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1章
4.ヤクザさんは突然に3
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宣言通り3分でベッドや床に散らかった服をクローゼットに詰め込み、プリントや教科書はそれっぽく机の上に積み上げる。
ポットに水を入れて沸かす間に、私はドアの外で待機していた二人に声をかけた。
「ど、どうぞ……」
玄関で二人は意外にも礼儀正しく靴を揃えて脱いで、短く細い廊下を進んだ。
申し訳程度に敷いた座布団の上に座っていただき、私は急いでお茶を用意する。
紅茶の入ったマグカップを二人の前に置いて、私もその正面に座った。
ベッドサイドに置いてあるゲームセンターで取ったぬいぐるみが申し訳程度に女子力を演出するこの部屋に、ヤクザが二人座っている。うん。違和感しかない。車の中が嫌だったっていうのは事実だけど、ヤクザを一人暮らしの女の家に招くって我ながらアホすぎる。
まあ、だからってもう家に上がらせてしまった以上どうしようもない。とにかく話とやらを聞こうじゃないか。
「それでその、お話というのは……」
なぜか若干放心状態だった男は、私の言葉で我に返ったのかハッとして私の方を見た。
「昨日の強盗のことでしたら、都合が悪くなるようなことは言いませんから」
正直なところ、昨日の強盗のことは怖かった以外に言うことはない。強盗の顔は目出し帽してたから全く覚えていないし、拳銃の事だってさっぱりだ。
「そうしていただけると助かります。ですが今日の本題はそれではないんですよ」
スキンヘッドの男が切り出した。
にしても、いかにもなヤクザなのに丁寧な人だ。ヤクザはザ・縦社会って感じだから、存外下っ端ほど物腰柔らかかったりするのかな。
「昨晩の強盗が使っていた拳銃なんですがね」
おっと、思考が逸れてた。あまりに非日常すぎて無意識のうちに逃げたくなっていたのかもしれない。というか事実そうである。
「ああ、あの拳銃……確か回収してませんでしたか?えっと……」
「ショウジだ」
そういえばこの人の名前知らないやと思っていたら、察して教えてくれた。ショウジさんね……ん?これ苗字?名前どっち?ま、いっか。
「ちなみに俺は大原です。若頭の補佐してます。あ、楓様の名前はこちらで調べたので結構です」
調べた……?サラッととんでもないこと言われた気がする。楓って名乗った覚えはない。そういえばコンビニでバイトしてただけの私の通ってる大学どころか、住所まで知られてるということは……
「あはは、そうですかー」
乾きに乾いた笑いが出てきた。ゾッとした。逃げたの無意味だった。というか全部知られてた!
「ご安心を。楓様の個人情報についてはちゃんと管理しますので、敵対勢力に漏れることはないかと」
そうかそうか。それならまあ……って、敵対勢力!?なにそのパワーワード!いつの時代?
「で、あの拳銃についてなんですが、そのウチの敵対勢力が流したブツっぽいんですよ。だからそれについてちょいと話を聞こうと思いまして。幸いなことに逃走中の強盗を、警察より先に確保したいんです」
「……はあ」
まあ、理解できる。逃走中なのが幸いかどうかは置いといて、拳銃の密売なんて違法だ。その情報が得られれば敵対勢力とやらの弱みを掴むことになるんだろう。
しかしそれが私に何の関係があるというんだ。
「どこに潜伏してるんだか、やつは我々の情報網に引っかかりません。でもきっとそう遠くへは逃げていないでしょう。そのうち姿を現わす可能性があります。もしかすると、強盗が失敗した逆恨みに楓様を襲うかもしれません」
うう、その可能性は考えなくもなかった。だからしばらくは明るいうちに活動しようと、バイトも休日の昼間にシフト変えてもらおうと思ってるんだけど。
「ですから話というのは、その強盗がいつ何時楓様の前に姿を現わすかもしれないので、ウチの組の奴らをしばらく付けさせてほしいっていうお願いですね。ちょいと強面のボディガードが無料で付けられるくらいに思っていただきたいんですが」
ちょいと、強面……
私はショウジさんと大原さんの顔を交互に見る。
さっきから大原さんの言うちょいとが信用ならない。迫田さんの指をどうこうしようとした時も言ってたし。
「心配なさらなくても、少し離れたところから見てるだけですよ。干渉したりは一切しません」
うーん、ありがたい申し出と捉えるべきなんだろうか……
確かに逃走中の強盗犯について不安なのは事実だ。向こうは私の顔を知ってるわけだし、コンビニの立地から、通ってる大学や住んでるだいたいの場所くらい推察できるのかもしれない。
かといってあっさりいいですよと言ってしまうのはどうなのか。普通に警察に任せるべき案件だし、常に監視されてるというのはさすがに……
「まあ、楓様が何と返答しようがウチの組の者を付けるのは変わりないので、事前連絡と言いますか、ストーカーか何かと勘違いされて通報される前にお知らせしておこうと思いまして」
それって、選択肢無しってことでは?いや、なんとなくそんな気してたけど!
……まあ、身の安全が守られるって好意的に取っとくか。あんなことの後だから、多少の我慢は仕方ない……のかな。
それに護衛してくれる人がいるってことは、バイトのシフト変えずに済むかも。利用するみたいで悪いけど、でも私もこの人達に利用されるみたいなものだし。
「わかりました」
そう答えると、大原さんは安心したように大きく息をはいた。
「よかったぁ。いや、断られたらどうしようかと。さすがに通報されるかもしれないというのは避けたかったので」
硬かった表情がやや柔らかくなった。それでも普通に見たら十分に迫力あるんだけど。この数十分で強面に少し慣れてしまったんだろうか……いや、慣れてない。
大原さんの横でさっきからずっと黙っている若頭ことショウジさんの存在。
この人、特別強面というわけではない。強面度で言ったらさっきの迫田さんとか大原さんの方が断然高い。
ただ、強面寄りの顔立ちに加えて不機嫌そうな表情と、醸し出す独特の雰囲気のせいか、その迫力は顔だけでない分未知数で、いっそう近寄りがたい感じになってる。
「ところであの、ショウジさん……」
一瞬、若頭と呼ぶべきなのかと悩んだけど、せっかく教えてくださったので名前で呼んだ。
ショウジさんは何だと言わんばかりに私を見る。視線で射殺されそうとはまさにこういうことか。目が合っただけなのにゾクッとした。
でも怯んでばかりではいられない。一応?これからお世話になるんだから。
「私、ヤクザのこととかよく知らないので、変なこと言うかもしれないんですが……若頭って、私のイメージだと結構上の立場なんですけど、そんな方がなぜわざわざ直接来られたんですか?大原さんだけでも……」
そこまで尋ねたところで、ショウジさんの纏う雰囲気が変わった。というか冷えた。
え?私また何かマズった?
さっきからずっと気になってたんだけど、ショウジさん、昨晩と違いすぎない?
昨晩のショウジさんは言葉も行動も、いかにもヤクザという感じで、私は大いにビビっていた。
でもなんだか今日のショウジさんの様子は、どこか違う。具体的には、あまりにも無言すぎる。
コンビニ強盗と対峙していた時は、結構喋ってた気がする。それこそ今日の数十倍はショウジさんの声を聞いた。
一方的に逃げた挙句、こんな狭い部屋に通されて苛々しているとか、そういう感じでもない。というかそうだったらそもそも、問答無用で私を車に押し込んで事務所にでも連れて行くだろう。
「すみません無知でっ!えっと、とりあえずしばらく私に監視がつくということでよろしいでしょうか!」
ショウジさんの逆鱗がよくわからないので、気を逸らすためにも無理矢理明るめの声で大原さんに尋ねる。
ちょっと蒼い顔になっていた大原さんは、うんうんと頷いて立ち上がった。
「そうですね。そういうことで、しばらく組の者をよろしくお願いします!事務所戻りましょう若頭!」
大原さんの言葉に例のごとく黙って頷いたショウジさんはノロノロと立ち上がり、何も言わずに玄関に向かっていった。
大原さんはその後を追って、ふと何かを思い出したように鞄の中をごそごそ漁り、シルバーのスマホを取り出す。誰かに連絡でもするのだろうかと眺めていたら、大原さんはチョイチョイと私を手招きした。
なんだろうと近寄ると、大原さんはそのシルバーのスマホを私に差し出してきた。
「俺と若頭の連絡先が入っているので、連絡用に使ってください。パスワードは0893です。覚えやすいでしょう?では」
0893って、ゼロ893……確かにめちゃくちゃ覚えやすいですけど、まさか普段使いのスマホのパスワードそれだったりしませんよね?
そう突っ込みたいのを堪えてスマホの画面を眺めていたら、玄関の扉がバタンと閉まる音がして、ヤクザお二人の姿は消えていた。
ポットに水を入れて沸かす間に、私はドアの外で待機していた二人に声をかけた。
「ど、どうぞ……」
玄関で二人は意外にも礼儀正しく靴を揃えて脱いで、短く細い廊下を進んだ。
申し訳程度に敷いた座布団の上に座っていただき、私は急いでお茶を用意する。
紅茶の入ったマグカップを二人の前に置いて、私もその正面に座った。
ベッドサイドに置いてあるゲームセンターで取ったぬいぐるみが申し訳程度に女子力を演出するこの部屋に、ヤクザが二人座っている。うん。違和感しかない。車の中が嫌だったっていうのは事実だけど、ヤクザを一人暮らしの女の家に招くって我ながらアホすぎる。
まあ、だからってもう家に上がらせてしまった以上どうしようもない。とにかく話とやらを聞こうじゃないか。
「それでその、お話というのは……」
なぜか若干放心状態だった男は、私の言葉で我に返ったのかハッとして私の方を見た。
「昨日の強盗のことでしたら、都合が悪くなるようなことは言いませんから」
正直なところ、昨日の強盗のことは怖かった以外に言うことはない。強盗の顔は目出し帽してたから全く覚えていないし、拳銃の事だってさっぱりだ。
「そうしていただけると助かります。ですが今日の本題はそれではないんですよ」
スキンヘッドの男が切り出した。
にしても、いかにもなヤクザなのに丁寧な人だ。ヤクザはザ・縦社会って感じだから、存外下っ端ほど物腰柔らかかったりするのかな。
「昨晩の強盗が使っていた拳銃なんですがね」
おっと、思考が逸れてた。あまりに非日常すぎて無意識のうちに逃げたくなっていたのかもしれない。というか事実そうである。
「ああ、あの拳銃……確か回収してませんでしたか?えっと……」
「ショウジだ」
そういえばこの人の名前知らないやと思っていたら、察して教えてくれた。ショウジさんね……ん?これ苗字?名前どっち?ま、いっか。
「ちなみに俺は大原です。若頭の補佐してます。あ、楓様の名前はこちらで調べたので結構です」
調べた……?サラッととんでもないこと言われた気がする。楓って名乗った覚えはない。そういえばコンビニでバイトしてただけの私の通ってる大学どころか、住所まで知られてるということは……
「あはは、そうですかー」
乾きに乾いた笑いが出てきた。ゾッとした。逃げたの無意味だった。というか全部知られてた!
「ご安心を。楓様の個人情報についてはちゃんと管理しますので、敵対勢力に漏れることはないかと」
そうかそうか。それならまあ……って、敵対勢力!?なにそのパワーワード!いつの時代?
「で、あの拳銃についてなんですが、そのウチの敵対勢力が流したブツっぽいんですよ。だからそれについてちょいと話を聞こうと思いまして。幸いなことに逃走中の強盗を、警察より先に確保したいんです」
「……はあ」
まあ、理解できる。逃走中なのが幸いかどうかは置いといて、拳銃の密売なんて違法だ。その情報が得られれば敵対勢力とやらの弱みを掴むことになるんだろう。
しかしそれが私に何の関係があるというんだ。
「どこに潜伏してるんだか、やつは我々の情報網に引っかかりません。でもきっとそう遠くへは逃げていないでしょう。そのうち姿を現わす可能性があります。もしかすると、強盗が失敗した逆恨みに楓様を襲うかもしれません」
うう、その可能性は考えなくもなかった。だからしばらくは明るいうちに活動しようと、バイトも休日の昼間にシフト変えてもらおうと思ってるんだけど。
「ですから話というのは、その強盗がいつ何時楓様の前に姿を現わすかもしれないので、ウチの組の奴らをしばらく付けさせてほしいっていうお願いですね。ちょいと強面のボディガードが無料で付けられるくらいに思っていただきたいんですが」
ちょいと、強面……
私はショウジさんと大原さんの顔を交互に見る。
さっきから大原さんの言うちょいとが信用ならない。迫田さんの指をどうこうしようとした時も言ってたし。
「心配なさらなくても、少し離れたところから見てるだけですよ。干渉したりは一切しません」
うーん、ありがたい申し出と捉えるべきなんだろうか……
確かに逃走中の強盗犯について不安なのは事実だ。向こうは私の顔を知ってるわけだし、コンビニの立地から、通ってる大学や住んでるだいたいの場所くらい推察できるのかもしれない。
かといってあっさりいいですよと言ってしまうのはどうなのか。普通に警察に任せるべき案件だし、常に監視されてるというのはさすがに……
「まあ、楓様が何と返答しようがウチの組の者を付けるのは変わりないので、事前連絡と言いますか、ストーカーか何かと勘違いされて通報される前にお知らせしておこうと思いまして」
それって、選択肢無しってことでは?いや、なんとなくそんな気してたけど!
……まあ、身の安全が守られるって好意的に取っとくか。あんなことの後だから、多少の我慢は仕方ない……のかな。
それに護衛してくれる人がいるってことは、バイトのシフト変えずに済むかも。利用するみたいで悪いけど、でも私もこの人達に利用されるみたいなものだし。
「わかりました」
そう答えると、大原さんは安心したように大きく息をはいた。
「よかったぁ。いや、断られたらどうしようかと。さすがに通報されるかもしれないというのは避けたかったので」
硬かった表情がやや柔らかくなった。それでも普通に見たら十分に迫力あるんだけど。この数十分で強面に少し慣れてしまったんだろうか……いや、慣れてない。
大原さんの横でさっきからずっと黙っている若頭ことショウジさんの存在。
この人、特別強面というわけではない。強面度で言ったらさっきの迫田さんとか大原さんの方が断然高い。
ただ、強面寄りの顔立ちに加えて不機嫌そうな表情と、醸し出す独特の雰囲気のせいか、その迫力は顔だけでない分未知数で、いっそう近寄りがたい感じになってる。
「ところであの、ショウジさん……」
一瞬、若頭と呼ぶべきなのかと悩んだけど、せっかく教えてくださったので名前で呼んだ。
ショウジさんは何だと言わんばかりに私を見る。視線で射殺されそうとはまさにこういうことか。目が合っただけなのにゾクッとした。
でも怯んでばかりではいられない。一応?これからお世話になるんだから。
「私、ヤクザのこととかよく知らないので、変なこと言うかもしれないんですが……若頭って、私のイメージだと結構上の立場なんですけど、そんな方がなぜわざわざ直接来られたんですか?大原さんだけでも……」
そこまで尋ねたところで、ショウジさんの纏う雰囲気が変わった。というか冷えた。
え?私また何かマズった?
さっきからずっと気になってたんだけど、ショウジさん、昨晩と違いすぎない?
昨晩のショウジさんは言葉も行動も、いかにもヤクザという感じで、私は大いにビビっていた。
でもなんだか今日のショウジさんの様子は、どこか違う。具体的には、あまりにも無言すぎる。
コンビニ強盗と対峙していた時は、結構喋ってた気がする。それこそ今日の数十倍はショウジさんの声を聞いた。
一方的に逃げた挙句、こんな狭い部屋に通されて苛々しているとか、そういう感じでもない。というかそうだったらそもそも、問答無用で私を車に押し込んで事務所にでも連れて行くだろう。
「すみません無知でっ!えっと、とりあえずしばらく私に監視がつくということでよろしいでしょうか!」
ショウジさんの逆鱗がよくわからないので、気を逸らすためにも無理矢理明るめの声で大原さんに尋ねる。
ちょっと蒼い顔になっていた大原さんは、うんうんと頷いて立ち上がった。
「そうですね。そういうことで、しばらく組の者をよろしくお願いします!事務所戻りましょう若頭!」
大原さんの言葉に例のごとく黙って頷いたショウジさんはノロノロと立ち上がり、何も言わずに玄関に向かっていった。
大原さんはその後を追って、ふと何かを思い出したように鞄の中をごそごそ漁り、シルバーのスマホを取り出す。誰かに連絡でもするのだろうかと眺めていたら、大原さんはチョイチョイと私を手招きした。
なんだろうと近寄ると、大原さんはそのシルバーのスマホを私に差し出してきた。
「俺と若頭の連絡先が入っているので、連絡用に使ってください。パスワードは0893です。覚えやすいでしょう?では」
0893って、ゼロ893……確かにめちゃくちゃ覚えやすいですけど、まさか普段使いのスマホのパスワードそれだったりしませんよね?
そう突っ込みたいのを堪えてスマホの画面を眺めていたら、玄関の扉がバタンと閉まる音がして、ヤクザお二人の姿は消えていた。
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