95 / 238
第六話 黒鶏
58、夜月を確保せよ②
しおりを挟む
エストはその日、はじめのうちはフィンやノルやバルドと闘鶏会場に訪れていた。
彼らに求められるままに強さのポイントなどを説明する。
鶏たちが互いに傷つけあい、けたたましい鳴き声や綿毛が飛ぶ命がけの試合に、会場に集まった男たちの興奮が上がっていく。
彼らは金をかけ、勝負に出ているのだ。
フィンやノルやバルドも、エストに勝てそうな鶏を聞き出してはそれにかけて勝っていた。
エストの見立ては確実ではあるが、エストは鶏にかけようとは思わない。
連れて来た夜月が籠のなかで騒ぎだし、早々に闘鶏会場を後にしたのである。
闘鶏会場のすぐ裏手は、鎮守の森が続いている。
エストは黒々と山深い自然を残した森をいつみても不気味に思う。
エールは圧倒的な強さで、森と平野の国々を制圧した。
平和になった国では子供が生まれ、人口が増加している。
より栄養価の高い食料を安定的に供給するために、未開の森が焼かれ農地や家畜の牧場や、街に姿を変えてきている。
エストのD国も50年前までは大部分が森であったが、今は、開発が進み森は姿を消しつつある。
それなのに、森と平野の諸国を統率するエールの心臓部に、原始の森とでもいうべき手つかずの森が残されていることが不思議であった。この森は他国にまで延々と続いていた。
時折、会場の歓声の間をついて、エストの知らない動物の鳴き声を聞く。
鳥のような、そうでないような。
森と人との境目が明確にあるわけではない。
石を組み上げたり、盛り土をしたり、木製の柵をたてていたり。
その程度である。
森のなかにひそむ何か恐ろしいものが飛び出してくるような気がする。
たとえば夜な夜な子供をさらう四つ足の獣であるとか。
エールの者たちは気にならないのだろうか。
王城に入城することができず王都の宿で待機していた自分の護衛に、森の存在をどのようにエールの国民が思っているのかと聞くと、視界に緑が入っていない方が落ち着かないから森はあってほしい、というような返事が返ってくるという。
森が近いことによる、イノシシや鹿に作物を荒らされたり、時折町に紛れ込んできたイノシシに襲われたりといった事件がないわけではない。
今年は得に、イノシシの出没回数が多いようであり、その度に町は大騒ぎになっているという。
「エストさま、イノシシ狩りが行われる時は、俺も名乗りをあげていいでしょうか。広く人を求め大々的にするそうなのです。特にすることがなくて、道場で体を鍛えているのですが、どうも体がなまり気味でありまして」
そうエストの護衛がぼやいていたのだった。
ジルコンにこの森の存在をどう思っているか聞きたいと思っているところ、薬樹公園の辻で長鳴鶏の謡合わせや、尾長鶏の品評会があると聞き、一部の市民の努力のかたまりのような、ダンスや踊りは演劇から、腰を下ろして見ていたのだった。
そのうちにすっかり夢中になって鶏ではなくて人々の出し物を鑑賞してしまう。
中には戦争で腕を失った若者や、義足の者もいるが、彼らも人の目にさらされても臆せず、ダンスをしたり、口で筆をもち絵を描いていたりしていた。
彼らは勝ち抜いてきたというよりも、戦争加害者であり被害者である当事者の、社会復帰活動の一環としての活動であり、身体の一部を失ったことによる喪失感を乗り超え自己の誇りや自尊心を養うための、表現活動だった。
一方で、賭け事に終日のめり込み持てる金すべてを鶏の勝敗にかけ、目を血走らせている男たちもいる。
エールは幅の広い深い国で、光も闇も飲み込んでいた。
参考にしたい部分も、そうでない部分も混在する。
フォルス王は、力でもってエール流を強要するところがある。
そうでなければ戦争などしないからだ。
ジルコン王子は、そうではない。
エールの次世代にとりいろうとするノルやフィン、バルド、そしてエストが中心になって、田舎者の王子をジルコンの傍から遠ざけようと画策していることに気が付かないジルコンではないだろう。
ジルコン王子はお気に入りに対する考えを改めさせようと、取り巻きたちに強要するのであれば新たな反発を生む。ノルやバルドは笑顔でアデールの王子を迎え入れるが、反発心はふつふつと滾ることになるだろう。
ジルコンはそうしなかった。心を痛めながらも取り巻きの王子たちを、そしてアデールの王子の行動を傍観していた。
バストは夜遅くにつぶやいたことがある。
「もしかして、エールの次期王は腰抜けなのではないか?自分のお気に入りが仲間外れの状態になっているのに、俺らにやめろも配慮せよとも何もいってこないなんてな」
「強国の王になるといっても、しょせんは一人。盛り立ててくれる諸国がなければ絵にかいた餅にすぎないからでしょう」
自慢であるらしいさらさらの髪に触れながら、ノルは話題にもしたくないかのように言う。
この二人が一番感情的にアデールの王子を嫌っている。
バストは、球投げ競技の後から。
ノルは最初からずっと。
フィンは強い方にまかれるタイプかもしれない。
なら、自分は?
彼らの国と囲まれる形で接しているD国は、彼らの意見を尊重することが基本外交方針である。
その方針を自然ととってしまう自分がいる。
だけど本当にそうすべきなのかどうか、疑問に思う自分もいる。
アデールの王子には人として応援したくなるところがある。
鶏に関しては油断すると、アデールの王子と意気投合してしまいそうな危うさがある。
そんなところを、ノルやバルドに見られたら、今度は自分までも、仲間外れにされる危険性があるような気がした。
自分のことが気に入らないからといって、将来結託して、D国の力をそぐような行動をとりはじめたら困るではないか。
そんなことを思っているうちに、謡合わせの時が来た。
素晴らしい節回しと、小さな体すべてを使って渾身でひねり出す歌声の多彩さにあっという間に意識を持っていかれた。優勝した東の鶏が、夜月の繁殖相手としてふさわしいと思えた。
夜月も籠の中で低く、小さく、いままで聞いたことのないような、共鳴する声を出していた。
育種家が完全に帰るまえに話をつけなければと思う。
そんな時に、エストは声を掛けられた。
エストに声をかけたのはアデールの王子だった。
いつから自分の背後に彼らはいたのか。
アデールの王子がジルコン王子と二人でいることに驚く。
二人はお揃いの地味なコートを羽織っている。
ジルコン王子は見たこともないほど、若者らしい楽し気な顔をしていた。
ジルコン王子が王城を出るときに両脇を守る彼の黒騎士たちが見当たらない。
闘鶏も見ず、ジルコン王子はふたりだけで過ごしていたのだとすぐにエストは察した。
ジルコン王子は一貫してアデールの王子がお気に入りだということを隠しもしない。
普段は邪魔をされてただ引き離されているだけなのだ。
不意に、エストの胸がきりきりと痛んだ。
自分がアデールの王子を一緒になって排斥したのは、自国の基本外交方針だけではない。
自分も、今のアデールの王子のように、ジルコンに気に入られたかったのだ。
それも特別に。
アデールの王子がいなければ、自分の方に、ジルコン王子の目が向けられるはずだった。
でもそうならないことは、この夏スクールで数週間過ごすあいだにわかってしまったではないか。
「護衛も連れず、どうしてアデールの王子と一緒にいるのですか」
エストの声がかすれた。
思いがけず非難の色が混ざってしまう。
ただ、知りたかっただけなのに。
案の定、ジルコン王子の顔から笑顔がそぎ落ちた。
エストの良く知る怜悧な冷たさを、その宝石のような青い目に宿らせた。
「お前たちがこいつとの間を邪魔しても、それは勝手にしたらいいと思うが、俺は彼と過ごしたいから過ごす。
俺のお気に入りというだけで気に入らないのだとしたら、それはお前の、お前たち側の、気持ちの問題だ。
苦しみも悲しみも、悩みも煩悶も、感じているもの自身が自分でその存在を見つめて、昇華しなければ、姿を変え形をかえ時を変えて、それはいつまでも現れるぞ。それでいいのならば、いつまでも同じことをぐるぐるとし続けたらいい。それが嫌なのであれば、自分自身で断つべきではないか?」
その通りだとエストは思う。
「僕は気にしてないからいいよ。それより、鶏はどうしてあんなに長く尾が……」
アデールの王子はエストとジルコンの間の緊張の糸を断ち切りにかかる。
舞台では鮮やかな緑や赤色の尾の鶏が披露されている。
その時女性のつんざくような悲鳴がマーケットの方から聞こえた。
女性に続いて、悲鳴や怒号が混ざり、マーケットの一角が騒がしくなる。
尾長鶏を鑑賞していた観客たちは、浮足だちその方向をみた。
悲鳴にまざり土煙も上がっているようだった。
「イノシシが暴れている!そっちに向かったぞ!気を付けろ!」
大音声で叫ばれた必死な声が、エストたちに届いたのである。
彼らに求められるままに強さのポイントなどを説明する。
鶏たちが互いに傷つけあい、けたたましい鳴き声や綿毛が飛ぶ命がけの試合に、会場に集まった男たちの興奮が上がっていく。
彼らは金をかけ、勝負に出ているのだ。
フィンやノルやバルドも、エストに勝てそうな鶏を聞き出してはそれにかけて勝っていた。
エストの見立ては確実ではあるが、エストは鶏にかけようとは思わない。
連れて来た夜月が籠のなかで騒ぎだし、早々に闘鶏会場を後にしたのである。
闘鶏会場のすぐ裏手は、鎮守の森が続いている。
エストは黒々と山深い自然を残した森をいつみても不気味に思う。
エールは圧倒的な強さで、森と平野の国々を制圧した。
平和になった国では子供が生まれ、人口が増加している。
より栄養価の高い食料を安定的に供給するために、未開の森が焼かれ農地や家畜の牧場や、街に姿を変えてきている。
エストのD国も50年前までは大部分が森であったが、今は、開発が進み森は姿を消しつつある。
それなのに、森と平野の諸国を統率するエールの心臓部に、原始の森とでもいうべき手つかずの森が残されていることが不思議であった。この森は他国にまで延々と続いていた。
時折、会場の歓声の間をついて、エストの知らない動物の鳴き声を聞く。
鳥のような、そうでないような。
森と人との境目が明確にあるわけではない。
石を組み上げたり、盛り土をしたり、木製の柵をたてていたり。
その程度である。
森のなかにひそむ何か恐ろしいものが飛び出してくるような気がする。
たとえば夜な夜な子供をさらう四つ足の獣であるとか。
エールの者たちは気にならないのだろうか。
王城に入城することができず王都の宿で待機していた自分の護衛に、森の存在をどのようにエールの国民が思っているのかと聞くと、視界に緑が入っていない方が落ち着かないから森はあってほしい、というような返事が返ってくるという。
森が近いことによる、イノシシや鹿に作物を荒らされたり、時折町に紛れ込んできたイノシシに襲われたりといった事件がないわけではない。
今年は得に、イノシシの出没回数が多いようであり、その度に町は大騒ぎになっているという。
「エストさま、イノシシ狩りが行われる時は、俺も名乗りをあげていいでしょうか。広く人を求め大々的にするそうなのです。特にすることがなくて、道場で体を鍛えているのですが、どうも体がなまり気味でありまして」
そうエストの護衛がぼやいていたのだった。
ジルコンにこの森の存在をどう思っているか聞きたいと思っているところ、薬樹公園の辻で長鳴鶏の謡合わせや、尾長鶏の品評会があると聞き、一部の市民の努力のかたまりのような、ダンスや踊りは演劇から、腰を下ろして見ていたのだった。
そのうちにすっかり夢中になって鶏ではなくて人々の出し物を鑑賞してしまう。
中には戦争で腕を失った若者や、義足の者もいるが、彼らも人の目にさらされても臆せず、ダンスをしたり、口で筆をもち絵を描いていたりしていた。
彼らは勝ち抜いてきたというよりも、戦争加害者であり被害者である当事者の、社会復帰活動の一環としての活動であり、身体の一部を失ったことによる喪失感を乗り超え自己の誇りや自尊心を養うための、表現活動だった。
一方で、賭け事に終日のめり込み持てる金すべてを鶏の勝敗にかけ、目を血走らせている男たちもいる。
エールは幅の広い深い国で、光も闇も飲み込んでいた。
参考にしたい部分も、そうでない部分も混在する。
フォルス王は、力でもってエール流を強要するところがある。
そうでなければ戦争などしないからだ。
ジルコン王子は、そうではない。
エールの次世代にとりいろうとするノルやフィン、バルド、そしてエストが中心になって、田舎者の王子をジルコンの傍から遠ざけようと画策していることに気が付かないジルコンではないだろう。
ジルコン王子はお気に入りに対する考えを改めさせようと、取り巻きたちに強要するのであれば新たな反発を生む。ノルやバルドは笑顔でアデールの王子を迎え入れるが、反発心はふつふつと滾ることになるだろう。
ジルコンはそうしなかった。心を痛めながらも取り巻きの王子たちを、そしてアデールの王子の行動を傍観していた。
バストは夜遅くにつぶやいたことがある。
「もしかして、エールの次期王は腰抜けなのではないか?自分のお気に入りが仲間外れの状態になっているのに、俺らにやめろも配慮せよとも何もいってこないなんてな」
「強国の王になるといっても、しょせんは一人。盛り立ててくれる諸国がなければ絵にかいた餅にすぎないからでしょう」
自慢であるらしいさらさらの髪に触れながら、ノルは話題にもしたくないかのように言う。
この二人が一番感情的にアデールの王子を嫌っている。
バストは、球投げ競技の後から。
ノルは最初からずっと。
フィンは強い方にまかれるタイプかもしれない。
なら、自分は?
彼らの国と囲まれる形で接しているD国は、彼らの意見を尊重することが基本外交方針である。
その方針を自然ととってしまう自分がいる。
だけど本当にそうすべきなのかどうか、疑問に思う自分もいる。
アデールの王子には人として応援したくなるところがある。
鶏に関しては油断すると、アデールの王子と意気投合してしまいそうな危うさがある。
そんなところを、ノルやバルドに見られたら、今度は自分までも、仲間外れにされる危険性があるような気がした。
自分のことが気に入らないからといって、将来結託して、D国の力をそぐような行動をとりはじめたら困るではないか。
そんなことを思っているうちに、謡合わせの時が来た。
素晴らしい節回しと、小さな体すべてを使って渾身でひねり出す歌声の多彩さにあっという間に意識を持っていかれた。優勝した東の鶏が、夜月の繁殖相手としてふさわしいと思えた。
夜月も籠の中で低く、小さく、いままで聞いたことのないような、共鳴する声を出していた。
育種家が完全に帰るまえに話をつけなければと思う。
そんな時に、エストは声を掛けられた。
エストに声をかけたのはアデールの王子だった。
いつから自分の背後に彼らはいたのか。
アデールの王子がジルコン王子と二人でいることに驚く。
二人はお揃いの地味なコートを羽織っている。
ジルコン王子は見たこともないほど、若者らしい楽し気な顔をしていた。
ジルコン王子が王城を出るときに両脇を守る彼の黒騎士たちが見当たらない。
闘鶏も見ず、ジルコン王子はふたりだけで過ごしていたのだとすぐにエストは察した。
ジルコン王子は一貫してアデールの王子がお気に入りだということを隠しもしない。
普段は邪魔をされてただ引き離されているだけなのだ。
不意に、エストの胸がきりきりと痛んだ。
自分がアデールの王子を一緒になって排斥したのは、自国の基本外交方針だけではない。
自分も、今のアデールの王子のように、ジルコンに気に入られたかったのだ。
それも特別に。
アデールの王子がいなければ、自分の方に、ジルコン王子の目が向けられるはずだった。
でもそうならないことは、この夏スクールで数週間過ごすあいだにわかってしまったではないか。
「護衛も連れず、どうしてアデールの王子と一緒にいるのですか」
エストの声がかすれた。
思いがけず非難の色が混ざってしまう。
ただ、知りたかっただけなのに。
案の定、ジルコン王子の顔から笑顔がそぎ落ちた。
エストの良く知る怜悧な冷たさを、その宝石のような青い目に宿らせた。
「お前たちがこいつとの間を邪魔しても、それは勝手にしたらいいと思うが、俺は彼と過ごしたいから過ごす。
俺のお気に入りというだけで気に入らないのだとしたら、それはお前の、お前たち側の、気持ちの問題だ。
苦しみも悲しみも、悩みも煩悶も、感じているもの自身が自分でその存在を見つめて、昇華しなければ、姿を変え形をかえ時を変えて、それはいつまでも現れるぞ。それでいいのならば、いつまでも同じことをぐるぐるとし続けたらいい。それが嫌なのであれば、自分自身で断つべきではないか?」
その通りだとエストは思う。
「僕は気にしてないからいいよ。それより、鶏はどうしてあんなに長く尾が……」
アデールの王子はエストとジルコンの間の緊張の糸を断ち切りにかかる。
舞台では鮮やかな緑や赤色の尾の鶏が披露されている。
その時女性のつんざくような悲鳴がマーケットの方から聞こえた。
女性に続いて、悲鳴や怒号が混ざり、マーケットの一角が騒がしくなる。
尾長鶏を鑑賞していた観客たちは、浮足だちその方向をみた。
悲鳴にまざり土煙も上がっているようだった。
「イノシシが暴れている!そっちに向かったぞ!気を付けろ!」
大音声で叫ばれた必死な声が、エストたちに届いたのである。
0
お気に入りに追加
575
あなたにおすすめの小説
僕は君を思うと吐き気がする
月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
【コミカライズ決定】魔力ゼロの子爵令嬢は王太子殿下のキス係
ayame@コミカライズ決定
恋愛
【ネトコン12受賞&コミカライズ決定です!】私、ユーファミア・リブレは、魔力が溢れるこの世界で、子爵家という貴族の一員でありながら魔力を持たずに生まれた。平民でも貴族でも、程度の差はあれど、誰もが有しているはずの魔力がゼロ。けれど優しい両親と歳の離れた後継ぎの弟に囲まれ、贅沢ではないものの、それなりに幸せな暮らしを送っていた。そんなささやかな生活も、12歳のとき父が災害に巻き込まれて亡くなったことで一変する。領地を復興させるにも先立つものがなく、没落を覚悟したそのとき、王家から思わぬ打診を受けた。高すぎる魔力のせいで身体に異常をきたしているカーティス王太子殿下の治療に協力してほしいというものだ。魔力ゼロの自分は役立たずでこのまま穀潰し生活を送るか修道院にでも入るしかない立場。家族と領民を守れるならと申し出を受け、王宮に伺候した私。そして告げられた仕事内容は、カーティス王太子殿下の体内で暴走する魔力をキスを通して吸収する役目だったーーー。_______________
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
君は妾の子だから、次男がちょうどいい
月山 歩
恋愛
侯爵家のマリアは婚約中だが、彼は王都に住み、彼女は片田舎で遠いため会ったことはなかった。でもある時、マリアは妾の子であると知られる。そんな娘は大事な子息とは結婚させられないと、病気療養中の次男との婚約に一方的に変えさせられる。そして次の日には、迎えの馬車がやって来た。
姫の騎士
藤雪花(ふじゆきはな)
恋愛
『俺は命をかける価値のある、運命の女を探している』
赤毛のセルジオは、エール国の騎士になりたい。
募集があったのは、王子の婚約者になったという、がさつで夜這いで田舎ものという噂の、姫の護衛騎士だけ。
姫騎士とは、格好いいのか、ただのお飾りなのか。
姫騎士選抜試験には、女のようなキレイな顔をしたアデール国出身だというアンという若者もいて、セルジオは気になるのだが。
□「男装の姫君は王子を惑わす~麗しきアデールの双子」の番外編です。
□「姫の騎士」だけでも楽しめます。
表紙はPicrewの「愛しいあの子の横顔」でつくったよ! https://picrew.me/share?=2mqeTig1gO #Picrew #愛しいあの子の横顔
EuphälleButterfly さま。いつもありがとうございます!!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる