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夏休みの課題。
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さあ、さっきの女性にお説教タイムのはじまりだ。
赤髪の女性に向き合う。
その前にポケットかハンカチをとり眼鏡の子に渡す。
「これでお姉さんを手当てしてあげてね。」
「……ありがと……」
「なんで直接渡さねぇんだよ!?」
「いや嫌がるでしょ。絶対。」
「それは否定しねぇ。」
ほら、やっぱりね。じゃあ本題に入ろうかな。
「はぁ。後で妹さんにやってもらうんですよ。でわさっきのことで言っておきます。まず最初にこの場所が問題だ。相手は見ていてわかったと思うがプライドが高そうなボンボンだった。取り巻きがいたのもその理由。なのに君はそれをあおりプライドを傷つけた。それは愚策だ。」
「いいじゃん?あいつのくそムカつく顔が歪むとこおもしろかっただろ?」
「あなたはおもしろかっただろうが、それでまわりのひと。妹さんに危害がおよぶかもしれない。妹さんの顔に傷でもできてら大変でしょ?」
「そうしたら半殺しじゃすまさない!殺す!」
「そうじゃなくて最悪の事態が起きないように最初から行動してください。それが力のある人の行動です。あなたは自己中心的ですね?」
「はぁ!?喧嘩売ってんのかてめぇ!?」
「いえ。事実でしょ?それで妹さんに危険がさっきあった。死ぬかもしれなかった。いくらあなたが強いと思っていても100%はないんですよ。その100%に近づけるための準備があるんです。」
「準備ってなんだよ。」
「警備員を呼ぶとか戦いやすい場所へ誘導するとか。いろいろなことが考えられます。少しその直線的な思考を改めたほうがいいですよ?」
「おぃ!てめぇはおれが猪かなんかと勘違いしてるみてぇだな!?」
「そう怒るのがいけないんですよ。まあ気をつけることですね。僕の言葉を活かすも殺すもあなた次第ですよ。それでわ。」
そう言ってその場を去った。
「おい!待ちやがれ!」
何か呼び止められてたが気にしない。
話合いにならないからだ。あとはあの妹さんにお願いしよう。
あ、紅茶買えなかったな。
戻ったりしたら面倒だ。僕はそのまま家路についた。
ショッピングモール
駆けつけた警備員につかまり赤髪の姉妹は聴取を受けていた。
相手は蛮秀の3年生でマジの婚カツ真っ最中だったらしい。
今日は厄日だ。本当にイライラする。
そう思い自然と舌打ちがでる。
あいつ言いたいことだけいいやがって!今度会ったらシバいてやる。
その心の声が口にでてたらしい。
警備員に注意を受けたがそんなこと頭に入らないくらい赤髪の美人の怒りは譲に向けられていた。
自宅
午後。といってももう夕方近くになって薫がきた。
何やら疲れている。労うのも社長の役目。いやもと社長の役目か。
紅茶がなかったので緑茶を出して声をかけた。
「お疲れ様薫。どうしたの?なんかやつれてるけど?」
「聞いてくださいよ若!!女は恐いっす。」
そう言って緑茶をとり一気に飲み干した。
ぬるいくらいにしておいてよかった。そう思いながら。
「どうしたの?」薫も女なんだけどというところは飲み込んでおく。
「今日まだ夏休み初日ですよ!?なのになんでもかんでも予定詰め込んで。自分のことばかり。社会にでたときどうするんすかね?まあほとんどが結婚なんでしょうけど。」
薫の愚痴が止まらない。
「そうかそうか。大変だったんだね。」
「だったじゃないっすよ!!これが夏休み終わりまで続くんすよ!?」
悲痛な叫びだった。
「ま毎日?」
「そうっすよ。勝手に予定組んでみんなグルですよ?私は物じゃないんすよ!!」
「じゃあ断れば?」
「それができないから苦労してるんじゃないっすか!!?さすがに可哀想というかなんというか。断ろうとしたんですよ?でもあの人数で一斉に土下座されるとさすがに……」
薫も苦労してるな。でも断れないのも優しさというかなんというか。
「そっか。じゃあ夏休みの課題一緒にできないね。」
「そうっすよ。せっかくのチャンスだったのに!」
「チャンス?」
「いや、こっちの話っす。でも本当に申し訳ないです。いや、待てよ。全部断って若のところにいこうかな。」
「それは無理でしょ?やっちゃったらその女性たちにこっちが殺られちゃうよ。薫のことで。今回は女性のお相手をしたほうがよさそうだね。というか行って下さい。」
本当に洒落にならなそうだから。
「わかりました。でもなにかありましたら飛んで行きますから連絡してくださいね。」
「わかった。それで薫は何処に行くのか決めたの?」
「いえまだっすよ。若は?」
「僕もまだ決めてないよ。」
「夏休みはこれからですものね。」
「そうだね。これからだからね。」
そういいながらテーブルの緑茶が入ったグラスの横にリストを広げる。
「さて、どうしたもんかな。うちの学園の課題。職業体験。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつもありがとうございます。
まいたけでございます。
今回は夏休み初日の出来事でした。
また毎週更新できるよう頑張っていこうと思っているので、お気に入り登録。コメントなどありましましたらよろしくお願いします。
赤髪の女性に向き合う。
その前にポケットかハンカチをとり眼鏡の子に渡す。
「これでお姉さんを手当てしてあげてね。」
「……ありがと……」
「なんで直接渡さねぇんだよ!?」
「いや嫌がるでしょ。絶対。」
「それは否定しねぇ。」
ほら、やっぱりね。じゃあ本題に入ろうかな。
「はぁ。後で妹さんにやってもらうんですよ。でわさっきのことで言っておきます。まず最初にこの場所が問題だ。相手は見ていてわかったと思うがプライドが高そうなボンボンだった。取り巻きがいたのもその理由。なのに君はそれをあおりプライドを傷つけた。それは愚策だ。」
「いいじゃん?あいつのくそムカつく顔が歪むとこおもしろかっただろ?」
「あなたはおもしろかっただろうが、それでまわりのひと。妹さんに危害がおよぶかもしれない。妹さんの顔に傷でもできてら大変でしょ?」
「そうしたら半殺しじゃすまさない!殺す!」
「そうじゃなくて最悪の事態が起きないように最初から行動してください。それが力のある人の行動です。あなたは自己中心的ですね?」
「はぁ!?喧嘩売ってんのかてめぇ!?」
「いえ。事実でしょ?それで妹さんに危険がさっきあった。死ぬかもしれなかった。いくらあなたが強いと思っていても100%はないんですよ。その100%に近づけるための準備があるんです。」
「準備ってなんだよ。」
「警備員を呼ぶとか戦いやすい場所へ誘導するとか。いろいろなことが考えられます。少しその直線的な思考を改めたほうがいいですよ?」
「おぃ!てめぇはおれが猪かなんかと勘違いしてるみてぇだな!?」
「そう怒るのがいけないんですよ。まあ気をつけることですね。僕の言葉を活かすも殺すもあなた次第ですよ。それでわ。」
そう言ってその場を去った。
「おい!待ちやがれ!」
何か呼び止められてたが気にしない。
話合いにならないからだ。あとはあの妹さんにお願いしよう。
あ、紅茶買えなかったな。
戻ったりしたら面倒だ。僕はそのまま家路についた。
ショッピングモール
駆けつけた警備員につかまり赤髪の姉妹は聴取を受けていた。
相手は蛮秀の3年生でマジの婚カツ真っ最中だったらしい。
今日は厄日だ。本当にイライラする。
そう思い自然と舌打ちがでる。
あいつ言いたいことだけいいやがって!今度会ったらシバいてやる。
その心の声が口にでてたらしい。
警備員に注意を受けたがそんなこと頭に入らないくらい赤髪の美人の怒りは譲に向けられていた。
自宅
午後。といってももう夕方近くになって薫がきた。
何やら疲れている。労うのも社長の役目。いやもと社長の役目か。
紅茶がなかったので緑茶を出して声をかけた。
「お疲れ様薫。どうしたの?なんかやつれてるけど?」
「聞いてくださいよ若!!女は恐いっす。」
そう言って緑茶をとり一気に飲み干した。
ぬるいくらいにしておいてよかった。そう思いながら。
「どうしたの?」薫も女なんだけどというところは飲み込んでおく。
「今日まだ夏休み初日ですよ!?なのになんでもかんでも予定詰め込んで。自分のことばかり。社会にでたときどうするんすかね?まあほとんどが結婚なんでしょうけど。」
薫の愚痴が止まらない。
「そうかそうか。大変だったんだね。」
「だったじゃないっすよ!!これが夏休み終わりまで続くんすよ!?」
悲痛な叫びだった。
「ま毎日?」
「そうっすよ。勝手に予定組んでみんなグルですよ?私は物じゃないんすよ!!」
「じゃあ断れば?」
「それができないから苦労してるんじゃないっすか!!?さすがに可哀想というかなんというか。断ろうとしたんですよ?でもあの人数で一斉に土下座されるとさすがに……」
薫も苦労してるな。でも断れないのも優しさというかなんというか。
「そっか。じゃあ夏休みの課題一緒にできないね。」
「そうっすよ。せっかくのチャンスだったのに!」
「チャンス?」
「いや、こっちの話っす。でも本当に申し訳ないです。いや、待てよ。全部断って若のところにいこうかな。」
「それは無理でしょ?やっちゃったらその女性たちにこっちが殺られちゃうよ。薫のことで。今回は女性のお相手をしたほうがよさそうだね。というか行って下さい。」
本当に洒落にならなそうだから。
「わかりました。でもなにかありましたら飛んで行きますから連絡してくださいね。」
「わかった。それで薫は何処に行くのか決めたの?」
「いえまだっすよ。若は?」
「僕もまだ決めてないよ。」
「夏休みはこれからですものね。」
「そうだね。これからだからね。」
そういいながらテーブルの緑茶が入ったグラスの横にリストを広げる。
「さて、どうしたもんかな。うちの学園の課題。職業体験。」
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いつもありがとうございます。
まいたけでございます。
今回は夏休み初日の出来事でした。
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