64 / 104
64 一緒は大変です
しおりを挟む
やっと作業服を手にした押村さんが戻ってきました。それと同じくして杉さんもやってきました。
「それではよろしくお願いします」
ほっとしたのか社長が大きな声で、清徳さんや私たちを促しました。もうこれ以上話もないようですしね。
私と青木さん、そして清徳さんに杉さんを合わせた四人は、歩いて駐車場に向かいました。後ろでは、無意識に出てしまったのでしょう。社長であろう深い安堵のため息が聞こえました。聞こえていますよ、社長さん。
私たちは、いつも検針の時に使う軽自動車の前に来ました。ただ清徳さんは、私たちの後に付いてはきましたが先に軽自動車に乗り込んだ青木さんを見て、思いっきりあたりを見渡しました。自分は別の車に乗るのだと思ったようです。ただ私が助手席に乗り込んだのを見て、慌てて後部座席に乗り込みました。そして清徳さんの横に杉さんが乗ろうとしたのですが、清徳さんは後部座席の真ん中に座ったままです。
「すみません。杉さんも乗るので詰めてもらえませんか?」
仕方なく私が後ろを向き、清徳さんに言いました。
「この車にまだ人が乗るのか?」
清徳さんは、本気で驚いています。ただドアの横で乗り込もうとしている杉さんを見て、事実だとやっと認識したようです。ゆっくりと少しだけ横にずれてくれました。ただ本当はもっと端に寄ってほしいんですけどね。
「狭いな。この車は」
確かに大柄な男性が二人も乗っているので、いつもよりは狭く感じますがそれほど驚くほどではありません。ただいつも高級な車の後部座席に、でんと一人で乗っているのが当たり前の清徳さんにしてみれば、驚きなのでしょうね。
私がミラー越しに見ると、一瞬清徳さんと目が合いました。こんなに狭いのに平気なの? と目が言っているような気がしました。私は、今度はその横に座っている杉さんを見ました。杉さんは横に座っている清徳さんの方が気になるらしくもう清徳さんに目が釘付けです。隣同士で座り少しだけ肩が触れ合っているのがうれしいらしく、顔が輝いていました。清徳さんの方は、この狭い車内に目が釘付けでそれどころではないようですが。
青木さんが正面玄関に向かい一度車を停めました。後部座席の窓を開けます。社長以下お偉いさんが清徳さんに向かって深いお辞儀をしました。
「行ってらっしゃいませ」
皆に深々とお辞儀をされながら、私たちは出発しました。ミラー越しに後ろを見ると、社長以下お偉いさんが皆まだ頭を下げていました。でも正直軽自動車に頭を下げていても様になりませんね。やはり大型車でないと絵にならないようです。
「今から検針先に向かいますが、清徳さんと杉さんは私に付いてください」
「彼女は?」
青木さんが検針先に向かいながら、後部座席の二人に説明を始めました。ですがすぐに清徳さんが聞いてきました。
「柳さんは、一人で検針をしてもらいます。お二人は私に付いてください。検針のやり方を教えますので」
「じゃあ、私は彼女に付こう。二人ずつペアになればいいんじゃないか?」
「それですと彼女の効率が悪くなるので、私に付いていただけませんか?」
「大丈夫だ。すぐに覚えるから」
清徳さんは自信満々です。どこから来ているんでしょうねその自信は。いや、あなたが付いていると、邪魔なんです。私はそういいたいのをぐっと我慢しました。
「じゃあ私も柳さんの方に行きます」
清徳さんの言葉を聞いて、今度は杉さんまでが言い出しました。私が青木さんの方を見ると、青木さんも困った顔をしています。
「じゃあ午前中は、四人で一緒に回りましょう」
仕方なく青木さんが言いました。
「いや、君と杉さんといったか、二人は二人で回ればいい。私は彼女と回るから」
「でも~私、清徳さんと一緒にいるように言われたんですけどぉ~」
清徳さんの出した案に杉さんも負けじと言います。何回かこのやり取りをしているうちに、検針先である団地に着いてしまいました。今日は団地の検針をやることにしたのです。いつもならここで、別れてそれぞれ検針を始めるのですが、今日は二人います。
「じゃあ、柳さんいいかなあ? 清徳さんと回ってくれる?」
「はい」
仕方ないなあとばかりに青木さんが私に聞いてきました。しょうがないですね。私は了承しました。
「えっ~」
杉さんの願いもむなしく私は清徳さんと、杉さんは青木さんと回ることにしました。
私と清徳さんは、持ち場の検針先に向かいました。
「作業服を着てくださいね」
私は清徳さんに手に持っていた作業服を着るように言い、軍手を渡して清徳さんが着た後に虫よけスプレーをかけました。
「虫がいるのか?」
虫よけスプレーをまんべんなく自分と清徳さんにかけた私を見て、清徳さんがすこしだけ怖気づいたように言いました。
「もちろんです。検針のふたを開けるときに飛び出てきたりするんですよ。蚊も出ますしね」
私がそう説明すると、明らかに清徳さんの足取りが重くなりました。先ほどまでの軽い足取りではありませんね。清徳さん、あなた虫が苦手ですね。私が少しにやりとしたのを、横目で見た清徳さんの目が泳いだ気がしました。
私たちは、最初の検針ボックスに着きました。私が持っている棒を差し込んでボックスのふたを開けた時です。すぐ後ろにいたはずの清徳さんの気配がありません。
後ろを振り返れば、何メートルでしょうか。ずいぶん後ろに清徳さんが立っていました。
「大丈夫ですよ。今から検針の機械を使いますから、見ていてくださいね」
私がそういうと、恐る恐る清徳さんがそばにやってきました。ですがまるで私を盾代わりにしたいのか、私の後ろから覗いています。仕方なく私は検針をしました。それが五件ほど続いたでしょうか。
「次は私がやろう」
検針の機械を使う私を見てやってみたくなったのでしょう。なんだか顔がうずうずしています。今まで虫が出なくて安心したのでしょうか、清徳さんが言ってきました。
「じゃあお願いしますね」
「わかった」
清徳さんに棒を渡しました。清徳さんは意気揚々と棒を差し込んでボックスのふたを開けました。
ぶぅ~~ん
ボックスから勢いよく黒い物体が飛び出してきました。清徳さんはボックスを開けるため、少し前のめりになってたのが悪かったのか、その黒い物体は清徳さんの顔をめがけて飛んできました。
慌てたのは清徳さんです。びっくりしたのか持っていた棒を振り回し始めました。
すぐ隣に立っていた私は驚いて、清徳さんから離れました。じゃないと棒が当たってしまいますからね。
黒い物体は、逃げるどころか清徳さんの方に向かってきます。いつまでも棒を振り回していた清徳さんの動きが急にぴたっと止まりました。
あらっと思って清徳さんの方を見ると、清徳さんが半分白目をむいているではありませんか。なぜならまるでブローチの様に清徳さんの作業服の胸のところに、黒い物体がぴったりと張り付いていたのでした。
「それではよろしくお願いします」
ほっとしたのか社長が大きな声で、清徳さんや私たちを促しました。もうこれ以上話もないようですしね。
私と青木さん、そして清徳さんに杉さんを合わせた四人は、歩いて駐車場に向かいました。後ろでは、無意識に出てしまったのでしょう。社長であろう深い安堵のため息が聞こえました。聞こえていますよ、社長さん。
私たちは、いつも検針の時に使う軽自動車の前に来ました。ただ清徳さんは、私たちの後に付いてはきましたが先に軽自動車に乗り込んだ青木さんを見て、思いっきりあたりを見渡しました。自分は別の車に乗るのだと思ったようです。ただ私が助手席に乗り込んだのを見て、慌てて後部座席に乗り込みました。そして清徳さんの横に杉さんが乗ろうとしたのですが、清徳さんは後部座席の真ん中に座ったままです。
「すみません。杉さんも乗るので詰めてもらえませんか?」
仕方なく私が後ろを向き、清徳さんに言いました。
「この車にまだ人が乗るのか?」
清徳さんは、本気で驚いています。ただドアの横で乗り込もうとしている杉さんを見て、事実だとやっと認識したようです。ゆっくりと少しだけ横にずれてくれました。ただ本当はもっと端に寄ってほしいんですけどね。
「狭いな。この車は」
確かに大柄な男性が二人も乗っているので、いつもよりは狭く感じますがそれほど驚くほどではありません。ただいつも高級な車の後部座席に、でんと一人で乗っているのが当たり前の清徳さんにしてみれば、驚きなのでしょうね。
私がミラー越しに見ると、一瞬清徳さんと目が合いました。こんなに狭いのに平気なの? と目が言っているような気がしました。私は、今度はその横に座っている杉さんを見ました。杉さんは横に座っている清徳さんの方が気になるらしくもう清徳さんに目が釘付けです。隣同士で座り少しだけ肩が触れ合っているのがうれしいらしく、顔が輝いていました。清徳さんの方は、この狭い車内に目が釘付けでそれどころではないようですが。
青木さんが正面玄関に向かい一度車を停めました。後部座席の窓を開けます。社長以下お偉いさんが清徳さんに向かって深いお辞儀をしました。
「行ってらっしゃいませ」
皆に深々とお辞儀をされながら、私たちは出発しました。ミラー越しに後ろを見ると、社長以下お偉いさんが皆まだ頭を下げていました。でも正直軽自動車に頭を下げていても様になりませんね。やはり大型車でないと絵にならないようです。
「今から検針先に向かいますが、清徳さんと杉さんは私に付いてください」
「彼女は?」
青木さんが検針先に向かいながら、後部座席の二人に説明を始めました。ですがすぐに清徳さんが聞いてきました。
「柳さんは、一人で検針をしてもらいます。お二人は私に付いてください。検針のやり方を教えますので」
「じゃあ、私は彼女に付こう。二人ずつペアになればいいんじゃないか?」
「それですと彼女の効率が悪くなるので、私に付いていただけませんか?」
「大丈夫だ。すぐに覚えるから」
清徳さんは自信満々です。どこから来ているんでしょうねその自信は。いや、あなたが付いていると、邪魔なんです。私はそういいたいのをぐっと我慢しました。
「じゃあ私も柳さんの方に行きます」
清徳さんの言葉を聞いて、今度は杉さんまでが言い出しました。私が青木さんの方を見ると、青木さんも困った顔をしています。
「じゃあ午前中は、四人で一緒に回りましょう」
仕方なく青木さんが言いました。
「いや、君と杉さんといったか、二人は二人で回ればいい。私は彼女と回るから」
「でも~私、清徳さんと一緒にいるように言われたんですけどぉ~」
清徳さんの出した案に杉さんも負けじと言います。何回かこのやり取りをしているうちに、検針先である団地に着いてしまいました。今日は団地の検針をやることにしたのです。いつもならここで、別れてそれぞれ検針を始めるのですが、今日は二人います。
「じゃあ、柳さんいいかなあ? 清徳さんと回ってくれる?」
「はい」
仕方ないなあとばかりに青木さんが私に聞いてきました。しょうがないですね。私は了承しました。
「えっ~」
杉さんの願いもむなしく私は清徳さんと、杉さんは青木さんと回ることにしました。
私と清徳さんは、持ち場の検針先に向かいました。
「作業服を着てくださいね」
私は清徳さんに手に持っていた作業服を着るように言い、軍手を渡して清徳さんが着た後に虫よけスプレーをかけました。
「虫がいるのか?」
虫よけスプレーをまんべんなく自分と清徳さんにかけた私を見て、清徳さんがすこしだけ怖気づいたように言いました。
「もちろんです。検針のふたを開けるときに飛び出てきたりするんですよ。蚊も出ますしね」
私がそう説明すると、明らかに清徳さんの足取りが重くなりました。先ほどまでの軽い足取りではありませんね。清徳さん、あなた虫が苦手ですね。私が少しにやりとしたのを、横目で見た清徳さんの目が泳いだ気がしました。
私たちは、最初の検針ボックスに着きました。私が持っている棒を差し込んでボックスのふたを開けた時です。すぐ後ろにいたはずの清徳さんの気配がありません。
後ろを振り返れば、何メートルでしょうか。ずいぶん後ろに清徳さんが立っていました。
「大丈夫ですよ。今から検針の機械を使いますから、見ていてくださいね」
私がそういうと、恐る恐る清徳さんがそばにやってきました。ですがまるで私を盾代わりにしたいのか、私の後ろから覗いています。仕方なく私は検針をしました。それが五件ほど続いたでしょうか。
「次は私がやろう」
検針の機械を使う私を見てやってみたくなったのでしょう。なんだか顔がうずうずしています。今まで虫が出なくて安心したのでしょうか、清徳さんが言ってきました。
「じゃあお願いしますね」
「わかった」
清徳さんに棒を渡しました。清徳さんは意気揚々と棒を差し込んでボックスのふたを開けました。
ぶぅ~~ん
ボックスから勢いよく黒い物体が飛び出してきました。清徳さんはボックスを開けるため、少し前のめりになってたのが悪かったのか、その黒い物体は清徳さんの顔をめがけて飛んできました。
慌てたのは清徳さんです。びっくりしたのか持っていた棒を振り回し始めました。
すぐ隣に立っていた私は驚いて、清徳さんから離れました。じゃないと棒が当たってしまいますからね。
黒い物体は、逃げるどころか清徳さんの方に向かってきます。いつまでも棒を振り回していた清徳さんの動きが急にぴたっと止まりました。
あらっと思って清徳さんの方を見ると、清徳さんが半分白目をむいているではありませんか。なぜならまるでブローチの様に清徳さんの作業服の胸のところに、黒い物体がぴったりと張り付いていたのでした。
0
お気に入りに追加
634
あなたにおすすめの小説
「ダンスは苦手?」と陛下は聞いた
五条葵
恋愛
幼い頃から病気がちで、若くして死んでしまったほのか。ところが気づくと、彼女はアデリア王国なる異世界の国に召喚されていた。
そこで、国に繁栄をもたらすという「黒髪の乙女」として国王と結婚することになったほのか。突然のことに戸惑いつつも、懸命にお妃教育をこなすほのかだが、一つだけどうにもならにことがあった。ダンスだ。
初めての社交ダンスに四苦八苦するほのか。そんな彼女に手を差し伸べてくれたのは、無表情で怖い人だと思っていた国王陛下だった。予想外に優しい陛下に徐々に心惹かれていくほのか。一方国王もまた、努力家な彼女に絆されていく。
チートも婚約破棄もない、温かな気持ちになれるような異世界恋愛を目指しました。
「小説家になろう」様にも投稿しています。
今日も旦那は愛人に尽くしている~なら私もいいわよね?~
コトミ
恋愛
結婚した夫には愛人がいた。辺境伯の令嬢であったビオラには男兄弟がおらず、子爵家のカールを婿として屋敷に向かい入れた。半年の間は良かったが、それから事態は急速に悪化していく。伯爵であり、領地も統治している夫に平民の愛人がいて、屋敷の隣にその愛人のための別棟まで作って愛人に尽くす。こんなことを我慢できる夫人は私以外に何人いるのかしら。そんな考えを巡らせながら、ビオラは毎日夫の代わりに領地の仕事をこなしていた。毎晩夫のカールは愛人の元へ通っている。その間ビオラは休む暇なく仕事をこなした。ビオラがカールに反論してもカールは「君も愛人を作ればいいじゃないか」の一点張り。我慢の限界になったビオラはずっと大切にしてきた屋敷を飛び出した。
そしてその飛び出した先で出会った人とは?
(できる限り毎日投稿を頑張ります。誤字脱字、世界観、ストーリー構成、などなどはゆるゆるです)
hotランキング1位入りしました。ありがとうございます
【1/23取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
酒の席での戯言ですのよ。
ぽんぽこ狸
恋愛
成人前の令嬢であるリディアは、婚約者であるオーウェンの部屋から聞こえてくる自分の悪口にただ耳を澄ませていた。
何度もやめてほしいと言っていて、両親にも訴えているのに彼らは総じて酒の席での戯言だから流せばいいと口にする。
そんな彼らに、リディアは成人を迎えた日の晩餐会で、仕返しをするのだった。
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~
tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!!
壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは???
一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
忘れられた薔薇が咲くとき
ゆる
恋愛
貴族として華やかな未来を約束されていた伯爵令嬢アルタリア。しかし、突然の婚約破棄と追放により、その人生は一変する。全てを失い、辺境の町で庶民として生きることを余儀なくされた彼女は、過去の屈辱と向き合いながらも、懸命に新たな生活を築いていく。
だが、平穏は長く続かない。かつて彼女を追放した第二王子や聖女が町を訪れ、過去の因縁が再び彼女を取り巻く。利用されるだけの存在から、自らの意志で運命を切り開こうとするアルタリア。彼女が選ぶ未来とは――。
これは、追放された元伯爵令嬢が自由と幸せを掴むまでの物語。ざまあ要素たっぷりの胸がすくような展開と、新たな一歩を踏み出す彼女の成長を描きます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる