信濃の大空

ypaaaaaaa

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2つの敵編隊

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迎撃隊は総勢70機程度だった。
それが下から200機の敵の大編隊に向けて突撃していく。
次々とヘルキャットが高度を下げていく。
そのまま敵編隊の上空に到達できたのは60機弱。
また反転し、急降下する。
このころになるとグラマンが反応してきており、乱戦が始まった。


「敵はどこだ?!」
新人の機関銃手は慌てながらあたりを見回す。
敵機など、どこにもいた。
だが、自分の機に向かってきているものはいなかった。
「10時の方向に敵機!」
パイロットに叫ばれ、慌てて機銃を旋回させる。
旋回し終わったその時、紫電改の銃弾が彼の機体を撃ち抜いた。
「機長!大丈夫ですか!?」
まだ生きていた機関銃手は振り向く。
「っ!!」
そこには肉の塊があるだけだった。
少しの間呆然としていると高度はどんどん下がっていく。
我に返った彼は機体を脱出してパラシュートを開いた。
海面の着水すると偶然通りかかった魚雷艇がこちらに気づいてくれた。
「あるがとう。」
担架に乗せられた機関銃手は魚雷艇の艇長にお礼を言った。
「よかったよ。偶然見つけられて。だが、結構やられたな。」
機関銃手は即死は免れたが、腹に2発の銃弾を喰らって内臓がいくつか飛び出していた。。
「もう、助からないだろうな。」
機関銃手は受け止めていた。
自らがあともう少しでこの世からいなくなることを。
魚雷艇は暗い雰囲気包まれる。
「そうだ…最期にあなたの名前を教えてはくれないだろうか。」
さっき握手をした艇長はできるだけ明るく答えた。
「私の名前は、ジョン・F・ケネディだ。」
「そうか…ジョンか…あなたの活躍を天から…見守っているよ。」
機関銃手は静かに目を閉じた。


「敵編隊が迎撃隊を食い破って突入してきます!」
中曽根の言葉にだれも驚かなかった。
数が数だ。
それに迎撃隊には損害を極力抑えるように命令してある。
だが、次の報告でだれもが驚愕を顔に浮かべることになる。
「てっ敵の新たな編隊を発見!総数200!」
「思ったより早かったな…第2迎撃隊発進!」
阿部は迎撃機を2つに分けていた。
阿部というよりかは小沢からの提案だった。
敵の第1陣を潰すのはけっこうだが、敵は次々の次の部隊を送り込んでくることを考えると全機を叩き落すより、少し討ち漏らしがあってもいいから次の部隊に完璧な部隊をぶつけるべきというものだった。
阿部と西村は反対したが角田が説得し今に至っていた。
「この作戦が吉とでるか凶とでるか…。」
阿部は角田に説得されて同意はしたが、まだ懐疑的だった。
それでも、彼は信じることしかできなかった。
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