48 / 118
48.オリビアvsハイデンバーグ大公
しおりを挟む
王宮のまわりを取り囲み、
喧しい声を張り上げては、デモ行進が続いていく。
「オリビア皇女は売国奴!
レッドロラインの恥じ!」
そんな侮蔑の言葉を聞き流し、
オリビアは円卓に座る。
国政を司る上層部の会議には、
現在留守中のフランツ王の姿はない。
貴族院の中枢のメンバーが、
この円卓に坐している。
そしてそのメンバーのほぼ全員が、
ハイデンバーグ大公の配下にある。
「やや、これはいけませんなぁ、オリビア皇女殿下。
あなた様の寛大なる御意向が
どうやら下賤の民には理解できぬらしいですな」
大公が大仰に眉を顰めて見せた。
「下賤の民……でございますか? 大公殿下」
そう言ってオリビアは艶やかに微笑みを浮かべる。
「何をもって下賤とおしゃるのかはわかりかねますが、
この国の民が、『女神の王冠』の放棄を喜んでいないことを、
どなた様かが演出しておられるのは理解していますわ」
そう言って、オリビアははらりと洋扇子を開いた。
親骨には希少な象牙が使われ、
扇面には豪奢な牡丹が描かれている。
「はっ? 演出ですと?」
大公の眼差しがきつくなる。
「それにわたくしの意向を理解してくださらないのは、
民ではなくて、むしろ大公殿下、
あなたなのではありませんか?」
オリビアは憂いを帯びた視線を大公に送り、
口元を洋扇子で覆って見せる。
「無理もありませんわね。だって大公殿下と、
その配下にある王の高官の皆さま方は、
もはやこの国の政などには興味はなく、
私腹を肥やすことのみに
躍起になっておいでなのですもの。
そのような色眼鏡でわたくしを見るなら、
わたくしはただの厄介者。
到底分かり合えるはずがございませんわね」
オリビアの言葉に、大公が小ばかにするような
笑みを浮かべた。
「おやおや聡明をもって知られる、オリビア皇女殿下が、
よもやそのような虚実をもって我々を愚弄するおつもりですか?」
大公は大仰に、
そしてあくまでも慇懃無礼に振舞って見せる。
「まあ、虚実だなんて。
わたくし真実を申し上げただけですのよ」
オリビアが言葉を発すると
小波のような嘲笑が起こる。
「それを真実なのだというのなら、
証拠を見せていただきたい。
我々がいつ私腹を肥やしたのか」
大公が厳めしい眉を顰め、
低い声色でゆっくりと言葉を発した。
「証拠をお求めですか?
胸に手を当てて反省する意思もないと?」
オリビアが面白そうに大公を窺う。
「反省もなにも、我々はフランツ王の父君であられた、
先代デイビッド王の時代より、身命を賭してこの国に
お仕えしてきた忠臣でございます。
そのような我らによもやオリビア皇女殿下は、
私腹を肥やしているとなどと仰せられるとは……。
口は災いの元とはよく言いましたもので、
証拠なき場合は、わかっておられましょうな?」
そう凄む大公の前に、
オリビアが一枚のディスクをちらつかせた。
「これな~んだ?」
そしてにっこりと笑う。
「テレレレッテレー! 裏帳簿」
ネコ型ロボ的に紹介してみると、
大公は口を閉ざした。
「売国奴はどっちだ?
ハイデンバーグ大公」
オリビアの声色が一オクターブ低くなる。
「それに俺は何も丸腰で『女神の王冠』の利益を放棄したわけではない。
それに代わる次世代のICチップはすでに技術を確立している。
ただそれを量産するにあたり、
いくつかの特許をとある国から譲ってもらわなくてはならないがな」
オリビアのエメラルドの瞳が、
ハイデンバーグ大公を映し出すと、
あまりに底冷えのするその冷たい眼差しに、
ハイデンバーグ大公は思わず身震いした。
「随分派手に振舞っておられるようだが、
貴殿の悪行など、とうの昔にお見通しというわけだ。
その気になればいつでも失脚させる準備はあるぞ?」
オリビアは立ち上がり、
洋扇子でトントンと二回、
ハイデンバーグ大公の項に触れた。
象牙の冷たい感触に、
大公はごくりと生唾を飲んだ。
◇◇◇
「では、ごきげんよう」
そう言ってエマはその場を立ち去った。
そこに入れ替わるように、
カルシア・ハイデンバーグが姿を現して、
去っていくエマ・ユリアスの背中を見つめた。
「はっ……母上!」
エドガーが驚いたように目を見開いた。
カルシアはマルーンの髪をアップに結って、
華奢な身体のラインを強調する白のスーツを身に纏っている。
「そう驚くことではないでしょう? エドガー。
わたくしだって、このアカデミーの理事なのよ?」
そう言ってエドガーに微笑みを浮かべる。
エドガーはその微笑みを、
世界で一番冷たい微笑みだと思う。
「先ほどの子、エマ・ユリアスといったかしら?
確か大臣家の娘よね」
カルシアが微かに口角を上げた。
その唇のルージュが艶やかに濡れている。
そのルージュの艶めかしい赤と、
ユウラエルドレッドの燃えるような赤い髪が、
エドガーの中で交差する。
「さあ、知りませんよ。そんなこと」
エドガーが無機質な声色で言葉を紡ぐ。
(コノ 赤 ハ、世界 デ 一番残酷 ナ 色)
エドガーの顔から表情が抜け落ちる。
「まあ、照れなくてもいいのよ? エドガー。
この件はいずれまた、ね。
それよりも……」
カルシアは掲示板の、
破れたオリビア皇女の写真に目を留める。
「今はこちらをなんとかしなくては……ね?」
そう言って酷薄な笑みを浮かべた。
「理事会を招集するわ。
人事権に関してはわたくしに任せてほしいの」
その言葉がエドガーの心臓を鷲掴みにする。
「母上っ!」
気が付けば叫んでいた。
エドガーの脳裏に先ほどのエマと交わした言葉が過る。
『ふんっ! 俺がそれを言ってどうなる?
何かが変わるのか?
この世界が変わるのか?』
それはエドガーにとって、自身の深いところにある
自身への問いでもある。
(それでも、それでも、
今私がそれを言わなければ、姉上はっ……)
エドガーの中で何かがひどく警鐘を鳴らしている。
(二年前もそうだったではないか。
偶然に見てしまったんだ。
姉上が右腕と頼む、濃紫の瞳の女騎士を
母はこうしてアカデミーの理事会の人事権を行使して、
激戦地に送り……そして殺した……)
「なあに? わたくしの可愛いエドガー。
あなたはわたくしの全て。
だから何も心配しなくてもいいのよ?」
カルシアの囁きは甘い。
そして強かに毒を孕んでこの心を殺していく。
『さあ? それは分かりかねますが、
何かを変えようという志を持って、
言葉をお伝えになったのが、
オリビア皇女殿下であり、
自分には到底無理だと
最初から尻尾を巻いておしまいになったのが、
あなた様ですわね』
先ほどのエマの言葉が、エドガーの心に深く突き刺さっている。
喧しい声を張り上げては、デモ行進が続いていく。
「オリビア皇女は売国奴!
レッドロラインの恥じ!」
そんな侮蔑の言葉を聞き流し、
オリビアは円卓に座る。
国政を司る上層部の会議には、
現在留守中のフランツ王の姿はない。
貴族院の中枢のメンバーが、
この円卓に坐している。
そしてそのメンバーのほぼ全員が、
ハイデンバーグ大公の配下にある。
「やや、これはいけませんなぁ、オリビア皇女殿下。
あなた様の寛大なる御意向が
どうやら下賤の民には理解できぬらしいですな」
大公が大仰に眉を顰めて見せた。
「下賤の民……でございますか? 大公殿下」
そう言ってオリビアは艶やかに微笑みを浮かべる。
「何をもって下賤とおしゃるのかはわかりかねますが、
この国の民が、『女神の王冠』の放棄を喜んでいないことを、
どなた様かが演出しておられるのは理解していますわ」
そう言って、オリビアははらりと洋扇子を開いた。
親骨には希少な象牙が使われ、
扇面には豪奢な牡丹が描かれている。
「はっ? 演出ですと?」
大公の眼差しがきつくなる。
「それにわたくしの意向を理解してくださらないのは、
民ではなくて、むしろ大公殿下、
あなたなのではありませんか?」
オリビアは憂いを帯びた視線を大公に送り、
口元を洋扇子で覆って見せる。
「無理もありませんわね。だって大公殿下と、
その配下にある王の高官の皆さま方は、
もはやこの国の政などには興味はなく、
私腹を肥やすことのみに
躍起になっておいでなのですもの。
そのような色眼鏡でわたくしを見るなら、
わたくしはただの厄介者。
到底分かり合えるはずがございませんわね」
オリビアの言葉に、大公が小ばかにするような
笑みを浮かべた。
「おやおや聡明をもって知られる、オリビア皇女殿下が、
よもやそのような虚実をもって我々を愚弄するおつもりですか?」
大公は大仰に、
そしてあくまでも慇懃無礼に振舞って見せる。
「まあ、虚実だなんて。
わたくし真実を申し上げただけですのよ」
オリビアが言葉を発すると
小波のような嘲笑が起こる。
「それを真実なのだというのなら、
証拠を見せていただきたい。
我々がいつ私腹を肥やしたのか」
大公が厳めしい眉を顰め、
低い声色でゆっくりと言葉を発した。
「証拠をお求めですか?
胸に手を当てて反省する意思もないと?」
オリビアが面白そうに大公を窺う。
「反省もなにも、我々はフランツ王の父君であられた、
先代デイビッド王の時代より、身命を賭してこの国に
お仕えしてきた忠臣でございます。
そのような我らによもやオリビア皇女殿下は、
私腹を肥やしているとなどと仰せられるとは……。
口は災いの元とはよく言いましたもので、
証拠なき場合は、わかっておられましょうな?」
そう凄む大公の前に、
オリビアが一枚のディスクをちらつかせた。
「これな~んだ?」
そしてにっこりと笑う。
「テレレレッテレー! 裏帳簿」
ネコ型ロボ的に紹介してみると、
大公は口を閉ざした。
「売国奴はどっちだ?
ハイデンバーグ大公」
オリビアの声色が一オクターブ低くなる。
「それに俺は何も丸腰で『女神の王冠』の利益を放棄したわけではない。
それに代わる次世代のICチップはすでに技術を確立している。
ただそれを量産するにあたり、
いくつかの特許をとある国から譲ってもらわなくてはならないがな」
オリビアのエメラルドの瞳が、
ハイデンバーグ大公を映し出すと、
あまりに底冷えのするその冷たい眼差しに、
ハイデンバーグ大公は思わず身震いした。
「随分派手に振舞っておられるようだが、
貴殿の悪行など、とうの昔にお見通しというわけだ。
その気になればいつでも失脚させる準備はあるぞ?」
オリビアは立ち上がり、
洋扇子でトントンと二回、
ハイデンバーグ大公の項に触れた。
象牙の冷たい感触に、
大公はごくりと生唾を飲んだ。
◇◇◇
「では、ごきげんよう」
そう言ってエマはその場を立ち去った。
そこに入れ替わるように、
カルシア・ハイデンバーグが姿を現して、
去っていくエマ・ユリアスの背中を見つめた。
「はっ……母上!」
エドガーが驚いたように目を見開いた。
カルシアはマルーンの髪をアップに結って、
華奢な身体のラインを強調する白のスーツを身に纏っている。
「そう驚くことではないでしょう? エドガー。
わたくしだって、このアカデミーの理事なのよ?」
そう言ってエドガーに微笑みを浮かべる。
エドガーはその微笑みを、
世界で一番冷たい微笑みだと思う。
「先ほどの子、エマ・ユリアスといったかしら?
確か大臣家の娘よね」
カルシアが微かに口角を上げた。
その唇のルージュが艶やかに濡れている。
そのルージュの艶めかしい赤と、
ユウラエルドレッドの燃えるような赤い髪が、
エドガーの中で交差する。
「さあ、知りませんよ。そんなこと」
エドガーが無機質な声色で言葉を紡ぐ。
(コノ 赤 ハ、世界 デ 一番残酷 ナ 色)
エドガーの顔から表情が抜け落ちる。
「まあ、照れなくてもいいのよ? エドガー。
この件はいずれまた、ね。
それよりも……」
カルシアは掲示板の、
破れたオリビア皇女の写真に目を留める。
「今はこちらをなんとかしなくては……ね?」
そう言って酷薄な笑みを浮かべた。
「理事会を招集するわ。
人事権に関してはわたくしに任せてほしいの」
その言葉がエドガーの心臓を鷲掴みにする。
「母上っ!」
気が付けば叫んでいた。
エドガーの脳裏に先ほどのエマと交わした言葉が過る。
『ふんっ! 俺がそれを言ってどうなる?
何かが変わるのか?
この世界が変わるのか?』
それはエドガーにとって、自身の深いところにある
自身への問いでもある。
(それでも、それでも、
今私がそれを言わなければ、姉上はっ……)
エドガーの中で何かがひどく警鐘を鳴らしている。
(二年前もそうだったではないか。
偶然に見てしまったんだ。
姉上が右腕と頼む、濃紫の瞳の女騎士を
母はこうしてアカデミーの理事会の人事権を行使して、
激戦地に送り……そして殺した……)
「なあに? わたくしの可愛いエドガー。
あなたはわたくしの全て。
だから何も心配しなくてもいいのよ?」
カルシアの囁きは甘い。
そして強かに毒を孕んでこの心を殺していく。
『さあ? それは分かりかねますが、
何かを変えようという志を持って、
言葉をお伝えになったのが、
オリビア皇女殿下であり、
自分には到底無理だと
最初から尻尾を巻いておしまいになったのが、
あなた様ですわね』
先ほどのエマの言葉が、エドガーの心に深く突き刺さっている。
10
お気に入りに追加
131
あなたにおすすめの小説
【完結】そんなに側妃を愛しているなら邪魔者のわたしは消えることにします。
たろ
恋愛
わたしの愛する人の隣には、わたしではない人がいる。………彼の横で彼を見て微笑んでいた。
わたしはそれを遠くからそっと見て、視線を逸らした。
ううん、もう見るのも嫌だった。
結婚して1年を過ぎた。
政略結婚でも、結婚してしまえばお互い寄り添い大事にして暮らしていけるだろうと思っていた。
なのに彼は婚約してからも結婚してからもわたしを見ない。
見ようとしない。
わたしたち夫婦には子どもが出来なかった。
義両親からの期待というプレッシャーにわたしは心が折れそうになった。
わたしは彼の姿を見るのも嫌で彼との時間を拒否するようになってしまった。
そして彼は側室を迎えた。
拗れた殿下が妻のオリエを愛する話です。
ただそれがオリエに伝わることは……
とても設定はゆるいお話です。
短編から長編へ変更しました。
すみません
結婚相手の幼馴染に散々馬鹿にされたので離婚してもいいですか?
ヘロディア
恋愛
とある王国の王子様と結婚した主人公。
そこには、王子様の幼馴染を名乗る女性がいた。
彼女に追い詰められていく主人公。
果たしてその生活に耐えられるのだろうか。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
【完結】私が貴方の元を去ったわけ
なか
恋愛
「貴方を……愛しておりました」
国の英雄であるレイクス。
彼の妻––リディアは、そんな言葉を残して去っていく。
離婚届けと、別れを告げる書置きを残された中。
妻であった彼女が突然去っていった理由を……
レイクスは、大きな後悔と、恥ずべき自らの行為を知っていく事となる。
◇◇◇
プロローグ、エピローグを入れて全13話
完結まで執筆済みです。
久しぶりのショートショート。
懺悔をテーマに書いた作品です。
もしよろしければ、読んでくださると嬉しいです!
私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです
こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。
まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。
幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。
「子供が欲しいの」
「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」
それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる