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【第3部 チェンジ】第七話 乱闘
68、立食パーティー③
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レオは思いっきり外気をすった。
回廊を照らす松明の匂い、炎が爆ぜる音、森自身が発する静かなざわめきのようなものを感じる。
自分を素通りする視線に挫かれそうになるより、誰もいない外の方が落ち着いた。
このまま部屋に戻っても誰も気が付かないだろう。
「……やっぱり外の方が落ち着けるわね」
レオは一人ではなかったのだった。
外にでるなりレオの腕を離して、回廊で体伸ばし、スカートをたくしあげて屈伸するベラがいる。
「羽目を外しすぎじゃないか?」
「あなたとじゃあ何にも起こりようがないし、お姫さまとして振舞ってもしょうがないでしょう」
ベラは笑った。今度は片足ずつ足裏を伸ばし始める。
ストレッチの念の入れようはアデールの王子譲りのものである。
朝錬はずっと続いている。レオとベラは朝練仲間で、走るだけで終わっていたベラは最近では、暴漢への対処方法という護身術をできるところまで体力をつけている。
ベラの姫らしくないあっけらかんとしたところや、間が悪いタイミングで大きな声で話してしまい、注目を集めてしまう特技をレオは嫌いではない。注目をひとつも集めることのない自分より、よっぽど胆が据わっている。
たるんでぶくぶく厚く膨らんでいた体も、きゅうっとウエストが細くなり、胸の迫力が増している。
彼女の間の悪い発言は、内容に未熟さが垣間見えるが彼女の存在感をくっきりと際立たせる。
みっともない同族を憐れむような気持ちをもっていたのが、最近では、彼女がレオを置いて先へ先へといきそうな気がする。
朝練を一緒にしていても、レオは何も変わりがなかった。
相変わらず運動神経が良いとはいえないし、力を付け始めたベラに押し倒されることはないが、傍からみているといい勝負に見えるぐらいなのだ。
「あなたはそれでも王子さまなのでしょう?」
「3人兄弟いて僕は長男」
「後を継ぐ長男にしては……」
ベラは自分の無遠慮な発言に気が付き濁すぐらいには良識があったようだった。
「長男にしては影が薄くて花がなくて頼りない、だろ?」
母にそう言われて育ったレオには、ベラにいわれなくても知りつくしている。
今更誰かに言われても傷つくことはない。
「それはそうなんだけど。イケてない印象って、あなたのその眼鏡が原因ではないかと思うのよね」
ベラは両手をあげてかかとを浮かせて思いっきり伸びをしながら言う。
伸びを終えるとずかずかと近づくと、レオをじっと覗き込んだ。
ベラは香水を身に着けてない。昼間汗をたくさんかいただろうから雑菌が繁殖しているような汗っぽい匂いを嗅ぎそうでレオは身構えた。
だが、ベラは以前、身体から漂わせていた嫌な臭いは全くない。香水で紛らせたのではなくて、代謝がよくなったのか、そばかすが散る肌は健康的にしっとりとうるおい、昼間の太陽を凝縮したような香りがした。
レオのメガネがベラに強引に引っ張られた。
「おい、ちょっとやめろよ、ベラ」
レオのメガネは鎧のようなものだ。レオを外界の敵意や無関心から守るための、己の思考を他人に読まれないための、フィルターなのだ。
ベラはレオの激しい抗議にすぐに眼鏡をレオの鼻に戻す。
ベラの顔がレオの見たことのないような表情を浮かべている。
「まあ、驚いた。この眼鏡、なんなの。あなたの目、普通だわ……」
驚いた顔して普通というからには、よっぽどひどいものだと想像していたようである。
「普通でよかった。ありがとう」
レオは皮肉を含めていう。
ベラは首を振った。
「そうじゃなくて、あなたのその眼鏡、ちょっと変わってるのね、ということを言いたかったの」
「この眼鏡は、日常生活に必要なんだ。裸眼で遠くを見るのは問題がないんだけど、近くだと焦点を合わせ辛くて。 物心ついたころから眼鏡生活なんだ。東方の、技術をつかったもので大変珍しいものだと思う。なにせ僕は高貴な生まれの長男だし」
地味で花がないけど。
レオは心の中で付けくわえる。
「ん、もう!そうじゃなくって!?」
ベラは地団駄踏みそうな勢いで否定する。
「ちょっとまって、ベラ、黙って」
「何よ!」
尚も声高に話し続けようとするベラの口に手を当てて黙らせた。
目を白黒しているベラから意識を離す。
レオはベラと会話している間、森からの静かなざわめきに、人の言葉が切れ切れに混ざっていることに気が付いていた。数本向こうの彫刻を施した太い柱の影で複数人が声低く話をしている。
そこから、アデールという言葉が聞こえてきたのだ。他にもラシャール、ジルコン、など連呼されている。
だから一体何よ?
目でベラが訴えかけてくる。
風に言葉が乗ってくる。ひとりアデールのヤツを呼びだして。辱めて二度とジルコンにまとわりつかないようにしてやる。泣いて国に帰ればいい。俺らの顔をみて怯えればいい。ラシャールの名前を。決行は……。
ベラも柱の影の人の気配に気が付いた。
会話を終えた様子にレオは彼らから見えないように、柱の影になるようにベラの口を塞いだまま移動する。
パーティー会場の扉が開き、賑やかなざわめきと煌々とした灯りが回廊と庭を照らした。
柱に身を寄せる二人は影にすっぽりと同化していて、密談をしていた彼らは気がついた様子はない。
再び扉がしまり、回廊は再びしんと静まり、松明が照らすのみになる。
ベラの胸が大きく弾んでいる。
口を塞ぐレオの手はベラの手で引き離された。
「なんで急に隠れるのよ。隠れたのを見られたらまるで逢引きをしているかのように誤解されてしまうじゃない」
憤慨しつつもひそひそ声である。
「なんだよ?あれを聞いていなかったのか?」
「だから、何をよ」
「スクールの何人かが、アンを呼びだし恥ずかしめる計画を立てていた。怯えさせて、あわよくば国に帰そうとしているようだった。具体的な内容はわからなかったけど」
「何ですって!?いったい誰がそんなことを」
レオは声色と、彼らがすぐ傍を通り過ぎたときの音を思い出す。
「少し鼻にかかるような話し方はノル。腕の銀のブレスレットがこすれる音はフィン。歩くと床がかすかにゆれるのはバルト。目線の高さでかちかちと軽く音をさせるのは吊り下げ型の二つの真珠のピアスの音だからラドー」
レオは残り香を嗅ぐ。
化粧の濃い女の匂いとナミビアローズの香り。
「そして、ウォラス」
ベラから表情が抜け落ちている。大きな目が見開かれ、肉厚の唇がぽかんと開いている。
「わたしには全くわからなかったわ。あなたって……」
ベラは言葉を飲み込んだ。
「アンをおとしめる計画を立てているのなら、未然に防がなきゃ。ジルコン王子に相談しましょう。ジルコン王子以外なら担当責任者のユリアンや護衛責任者のスアレスにも」
そういいつつ会場に戻りかけるベラを、レオは慌てて引きとどめた。
「いや、空耳だったかもしれないし。ジルコン王子や大人たちを巻き込み、何も起こりませんでしたでは僕もベラもスクールにはいられなくなってしまう」
「それでもいいわよ。レオは聞いたのでしょ。何か起こってからよりも、あなたの勘違いだったとしても何も起こらなかったほうがいいわ」
「駄目だよ。僕は耐えられない。このスクールを何事もなく無事に終えることが僕の第一目標なんだ。あえて、そしられるかもしれないことはしたくない」
「でも……」
ベラは不満げである。
間違っていた時、非難されるのは自分だった。
その時のことを思うとぞっとする。
自分はありもしない暴力事件の計画を立てていたと訴えて、いたずらに騒ぎを巻き起こした調本人になる。
そうなれば、自分だけでなく無関係のベラを巻き込んで彼女も一緒に非難されてしまうことになる。
最近は彼女は友人もでき女子グループに受け入れられていたのに、レオのせいで変人扱いに逆戻りしてしまう。
「確信が持てるまで、アンの周辺とウォラス達の動きに気を付けておこう。君は話しの内容を聞き取っていないんだろ?彼らは違う話をしていて僕が聞き間違えただけなのかもしれないのだから」
言い訳するように、そして自分も納得させるようにレオは言う。
我ながら情けない発言だと思うがしょうがないではないか。
不承不承、ベラはうなずいたのである。
回廊を照らす松明の匂い、炎が爆ぜる音、森自身が発する静かなざわめきのようなものを感じる。
自分を素通りする視線に挫かれそうになるより、誰もいない外の方が落ち着いた。
このまま部屋に戻っても誰も気が付かないだろう。
「……やっぱり外の方が落ち着けるわね」
レオは一人ではなかったのだった。
外にでるなりレオの腕を離して、回廊で体伸ばし、スカートをたくしあげて屈伸するベラがいる。
「羽目を外しすぎじゃないか?」
「あなたとじゃあ何にも起こりようがないし、お姫さまとして振舞ってもしょうがないでしょう」
ベラは笑った。今度は片足ずつ足裏を伸ばし始める。
ストレッチの念の入れようはアデールの王子譲りのものである。
朝錬はずっと続いている。レオとベラは朝練仲間で、走るだけで終わっていたベラは最近では、暴漢への対処方法という護身術をできるところまで体力をつけている。
ベラの姫らしくないあっけらかんとしたところや、間が悪いタイミングで大きな声で話してしまい、注目を集めてしまう特技をレオは嫌いではない。注目をひとつも集めることのない自分より、よっぽど胆が据わっている。
たるんでぶくぶく厚く膨らんでいた体も、きゅうっとウエストが細くなり、胸の迫力が増している。
彼女の間の悪い発言は、内容に未熟さが垣間見えるが彼女の存在感をくっきりと際立たせる。
みっともない同族を憐れむような気持ちをもっていたのが、最近では、彼女がレオを置いて先へ先へといきそうな気がする。
朝練を一緒にしていても、レオは何も変わりがなかった。
相変わらず運動神経が良いとはいえないし、力を付け始めたベラに押し倒されることはないが、傍からみているといい勝負に見えるぐらいなのだ。
「あなたはそれでも王子さまなのでしょう?」
「3人兄弟いて僕は長男」
「後を継ぐ長男にしては……」
ベラは自分の無遠慮な発言に気が付き濁すぐらいには良識があったようだった。
「長男にしては影が薄くて花がなくて頼りない、だろ?」
母にそう言われて育ったレオには、ベラにいわれなくても知りつくしている。
今更誰かに言われても傷つくことはない。
「それはそうなんだけど。イケてない印象って、あなたのその眼鏡が原因ではないかと思うのよね」
ベラは両手をあげてかかとを浮かせて思いっきり伸びをしながら言う。
伸びを終えるとずかずかと近づくと、レオをじっと覗き込んだ。
ベラは香水を身に着けてない。昼間汗をたくさんかいただろうから雑菌が繁殖しているような汗っぽい匂いを嗅ぎそうでレオは身構えた。
だが、ベラは以前、身体から漂わせていた嫌な臭いは全くない。香水で紛らせたのではなくて、代謝がよくなったのか、そばかすが散る肌は健康的にしっとりとうるおい、昼間の太陽を凝縮したような香りがした。
レオのメガネがベラに強引に引っ張られた。
「おい、ちょっとやめろよ、ベラ」
レオのメガネは鎧のようなものだ。レオを外界の敵意や無関心から守るための、己の思考を他人に読まれないための、フィルターなのだ。
ベラはレオの激しい抗議にすぐに眼鏡をレオの鼻に戻す。
ベラの顔がレオの見たことのないような表情を浮かべている。
「まあ、驚いた。この眼鏡、なんなの。あなたの目、普通だわ……」
驚いた顔して普通というからには、よっぽどひどいものだと想像していたようである。
「普通でよかった。ありがとう」
レオは皮肉を含めていう。
ベラは首を振った。
「そうじゃなくて、あなたのその眼鏡、ちょっと変わってるのね、ということを言いたかったの」
「この眼鏡は、日常生活に必要なんだ。裸眼で遠くを見るのは問題がないんだけど、近くだと焦点を合わせ辛くて。 物心ついたころから眼鏡生活なんだ。東方の、技術をつかったもので大変珍しいものだと思う。なにせ僕は高貴な生まれの長男だし」
地味で花がないけど。
レオは心の中で付けくわえる。
「ん、もう!そうじゃなくって!?」
ベラは地団駄踏みそうな勢いで否定する。
「ちょっとまって、ベラ、黙って」
「何よ!」
尚も声高に話し続けようとするベラの口に手を当てて黙らせた。
目を白黒しているベラから意識を離す。
レオはベラと会話している間、森からの静かなざわめきに、人の言葉が切れ切れに混ざっていることに気が付いていた。数本向こうの彫刻を施した太い柱の影で複数人が声低く話をしている。
そこから、アデールという言葉が聞こえてきたのだ。他にもラシャール、ジルコン、など連呼されている。
だから一体何よ?
目でベラが訴えかけてくる。
風に言葉が乗ってくる。ひとりアデールのヤツを呼びだして。辱めて二度とジルコンにまとわりつかないようにしてやる。泣いて国に帰ればいい。俺らの顔をみて怯えればいい。ラシャールの名前を。決行は……。
ベラも柱の影の人の気配に気が付いた。
会話を終えた様子にレオは彼らから見えないように、柱の影になるようにベラの口を塞いだまま移動する。
パーティー会場の扉が開き、賑やかなざわめきと煌々とした灯りが回廊と庭を照らした。
柱に身を寄せる二人は影にすっぽりと同化していて、密談をしていた彼らは気がついた様子はない。
再び扉がしまり、回廊は再びしんと静まり、松明が照らすのみになる。
ベラの胸が大きく弾んでいる。
口を塞ぐレオの手はベラの手で引き離された。
「なんで急に隠れるのよ。隠れたのを見られたらまるで逢引きをしているかのように誤解されてしまうじゃない」
憤慨しつつもひそひそ声である。
「なんだよ?あれを聞いていなかったのか?」
「だから、何をよ」
「スクールの何人かが、アンを呼びだし恥ずかしめる計画を立てていた。怯えさせて、あわよくば国に帰そうとしているようだった。具体的な内容はわからなかったけど」
「何ですって!?いったい誰がそんなことを」
レオは声色と、彼らがすぐ傍を通り過ぎたときの音を思い出す。
「少し鼻にかかるような話し方はノル。腕の銀のブレスレットがこすれる音はフィン。歩くと床がかすかにゆれるのはバルト。目線の高さでかちかちと軽く音をさせるのは吊り下げ型の二つの真珠のピアスの音だからラドー」
レオは残り香を嗅ぐ。
化粧の濃い女の匂いとナミビアローズの香り。
「そして、ウォラス」
ベラから表情が抜け落ちている。大きな目が見開かれ、肉厚の唇がぽかんと開いている。
「わたしには全くわからなかったわ。あなたって……」
ベラは言葉を飲み込んだ。
「アンをおとしめる計画を立てているのなら、未然に防がなきゃ。ジルコン王子に相談しましょう。ジルコン王子以外なら担当責任者のユリアンや護衛責任者のスアレスにも」
そういいつつ会場に戻りかけるベラを、レオは慌てて引きとどめた。
「いや、空耳だったかもしれないし。ジルコン王子や大人たちを巻き込み、何も起こりませんでしたでは僕もベラもスクールにはいられなくなってしまう」
「それでもいいわよ。レオは聞いたのでしょ。何か起こってからよりも、あなたの勘違いだったとしても何も起こらなかったほうがいいわ」
「駄目だよ。僕は耐えられない。このスクールを何事もなく無事に終えることが僕の第一目標なんだ。あえて、そしられるかもしれないことはしたくない」
「でも……」
ベラは不満げである。
間違っていた時、非難されるのは自分だった。
その時のことを思うとぞっとする。
自分はありもしない暴力事件の計画を立てていたと訴えて、いたずらに騒ぎを巻き起こした調本人になる。
そうなれば、自分だけでなく無関係のベラを巻き込んで彼女も一緒に非難されてしまうことになる。
最近は彼女は友人もでき女子グループに受け入れられていたのに、レオのせいで変人扱いに逆戻りしてしまう。
「確信が持てるまで、アンの周辺とウォラス達の動きに気を付けておこう。君は話しの内容を聞き取っていないんだろ?彼らは違う話をしていて僕が聞き間違えただけなのかもしれないのだから」
言い訳するように、そして自分も納得させるようにレオは言う。
我ながら情けない発言だと思うがしょうがないではないか。
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