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lll.二人の未来のために
エシュ神都‐城に向かう‐
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世界情勢による減便によって僕たちが乗った汽車は最終便だった。しかし考えても居なかったことに乗ってから気付いてしまう。それは乗客のパスポートを提示するよう車掌さんが汽車の中を練り歩いているのを見た時だ。
もう逃げようもなかった。汽車はもしかしたら僕らのような罪人が逃げないようにと、走らせたままでこんな取り調べを行うのかもしれない。
「パスポートを」
口数の少ない車掌さんがついに僕らのもとに手を出した。
「……はい」
仕方なくパスポートを渡す。
かくして足を踏み入れたのはエシュ神都の土地。僕とアルゼレアが無事に目的地に入った。何故だかは分からない。アルゼレアはとにかくラッキーと思いましょうと言っている。
疑問が拭えずに駅を振り返ると、最終便が終わったことで次々に照明を消していくところだった。アスタリカのように個人運動のポスターを無断で貼り付けたりしない綺麗な駅だ。
タクシーを拾いながらアルゼレアと少し話をする。
「君はここでは有名人じゃないのかな?」
「私は有名人ではありませんが……」
「十分有名だよ。君が気にしていないだけで」
この時間のタクシーは需要が高い。なかなか捕まらないなぁ。
「あ、あの。フォルクスさんは、私が有名だから良く接してくれるんですか?」
「ええ!? もう……。そろそろ怒るよ?」
反対車線で乗客を下ろすタクシーがいる。そこの運転手はどうやら僕の方に手を振ってくれたみたい。扉を閉めると大回りに車を回転させて僕たちの前に止まった。
「さあ乗って。アルゼレア」
「は、はい」
行き先はエシュ城だ。
タクシーの窓からは礼拝城がたびたび見られる。夜に大掛かりな礼拝儀式を行うという変わった風習で、夕食時に街に溢れる人たちはほとんどがフォーマルな装いだった。
そのため、街に並ぶお店も品が高く見えて、アスタリカの旅行者向けとはまるで違った印象を感じている。
……さて。これから観光のための宿を探すのとは違う。エシュ城なんて入ったことがないし、なんだか内部が良く分からない魔法のようだとかなんだとか。それって不安しかないんだけど。
ちらっとアルゼレアを見てみると、彼女は窓から外を眺めていた。でも、僕の視線にすぐに気づいてこっちを振り返り、わずかに小首を傾げた。
アルゼレアを危ない目に遭わせたくないと言っておきながら、ずいぶん最初の段階から彼女と離れたくないという逆の気持ちがあっただなんて。今更ちょっと気付いた気がした。
この気持ちをアルゼレアに伝えたら、もうトンチンカンな勘違いは起こしてくれないだろうか。考えたけど別のことが浮かんだ。
「新居を探すなら、この辺りは過ごしやすいですか?」
アルゼレアにではなくて運転手さんに問いかける。ただの世間話でもあるけど、ちょっとだけ将来のことも考えておきたくて。運転手さんは穏やかに答えた。
「ここよりもアスタリカの方が暮らしやすいと思いますけどね。ここは治安は良くても、あっちの方が何でも揃ってます」
「ははは。やっぱりそうですか」
仕事をするためにわざわざアスタリカに出向くのも珍しくないほどだって。やっぱり僕はアスタリカの土地から出ることは叶わないのかな。アルゼレアと出会ったことと同じ宿命なのかもしれないね。
「エシュ城の前でよろしいですか?」
「はい。お願いします」
大聖堂を通過したら、少し進んだ先にお城がある。大聖堂はもともと人がたくさん通う場所なんだけど今は封鎖中。お城は観光地になっていても中に入ろうとする人なんて居ないだろう。
タクシーが去るのを見守ってから、僕はエシュ城を見上げた。
「思ったよりも小さいな」
大聖堂の方が二倍近くありそうだ。窓の並びからして三階建てなんだと分かる。セルジオ城の場合はもっと高い建物で、塀に囲まれた領地の中に幾つもの建物があって複雑だった。しかしここの場合は一軒だけ。
ただの街医者の男は「簡単だな」と思った。この時点でも心は怪盗を引きずっている。
「アルゼレアは……」
隣の彼女に声をかけようとした。しかし一心に見上げる彼女の顔がこわばっている。怖くないかと聞こうと思ったけど、どうかした? と、聞く他ない。
「……三階しかありません」
「うん。そうだね」
「エシュ城は五階建てのはずです」
「……うん?」
もう一度エシュ城を眺める。広い領地や庭を有するのではなく、ちょっと豪華な館が一軒建っているだけだ。お城と呼ぶのもちょっと規模が足りないなと思うのは、やっぱり三階建てだからじゃないかな。
「地下があるんじゃない?」
「はい。地下は四層あります」
「……」
未解決のまま、とにかく入れるところがあるのかと、お城をぐるっと一周した。さすがに扉には警備員が立っている。お城なら幾つもの扉があると思ったけど、残念ながら入り口はひとつ。そこしか無いようだった。
どうやったら中に入れるだろうか。闇夜に紛れて動くって言ったって、すでに今が夜だ。僕には狙撃や格闘の技術は全く無いからさっそく方法が見つからない。僕とアルゼレアは人を待っているのを装って佇んでいた。
すると、ひとりの女性がエシュ城の扉に近づいて行く。そこで警備員と何かを話してから中へ入ってしまえた。
「あれはどういうこと?」
「何でしょう。わかりません」
アルゼレアでも知らないなんて。だったら聞くしかないと、家族連れで歩くところに声をかける。
「あの。さっき女性がエシュ城に入って行ったんですけど大丈夫なんですか?」
奥さんがエシュ城を振り返った。するとさっき入った女性がすぐに出てきたところだった。それを見てから「ああ、あれね」と柔らかな笑顔を僕に向けてくれる。
「とっても大事な報告をしたい時にはエシュ城に少し入れてもらえるのよ」
「大事な報告ですか?」
旦那さんが言葉を返す。
「出世とか結婚とかの報告だよ。他にも子供が生まれたことや授賞したこととか。エシュにお伝えして感謝をする場所なんだ」
フォーマルなドレスとダブルスーツを着た夫婦。子供さんも綺麗な靴にお揃いの髪飾りまで付けている。彼らはエシュ信徒の家族だったんだろう。心優しく教えてくれて、さようならの挨拶も丁寧だった。
「フォルクスさん」
アルゼレアが僕の袖をつんつんと突く。
「リサさんの協力を仰ぎましょう」
「リサの? どうして?」
「……そ、それは。……な、なんでもです」
どうしてそこで歯切れが悪くなるのか分からない。
(((次話は明日17時に投稿します
Threads → kusakabe_natsuho
Instagram → kusakabe_natsuho
もう逃げようもなかった。汽車はもしかしたら僕らのような罪人が逃げないようにと、走らせたままでこんな取り調べを行うのかもしれない。
「パスポートを」
口数の少ない車掌さんがついに僕らのもとに手を出した。
「……はい」
仕方なくパスポートを渡す。
かくして足を踏み入れたのはエシュ神都の土地。僕とアルゼレアが無事に目的地に入った。何故だかは分からない。アルゼレアはとにかくラッキーと思いましょうと言っている。
疑問が拭えずに駅を振り返ると、最終便が終わったことで次々に照明を消していくところだった。アスタリカのように個人運動のポスターを無断で貼り付けたりしない綺麗な駅だ。
タクシーを拾いながらアルゼレアと少し話をする。
「君はここでは有名人じゃないのかな?」
「私は有名人ではありませんが……」
「十分有名だよ。君が気にしていないだけで」
この時間のタクシーは需要が高い。なかなか捕まらないなぁ。
「あ、あの。フォルクスさんは、私が有名だから良く接してくれるんですか?」
「ええ!? もう……。そろそろ怒るよ?」
反対車線で乗客を下ろすタクシーがいる。そこの運転手はどうやら僕の方に手を振ってくれたみたい。扉を閉めると大回りに車を回転させて僕たちの前に止まった。
「さあ乗って。アルゼレア」
「は、はい」
行き先はエシュ城だ。
タクシーの窓からは礼拝城がたびたび見られる。夜に大掛かりな礼拝儀式を行うという変わった風習で、夕食時に街に溢れる人たちはほとんどがフォーマルな装いだった。
そのため、街に並ぶお店も品が高く見えて、アスタリカの旅行者向けとはまるで違った印象を感じている。
……さて。これから観光のための宿を探すのとは違う。エシュ城なんて入ったことがないし、なんだか内部が良く分からない魔法のようだとかなんだとか。それって不安しかないんだけど。
ちらっとアルゼレアを見てみると、彼女は窓から外を眺めていた。でも、僕の視線にすぐに気づいてこっちを振り返り、わずかに小首を傾げた。
アルゼレアを危ない目に遭わせたくないと言っておきながら、ずいぶん最初の段階から彼女と離れたくないという逆の気持ちがあっただなんて。今更ちょっと気付いた気がした。
この気持ちをアルゼレアに伝えたら、もうトンチンカンな勘違いは起こしてくれないだろうか。考えたけど別のことが浮かんだ。
「新居を探すなら、この辺りは過ごしやすいですか?」
アルゼレアにではなくて運転手さんに問いかける。ただの世間話でもあるけど、ちょっとだけ将来のことも考えておきたくて。運転手さんは穏やかに答えた。
「ここよりもアスタリカの方が暮らしやすいと思いますけどね。ここは治安は良くても、あっちの方が何でも揃ってます」
「ははは。やっぱりそうですか」
仕事をするためにわざわざアスタリカに出向くのも珍しくないほどだって。やっぱり僕はアスタリカの土地から出ることは叶わないのかな。アルゼレアと出会ったことと同じ宿命なのかもしれないね。
「エシュ城の前でよろしいですか?」
「はい。お願いします」
大聖堂を通過したら、少し進んだ先にお城がある。大聖堂はもともと人がたくさん通う場所なんだけど今は封鎖中。お城は観光地になっていても中に入ろうとする人なんて居ないだろう。
タクシーが去るのを見守ってから、僕はエシュ城を見上げた。
「思ったよりも小さいな」
大聖堂の方が二倍近くありそうだ。窓の並びからして三階建てなんだと分かる。セルジオ城の場合はもっと高い建物で、塀に囲まれた領地の中に幾つもの建物があって複雑だった。しかしここの場合は一軒だけ。
ただの街医者の男は「簡単だな」と思った。この時点でも心は怪盗を引きずっている。
「アルゼレアは……」
隣の彼女に声をかけようとした。しかし一心に見上げる彼女の顔がこわばっている。怖くないかと聞こうと思ったけど、どうかした? と、聞く他ない。
「……三階しかありません」
「うん。そうだね」
「エシュ城は五階建てのはずです」
「……うん?」
もう一度エシュ城を眺める。広い領地や庭を有するのではなく、ちょっと豪華な館が一軒建っているだけだ。お城と呼ぶのもちょっと規模が足りないなと思うのは、やっぱり三階建てだからじゃないかな。
「地下があるんじゃない?」
「はい。地下は四層あります」
「……」
未解決のまま、とにかく入れるところがあるのかと、お城をぐるっと一周した。さすがに扉には警備員が立っている。お城なら幾つもの扉があると思ったけど、残念ながら入り口はひとつ。そこしか無いようだった。
どうやったら中に入れるだろうか。闇夜に紛れて動くって言ったって、すでに今が夜だ。僕には狙撃や格闘の技術は全く無いからさっそく方法が見つからない。僕とアルゼレアは人を待っているのを装って佇んでいた。
すると、ひとりの女性がエシュ城の扉に近づいて行く。そこで警備員と何かを話してから中へ入ってしまえた。
「あれはどういうこと?」
「何でしょう。わかりません」
アルゼレアでも知らないなんて。だったら聞くしかないと、家族連れで歩くところに声をかける。
「あの。さっき女性がエシュ城に入って行ったんですけど大丈夫なんですか?」
奥さんがエシュ城を振り返った。するとさっき入った女性がすぐに出てきたところだった。それを見てから「ああ、あれね」と柔らかな笑顔を僕に向けてくれる。
「とっても大事な報告をしたい時にはエシュ城に少し入れてもらえるのよ」
「大事な報告ですか?」
旦那さんが言葉を返す。
「出世とか結婚とかの報告だよ。他にも子供が生まれたことや授賞したこととか。エシュにお伝えして感謝をする場所なんだ」
フォーマルなドレスとダブルスーツを着た夫婦。子供さんも綺麗な靴にお揃いの髪飾りまで付けている。彼らはエシュ信徒の家族だったんだろう。心優しく教えてくれて、さようならの挨拶も丁寧だった。
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アルゼレアが僕の袖をつんつんと突く。
「リサさんの協力を仰ぎましょう」
「リサの? どうして?」
「……そ、それは。……な、なんでもです」
どうしてそこで歯切れが悪くなるのか分からない。
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