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3.仲間ができました。

魚21:悲鳴

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・・・ …   ・・・・・・・!


「? 何か聞こえる…」

お魚二枚をペロリと平らげて、ちょっとウトウトしかけていたところに、声…いや、悲鳴に近い…?

【マスター、すぐに避難できるようフィッティングルームを出しておいてください。】
「う、うん…でも…」



「あ、あかり…    だれか―!いるなら助けてくれー!無理そうなら逃げてーーーー!」
「!!」
【マスター!避難しt「サポちゃん!あの人を助ける方法ある!?」  マスター…】
【………提案を否定したいところですが、はい、ございます。】
「やって!」
【マスターの魔力残量の半分を頂戴することになりますが、よろしいですか?】
「いいよ、やって!!」
【承諾を確認、スタンバイ… ここへ、声の主を呼び寄せてください。】

「こっちー!もう少し頑張れー!」

「はあっはあ!こえ、声だ、誰かいる!いくぞ!」
「ひぃぃぃ!」
        バキバキバキメキメキ!!

「う、ううっ…ヤバイヤバイヤバイヤバイでも絶対逃げたら後悔するやつぅぅぅ!!逃げるな逃げるな逃げるな…」

木々をなぎ倒しながら、何か巨大なものがこっちへ駆けてくるのが素人の私にもわかる。
足が震えてる。
手に力が入らない。
それでも。 叫べ。

「こっちだー!生き延びろー!はしれぇー!」

「「うわぁぁぁぁぁあああああ!!」」   ドドドッ!

男女二人…いや、もう一人、ケガ人なのか担がれている。

「あとはまかせて!」
「はあ、はあっ い、いやあんた、まるごし…くはっはあっはあ…」
「サポちゃん!」
         バギバギバギャァァァァ!!
         「グゴロロロロッロロロロロロロッロォォオオオ!!」

常に私の後ろないしは横を浮遊していたサポちゃんが、前に躍り出る。
黒いはずのサポちゃんが、青紫の不気味な光をまとっている。
そしてそれがすぐに、白く光りだす。
巨大な生き物の大きな腕、爪が、迫る。


【 反 撃 結 界   コード:電撃 】

  ピッ     ガッシャァーーーーーーーーン!!ババババババババババ!!!

何か叫んでいるようだけど、聞き取れない。
大きな爪が、サポちゃんに当たったかのように見えた瞬間、姿が弾けた。
科学実験番組ではおなじみのアホみたいな電流が生き物の体を走り回っているのだろう。
聞いたことのない低いサポちゃんの声から想像するに、これが反撃手段。
過剰防衛じゃないかなぁ!?
モンスターなんだろう巨大生物が口からブスブスと煙を吐きながら倒れた。
助かったっぽいけど!これたぶん、見られちゃいけないやつだったかもしれん!


「た、たすかったのか………?」 ヨロフラ
「めが、みみがぁ……」 キーン

「あああああの、緊急事態だと思ったもので!あの、今見たものは他言しないでいただけると助かります!」
「それでええと、そちらの人、手当必要ですよね、お水いりますか?いっぱいあります!」
「えーとえーとそれから、あのモンスター?たぶんまだ生きてるのでとどめお願いします!」

「はあ?あのとんでもない魔法食らってまだ生きてんのかあの熊!」
「熊なんだ…ええっと、あくまでも《反撃》なので、たぶん…」
「というか、あんたが助けてくれたんだ、あんたの獲物だぞ?」
「攻撃手段がないのでお願いしたいです。」
「んんーー………(頭ガシガシ)そうか、じゃあもらっちまうからな。はーぁどっこいしょ…シシィ、アビーの手当て頼むな。」
「は、はぁい…」 クラクラ
「あわわ、お手伝いします!足元がやばい!」
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