63 / 67
決闘
しおりを挟む
第2航空艦隊と第2航空群の攻撃編隊はお互いを認知していないにも関わらず接敵した。
そのため、両航空隊は攻撃隊を逃がすために護衛戦闘機隊による航空戦が生起した。
急降下し、真下にいた敵戦闘機のエンジンに照準を合わせる。
気が付いたのか左に旋回して回避しようとしたがもう遅い。
すれ違いざまに大きな爆発音が聞こえ撃墜を確信した。
だが、奴ではない。
坂井は周りを見回す。
「必ず、ここにいるはずだ…!」
無意識に言葉が漏れる。
目を悪くしたのが悔やまれる。
すると、柳谷の機体が寄ってきた。
『中隊長!左翼に暴れまわっている2機編隊がいるそうです!』
おそらく…そいつだ。
「分かった。行くぞ!」
「サザーランド、調子はどうだ?」
カールは真正面から突っ込んできた紫電改を回避し、反転していた。
『至って順調です!』
「そうか、それはいい!」
返事をしたと同時に引き金を引く。
右翼の根本から折れて高度を落としていった。
だが、そんなカールも内心焦っていた。
「やつは…どこだ?」
あんなのと、普通のパイロットが戦えば必ず負ける。
その前に、俺たちでなんとか抑え込まないといけない。
それなのに、一向に見つからない。
戦場はそこまで広範囲ではないものの雲が出ていた。
それが視野を大きく狭めていた。
『こちら!第3小隊隊長機!応援を求む!悪魔が出…』
最後まで言い終えることなく無線が切れる。
「聞いたか?サザーランド!」
『はい!行きましょう!』
中央部の比較的戦闘が少ない区域で両編隊は相まみえた。
「サザーランド!左の奴を頼む!俺は右をやる!」
『はっ!』
正面衝突をさけるためにどちらも旋回する。
カールは急いで機体を反転させる。
いつもなら、反転し終えるころには相手は自分の目の前に来ている。
だが、今回に至っては視界にすら入っていなかった。
「…!?」
とっさに機体を逸らす。
銃弾が掠め、1機の紫電改がすれ違う。
「くそっ!奴も知っていたか!」
カールは機体を水平に戻した。
操縦桿を力を込めて引く。
ちょうど真下にいる格好だ。
航空機は真下が一番の死角。
「もらったっ!」
引き金を引く。
だが、その機体は銃弾が到達する前に左回りに回転して急降下してきた。
これだと、高度が高い方が有利になる。
「釣られたかっ!」
後ろにつかれる前に右へ旋回した。
だがどうやら付いてきたようだった。
「仕方がない!」
坂井は操縦桿を急激に引く。
銃弾が横を掠めていく。
だが、そんなことは気にしない。
ある程度の高度になりエンジンの出力がかなり下がった時、機体を反転させて急降下を敢行した。
そのため、両航空隊は攻撃隊を逃がすために護衛戦闘機隊による航空戦が生起した。
急降下し、真下にいた敵戦闘機のエンジンに照準を合わせる。
気が付いたのか左に旋回して回避しようとしたがもう遅い。
すれ違いざまに大きな爆発音が聞こえ撃墜を確信した。
だが、奴ではない。
坂井は周りを見回す。
「必ず、ここにいるはずだ…!」
無意識に言葉が漏れる。
目を悪くしたのが悔やまれる。
すると、柳谷の機体が寄ってきた。
『中隊長!左翼に暴れまわっている2機編隊がいるそうです!』
おそらく…そいつだ。
「分かった。行くぞ!」
「サザーランド、調子はどうだ?」
カールは真正面から突っ込んできた紫電改を回避し、反転していた。
『至って順調です!』
「そうか、それはいい!」
返事をしたと同時に引き金を引く。
右翼の根本から折れて高度を落としていった。
だが、そんなカールも内心焦っていた。
「やつは…どこだ?」
あんなのと、普通のパイロットが戦えば必ず負ける。
その前に、俺たちでなんとか抑え込まないといけない。
それなのに、一向に見つからない。
戦場はそこまで広範囲ではないものの雲が出ていた。
それが視野を大きく狭めていた。
『こちら!第3小隊隊長機!応援を求む!悪魔が出…』
最後まで言い終えることなく無線が切れる。
「聞いたか?サザーランド!」
『はい!行きましょう!』
中央部の比較的戦闘が少ない区域で両編隊は相まみえた。
「サザーランド!左の奴を頼む!俺は右をやる!」
『はっ!』
正面衝突をさけるためにどちらも旋回する。
カールは急いで機体を反転させる。
いつもなら、反転し終えるころには相手は自分の目の前に来ている。
だが、今回に至っては視界にすら入っていなかった。
「…!?」
とっさに機体を逸らす。
銃弾が掠め、1機の紫電改がすれ違う。
「くそっ!奴も知っていたか!」
カールは機体を水平に戻した。
操縦桿を力を込めて引く。
ちょうど真下にいる格好だ。
航空機は真下が一番の死角。
「もらったっ!」
引き金を引く。
だが、その機体は銃弾が到達する前に左回りに回転して急降下してきた。
これだと、高度が高い方が有利になる。
「釣られたかっ!」
後ろにつかれる前に右へ旋回した。
だがどうやら付いてきたようだった。
「仕方がない!」
坂井は操縦桿を急激に引く。
銃弾が横を掠めていく。
だが、そんなことは気にしない。
ある程度の高度になりエンジンの出力がかなり下がった時、機体を反転させて急降下を敢行した。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
14
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる