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軍縮会議
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1922年1月23日。
伏見宮は海軍大臣である加藤三郎と連れてきた南雲、山本とともに軍縮会議に臨んでいた。
「さて、英米は騙されてくれただろうか。」
伏見宮は若干心配そうに言った。
「必ず騙されています。」
山本が力強く言った。
軍縮会議にはアメリカからヒューズ国務長官、イギリスからはバルフォア外務大臣が参加していた。
「我が国は中国の門戸開放、そして英:米:日の艦隊保有比を5:5:3とすることを要望します。」
ヒューズの言葉にバルフォアも同調する。
「我が国も同じく。」
この時、アメリカは日本の暗号電を解読しており日本が受け入れるだろう最低限の保有比を知っていた。
だからここまで強気に出れた。
これには伏見宮も勘づいていた。
だがそれは別にいいのだ。
「我が国は概ねそれを受け入れます。ですが、1つだけ譲歩していただきたい。」
加藤が堂々と言った。
「扶桑型4隻を空母に改装する代わりに加賀型を2隻、天城型を2隻建造させてもらいたい!」
ヒューズとバルフォアは少し考えた後答えた。
「分かりました。認めましょう。」
会議が終わった後、山本が満面の笑みで言った。
「やりましたね!」
「あぁ。長門型の主砲を38㎝3連装砲に急遽変えただけあったな。」
「全くです。」
南雲も頷いた。
山本があの時提案したのが、主砲の偽装だった。
本来なら41㎝連装砲を搭載する予定だったがそれでは過度に英米を刺激してしまう恐れがあった。
そうなれば新規の戦艦を建造することは絶望的になる。
そこで38㎝3連装砲に”一時的に”変えることで英米に日本の技術力を誤認させたのだ。
それでも戦艦の数が増えれば英米は警戒するだろう。
なので鈍足戦艦だった扶桑型4隻を空母に改装することで戦艦数の増減をなくしたのだった。
3月中旬に扶桑型4隻の改装が始まり、長門型2隻も無事竣工。
すでに大部分の船体が建造されていた加賀型2隻、天城型2隻は22年中の竣工が予定されていた。
1922年8月12日。
山本と南雲は扶桑型の改装図面を睨んで議論を交わしていた。
「航空機の発展は目覚ましいものがある。ならばこの3段式飛行甲板はいつか使えなくなる。」
「俺も同感だ。それとこの20.3㎝砲は使わんだろうな。新たに戦艦4隻が建造されている現状だと砲火力は足りているし、夜襲を前提とするならば空母は後方から航空機を出撃させるだけになるだろう。あの巨体で重巡以下の火力ではただの的だ。」
2人はすぐに設計図の修正を艦政本部に伝え、2層の格納庫に全通甲板を持つ設計図が完成し当初の計画から変更された。
伏見宮は海軍大臣である加藤三郎と連れてきた南雲、山本とともに軍縮会議に臨んでいた。
「さて、英米は騙されてくれただろうか。」
伏見宮は若干心配そうに言った。
「必ず騙されています。」
山本が力強く言った。
軍縮会議にはアメリカからヒューズ国務長官、イギリスからはバルフォア外務大臣が参加していた。
「我が国は中国の門戸開放、そして英:米:日の艦隊保有比を5:5:3とすることを要望します。」
ヒューズの言葉にバルフォアも同調する。
「我が国も同じく。」
この時、アメリカは日本の暗号電を解読しており日本が受け入れるだろう最低限の保有比を知っていた。
だからここまで強気に出れた。
これには伏見宮も勘づいていた。
だがそれは別にいいのだ。
「我が国は概ねそれを受け入れます。ですが、1つだけ譲歩していただきたい。」
加藤が堂々と言った。
「扶桑型4隻を空母に改装する代わりに加賀型を2隻、天城型を2隻建造させてもらいたい!」
ヒューズとバルフォアは少し考えた後答えた。
「分かりました。認めましょう。」
会議が終わった後、山本が満面の笑みで言った。
「やりましたね!」
「あぁ。長門型の主砲を38㎝3連装砲に急遽変えただけあったな。」
「全くです。」
南雲も頷いた。
山本があの時提案したのが、主砲の偽装だった。
本来なら41㎝連装砲を搭載する予定だったがそれでは過度に英米を刺激してしまう恐れがあった。
そうなれば新規の戦艦を建造することは絶望的になる。
そこで38㎝3連装砲に”一時的に”変えることで英米に日本の技術力を誤認させたのだ。
それでも戦艦の数が増えれば英米は警戒するだろう。
なので鈍足戦艦だった扶桑型4隻を空母に改装することで戦艦数の増減をなくしたのだった。
3月中旬に扶桑型4隻の改装が始まり、長門型2隻も無事竣工。
すでに大部分の船体が建造されていた加賀型2隻、天城型2隻は22年中の竣工が予定されていた。
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「航空機の発展は目覚ましいものがある。ならばこの3段式飛行甲板はいつか使えなくなる。」
「俺も同感だ。それとこの20.3㎝砲は使わんだろうな。新たに戦艦4隻が建造されている現状だと砲火力は足りているし、夜襲を前提とするならば空母は後方から航空機を出撃させるだけになるだろう。あの巨体で重巡以下の火力ではただの的だ。」
2人はすぐに設計図の修正を艦政本部に伝え、2層の格納庫に全通甲板を持つ設計図が完成し当初の計画から変更された。
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