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最終決戦
国の名を背負う艦
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7隻の戦艦が狙いを定めたのは単縦陣の先頭を航行するアイオワだった。
合計49発の砲弾がアイオワに迫る。
これらすべての砲弾を避けるのは不可能であり、長門が2発、扶桑が1発、そして大和が2発の命中弾を得た。
41㎝砲に関してはバイタルポートが防いだものの大和の51㎝砲弾はついに貫通を許した。
貫通したのは機関室直上だった。
機関室は全滅とは言わないまでも壊滅状態となり速力は5ノットに低下した。
またこの時も水中弾が効力を発揮した。
放たれた砲弾の内、山城、伊勢の砲弾が1発ずつ水中弾となりアイオワの右舷の水雷防御を貫いたのだ。
これによりアイオワは傾斜し始めた。
この惨状を目の当たりにしてパウネルは総員退艦を命令。
自身も重巡に移乗して指揮を続行した。
アイオワが砲撃に見舞われている頃、やっと単縦陣の再構築に成功しアメリカ艦隊が反撃に出た。
アメリカ艦隊はアイオワとニュージャージーが無力化された現在でもいまだ十分な砲撃力を保持していた。
そしてこちらも初弾から命中する。
命中したのは陸奥だった。
41㎝砲弾3発が命中し中破に近い損害を負う。
これにより前部砲塔が軒並み機能を停止し速力も21ノットに低下した。
また艦橋に1発が命中し艦長以下多数の士官が戦死した。
そして陸奥の受難はこれで終わらなかった。
前部砲塔が破壊された時に起きた火災が何と2番砲塔の弾薬庫に誘爆したのだ。
陸奥は一瞬ふくらみ、たちまち大爆発を起こした。
そして2分で海中に没した。
今度は日本の単縦陣が乱れることになる。
アメリカ艦隊はこの機を逃さず第2射を行った。
この砲撃で長門、山城、伊勢、日向にそれぞれ1発、4発、2発、2発の41㎝砲弾が命中した。
長門はともかく、山城、伊勢、日向はもともと38㎝砲の攻撃しか考えられておらず強化はしていたものの装甲は不十分だった。
そこに41㎝砲弾が複数命中したのである。
その中でもとりわけ山城は悲惨そのものだった。
山城は航空機格納庫にも砲弾が命中し、また機関室にも命中。
ものの3分で轟沈していった。
福留は次々と被弾していく日本の戦艦を横目に判断を決めかねていた。
このまま艦を直進させるか反転させるかだった。
ここで反転すればまた戻ってこれる。
それに航空隊による空襲をもってすればアメリカ艦隊は今より容易に戦える。
だがここで反転すれば次にここに来る頃には硫黄島は占領されているだろう。
それだけは断じてなってはならない。
そんな時、大和以外で唯一無事だった扶桑が被弾して混乱している他戦艦を横ぎり大和の横に並んだ。
「西村少将から電文です!『我コレヨリ突撃ス』」
これで福留の腹は決まった。
「大和と扶桑以外はそのまま直進!我々は敵艦隊に突撃する!」
扶桑と大和、どちらも日本の異名を艦名に背負う戦艦は猛然とアメリカ艦隊へ突撃していた。
合計49発の砲弾がアイオワに迫る。
これらすべての砲弾を避けるのは不可能であり、長門が2発、扶桑が1発、そして大和が2発の命中弾を得た。
41㎝砲に関してはバイタルポートが防いだものの大和の51㎝砲弾はついに貫通を許した。
貫通したのは機関室直上だった。
機関室は全滅とは言わないまでも壊滅状態となり速力は5ノットに低下した。
またこの時も水中弾が効力を発揮した。
放たれた砲弾の内、山城、伊勢の砲弾が1発ずつ水中弾となりアイオワの右舷の水雷防御を貫いたのだ。
これによりアイオワは傾斜し始めた。
この惨状を目の当たりにしてパウネルは総員退艦を命令。
自身も重巡に移乗して指揮を続行した。
アイオワが砲撃に見舞われている頃、やっと単縦陣の再構築に成功しアメリカ艦隊が反撃に出た。
アメリカ艦隊はアイオワとニュージャージーが無力化された現在でもいまだ十分な砲撃力を保持していた。
そしてこちらも初弾から命中する。
命中したのは陸奥だった。
41㎝砲弾3発が命中し中破に近い損害を負う。
これにより前部砲塔が軒並み機能を停止し速力も21ノットに低下した。
また艦橋に1発が命中し艦長以下多数の士官が戦死した。
そして陸奥の受難はこれで終わらなかった。
前部砲塔が破壊された時に起きた火災が何と2番砲塔の弾薬庫に誘爆したのだ。
陸奥は一瞬ふくらみ、たちまち大爆発を起こした。
そして2分で海中に没した。
今度は日本の単縦陣が乱れることになる。
アメリカ艦隊はこの機を逃さず第2射を行った。
この砲撃で長門、山城、伊勢、日向にそれぞれ1発、4発、2発、2発の41㎝砲弾が命中した。
長門はともかく、山城、伊勢、日向はもともと38㎝砲の攻撃しか考えられておらず強化はしていたものの装甲は不十分だった。
そこに41㎝砲弾が複数命中したのである。
その中でもとりわけ山城は悲惨そのものだった。
山城は航空機格納庫にも砲弾が命中し、また機関室にも命中。
ものの3分で轟沈していった。
福留は次々と被弾していく日本の戦艦を横目に判断を決めかねていた。
このまま艦を直進させるか反転させるかだった。
ここで反転すればまた戻ってこれる。
それに航空隊による空襲をもってすればアメリカ艦隊は今より容易に戦える。
だがここで反転すれば次にここに来る頃には硫黄島は占領されているだろう。
それだけは断じてなってはならない。
そんな時、大和以外で唯一無事だった扶桑が被弾して混乱している他戦艦を横ぎり大和の横に並んだ。
「西村少将から電文です!『我コレヨリ突撃ス』」
これで福留の腹は決まった。
「大和と扶桑以外はそのまま直進!我々は敵艦隊に突撃する!」
扶桑と大和、どちらも日本の異名を艦名に背負う戦艦は猛然とアメリカ艦隊へ突撃していた。
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