皇国の栄光

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1942年7月。
ハワイ海戦により日本の可動空母が減少したのをニミッツは見逃さず反抗を開始した。
護衛空母4隻と戦艦2隻の艦隊が上陸部隊を率いてアリューシャン列島に向けて出撃した。


海軍が今後の方針を決定していた頃、陸軍大臣室にある1人の男が石原を訪ねに来た。
「大臣。率直に申し上げます。アリューシャンから撤退すべきです。」
「なぜそう思う?樋口少将。」
すると樋口はある報告書を石原に手渡した。
「…なるほど。米軍部隊が出てきたか。既にハワイには陸軍の大部隊と航空隊に守られている。無論、ミッドウェーなども。だがアリューシャンは立地が悪く、防衛任務を帯びていた角田艦隊はインド洋と南洋に派遣になった。なら米軍がアリューシャンを狙うのは必然か。」
「はい。アリューシャンの防衛隊は米軍の上陸隊に対してあまりにの非力であり、艦隊を出撃させこれを撃破しようとしてもハワイが奪還される恐れがあります。」
「わかった。すぐにでも海軍と協議しよう。」
「一兵の命でも助かるようにお願いいたします。」
「わかっている。」
石原のその言葉を聞くと樋口は安堵して帰っていった。

最終的に海軍は阿武隈と木曽、秋月、冬月、響、暁を撤退支援部隊にして派遣した。
アッツ島は米軍が到着するまでに撤退できたものの、キスカ島は手間取り間に合わなかった。


キスカ島防衛部隊は船が来るのを待っていた。
「まだかな。」
「まだだろうな。」
そんな会話が続いていた。
「そういえば昨日撃ち落とした爆撃機の搭乗員はどうした。」
「あぁ。それなら埋葬した。彼も私たちの間には何も憎悪という感情はないからな。」
「…早く終わるといいな。戦争。」
「全くだ。」
そう言っていると船笛が聞こえた。
「来たぞ!海軍だ!」
島からは歓喜の声が上がった。


その後、陸軍部隊は歩兵銃を捨て撤退に成功した。
そして米軍の上陸部隊が攻撃を開始した。
「進撃しろ!」
艦砲射撃や航空支援をうけ4万人の米軍は計画通りに作戦を開始。
「やけに静かだな…。」
そう言った兵士が撃たれて倒れる。
「敵!接敵!」
そうして戦闘が開始される。
だが、なにかおかしかった。
全く日本語が聞こえないのだ。
そうすると英語で聞こえてきた。
「やめろ!俺らは米軍だ!」
そこで彼らは同士討ちしていたことに気づいた。


米軍は日本軍の本部に到達した。
そこには『黒死病病棟』とかかれた場所があり、本国にワクチンの要請を出した。
そして一番高い山に墓標を見つけた。
『祖国のため青春と幸せを失った空の勇士、ここに眠る。そして両国の関係が改善することを祈る。7月25日 日本陸軍』
この200人の死者を出した作戦は上最大の最も実戦的な上陸演習と揶揄されることになる
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