お客様はヤのつくご職業

古亜

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1章

39.#ヤクザさんのお屋敷3

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この先タイトル前に#がつく話はR-18要素を含みます。苦手な方は避けてください。
また、不慣れであることもあり、普段の文章とテンポ等違うかもしれません。お読みになる際はご了承ください。

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昌治さんの部屋は、まるで高級旅館の一室のようだった。
軽く十畳以上はある畳の床と、フローリングの床が並ぶ和洋折衷の大きな部屋。
奥の一段高くなったところにもう一室和室があり、布団が敷かれている。
案内をしてくれた大原さんが入り口の扉を閉める音が、遠くから聞こえてきた。
洋間に置かれたソファに腰掛けていた昌治さんがその横の空いたスペースを示した。
私はゆっくりと昌治さんの方に近付いて、少し離れた位置に座る。私がお風呂を頂いている間に昌治さんも風呂に入ったようで、昌治さんの髪も湿っている。
とりあえず座ったけど、ここからどうしよう。
オドオドしているであろう私を、昌治さんはジッと見ていた。気まずくなって目を逸らした私を、昌治さんは優しく抱き寄せる。
お互いにお風呂に入った後だからか、温かいというよりは熱い。
でもそれが心地よくて、私は昌治さんの胸のあたりに顔を埋めた。

「……楓」

名前を呼ばれて顔を上げると、私は顔を掴まれて昌治さんのキスを受けていた。
昌治さんの舌が私の口内を優しくなぞる。私も応じた方がいいのかなと思って舌を絡ませて、貪るように昌治さんと唇を重ねた。
そろそろ疲れてきたなと思ったとき、昌治さんは唇を離した。
熱を孕んだ目が、真っ直ぐ私を見ている。

「……楓、あいつにどこまでされた」

昌治さんは自らが重ねた印に触れながら耳元で囁く。その息が耳たぶに触れて、私の体がビクっと震えた。

「言わなきゃ、駄目ですか……?」
「ああ。少なくともそこは……あの野郎が触ったと思うと、どうもな」

思い出させて悪かった。そう言われてしまっては、言うしかない。

「く、唇と耳……あと首と、胸を、少し……」
「そうか、あの野郎いつかブッ殺す」

そう言うが早いか、昌治さんは私の浴衣の帯を解いて、はだけた胸の真ん中に口付けた。
浴衣の下は、ショーツ以外身につけていない。
露わになった私の胸の頂を、昌治さんのゴツゴツとした固い指先で弾かれた。

「んっ!」

痺れたようになった先端が、暖かくて柔らかいものに包まれる。それが昌治さんの舌だと気付くのに時間はかからなかった。

「ちょ……昌治さんっ……まだ舐められてはな……っ!」
「そうか、これは初めてだったか」

そう言った昌治さんはどこか嬉しそうだった。
その表情を可愛いな、なんて思える余裕があったのは、この時までだった。

「ひっ、んっ!しょう、じさんっ、まっ……」

ピンと立った胸の頂が指の間で挟まれて、そのまま優しく揉みしだかれる。その間に私は昌治さんにひょいと抱きあげられた。もう役目を果たしていない浴衣がするりと床に落ちて、ショーツだけになった私を、昌治さんはそのままどこかに運んでいく。

「ぐふっ」

何か、柔らかいもの上に落とされた私は、女にあるまじき声を上げてしまう。
私は上半身を起こして少し後ずさるけど、その脚を掴まれてグイっと引き寄せられた。

「あの、ちょっと、落ち着きませんか……?」

先の展開がなんとなくわかってしまった。でも、ちょっとまだ早いというか、心の準備とかできてないと言いますか……

「無理だ」

間髪入れずそう答えた昌治さんは、私の両手を片手で押さえて、もう一方の手を下半身の方へ持っていく。
そこはまだ駄目ですって!心の準備とか、そんな綺麗な場所じゃっ……!
クチュっと、湿った音がした気がした。

「んんっ!」

初めての感覚だった。恥ずかしいという思いと何とも言えない快楽が、私の脳を侵す。

「可愛いな。楓は」

実際はショーツの上から撫でられているだけなのだけど、それでも私には十分すぎる刺激だ。

「そこ、は、だめです……ひゃっ!」

信じられないくらい高くて、湿った声が出た。思わず口元を押さえたくなったけど、昌治さんの手がそれを許さない。
焦らすように爪先でショーツを擦りながら、昌治さんは私の耳を噛んだ。

「ふぇっ!ううっ!しょーじさん、同時はずるっ……んんっ!」
「狡いのは楓の方だろう。こんなに濡らしているのに、触らせてくれない」

そう言って昌治さんは、ショーツの間に指を入れた。

「これ以上は駄目です!おかしくなるかもっ……ひっ!あっ!」

グチュリと、次こそは音がした。
昌治さんの唇の端が上がっていて、体温は高くて熱いはずなのに、背筋がゾクッと震える。

「おかしくなればいい。どうせ見ているのは俺だけだし、他のやつに見せる気もない」
「そんなこ、と言われても……っ!恥ずかしいっ……あっ!だめ、ぬがせ、ないで……」

自分の声が自分の声じゃないみたいだ。こんな高くて湿っぽい、甘い声は、私の声じゃない。
脚を閉じて抵抗するけど、昌治さんはお構い無しにズッとショーツを引き下げる。

「楓」

低く耳元で囁かれたそれは、蜜のようにドロリと耳から脳に流れ込んで、脳を甘く鈍らせる。
抵抗も虚しく膝の辺りまでずり下げられたショーツは、昌治さんの足で完全に下がった。というか脱がされた。
誰にも、自分でさえろくに見たことのない部分が、露わにされた。

「いやっ!昌治さん、だめ、いれないでっ……」

今はまだ指先が軽く触れている程度だ。でも、少しずつ慣らすように、襞がめくられて、指先でくすぐられて、私の中に入り込もうとしていた。

「おねがいっ!もう十分でしょ?もう春斗さんにされた以上に……んっ!ああっ!」
「あいつの名前を出すな。俺だけ見てろ」
「ごめ、んなさ、いっ!」

昌治さんが怒っている。すっかり敏感になって熟れたそこを爪先で弾かれて、秘部から何かがジュッと溢れた。
濡れたそれが空気に触れて冷えていくのに反比例するように、下腹部が熱を帯び始める。

「うっ……あっ……」

指先が蜜壷の口を広げるように、ぐるりと円を描いた。その度に蜜が溢れ出て、昌治さんの指を濡らす。
昌治さんは私の蜜で濡れた指をしばらく見つめて、私に見せ付けるようにしてペロリと舐めた。粘度を持つそれは糸を引いて、切れる。
あれは私ので、それを昌治さんが……
私の顔は羞恥で真っ赤だろう。もう嫌、恥ずかしすぎて死ねる。

「お前のなら、飲み干してもいいくらいだ」

ニヤリと笑って、昌治さんはその私のもので汚れた指先で自らの頬に触れる。あまりに卑猥な光景に、私はつい目を逸らした。

「本当に、楓は可愛いな。反応も、声も、恥ずかしそうな顔も」
「だからって……ちょ、だめです!おねがいですか……ンンッ!」

明らかな異物感。けど、ズッと私の中に入り込んだそれの形状も温度も、全てを感じてしまう。
ゆっくりかき回すように動くそれは、時折焦らすように奥を掠める。
その度に私の体はひきつけを起こしたみたいに痙攣して、蜜の染み込んだスポンジをゆっくり絞ったように、じわっと溢れた。

「しょ、うじさぁ……んんっ!そこは、嫌ぁ……」

嫌だと何度も言っているのに、昌治さんはまるで私のそんな反応も楽しむようにして指を動かす。
そして、突然指が引き抜かれたかと思ったら、衣摺れの音がして、昌治さんの着ていた浴衣の帯がお腹の上に落ちてきた。

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