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第7段階②
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あまり大人数で押しかけることはできないのか、榎木さん以外の3人は車に残った。
榎木さんは慣れた足取りで病院の中を進んでいく。
エレベーターに乗ってやってきたのは、いわゆるVIPルームという部屋だろうか。個室同士の間隔がとても広い。
ある病室の扉をノックして、榎木さんと私は中に入る。広い部屋に置かれた広いベッドの上に、半透明の管やら点滴やらに繋がれた人が横たわっていた。
そしてそれを眺めている人物がひとり。
「……先客か」
「親戚の方とかですかね……あ」
私が声を上げると、その人はこちらを見て微笑んだ。
「ヨ……じゃなくて、えっと……」
「深田新。まさかこんなところで会うとはね」
病室にいたのは深田さんのお兄さんだった。
スーツを見るのは二度目だけど、ご自慢の筋肉がグレーのスーツの中で膨張しているからなのか、どうしてもそういうコスプレに見えてしまう不思議。
「慎のためにわざわざここに?ありがとね」
ヨ……新さんはそう言って壁に立てかけてあった折りたたみ式の椅子をベッドサイドに持ってきてくれる。勧められたので私もそれに腰掛けた。
その様子を不思議そうに榎木さんが眺めている。
「あの、お二人はお知り合いですか」
「ちょっと縁があってね。それより、そろそろ麻酔が切れる頃だって聞いたんだけど」
新さんは待機していた看護師に質問を投げかける。
「はい。もうほとんど切れているはずです。痛み止めは点滴で入れていますが……」
目が覚めない、そういうことなのか。
私は立ち上がって深田さんを見下ろす。
細長いチューブがあちこちに張り巡らされて、顔の半分は酸素マスクで見えない。ただ、時折それが曇るから、呼吸はできているらしく、とりあえず胸を撫で下ろした。
「じゃあしばらく俺たちここにいるんで、何かあったら呼びますよ」
新さんはそう言って看護師を病室から追い出した。次いで榎木さんの方を見る。
「道案内ご苦労様。俺と先生と慎で話がしたいんだけど、しばらく外の様子見ててくれない?」
「新さんと追川さんのことを信用していないわけではありませんが、お二人は部外者です。頭の補佐として……」
「そういうのいいから。慎の俺の弟で、先生はあの慎が認めたんだよ。監視は不要、むしろ邪魔だ」
けど、榎木さんはまだ何か言いたげだ。
榎木さんは深田さんの右腕で、荊棘野組の中でも相当な地位にある人だ。それに対して新さんは、深田さんの兄とはいえ、独立してジムの経営やサプリメントの販売をしている、ただの一般人だ。それは、私も。
「榎木さん、私からもお願いします。これから私が話す内容は、部外者に聞かれてしまうとまずいんです」
「……1時間です」
榎木さんは私たちの方に踵を返して言う。
「少し外の空気を吸ってくる。頭のことをお願いしますよ、新さん」
新さんは鷹揚に頷いた。
やがて、病室には横たわる深田さんと、そのベッドの横に椅子を並べて座っている私とヨカゼさんだけになった。
「起きろ……っても無理だよなぁ」
ベッドの上で深田さんは眠っている。ただそこで静かに呼吸をしているだけだ。
「……このまま目が覚めないってこともあるんですよね」
「まあザラにあるよ。俺の昔の知り合いも、薬に手を出した挙句売人から袋ごと奪って逃走。切れた売人の上層部に消されたりとか。とにかく、いつ自分の命が消えるかわかんない世界。それがこっち側」
新さんは私との間に、指先で真っ直ぐに線を引いた。
「先生は来ちゃだめだよ?先生には色々描いて貰わないといけないんだから」
「あはは、ありがとうございます……」
「だからこそ慎はここに先生を呼んじゃいけなかったんだけどね。まあ、気持ちはわかるけど。俺も万が一の時は頼みたいし」
私は掃除屋じゃないんですけどね。
私も逆に新さんに万が一の時の身辺整理頼もうかな。本棚と机の中身を全て焼却してほしい。あとタブレット内のデータも、メモリを完全に破壊していただきたい。
でも……
「まだ、早いですよね」
「……そうだね」
コレクションを全て燃やしてしまうのはまだ早い。
「画家ストの新刊、今日出たばっかりなんですよ?カバー裏たぶんゴーキンですよ?」
「次の併せの時には乙部さん呼ぶぞ」
「今度のオンリーに深田さんが気にしてたサークルが参加するみたいですよ」
そんな感じで私なら飛び起きそうなことを言ってみるけど、深田さんは険しい顔をしたままピクリとも動かない。
麻酔は切れてるはずなのに起きない。もしもこのまま目を覚さなかったら……
胸がズキリと痛む。新さんも苦い顔をしていた。
「弟と会話するいいきっかけができたと思ったんだけどな」
そう言えばこの兄弟が不仲な理由、知らないままだ。あんまり他所のお家のことに口出すのはよくないと思って詳しくは聞かなかったけど、昔何かあったりしたんだろうか。
「昔から慎とは趣味が合わなくてね。性格も考え方も違いすぎるんだ」
聞きたいが顔に出てしまったのか、新さんは昔話をしてくれた。
榎木さんは慣れた足取りで病院の中を進んでいく。
エレベーターに乗ってやってきたのは、いわゆるVIPルームという部屋だろうか。個室同士の間隔がとても広い。
ある病室の扉をノックして、榎木さんと私は中に入る。広い部屋に置かれた広いベッドの上に、半透明の管やら点滴やらに繋がれた人が横たわっていた。
そしてそれを眺めている人物がひとり。
「……先客か」
「親戚の方とかですかね……あ」
私が声を上げると、その人はこちらを見て微笑んだ。
「ヨ……じゃなくて、えっと……」
「深田新。まさかこんなところで会うとはね」
病室にいたのは深田さんのお兄さんだった。
スーツを見るのは二度目だけど、ご自慢の筋肉がグレーのスーツの中で膨張しているからなのか、どうしてもそういうコスプレに見えてしまう不思議。
「慎のためにわざわざここに?ありがとね」
ヨ……新さんはそう言って壁に立てかけてあった折りたたみ式の椅子をベッドサイドに持ってきてくれる。勧められたので私もそれに腰掛けた。
その様子を不思議そうに榎木さんが眺めている。
「あの、お二人はお知り合いですか」
「ちょっと縁があってね。それより、そろそろ麻酔が切れる頃だって聞いたんだけど」
新さんは待機していた看護師に質問を投げかける。
「はい。もうほとんど切れているはずです。痛み止めは点滴で入れていますが……」
目が覚めない、そういうことなのか。
私は立ち上がって深田さんを見下ろす。
細長いチューブがあちこちに張り巡らされて、顔の半分は酸素マスクで見えない。ただ、時折それが曇るから、呼吸はできているらしく、とりあえず胸を撫で下ろした。
「じゃあしばらく俺たちここにいるんで、何かあったら呼びますよ」
新さんはそう言って看護師を病室から追い出した。次いで榎木さんの方を見る。
「道案内ご苦労様。俺と先生と慎で話がしたいんだけど、しばらく外の様子見ててくれない?」
「新さんと追川さんのことを信用していないわけではありませんが、お二人は部外者です。頭の補佐として……」
「そういうのいいから。慎の俺の弟で、先生はあの慎が認めたんだよ。監視は不要、むしろ邪魔だ」
けど、榎木さんはまだ何か言いたげだ。
榎木さんは深田さんの右腕で、荊棘野組の中でも相当な地位にある人だ。それに対して新さんは、深田さんの兄とはいえ、独立してジムの経営やサプリメントの販売をしている、ただの一般人だ。それは、私も。
「榎木さん、私からもお願いします。これから私が話す内容は、部外者に聞かれてしまうとまずいんです」
「……1時間です」
榎木さんは私たちの方に踵を返して言う。
「少し外の空気を吸ってくる。頭のことをお願いしますよ、新さん」
新さんは鷹揚に頷いた。
やがて、病室には横たわる深田さんと、そのベッドの横に椅子を並べて座っている私とヨカゼさんだけになった。
「起きろ……っても無理だよなぁ」
ベッドの上で深田さんは眠っている。ただそこで静かに呼吸をしているだけだ。
「……このまま目が覚めないってこともあるんですよね」
「まあザラにあるよ。俺の昔の知り合いも、薬に手を出した挙句売人から袋ごと奪って逃走。切れた売人の上層部に消されたりとか。とにかく、いつ自分の命が消えるかわかんない世界。それがこっち側」
新さんは私との間に、指先で真っ直ぐに線を引いた。
「先生は来ちゃだめだよ?先生には色々描いて貰わないといけないんだから」
「あはは、ありがとうございます……」
「だからこそ慎はここに先生を呼んじゃいけなかったんだけどね。まあ、気持ちはわかるけど。俺も万が一の時は頼みたいし」
私は掃除屋じゃないんですけどね。
私も逆に新さんに万が一の時の身辺整理頼もうかな。本棚と机の中身を全て焼却してほしい。あとタブレット内のデータも、メモリを完全に破壊していただきたい。
でも……
「まだ、早いですよね」
「……そうだね」
コレクションを全て燃やしてしまうのはまだ早い。
「画家ストの新刊、今日出たばっかりなんですよ?カバー裏たぶんゴーキンですよ?」
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「今度のオンリーに深田さんが気にしてたサークルが参加するみたいですよ」
そんな感じで私なら飛び起きそうなことを言ってみるけど、深田さんは険しい顔をしたままピクリとも動かない。
麻酔は切れてるはずなのに起きない。もしもこのまま目を覚さなかったら……
胸がズキリと痛む。新さんも苦い顔をしていた。
「弟と会話するいいきっかけができたと思ったんだけどな」
そう言えばこの兄弟が不仲な理由、知らないままだ。あんまり他所のお家のことに口出すのはよくないと思って詳しくは聞かなかったけど、昔何かあったりしたんだろうか。
「昔から慎とは趣味が合わなくてね。性格も考え方も違いすぎるんだ」
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