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転生編
スパルタ教育
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学園で教わる魔法の勉強の内容は至って簡単だと彼は言った。……目の前に数十冊の教科書を置いて。何これ。まさか全部覚えろ、とか言わないよね? 私は猛烈な不安に駆られた。
「取り敢えずこれで最低限かな? 多少参考資料とかも混じってるから、実際に覚える必要があるのは二十冊くらいだと思う。これが終わったら追加で何か高等魔術でも教えるかなって」
全然少ないから大丈夫、というのは天才だから言えることなのだろう。彼は病気だったからこそ魔法師団長になれなかったのであって、魔法の才能は今の師団長よりずっと上なのだ。……そんな人を家庭教師にするとは。お母様鬼畜。
「……頑張ります」
彼はニコニコ笑ってすぐ出来るようになるよっ、と頭を撫でてくれた。妹扱いされていることがよく分かったが、推しから撫でられるのは普通に嬉しい。これだけで転生してよかったな、と思えてしまう私は単純なのだろうか。
「じゃ、今日も少しだけ勉強しようか。この本一冊分だけ」
そう言って出された一冊のまあまあな厚みがある何か。……冗談? ではないことは彼の真面目な顔を見たら分かった。本気なのね、泣きそう。
内容としてはこう。ステータスの開示方法、そしてステータスに出てくることに関しての内容理解、そして基本的な魔力の扱い方。そして日常的に使うこととなる下級魔法。学園の一年でやる内容らしい。
「さて、じゃあまずはステータスについて教えようかな。ステータスっていうのはね――」
彼の説明はとても丁寧で分かりやすい。しかし早いのだ。前世から引き継いだ妄想力とゲームの知識で何とかついていっている。普通の人ならついていけないよ。絶対。
「じゃ、やってみてくれる?」
やはり彼には人事教育が向いていない。普通この内容はここまで早く教わることではないだろう。恐らく五十分の授業を三回ぐらいは使うと思う。魔力操作とステータスについてを二十分位で教えられた。
「分かりました。『ステータス』」
ふわっと何かが流れ出るような感覚。ゲーム内でも魔法を使う時にこのような描写があった気がすることからこれが魔力なのだろう。
目の前に板が現れる。タブレットのようなものなのか、と思って触ろうとしてみたが通り抜けてしまった。……違うのか。
ミカエル・フィレネーゼ
MP 80000
HP 40000
経験値 Lv.5
特殊スキル 聖女の癒やし
治癒魔法「ヒール」が他の人が使うものより平均10倍効果が高まる。また、相手に触れることで意図的に魔力を流しどんな病気でも治癒できる。
「出来たみたいだね」
何か見えているのを感じ取った彼が満足気に微笑んだ。イケメンだわ、我が推しは。
「何か、板が見えてる」
「上出来だね。まさかこんなに早くできるようになるとは思わなかった。今日は一冊やろうって言ったけど正直なところ、ここらへんくらいまでしか出来ないと思ってたから驚いたよ」
褒めてもらい、嬉しさでいっぱいとなったが、彼は気分をぶち壊す一言を言った。
「じゃ、次は下級魔法を出来るようになろうか」
……そうやって時々ムードクラッシャーなところも好きよ。
「はいっ、今日はお終い」
来た時は正午くらいだったはずなのに、今は既に空が赤く染まっている。……死ぬかと思った。今まで勉強を真面目にやってきたことがなかったからだろう、真面目に話を聞き理解して出来るようになるというのは非常に大変だった。私に真面目な勉強は向いていないんだと思う。
「また明日ね、よく頑張った。時間があったらこの本でも読んどいて、分かりやすいから」
でも、そんな推しの優しい言葉で全てがどうでも良くなり幸せな気分になった。私って単純なのかしら。
「取り敢えずこれで最低限かな? 多少参考資料とかも混じってるから、実際に覚える必要があるのは二十冊くらいだと思う。これが終わったら追加で何か高等魔術でも教えるかなって」
全然少ないから大丈夫、というのは天才だから言えることなのだろう。彼は病気だったからこそ魔法師団長になれなかったのであって、魔法の才能は今の師団長よりずっと上なのだ。……そんな人を家庭教師にするとは。お母様鬼畜。
「……頑張ります」
彼はニコニコ笑ってすぐ出来るようになるよっ、と頭を撫でてくれた。妹扱いされていることがよく分かったが、推しから撫でられるのは普通に嬉しい。これだけで転生してよかったな、と思えてしまう私は単純なのだろうか。
「じゃ、今日も少しだけ勉強しようか。この本一冊分だけ」
そう言って出された一冊のまあまあな厚みがある何か。……冗談? ではないことは彼の真面目な顔を見たら分かった。本気なのね、泣きそう。
内容としてはこう。ステータスの開示方法、そしてステータスに出てくることに関しての内容理解、そして基本的な魔力の扱い方。そして日常的に使うこととなる下級魔法。学園の一年でやる内容らしい。
「さて、じゃあまずはステータスについて教えようかな。ステータスっていうのはね――」
彼の説明はとても丁寧で分かりやすい。しかし早いのだ。前世から引き継いだ妄想力とゲームの知識で何とかついていっている。普通の人ならついていけないよ。絶対。
「じゃ、やってみてくれる?」
やはり彼には人事教育が向いていない。普通この内容はここまで早く教わることではないだろう。恐らく五十分の授業を三回ぐらいは使うと思う。魔力操作とステータスについてを二十分位で教えられた。
「分かりました。『ステータス』」
ふわっと何かが流れ出るような感覚。ゲーム内でも魔法を使う時にこのような描写があった気がすることからこれが魔力なのだろう。
目の前に板が現れる。タブレットのようなものなのか、と思って触ろうとしてみたが通り抜けてしまった。……違うのか。
ミカエル・フィレネーゼ
MP 80000
HP 40000
経験値 Lv.5
特殊スキル 聖女の癒やし
治癒魔法「ヒール」が他の人が使うものより平均10倍効果が高まる。また、相手に触れることで意図的に魔力を流しどんな病気でも治癒できる。
「出来たみたいだね」
何か見えているのを感じ取った彼が満足気に微笑んだ。イケメンだわ、我が推しは。
「何か、板が見えてる」
「上出来だね。まさかこんなに早くできるようになるとは思わなかった。今日は一冊やろうって言ったけど正直なところ、ここらへんくらいまでしか出来ないと思ってたから驚いたよ」
褒めてもらい、嬉しさでいっぱいとなったが、彼は気分をぶち壊す一言を言った。
「じゃ、次は下級魔法を出来るようになろうか」
……そうやって時々ムードクラッシャーなところも好きよ。
「はいっ、今日はお終い」
来た時は正午くらいだったはずなのに、今は既に空が赤く染まっている。……死ぬかと思った。今まで勉強を真面目にやってきたことがなかったからだろう、真面目に話を聞き理解して出来るようになるというのは非常に大変だった。私に真面目な勉強は向いていないんだと思う。
「また明日ね、よく頑張った。時間があったらこの本でも読んどいて、分かりやすいから」
でも、そんな推しの優しい言葉で全てがどうでも良くなり幸せな気分になった。私って単純なのかしら。
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