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第5話 王座の行方
72、襲撃
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抱擁ひとつとっても個性がある。
クリスは力強く抱き締める。
テーゼは仕方なしとでもいうような義務的にさらっと腕を回す。
あの人ならどういう別れの抱擁を交わすのか。
ラズに確める機会はもうなかった。
クリスはお手紙ください、とかなんとか。
テーゼは二度と姿を見せるな的な、遠くよりあなたの平穏な日々を願っております、とかなんとか。
ラズの欲しい抱擁は、暖かさは、見詰める目は、欲しい言葉はここにはない。
腰の武器を返そうとする。
それは便宜的に持たせられた護身用のボリビアの最強の剣。
テーゼは、「これは旅の間、肌身離さずお持ちください」
といって受け取らない。
誰もが欲しがる門外不出の鋼の剣。
ああ、これを持たせることで離れていても安心がしたいのだろうか、とラズは思う。
肌身離さずと言ったときの語気の強さが、気休めにすぎないが、ずっと側にいて守ってやれないことを詫びているような気がした。それはテーゼの罪悪感か、それともテーゼの主人の気持ちの代弁なのか。
最後に王城を掠めるように一瞥し、ラズは橋を渡る。
空を紅く焦がす、膨張した太陽が落ちていく。
行く人、来る人、みんな一様に足早である。
関所が閉められるのは完全に日が落ちたとき。
木製の長橋は、荷馬車と人が一緒に通れる幅しかなく、所々、すれ違うための広い張りだしスペースが作られていて低い欄干しかなく、毎年不運な何人かは落ちているという話であった。
渡りきるまでゆっくり歩くと5分。
早足だと3分。
この関所を閉めるのは、灯りがないと危険だからと理解する。盛り上がった濁流を割る橋は黄泉路への道のようではないか?
強く踏むと揺れる。隙間もある。
その時、コツンとラズの行く手に何かが落ちた。橋桁にしたたかぶつけて跳ねあがり転がった。
瞬間、間抜けな鳥だと思った。
すぐに鳥ではなく、白羽の矢だと気がつく。それでも、通信用の矢だと思う。
だが柄には紙が結ばれている訳ではない。
ラズは全身が一気に緊張した。
振り返り空を見た。
きらり、きらり、と夕日を反射するものがいくつか見えた。
ボリビアの剣を抜く。
走って逃げることよりも放たれた矢の軌道を読み、外すことを考えた。矢は大きく空に放たれている。ラズの来た方向。
テーゼたちではない、もっと奥の闇の中から。
降り始めのひと粒ひと粒がくっきりとしている雨が、次第に勢いづいてひとつぶごとを区別することが面倒になるように、矢は軌道を修正しつつ、ラズに集まりだしてきた。
その頃には、天から降り注ぐ矢に橋の上の者たちは荷物を頭に、悲鳴をあげて対岸へ矢を避けて全力疾走を始めていた。
襲撃だあ!助けてくれえ!と叫びながら。
一本。
二本。
辛うじて三本。
自分に落ちるものだけ避ければ体に当たることはない。
ラズは冷静に軌道を読み避けた。
避けきれない矢は剣で払った。
狙いはラズ。
どうして狙われるのか。
ラズはボリビアの王子の愛人だったことで誰かの恨みを買ったのか。
それとも何か秘密を知ったための口封じなのか。
ラズにはわからない。
ボリビアを離れる時に殺されるのは、二度と誰かと会わせないためなのかと思った。オーガイト王にか?それとも王子か?
禍根を残さないためなのか?
かりそめに別れるのではなく、この別れが今生の別れになるように、ご丁寧にも後腐れなく、何者かはラズをこの世から消し去ろうとするのか?
いっそのこと、この無慈悲な大粒の雨に打たれて死んで、本当に別れるのでもいいかも知れないと思う。
心臓を貫いてくれれば一瞬で死ねるのだろうか。
彼は、屍となった己を抱いて泣いてくれるだろうか。
ここはボリビアだから、愛の名残で泣いてくれるに違いないと思う。
それならば、そういう死もありかなと思う。
剣先がだらりと落ちる。
ラズは目を閉じた。
その時、ラズは体当たりされた。
何が起こったのかわからないまま尻から橋の上に倒れこんだ。
大きな体が、大空とラズの間に壁となる。
ぶん。矢を凪ぎ払う音。
大きく弾んだ呼吸にその体。
その壁は最後の瞬間まで見きわめ、矢を払った。
「お前は、まったく諦めるのが早い!あがらえ!」
呆れたような叱責。
この背中は、この声は、この匂いは。
「シディ!!」
ラズは信じられないままに叫んだ。
絶体絶命はラズだけだった。
だが今は、命の危険を省みずラズの盾になっているのは。
「なんでシディ、なんで、、、」
シディは振り返らない。
キラリと光った瞬間を逃さないように目を凝らす。
「そんなこと、あなたの姿を最後の最後まで見ていたかったからしかないだろう!!」
刻々と視界が悪くなる。
迫る夕闇で矢が見えにくい。矢の狙撃側も標的が見えにくいのは同じだ。
矢の地獄はもうじき終わる。
まっすぐに自分に向かう軌跡の矢だけ、右に左にシディは凪ぎ払った。
折れた矢がバタバタと横に落ちる。
狙いが外れた矢は、運河に飲み込まれ、欄干に、橋に、針ネズミのように刺さっていく。
だが、次の矢は剣で返すのに間に合わない。
シディは己の左肩で受けた。
ずんと、肉に刺さり骨で止まる。
ぐっと足を踏ん張り衝撃を受け止めた。
それが最後の矢。
橋の入り口ではテーゼとクリスは、矢を諦めて橋上での肉弾戦に持ち込もうとした襲撃者を通すまいと、剣をひらめかせて打ち合いが始まっていた。
二人が抜け、そのまま剣を手に走ってくる。
「ラズ!」
反対側からはラブラドの迎えが矢がやんだのを見計らい、走り寄ろうとするが逃げる一般の者たちに阻まれ思うように進めない。
襲撃者の二人は迷わずシディに切りかかった。
シディの肩に矢が立っているが、果敢に応戦する。ラズを守りながらの戦闘は分が悪い。
二対一、いや二対二!
ラズも前に出た。手には剣を持っていた。
「馬鹿!後ろにいろ!」
シディの余裕のない怒鳴り声。
「狙われているのは僕じゃない!シディだ!自分を守って!」
襲撃者は迷わずシディを狙っていた。
ただのラズは襲撃者にとって囮だと、ラズは悟った。
オブシディアン第一王子を誘きだすための。
だが、それは賭けではないか?
シディは後についてこなかったかもしれないし、己が襲われたとしても、身を呈して守ることなどしないかもしれないではないか?
だが、王子はここにいる。
将来のある体を盾に、肩に矢を生やして。
それが示していることはなんだ?
ラズはシディの左側に立つ。
シディは舌打ちするが、ラズの援護を受け入れた。
そこに、対岸からラブラドのむかえが助太刀にはいる。
四対二になり、一気に形成が逆転する。
襲撃者は諦めた。ボリビア側にきびすを返す。
最後に置き土産のように短刀をシディに投げる。
シディは一本めは辛うじて避けた。
もう一本投げられる。避けた先へ。
ラズの体は動いた。シディの前に。
今度はラズが短刀との防護壁となるのだ。
トン。
ぴりっとした痛み。
見るとわき腹にナイフの柄がそそりたつ。
あれ、思ったより痛くない。
ラズは思った。
じわりと下半身が重くなる。
ささるナイフの衝撃で、後ろによろめく。止まれない。ナイフが尚もラズを押す。
「ラズワード!」
悲鳴のような叫び声。
その声を知っている。
兄のように慕っていた人。
王の自覚はいつになったらできるのだろう。襲撃に巻き込まれるなんて笑えないよ。
「ラズ!!ああ、何てことだ、、ああ、、」
その声は愛しい人。
そんなに切羽詰まった悲愴な声は初めて聞いた。自分に関係することにはイチイチ大袈裟だな。
ラズはさらに後ろへよろけた。
シディは後ろに下がるラズを受け止めようと腕を伸ばす。
だが伸ばせたのは右腕だけ。
恐怖と苦悶の酷い顔。
そんな顔をしないで。
僕はうれしいよ。
だって。
最後の最後に、心より望んでいた相手と抱擁ができるのだ。
自分はなんて幸せものだと思う。
これで心置きなく去ることが出来る。
ラズも思いっきり腕を伸ばした。
そのつもりだった。
互いの指が掠める。
シディは掴めない。
橋の欄干は低く、ラズは橋から落ちた。
黒い濁流がその体を受け止め、飲み込んだ。
クリスは力強く抱き締める。
テーゼは仕方なしとでもいうような義務的にさらっと腕を回す。
あの人ならどういう別れの抱擁を交わすのか。
ラズに確める機会はもうなかった。
クリスはお手紙ください、とかなんとか。
テーゼは二度と姿を見せるな的な、遠くよりあなたの平穏な日々を願っております、とかなんとか。
ラズの欲しい抱擁は、暖かさは、見詰める目は、欲しい言葉はここにはない。
腰の武器を返そうとする。
それは便宜的に持たせられた護身用のボリビアの最強の剣。
テーゼは、「これは旅の間、肌身離さずお持ちください」
といって受け取らない。
誰もが欲しがる門外不出の鋼の剣。
ああ、これを持たせることで離れていても安心がしたいのだろうか、とラズは思う。
肌身離さずと言ったときの語気の強さが、気休めにすぎないが、ずっと側にいて守ってやれないことを詫びているような気がした。それはテーゼの罪悪感か、それともテーゼの主人の気持ちの代弁なのか。
最後に王城を掠めるように一瞥し、ラズは橋を渡る。
空を紅く焦がす、膨張した太陽が落ちていく。
行く人、来る人、みんな一様に足早である。
関所が閉められるのは完全に日が落ちたとき。
木製の長橋は、荷馬車と人が一緒に通れる幅しかなく、所々、すれ違うための広い張りだしスペースが作られていて低い欄干しかなく、毎年不運な何人かは落ちているという話であった。
渡りきるまでゆっくり歩くと5分。
早足だと3分。
この関所を閉めるのは、灯りがないと危険だからと理解する。盛り上がった濁流を割る橋は黄泉路への道のようではないか?
強く踏むと揺れる。隙間もある。
その時、コツンとラズの行く手に何かが落ちた。橋桁にしたたかぶつけて跳ねあがり転がった。
瞬間、間抜けな鳥だと思った。
すぐに鳥ではなく、白羽の矢だと気がつく。それでも、通信用の矢だと思う。
だが柄には紙が結ばれている訳ではない。
ラズは全身が一気に緊張した。
振り返り空を見た。
きらり、きらり、と夕日を反射するものがいくつか見えた。
ボリビアの剣を抜く。
走って逃げることよりも放たれた矢の軌道を読み、外すことを考えた。矢は大きく空に放たれている。ラズの来た方向。
テーゼたちではない、もっと奥の闇の中から。
降り始めのひと粒ひと粒がくっきりとしている雨が、次第に勢いづいてひとつぶごとを区別することが面倒になるように、矢は軌道を修正しつつ、ラズに集まりだしてきた。
その頃には、天から降り注ぐ矢に橋の上の者たちは荷物を頭に、悲鳴をあげて対岸へ矢を避けて全力疾走を始めていた。
襲撃だあ!助けてくれえ!と叫びながら。
一本。
二本。
辛うじて三本。
自分に落ちるものだけ避ければ体に当たることはない。
ラズは冷静に軌道を読み避けた。
避けきれない矢は剣で払った。
狙いはラズ。
どうして狙われるのか。
ラズはボリビアの王子の愛人だったことで誰かの恨みを買ったのか。
それとも何か秘密を知ったための口封じなのか。
ラズにはわからない。
ボリビアを離れる時に殺されるのは、二度と誰かと会わせないためなのかと思った。オーガイト王にか?それとも王子か?
禍根を残さないためなのか?
かりそめに別れるのではなく、この別れが今生の別れになるように、ご丁寧にも後腐れなく、何者かはラズをこの世から消し去ろうとするのか?
いっそのこと、この無慈悲な大粒の雨に打たれて死んで、本当に別れるのでもいいかも知れないと思う。
心臓を貫いてくれれば一瞬で死ねるのだろうか。
彼は、屍となった己を抱いて泣いてくれるだろうか。
ここはボリビアだから、愛の名残で泣いてくれるに違いないと思う。
それならば、そういう死もありかなと思う。
剣先がだらりと落ちる。
ラズは目を閉じた。
その時、ラズは体当たりされた。
何が起こったのかわからないまま尻から橋の上に倒れこんだ。
大きな体が、大空とラズの間に壁となる。
ぶん。矢を凪ぎ払う音。
大きく弾んだ呼吸にその体。
その壁は最後の瞬間まで見きわめ、矢を払った。
「お前は、まったく諦めるのが早い!あがらえ!」
呆れたような叱責。
この背中は、この声は、この匂いは。
「シディ!!」
ラズは信じられないままに叫んだ。
絶体絶命はラズだけだった。
だが今は、命の危険を省みずラズの盾になっているのは。
「なんでシディ、なんで、、、」
シディは振り返らない。
キラリと光った瞬間を逃さないように目を凝らす。
「そんなこと、あなたの姿を最後の最後まで見ていたかったからしかないだろう!!」
刻々と視界が悪くなる。
迫る夕闇で矢が見えにくい。矢の狙撃側も標的が見えにくいのは同じだ。
矢の地獄はもうじき終わる。
まっすぐに自分に向かう軌跡の矢だけ、右に左にシディは凪ぎ払った。
折れた矢がバタバタと横に落ちる。
狙いが外れた矢は、運河に飲み込まれ、欄干に、橋に、針ネズミのように刺さっていく。
だが、次の矢は剣で返すのに間に合わない。
シディは己の左肩で受けた。
ずんと、肉に刺さり骨で止まる。
ぐっと足を踏ん張り衝撃を受け止めた。
それが最後の矢。
橋の入り口ではテーゼとクリスは、矢を諦めて橋上での肉弾戦に持ち込もうとした襲撃者を通すまいと、剣をひらめかせて打ち合いが始まっていた。
二人が抜け、そのまま剣を手に走ってくる。
「ラズ!」
反対側からはラブラドの迎えが矢がやんだのを見計らい、走り寄ろうとするが逃げる一般の者たちに阻まれ思うように進めない。
襲撃者の二人は迷わずシディに切りかかった。
シディの肩に矢が立っているが、果敢に応戦する。ラズを守りながらの戦闘は分が悪い。
二対一、いや二対二!
ラズも前に出た。手には剣を持っていた。
「馬鹿!後ろにいろ!」
シディの余裕のない怒鳴り声。
「狙われているのは僕じゃない!シディだ!自分を守って!」
襲撃者は迷わずシディを狙っていた。
ただのラズは襲撃者にとって囮だと、ラズは悟った。
オブシディアン第一王子を誘きだすための。
だが、それは賭けではないか?
シディは後についてこなかったかもしれないし、己が襲われたとしても、身を呈して守ることなどしないかもしれないではないか?
だが、王子はここにいる。
将来のある体を盾に、肩に矢を生やして。
それが示していることはなんだ?
ラズはシディの左側に立つ。
シディは舌打ちするが、ラズの援護を受け入れた。
そこに、対岸からラブラドのむかえが助太刀にはいる。
四対二になり、一気に形成が逆転する。
襲撃者は諦めた。ボリビア側にきびすを返す。
最後に置き土産のように短刀をシディに投げる。
シディは一本めは辛うじて避けた。
もう一本投げられる。避けた先へ。
ラズの体は動いた。シディの前に。
今度はラズが短刀との防護壁となるのだ。
トン。
ぴりっとした痛み。
見るとわき腹にナイフの柄がそそりたつ。
あれ、思ったより痛くない。
ラズは思った。
じわりと下半身が重くなる。
ささるナイフの衝撃で、後ろによろめく。止まれない。ナイフが尚もラズを押す。
「ラズワード!」
悲鳴のような叫び声。
その声を知っている。
兄のように慕っていた人。
王の自覚はいつになったらできるのだろう。襲撃に巻き込まれるなんて笑えないよ。
「ラズ!!ああ、何てことだ、、ああ、、」
その声は愛しい人。
そんなに切羽詰まった悲愴な声は初めて聞いた。自分に関係することにはイチイチ大袈裟だな。
ラズはさらに後ろへよろけた。
シディは後ろに下がるラズを受け止めようと腕を伸ばす。
だが伸ばせたのは右腕だけ。
恐怖と苦悶の酷い顔。
そんな顔をしないで。
僕はうれしいよ。
だって。
最後の最後に、心より望んでいた相手と抱擁ができるのだ。
自分はなんて幸せものだと思う。
これで心置きなく去ることが出来る。
ラズも思いっきり腕を伸ばした。
そのつもりだった。
互いの指が掠める。
シディは掴めない。
橋の欄干は低く、ラズは橋から落ちた。
黒い濁流がその体を受け止め、飲み込んだ。
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