな同僚を見たが、いろんな奴がいる。能力が高く、あまり無理しなくても平均以上の成績を残せる奴。

 そういう奴に限って、仕事の合間に、サボったり、きれいな女性を探して遊んだりする。それでも見つからなければ、問題ないのだが、自分の経験から、まず8割方、サボリが、ばれてひどい目にある事が多い。

 それとは、反対に、幼い時の貧しさから逃れるために、めいっぱい頑張って、営業なら休みを取らずに活動し業績が良く評価され多額の金が入る。そうなると、さらに頑張ると言う悪循環に陥る。

 そして30歳代の健康診断で、問題が起きる。40歳代で1~2回、入院する羽目になる。さらに、ひどくなると人工透析にまでなるケースも、ままある。やがて50歳代~60歳までに、体を壊し、早期退職。

 かつてリゲインと言う飲む栄養ドリンクのコマーシャルで、「24時間、戦えますか?」という過激なフレーズが、世の中で、流行ったことがある。まさに、それを地で行く奴が、いたのだ!

 何を隠そう、筆者も、その中の一人であり、体育会系ののりでハードワークして、ひどい目にあった一人である。そのため身にしみて感じる。能力が、あまりないのに無理しても駄目だという事が、後になってわかるのだ。これは、実にむなしいものである。

 自分の友人にも体を壊し、週に3回、人工透析をしながら、営業活動をしていた猛者がいた。この小説の登場人物だ。彼を題材にし、この物語は始まる。

 この小説の主人公の息子も努力してアメリカに渡り仕事をして、訳あって日本に戻って来る。同じような人生を送るが、体を壊すまで行かず、日本で再出発でき・・・。

 人生というのは、中庸の精神が、何より大切だ!まさに、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」の文句の通りである。
プロローグが、長くなりましたが、是非、本編をお読みください!
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