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番外編 ランダル・レリフォルの婚約者パメラ
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パメラは、それからナリスとジョイナス王子をよく観察することにした。ジョイナス王子のナリスに対する思いはもちろんの事、ナリスもジョイナス王子の事をどうやら好ましく思っているようだった。幼いながらも、ジョイナスに恋をしているように見受けられる。それを見たパメラは、ナリスの恋心に免じて、二人の恋を応援することにした。
その矢先のことだった。
「パメラ、もしかしたらジョイナス王子に新しく婚約者が出来るかもしれない」
そういったのは、パメラの婚約者でありナリスの兄のランダルだった。
「どういうこと?」
パメラは思わず前のめりになった。今はチェイス家の庭である。レリフォル公爵家ほどではないが、チェイス侯爵家にも自慢の庭がある。母が好きな花が、庭中に植えられているのだ。この庭を造ったのは、もちろん父と兄2人だ。庭師のトリーの指導の下に。あの三人にかかれば、庭師もびっくりの早業で庭が整備される。訓練代わりに庭を整備したのだ。さすが脳筋たちだけの事はある。今、そんなきれいな庭に置いてあるベンチにふたりは座っているが、ふたりの顔色は悪い。
「隣国が今きな臭いだろう?だから議会で、もう一つの隣国であるマドヴィ国との結びつきを強化したほうがいいという話が出ているんだ。マドヴィ国の王女との婚約話さ」
「そんな。じゃあナリスはどうなるの?」
「もしかしたらナリスには、別の婚約者ができるかもしれない」
「でも、あのジョイナス王子が許すと思う?」
「ああ。僕も最初そう思ったが、ジョイナス王子は隣国の王女との婚約を了承するみたいだよ」
「そうなの?私今から王宮に行きたいわ。直接ジョイナス王子に聞かなくちゃあ」
パメラはいてもたってもいられず、立ち上がった。ランダルがそんなパメラの手をつかんでとめた。
「パメラ待って。ジョイナス王子が直接パメラに話があるみたいなんだ。明日王宮に呼ばれている。一緒に行ってくれるかい?」
「もちろんよ!」
パメラは次の日、殴り込みをかける勢いで王宮に向かった。
「今日は来てくれてありがとう」
ジョイナス王子の顔色はあまりよくなかった。
「頑張ってみたんだけどね。強硬に婚約させようとする者たちがいてね。こればかりはしょうがないな」
ジョイナス王子の弱弱しい声を初めて聞いた。今までだったらそんなジョイナス王子の姿を見た日には、泣いて喜んだパメラだったが、ナリスのことを思うと今はとても素直に喜ぶことはできない。
「どうしてもだめなんですか?」
そういったパメラにジョイナス王子は、驚いたようだった。
「ナリスもあなたの事を好ましく思っているようです。私は、ナリスの悲しい顔を見たくないんです」
「そうか...」
パメラからそういわれたジョイナス王子は、少しだけ嬉しそうな顔をした。
「しっかりしてください。どうしたらナリスが幸せになれるのか考えましょう」
パメラは、ジョイナス王子にそういった。その時だ。今まで弱っていたはずのジョイナス王子の目つきが急に変わった。今までの様子が嘘のように力強い声を発した。
「そこまで言ってくれるなら、ぜひ君に協力してもらいたい。いいよなランダル。君の婚約者は、自ら協力したいといったんだから」
「へっ?」
あまりの変わり身の早さについていけないパメラは、横にいるランダルを見た。ランダルは参ったなという顔をしている。その顔を見て初めて、パメラはジョイナス王子に諮られたことを悟った。
「今までの様子、すべて演技だったんですね」
確信を持ったパメラが聞くと、ジョイナス王子は少しも悪びれた様子もなく言ってのけた。
「ランダルが、本人の許可なく巻き込むなといったんだ。でも君は自ら協力してくれるといった。これからよろしく!」
ジョイナス王子は、ものすごい笑顔で言ってのけた。パメラは頭を抱えたくなった。こんな腹黒が考えることなんてろくなことではない。パメラは、単純すぎる性格に生まれてしまった自分の血を呪った。
それからは、ジョイナス王子の作戦のもと、ランダルやパメラは行動することとなった。パメラは、ただジョイナス王子のためだと思うとむしゃくしゃするので、ナリスのためだと思うことにした。
ジョイナス王子が、ナリスに新しい婚約者をあてがうといった時には、パメラは目玉が飛び出るほど驚いた。あの独占欲をいやというほど見せつけられていたのである。そのジョイナス王子が言ったのだ。これがびっくりしないでいられようか。
「ああ、君はいつもナリスの横にいて監視してくれよ。まあ、ナリスに興味を持たないように、ちゃんと手は打つけどね」
そういったがカリロンとナリスは、はじめのうちはうまくいっていた。カリロンもナリスにちゃんと婚約者らしい態度をしていたし、ナリスもジョイナス王子をあきらめようとしていたのか、カリロンのために頑張っていた。
カリロンはパメラから見ても、見目はいいし単純な性格をしている。もしかしたら、ジョイナス王子よりよっぽどナリスのためにはいいんじゃないかとひそかに思い始めた時だ。
カリロンは誰にそそのかされたのか、女遊びにうつつを抜かしナリスへの態度も雑になってきた。しまいには、そんなカリロンに真実の愛といわせるほどの女性が現れた。もうそうなってはナリスへの態度もひどいものである。パーティーでもナリスへの態度には、目に余るものがあった。
しかし今は、ジョイナス王子に頼まれた証拠を集めなくてはいけない。パメラは、ナリスのためとしぶしぶいろいろなお茶会に出て情報を集め始めた。そんなときとても役立つ情報をくれたものがいた。昔パメラが茶会で助けてあげたあの女性だった。やはり善行はしておくものだと当時の自分をほめてあげたくなるほど、その女性は役立ってくれた。そのおかげで、カリロンの実家の悪行の証拠が嫌というほど集まった。
それなのにナリスは、いまだカリロンに苦しめられている。いったいいつまで続くのか。ジョイナス王子に腹が立ってきた。パメラは、その怒りをランダルにぶつけた。
「あまりにひどすぎますわ。ランダル、ジョイナス王子はなんていってるの?」
「ああ、ジョイナス王子も頑張っているんだが...」
ランダルの返事は切れが悪い。とあるパーティーでは、ナリスを守るため参加しようと思っても、なぜかパメラだけ参加すらできないこともあった。また参加してもナリスのそばに行くことを止められることも多々あった。前に言ってなかったか、ジョイナス王子は。ナリスを守ってくれと。
「どうして?このままじゃあナリスが可哀想だわ」
ランダルは、パメラの怒りに肩をすくめるだけだった。その日を境にパメラとランダルは、以前のように仲良く話をすることがなくなった。
その矢先のことだった。
「パメラ、もしかしたらジョイナス王子に新しく婚約者が出来るかもしれない」
そういったのは、パメラの婚約者でありナリスの兄のランダルだった。
「どういうこと?」
パメラは思わず前のめりになった。今はチェイス家の庭である。レリフォル公爵家ほどではないが、チェイス侯爵家にも自慢の庭がある。母が好きな花が、庭中に植えられているのだ。この庭を造ったのは、もちろん父と兄2人だ。庭師のトリーの指導の下に。あの三人にかかれば、庭師もびっくりの早業で庭が整備される。訓練代わりに庭を整備したのだ。さすが脳筋たちだけの事はある。今、そんなきれいな庭に置いてあるベンチにふたりは座っているが、ふたりの顔色は悪い。
「隣国が今きな臭いだろう?だから議会で、もう一つの隣国であるマドヴィ国との結びつきを強化したほうがいいという話が出ているんだ。マドヴィ国の王女との婚約話さ」
「そんな。じゃあナリスはどうなるの?」
「もしかしたらナリスには、別の婚約者ができるかもしれない」
「でも、あのジョイナス王子が許すと思う?」
「ああ。僕も最初そう思ったが、ジョイナス王子は隣国の王女との婚約を了承するみたいだよ」
「そうなの?私今から王宮に行きたいわ。直接ジョイナス王子に聞かなくちゃあ」
パメラはいてもたってもいられず、立ち上がった。ランダルがそんなパメラの手をつかんでとめた。
「パメラ待って。ジョイナス王子が直接パメラに話があるみたいなんだ。明日王宮に呼ばれている。一緒に行ってくれるかい?」
「もちろんよ!」
パメラは次の日、殴り込みをかける勢いで王宮に向かった。
「今日は来てくれてありがとう」
ジョイナス王子の顔色はあまりよくなかった。
「頑張ってみたんだけどね。強硬に婚約させようとする者たちがいてね。こればかりはしょうがないな」
ジョイナス王子の弱弱しい声を初めて聞いた。今までだったらそんなジョイナス王子の姿を見た日には、泣いて喜んだパメラだったが、ナリスのことを思うと今はとても素直に喜ぶことはできない。
「どうしてもだめなんですか?」
そういったパメラにジョイナス王子は、驚いたようだった。
「ナリスもあなたの事を好ましく思っているようです。私は、ナリスの悲しい顔を見たくないんです」
「そうか...」
パメラからそういわれたジョイナス王子は、少しだけ嬉しそうな顔をした。
「しっかりしてください。どうしたらナリスが幸せになれるのか考えましょう」
パメラは、ジョイナス王子にそういった。その時だ。今まで弱っていたはずのジョイナス王子の目つきが急に変わった。今までの様子が嘘のように力強い声を発した。
「そこまで言ってくれるなら、ぜひ君に協力してもらいたい。いいよなランダル。君の婚約者は、自ら協力したいといったんだから」
「へっ?」
あまりの変わり身の早さについていけないパメラは、横にいるランダルを見た。ランダルは参ったなという顔をしている。その顔を見て初めて、パメラはジョイナス王子に諮られたことを悟った。
「今までの様子、すべて演技だったんですね」
確信を持ったパメラが聞くと、ジョイナス王子は少しも悪びれた様子もなく言ってのけた。
「ランダルが、本人の許可なく巻き込むなといったんだ。でも君は自ら協力してくれるといった。これからよろしく!」
ジョイナス王子は、ものすごい笑顔で言ってのけた。パメラは頭を抱えたくなった。こんな腹黒が考えることなんてろくなことではない。パメラは、単純すぎる性格に生まれてしまった自分の血を呪った。
それからは、ジョイナス王子の作戦のもと、ランダルやパメラは行動することとなった。パメラは、ただジョイナス王子のためだと思うとむしゃくしゃするので、ナリスのためだと思うことにした。
ジョイナス王子が、ナリスに新しい婚約者をあてがうといった時には、パメラは目玉が飛び出るほど驚いた。あの独占欲をいやというほど見せつけられていたのである。そのジョイナス王子が言ったのだ。これがびっくりしないでいられようか。
「ああ、君はいつもナリスの横にいて監視してくれよ。まあ、ナリスに興味を持たないように、ちゃんと手は打つけどね」
そういったがカリロンとナリスは、はじめのうちはうまくいっていた。カリロンもナリスにちゃんと婚約者らしい態度をしていたし、ナリスもジョイナス王子をあきらめようとしていたのか、カリロンのために頑張っていた。
カリロンはパメラから見ても、見目はいいし単純な性格をしている。もしかしたら、ジョイナス王子よりよっぽどナリスのためにはいいんじゃないかとひそかに思い始めた時だ。
カリロンは誰にそそのかされたのか、女遊びにうつつを抜かしナリスへの態度も雑になってきた。しまいには、そんなカリロンに真実の愛といわせるほどの女性が現れた。もうそうなってはナリスへの態度もひどいものである。パーティーでもナリスへの態度には、目に余るものがあった。
しかし今は、ジョイナス王子に頼まれた証拠を集めなくてはいけない。パメラは、ナリスのためとしぶしぶいろいろなお茶会に出て情報を集め始めた。そんなときとても役立つ情報をくれたものがいた。昔パメラが茶会で助けてあげたあの女性だった。やはり善行はしておくものだと当時の自分をほめてあげたくなるほど、その女性は役立ってくれた。そのおかげで、カリロンの実家の悪行の証拠が嫌というほど集まった。
それなのにナリスは、いまだカリロンに苦しめられている。いったいいつまで続くのか。ジョイナス王子に腹が立ってきた。パメラは、その怒りをランダルにぶつけた。
「あまりにひどすぎますわ。ランダル、ジョイナス王子はなんていってるの?」
「ああ、ジョイナス王子も頑張っているんだが...」
ランダルの返事は切れが悪い。とあるパーティーでは、ナリスを守るため参加しようと思っても、なぜかパメラだけ参加すらできないこともあった。また参加してもナリスのそばに行くことを止められることも多々あった。前に言ってなかったか、ジョイナス王子は。ナリスを守ってくれと。
「どうして?このままじゃあナリスが可哀想だわ」
ランダルは、パメラの怒りに肩をすくめるだけだった。その日を境にパメラとランダルは、以前のように仲良く話をすることがなくなった。
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