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1. あれ…?

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『久しぶりのお休みでしょ? ムリしないで、お家でゆっくり過ごそうよ』
『じゃあ、久しぶりに二人でゆっくり映画でも見ようか?』

 明くんがそう言って、映画を見始めたはずだった。
 目の前のテレビ画面からは、二人で選んだアクション映画が相変わらず流れているし、明くんだってずっとテレビの方を向いている。でも、今の私は映画どころじゃなくて、少しも内容が頭に入ってこなかった。

「……あ、あきらくん、くすぐったい……」

 ソファーにもたれた明くんに、後から抱えられていた身体をもぞっと動かした。

「あっ、ごめんごめん」

 身体の前。ちょうど指が股の間に入ってしまう位置にあった手を、明くんが慌てて退かしてくれた。

「ううん、大丈夫。邪魔しちゃって、ごめんね」

 ヒヤッとするシーンがある度に、お腹の上の明くんの指がピクッて動くから。少しずつおかしな気持ちになってしまって、離れた指にホッとする。そして、お腹にまた手が来ないように、今度は膝を抱え込んだ。

(最近エッチができなかったからかな。欲求不満みたいで恥ずかしい……)

 ちゃんと触れた訳じゃないのに、お股がジンジンして、パンツが少し湿っている。チラッと見上げた明くんの横顔は、相変わらず真剣な顔で画面を見つめたままだった。

(よかった気付いていないみたい……)

 またホッとして、足をキュッと抱え込んだ。そのタイミングで、明くんの腕が今度は、私の膝裏に回ってくる。抱き枕でも抱き寄せる感覚だったのか、そのまま身体を後に引いた。

「……っぁっ……」

 明くんにもたれたまま、ズルっと身体が少しズレてしまう。弾みでルームウェアの柔らかいショートパンツの縫い目が、ジンジンとしていたお股に食い込んだ。
 思わず出てしまった喘ぎ声は、ちょうど佳境に入った映画の爆発音で、明くんには聞こえていないようだった。

「あ、あきらくん……」
「ちょっと、待って」

 離して欲しい、と言おうとした言葉が、明くんの真剣な声に止められる。身体がズレた事で、見上げても明くんの顎先しか見えてこない。

「……っぅっ、っふ……」

 どうしよう、って悩んでいる間も、ショートパンツは食い込んだままで。下着の中はすっかり、トロトロ濡れていた。

(とりあえず、この姿勢をどうにかしなきゃ……)

 明くんの腕に手を掛けて、身体を横に捻ってみる。

「ひな、もぞもぞしてたら集中できないよ、大人しくして」

 だけど、そう言った明くんが、両手で私の太股をしっかり固定してしまう。

「怒ってないよ、ごめんね。でも、ちょうど良い所なんだ。だから、今は大人しくしててね」

 優しい声でそう言って、ちゅっとおでこにキスをする。そうなると、もうこれ以上は動きようがなくて、私は声が出そうな唇に指を押し当てて、どうにか我慢するしかなかった。

(あっ、待って指が……)

 画面の中では、主人公が危ない状況に、陥ってるのかもしれない。明くんの指に力が入ってしまい、股がくぱぁっと開かれる。ますますお股の筋に食い込んできたショートパンツの縫い目が、固くなり始めていた突起を擦ってしまう。

「っぅぅ! っふぅ……っ」

 荒くなっていく息が漏れて、身体がびくびくっと震えてしまう。場面に合わせて明くんの指の力が抜けたり、入ったりするせいで、お股もくぱくぱと開閉されてしまっていた。

(やだぁぁ、くいこんでる、ぐにぐに、ってお股にくいこんでる~~っ!)

 その度に食い込んだままのパンツが動いてしまうせいで、服の中ですっかり固くなった突起は、感じすぎて痛かった。
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