ユートピア

えんびふらい

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ギャルって素直

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悠斗「あー、今日も疲れたーーー、友達も出来ねーな~」
悠斗「腹減ったし、コンビニでも行くか」
悠斗「塩カルビ弁当にしようかな、今日は」

レジに行っても誰も出てこない。

悠斗「え、この時間にそんな事ある」
悠斗「すみませーーーん」

ギャル店員「あ、いらっしゃいませ~」
悠斗「これお願いします。」

あ、じゃないだろこのギャル
今時見ないぞ、こんなギャルギャルしい格好
これでコンビニいいんだ、バイト出来んだ。

ギャル店員「560円でーす」
悠斗「1000円でお願いします。」
ギャル店員「え、計算できないんだけど」
悠斗「440円ですね」
ギャル店員「え、すご計算超早いお兄さん」

なんだこいつ
でも褒められるの嬉しいわ~
ギャルってなんでこう素直なんだろうか

悠斗「ありがとうございます」
ギャル店員「また来てくださいね~」

悠斗「コンビニバイトか~」
悠斗「接客嫌だしなぁ、なんかキッチンとかにしようかな。」

帰ってきてご飯を食べてしばらくすると、
1通のLINEが入った。

悠斗「珍しい、誰だ」
悠斗「愛佳からだ」

愛佳「やっほ~、元気?」
愛佳「ちょっと頼みがあるんだけど」
悠斗「頼みって何?」
愛佳「勉強教えて欲しい!」
悠斗「勉強ってお前、頭そんなに悪くないでしょ」
愛佳「あー、うちもなんだけど友達がちょっと手に負えなくて」
悠斗「まぁいいけど、いつ?」
愛佳「今度の土曜日に家行く!」

勉強のできない子か。
今日のコンビニのギャルみたいな感じなのかな。

そして土曜日

ピンポーン

悠斗「はーい」
愛佳「お兄ちゃん~、来たよ~」

そしてドアを開けると愛佳とあのギャルが立っていたのだ。

ギャル「あ、この前のお兄さんじゃん」
愛佳「知り合い?」
悠斗「知り合いというかただのお客さんというか」
愛佳「とりあえず、お邪魔しまーす!」

あのギャル愛佳の友達だったのか。
3個下には見えない。
学校もこんなん許していいのか。
金髪だけど。

愛佳「紹介するね!友達の西園寺祥子」

渋っ!
ギャルの見た目とのギャップすごいな。

祥子「初めまして~、よろしくお兄さん!」
悠斗「あ、あぁよろしくね」
愛佳「祥子は同じ中学だったんだけど、その時からもうバカでさ~」
悠斗「そうなんだ」

中学からこんなのいるの?
見たことないけど俺。

祥子「そんなバカじゃないし~」
愛佳「5教科100点でしょうが。」
悠斗「よく愛佳と同じ高校入れたね」
愛佳「それがね、この子スポーツ推薦なの」

またもギャップきた。
ギャルでスポーツ推薦てなによ。
見た目は?

祥子「うち、小っちゃい頃から足速かったからね~」
悠斗「ん?て事は運動会とかも出てたんだよね?見た事ない気がするな」
愛佳「あぁ、こんな見た目になったの高校からだから絶対わからないよ」

理解した。
高校デビューかい。
いや、だとしてもこれ許されてるのか。
スポーツ推薦の生徒でしょ。

愛佳「しかもうちの高校、やる事やってたら見た目なんてどうでもいいみたいな学校だしさ」
祥子「思い切って憧れのギャル~みたいな」
悠斗「そうなんだ、そういう学校ならいいね」

悠斗「でも100点は取れてたんだね」
祥子「勘でね~」

すごすぎるだろ、勘で100って。
運動神経良くて運もいいのか?

愛佳「理科とか社会は選択問題あっても数学とかあんまりないじゃん?」
悠斗「なるほどね、数学をまず教えてくれと」
祥子「そういう事~!」

それから2時間ほど数学を教えていたが、
きっと話を聞けば出来るタイプだという事が分かってきた。

愛佳「なんだ全然出来るじゃん!」
祥子「いやまじでお兄さんがわかりやすすぎる」
悠斗「そんな事ないよ。ちゃんと授業聞いてたら出来そうだけどね」
祥子「え、先生になれるよまじで!」

この一言は何よりも嬉しかった。
本当にギャルって素直。

愛佳「兄ちゃんは先生を目指してるんだよ!」
祥子「あ、そうなの!絶対なれる!」
悠斗「ありがとう」
祥子「また教えてね!」
愛佳「今日はありがとうねー!」

なんか楽しい勉強会だったな
ああいう子なら教えてても楽しい。

明日はバイト探そ。

そして日曜日

悠斗「ここら辺で時給良くて接客のないバイトっと」
悠斗「お、カフェのキッチンのバイトあるじゃん」

そこのカフェは時給もよく、
家から10分と近かった為、
すぐに応募した。

すると、すぐに連絡が来た。
面接の日時の連絡だ。

悠斗「水曜日、学校終わりにでも行くか~」

面接は水曜日の17時からになった。
とりあえず、明日の学校を乗り越えよう。
夢を叶えるためだ。

-月曜日-
大学へ行こうと外へ出た瞬間

天童「おはようございます。」
悠斗「あ、天童さん、おはようございます。」
天童「土曜日はなんだか楽しそうでしたね」
天童「彼女さんでも来てたんですか?」

聞こえていたのか。
結構防音強いこの家でも聞こえるくらいあの二人の声は大きかったんだな。

悠斗「すみません、うるさかったですか?」
天童「いえ、楽しそうでいいなと思いましたよ」

待てよ?これ彼女来たみたいなの否定してないぞ。

悠斗「あの、彼女とかではなく...」
天童「私、ちょっと遅刻しそうなので先行きますね」

終わったぁぁぁ。
嫌われた、勘違いで終わるとか嫌すぎる。

悠斗「最悪だ」

ただでさえ憂鬱な月曜のスタートがこれって。
最悪すぎる。

それからという物、お昼に天童さんとすれ違っても何故か避けられたように目が合わなかった。

悠斗「もう頑張れない」

自分自身を慰める為、ゲームでもやるかと悩んでいた。
こないだ母さんから貰ったカタログで頼もう。
やった事ない恋愛ゲームでもやるか。
現実逃避だよ。当たり前だろ。

そして、翌日にはゲームが届いていた。
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