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作戦会議
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ダメだ。ぜんぜん思い浮かばない。
昨日考えてきてといった自分が案を考えられずに次の日の朝になってしまった。
経営者として失格だな。じいちゃんならどうしただろう。
いつも手本としてきたじいちゃん。もちろんじいちゃんの答えが正解とは限らない。でも最後頼ってしまうのはやはり雪次郎なのだ。
しかし、いつまでも頼っていられない。答えが見つからないまま薫と家の前に合流しそのまま学園に向かうのだった。
教室に着くとティナがとなりで突っ伏して寝息をたてている。きっと寝ないで考えてくれたんだな。申し訳ない。
そして放課後。
部室にみんなが集まる。
「それじゃあはじめようか。まず薫君の意見を聞きたい。どうかな?」
ルカから司会をやってほしいといわれたので今やってる感じだ。
「僕はまずは勧誘よりも生徒会をどうにかしないといけないと思う。実の身の安全が第一だ。とりあえずあの会長、赤羽 恋火をどうにかしないとはじまらない。何かにつけてちょっかいを出してくるだろう。なので今は動く時期ではないのかもしれない。オリエンテーションは新入部員獲得のチャンスではあるが、今のところこっちの方が状況が不利だ。」
まあ確かに。
自分もそんな感じだった。
案が浮かばないとはつまりそういうこと。
動かないほうがいいということだ。
「ありがとう。じゃあティナはどう?」
違う人の意見も聞いてみよう。
「ワタシはもうチラシ配りがいいと思う。ソレしかうかばないネ。ダメいわれてるケド。ゴメンナサイすればいインじゃないかな?」
ティナは強行派だな。もう目をつけられてるからやってもかわらない。そんな感じかな。
一番リスクがあるけどティナには精一杯の答えみたいだ。
「ありがとう。じゃあ最後にルカは?あ…ごめんね。城宝さんは?」
ついつい名前で呼んでしまった。クライアントと話す機会があまりないからつい部下を呼ぶように話してしまう。
気をつけてるのに失敗ばかりだ。
「ルカって!?家族以外男の人に初めて言われました。ました。」
あー顔が赤面してうつむいちゃった。
「ごめんね城宝さん。なれなれしかったよね。気をつけるから続けてくれるかな?」
「え…そのま…でもいいのに。」
「ん?ごめん聞こえなかった。もう一度おねがいできるかな?」
再度聞き直したんだけどルカの機嫌を損ねたらしい。
「ちゃんと司会なんですから聞いてください。さい!」
「すすすすみません!?」
なんでこんなに怒ってるの?
「もう。私はまだ話し合いの余地はあるとおもうのです。です。お互いに歩み寄って解決するのはどうでしょうか?しょうか?」
ルカの意見も最もだが、それは話が通じる相手に限る。
交渉。しかも2回目。解決できるだろうか?
こうして会議というか相談は頓挫してしまうのであった。
昨日考えてきてといった自分が案を考えられずに次の日の朝になってしまった。
経営者として失格だな。じいちゃんならどうしただろう。
いつも手本としてきたじいちゃん。もちろんじいちゃんの答えが正解とは限らない。でも最後頼ってしまうのはやはり雪次郎なのだ。
しかし、いつまでも頼っていられない。答えが見つからないまま薫と家の前に合流しそのまま学園に向かうのだった。
教室に着くとティナがとなりで突っ伏して寝息をたてている。きっと寝ないで考えてくれたんだな。申し訳ない。
そして放課後。
部室にみんなが集まる。
「それじゃあはじめようか。まず薫君の意見を聞きたい。どうかな?」
ルカから司会をやってほしいといわれたので今やってる感じだ。
「僕はまずは勧誘よりも生徒会をどうにかしないといけないと思う。実の身の安全が第一だ。とりあえずあの会長、赤羽 恋火をどうにかしないとはじまらない。何かにつけてちょっかいを出してくるだろう。なので今は動く時期ではないのかもしれない。オリエンテーションは新入部員獲得のチャンスではあるが、今のところこっちの方が状況が不利だ。」
まあ確かに。
自分もそんな感じだった。
案が浮かばないとはつまりそういうこと。
動かないほうがいいということだ。
「ありがとう。じゃあティナはどう?」
違う人の意見も聞いてみよう。
「ワタシはもうチラシ配りがいいと思う。ソレしかうかばないネ。ダメいわれてるケド。ゴメンナサイすればいインじゃないかな?」
ティナは強行派だな。もう目をつけられてるからやってもかわらない。そんな感じかな。
一番リスクがあるけどティナには精一杯の答えみたいだ。
「ありがとう。じゃあ最後にルカは?あ…ごめんね。城宝さんは?」
ついつい名前で呼んでしまった。クライアントと話す機会があまりないからつい部下を呼ぶように話してしまう。
気をつけてるのに失敗ばかりだ。
「ルカって!?家族以外男の人に初めて言われました。ました。」
あー顔が赤面してうつむいちゃった。
「ごめんね城宝さん。なれなれしかったよね。気をつけるから続けてくれるかな?」
「え…そのま…でもいいのに。」
「ん?ごめん聞こえなかった。もう一度おねがいできるかな?」
再度聞き直したんだけどルカの機嫌を損ねたらしい。
「ちゃんと司会なんですから聞いてください。さい!」
「すすすすみません!?」
なんでこんなに怒ってるの?
「もう。私はまだ話し合いの余地はあるとおもうのです。です。お互いに歩み寄って解決するのはどうでしょうか?しょうか?」
ルカの意見も最もだが、それは話が通じる相手に限る。
交渉。しかも2回目。解決できるだろうか?
こうして会議というか相談は頓挫してしまうのであった。
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