5 / 6
二章 悪役令嬢との出会い
2-1 森の外
しおりを挟む 入り組んだ路地を駆け抜けた先には、朽ちかけたレンガ造りの廃屋があった。
蝶番の外れたドアからするりと入っていくイエネコのあとを追いかける。
中にはメイサ以外にも誰かがいた。
タビトかと思ったが、どうも小さい。さまざまな色合いのネコが思い思いの場所でくつろぐそこは、野良ネコの集会場だった。
「しゃーっ」
見慣れぬネコと大柄の獣人の登場にいきり立つ若い野良ネコに、メイサは怯まなかった。
まっすぐ見つめる先には、一匹の白いネコ。
古びた食器棚の上に鎮座し、メイサをじっと見下ろすそのネコは、年季を感じさせるパサついた被毛と深い知性を思わせる鋭いまなざしを持っている。
恐らくこの集会のボスだ。
「にゃあ、にゃっ」
「……」
「にゃーっ」
メイサがしきりに鳴いている。いやボスネコに語りかけているのだろう。
レグルスは固唾を飲んで成り行きを見守った。
メイサがなにを思ってここに来たのかわからないが、賢い彼のことだ、きっと自分なりにタビトを探そうとしている。
そしてそれは、この獣人でごった返す副都で、目視でしか探しものができない獣人たちより確実かもしれない。祈りに近い直感だ。
白ネコは黙ってメイサの言葉を聞いていた。
やがてメイサが話し終えると、白ネコはちらりとレグルスを見て、再びメイサを見て、それから一度目を閉じた。
「ぅなん」
しゃがれた声でひと鳴きした白ネコは、棚から降りてゆっくりとメイサに近寄った。
メイサはまるで首元を差し出すように顎を上げる。そこへ白ネコの鼻先が埋まる。
ボスがそれを終えると、屋内にいた他のネコたちも同じようにし始めた。
なにをしているのか訝しんで、気づく。
メイサの首にはタビト手製のリボンが結ばれている。あのリボンを結び直すのはタビトだけだ。
タビトの匂いを知らせている。
「うみゅ、みゃあ」
「にゃっ!」
数匹のネコが匂いを嗅ぎ終えた頃、一匹のネコが声を上げた。
まるで「この匂いを知っている」とでも言いたげに鳴いたのは、きれいに色の分かれた三毛ネコだった。
ボスネコが動く。三毛ネコを先頭に、数匹が小走りで廃屋を出ていく。
メイサもそれを追い、大柄なレグルスは隙間からは出られないので見失わないよう注意しながらドアを押した。
路地に戻ると、なんとも言えない顔をした留学生仲間と、やや険しい表情の守備隊実習生たちがいた。
「レグルス、さっきのは……」
「話は後だ。メイサを追う」
「お、おい」
制止を聞かずに走り出す。
メイサとネコたちにはすぐに追いつけた。
表通りの喧騒はもはや遠い。
迷いなく進んでいくネコたちはやがて、より深く、空気の濁った場所へレグルスたちを導いていった。
祭りの囃子はもう少しも聞こえない。崩れかけた建物が増えていく。レンガの隙間から雑草が生え、石畳はぼこぼこと波打っている。
道路に座り込んでいるもの、よそ者をじっとりと睨むもの、守備隊の制服を見てきびすを返すもの。
「……貧民街……」
どんな華やかな都にも暗い部分はある。
東地区貧民街は副都の暗部だ。
行政部が手を付けられない難所であり、守備隊も定期的な巡回は行えていない。当然、実習生が入るような場所ではない。
レグルスは何度か、この見知らぬネコたちを信用してついていっていいものかと疑った。
しかしその度、察したかのようにメイサが振り返るので、もはや余計なことは考えず進んできた。
その行き着く先がこんな場所だとは。
「みゃっ」
先頭を走っていた三毛ネコがついに足を止めた。
メイサを見、ボスを見てから、割れた石畳の端っこに頭を突っ込む。
そこには小さな穴が空いていた。
穴は建物の壁にあり、鉄柵が埋め込まれているため手すら入りそうにない。おそらく地下の空気穴だ。
三毛ネコはそこからタビトの匂いがしたと主張したいらしく、しきりに小さな声で鳴いた。
ここまできたら疑うより信じるべきだ。
レグルスは腹をくくり、ついてきていた仲間たちとともに周辺を探してみることにした。
彼らはレグルスほどネコたちを信じられないようで、訝しげな表情を浮かべていたが、それも僅かの間だけだった。
「おい、これ……!」
それを見つけたのは、ひときわ鼻が効くオオカミのプロキオンだ。
薄汚れた石畳に落ちていたのは、腕章。
守備隊の刺繍がしてあるが、名前が書かれていない。
「実習生用の腕章だ。タビトの匂いがする」
「本当にタビトがこんなところに?」
タビトの匂いを嗅いで、恐ろしい相手であるはずの獣人をものともせず道案内をしたネコたち。その場所に落ちていたタビトの腕章。治安の悪い貧民街。
ここにきてようやく一同は、思いのほか事態が重いことを察した。緊張が走る。
プロキオンはそっと落ちていた腕章を取り上げ、リゲルに頷いてみせた。
「俺様たちはこれを守備隊に届けて、応援を呼んでくる。おまえらは表通りに戻れ」
「嫌だ」
レグルスは即答した。
プロキオンは思いっきりしかめ面をする。
「聞き分けのないことを言うな。おそらくことは一般人、それも学生には手に負えない。俺様たち実習生もそれは同じだ」
「一刻を争う事態になっていたらどうする! タビトになにかあったら、オレは」
「落ち着け! タビトが心配なのは俺様も同じだ。だからこそ確実な手を打たなきゃならない。どうしてもというのならここにいてもいい、だが余計なことはせずじっとしていろ。俺様たちが戻るまで。いいな?」
「……」
プロキオンはあくまで冷静だった。立ち尽くすレグルスを置いて走り出す。
リゲルは心配そうにレグルスを見て、しかし声をかけることはせずプロキオンを追いかけていった。
「ここにいたら目立つ。少し移動しよう。表通りに戻るつもりはないんだろ?」
ロスが声をかけてくるまで、レグルスは微動だにせず立っていた。
なにもできない自分が悔しい。
プロキオンの言う通り、無闇に行動して現状がよくなるとも思えない。
でもこうしている間にタビトになにかあったら。
頭の中の理性的な部分と感情的な部分が分裂しそうなほど乖離していて、頭痛がするほどだった。
建物の影に移動しようと足を動かすと、緊張で強張った拳が痛いほど握りしめられていたことに気づく。
「メイサ、少し離れたところに行こう。……メイサ?」
振り向くと、メイサが建物の入り口にいてぎょっとする。
あの地下室を擁する石造りの建物、その重そうな鉄扉にどうにか爪を差し込めないかとメイサが奮闘していた。
金属をひっかく音がカリカリと鳴っている。
レグルスは慌てて駆け寄り、小さな縞ネコを抱き上げた。
「こらメイサ! ここにいろって言われただろ」
「に゛ゃっ!」
「イヤじゃない、オレだってじっとしてたくなんかないが、タビトがどんな状況かわからない以上ヘタなことは、」
小声で言い争う二匹の耳にそれは届いた。
微かな音、いや声だ。風にかき消されそうなほどか細い。
しかし確実にそれは悲鳴で、二匹が求めて止まない彼の声で。
「あっ、レグルスさま!? ネコちゃんまでっ」
「おいレグルス!!」
制止の声を背に、レグルスはメイサが張り付いていた扉を力任せに引き開けた。
細い鎖が巻かれていただけの鉄扉は、悲鳴のような不快な音を立てつつも素直に開く。
待機しなければいけない、自分たちでどうにかできる状態ではないかもしれない、そんな理性的な考えはすっぽ抜けていた。
ただ、タビトの悲痛な声だけがレグルスを突き動かす。
メイサもぴったりとレグルスの走りについてきた。
蝶番の外れたドアからするりと入っていくイエネコのあとを追いかける。
中にはメイサ以外にも誰かがいた。
タビトかと思ったが、どうも小さい。さまざまな色合いのネコが思い思いの場所でくつろぐそこは、野良ネコの集会場だった。
「しゃーっ」
見慣れぬネコと大柄の獣人の登場にいきり立つ若い野良ネコに、メイサは怯まなかった。
まっすぐ見つめる先には、一匹の白いネコ。
古びた食器棚の上に鎮座し、メイサをじっと見下ろすそのネコは、年季を感じさせるパサついた被毛と深い知性を思わせる鋭いまなざしを持っている。
恐らくこの集会のボスだ。
「にゃあ、にゃっ」
「……」
「にゃーっ」
メイサがしきりに鳴いている。いやボスネコに語りかけているのだろう。
レグルスは固唾を飲んで成り行きを見守った。
メイサがなにを思ってここに来たのかわからないが、賢い彼のことだ、きっと自分なりにタビトを探そうとしている。
そしてそれは、この獣人でごった返す副都で、目視でしか探しものができない獣人たちより確実かもしれない。祈りに近い直感だ。
白ネコは黙ってメイサの言葉を聞いていた。
やがてメイサが話し終えると、白ネコはちらりとレグルスを見て、再びメイサを見て、それから一度目を閉じた。
「ぅなん」
しゃがれた声でひと鳴きした白ネコは、棚から降りてゆっくりとメイサに近寄った。
メイサはまるで首元を差し出すように顎を上げる。そこへ白ネコの鼻先が埋まる。
ボスがそれを終えると、屋内にいた他のネコたちも同じようにし始めた。
なにをしているのか訝しんで、気づく。
メイサの首にはタビト手製のリボンが結ばれている。あのリボンを結び直すのはタビトだけだ。
タビトの匂いを知らせている。
「うみゅ、みゃあ」
「にゃっ!」
数匹のネコが匂いを嗅ぎ終えた頃、一匹のネコが声を上げた。
まるで「この匂いを知っている」とでも言いたげに鳴いたのは、きれいに色の分かれた三毛ネコだった。
ボスネコが動く。三毛ネコを先頭に、数匹が小走りで廃屋を出ていく。
メイサもそれを追い、大柄なレグルスは隙間からは出られないので見失わないよう注意しながらドアを押した。
路地に戻ると、なんとも言えない顔をした留学生仲間と、やや険しい表情の守備隊実習生たちがいた。
「レグルス、さっきのは……」
「話は後だ。メイサを追う」
「お、おい」
制止を聞かずに走り出す。
メイサとネコたちにはすぐに追いつけた。
表通りの喧騒はもはや遠い。
迷いなく進んでいくネコたちはやがて、より深く、空気の濁った場所へレグルスたちを導いていった。
祭りの囃子はもう少しも聞こえない。崩れかけた建物が増えていく。レンガの隙間から雑草が生え、石畳はぼこぼこと波打っている。
道路に座り込んでいるもの、よそ者をじっとりと睨むもの、守備隊の制服を見てきびすを返すもの。
「……貧民街……」
どんな華やかな都にも暗い部分はある。
東地区貧民街は副都の暗部だ。
行政部が手を付けられない難所であり、守備隊も定期的な巡回は行えていない。当然、実習生が入るような場所ではない。
レグルスは何度か、この見知らぬネコたちを信用してついていっていいものかと疑った。
しかしその度、察したかのようにメイサが振り返るので、もはや余計なことは考えず進んできた。
その行き着く先がこんな場所だとは。
「みゃっ」
先頭を走っていた三毛ネコがついに足を止めた。
メイサを見、ボスを見てから、割れた石畳の端っこに頭を突っ込む。
そこには小さな穴が空いていた。
穴は建物の壁にあり、鉄柵が埋め込まれているため手すら入りそうにない。おそらく地下の空気穴だ。
三毛ネコはそこからタビトの匂いがしたと主張したいらしく、しきりに小さな声で鳴いた。
ここまできたら疑うより信じるべきだ。
レグルスは腹をくくり、ついてきていた仲間たちとともに周辺を探してみることにした。
彼らはレグルスほどネコたちを信じられないようで、訝しげな表情を浮かべていたが、それも僅かの間だけだった。
「おい、これ……!」
それを見つけたのは、ひときわ鼻が効くオオカミのプロキオンだ。
薄汚れた石畳に落ちていたのは、腕章。
守備隊の刺繍がしてあるが、名前が書かれていない。
「実習生用の腕章だ。タビトの匂いがする」
「本当にタビトがこんなところに?」
タビトの匂いを嗅いで、恐ろしい相手であるはずの獣人をものともせず道案内をしたネコたち。その場所に落ちていたタビトの腕章。治安の悪い貧民街。
ここにきてようやく一同は、思いのほか事態が重いことを察した。緊張が走る。
プロキオンはそっと落ちていた腕章を取り上げ、リゲルに頷いてみせた。
「俺様たちはこれを守備隊に届けて、応援を呼んでくる。おまえらは表通りに戻れ」
「嫌だ」
レグルスは即答した。
プロキオンは思いっきりしかめ面をする。
「聞き分けのないことを言うな。おそらくことは一般人、それも学生には手に負えない。俺様たち実習生もそれは同じだ」
「一刻を争う事態になっていたらどうする! タビトになにかあったら、オレは」
「落ち着け! タビトが心配なのは俺様も同じだ。だからこそ確実な手を打たなきゃならない。どうしてもというのならここにいてもいい、だが余計なことはせずじっとしていろ。俺様たちが戻るまで。いいな?」
「……」
プロキオンはあくまで冷静だった。立ち尽くすレグルスを置いて走り出す。
リゲルは心配そうにレグルスを見て、しかし声をかけることはせずプロキオンを追いかけていった。
「ここにいたら目立つ。少し移動しよう。表通りに戻るつもりはないんだろ?」
ロスが声をかけてくるまで、レグルスは微動だにせず立っていた。
なにもできない自分が悔しい。
プロキオンの言う通り、無闇に行動して現状がよくなるとも思えない。
でもこうしている間にタビトになにかあったら。
頭の中の理性的な部分と感情的な部分が分裂しそうなほど乖離していて、頭痛がするほどだった。
建物の影に移動しようと足を動かすと、緊張で強張った拳が痛いほど握りしめられていたことに気づく。
「メイサ、少し離れたところに行こう。……メイサ?」
振り向くと、メイサが建物の入り口にいてぎょっとする。
あの地下室を擁する石造りの建物、その重そうな鉄扉にどうにか爪を差し込めないかとメイサが奮闘していた。
金属をひっかく音がカリカリと鳴っている。
レグルスは慌てて駆け寄り、小さな縞ネコを抱き上げた。
「こらメイサ! ここにいろって言われただろ」
「に゛ゃっ!」
「イヤじゃない、オレだってじっとしてたくなんかないが、タビトがどんな状況かわからない以上ヘタなことは、」
小声で言い争う二匹の耳にそれは届いた。
微かな音、いや声だ。風にかき消されそうなほどか細い。
しかし確実にそれは悲鳴で、二匹が求めて止まない彼の声で。
「あっ、レグルスさま!? ネコちゃんまでっ」
「おいレグルス!!」
制止の声を背に、レグルスはメイサが張り付いていた扉を力任せに引き開けた。
細い鎖が巻かれていただけの鉄扉は、悲鳴のような不快な音を立てつつも素直に開く。
待機しなければいけない、自分たちでどうにかできる状態ではないかもしれない、そんな理性的な考えはすっぽ抜けていた。
ただ、タビトの悲痛な声だけがレグルスを突き動かす。
メイサもぴったりとレグルスの走りについてきた。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説

婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでのこと。
……やっぱり、ダメだったんだ。
周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間でもあった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、第一王子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表する。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放。そして、国外へと運ばれている途中に魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※毎週土曜日の18時+気ままに投稿中
※プロットなしで書いているので辻褄合わせの為に後から修正することがあります。

【二部開始】所詮脇役の悪役令嬢は華麗に舞台から去るとしましょう
蓮実 アラタ
恋愛
アルメニア国王子の婚約者だった私は学園の創立記念パーティで突然王子から婚約破棄を告げられる。
王子の隣には銀髪の綺麗な女の子、周りには取り巻き。かのイベント、断罪シーン。
味方はおらず圧倒的不利、絶体絶命。
しかしそんな場面でも私は余裕の笑みで返す。
「承知しました殿下。その話、謹んでお受け致しますわ!」
あくまで笑みを崩さずにそのまま華麗に断罪の舞台から去る私に、唖然とする王子たち。
ここは前世で私がハマっていた乙女ゲームの世界。その中で私は悪役令嬢。
だからなんだ!?婚約破棄?追放?喜んでお受け致しますとも!!
私は王妃なんていう狭苦しいだけの脇役、真っ平御免です!
さっさとこんなやられ役の舞台退場して自分だけの快適な生活を送るんだ!
って張り切って追放されたのに何故か前世の私の推しキャラがお供に着いてきて……!?
※本作は小説家になろうにも掲載しています
二部更新開始しました。不定期更新です
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
悪役令嬢に転生したので、すべて無視することにしたのですが……?
りーさん
恋愛
気がついたら、生まれ変わっていた。自分が死んだ記憶もない。どうやら、悪役令嬢に生まれ変わったみたい。しかも、生まれ変わったタイミングが、学園の入学式の前日で、攻略対象からも嫌われまくってる!?
こうなったら、破滅回避は諦めよう。だって、悪役令嬢は、悪口しか言ってなかったんだから。それだけで、公の場で断罪するような婚約者など、こっちから願い下げだ。
他の攻略対象も、別にお前らは関係ないだろ!って感じなのに、一緒に断罪に参加するんだから!そんな奴らのご機嫌をとるだけ無駄なのよ。
もう攻略対象もヒロインもシナリオも全部無視!やりたいことをやらせてもらうわ!
そうやって無視していたら、なんでか攻略対象がこっちに来るんだけど……?
※恋愛はのんびりになります。タグにあるように、主人公が恋をし出すのは後半です。
1/31 タイトル変更 破滅寸前→ゲーム開始直前

ヒロインに悪役令嬢呼ばわりされた聖女は、婚約破棄を喜ぶ ~婚約破棄後の人生、貴方に出会えて幸せです!~
飛鳥井 真理
恋愛
それは、第一王子ロバートとの正式な婚約式の前夜に行われた舞踏会でのこと。公爵令嬢アンドレアは、その華やかな祝いの場で王子から一方的に婚約を解消すると告げられてしまう……。しかし婚約破棄後の彼女には、思っても見なかった幸運が次々と訪れることになるのだった……。 『婚約破棄後の人生……貴方に出会て幸せです!』 ※溺愛要素は後半の、第62話目辺りからになります。
※ストックが無くなりましたので、不定期更新になります。
※連載中も随時、加筆・修正をしていきます。よろしくお願い致します。
※ 小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?

深窓の悪役令嬢~死にたくないので仮病を使って逃げ切ります~
白金ひよこ
恋愛
熱で魘された私が夢で見たのは前世の記憶。そこで思い出した。私がトワール侯爵家の令嬢として生まれる前は平凡なOLだったことを。そして気づいた。この世界が乙女ゲームの世界で、私がそのゲームの悪役令嬢であることを!
しかもシンディ・トワールはどのルートであっても死ぬ運命! そんなのあんまりだ! もうこうなったらこのまま病弱になって学校も行けないような深窓の令嬢になるしかない!
物語の全てを放棄し逃げ切ることだけに全力を注いだ、悪役令嬢の全力逃走ストーリー! え? シナリオ? そんなの知ったこっちゃありませんけど?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる