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lll.二人の未来のために
取材の報酬
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出版社がある通りに戻ってきたのは日没する手前。果敢にも退勤ラッシュの電車に乗って帰ってきた。みんな自分のことで忙しいみたいで、僕みたいな人間でも無事に電車を乗り降りできたんだ。
雑居ビルの階段では仕事上がりの社員たちとすれ違い必須だった。踊り場の窓からちょうどよく夕陽が差し込んでいて、僕は逆光の影に紛れてやり過ごすことが出来ていた。
そして出版社へは、違う階の人とまた出会わないようにとノックも無しに入ってしまった。
「……あれ? 誰もいない」
忙しくしているだろうと想像していて、僕がひとり紛れ込んでいても大事にならないだろう。って思ったのに。想像と反してシーンとしていた。でも電気は付いている。
「アルゼレア、いる?」
遠慮がちに声をかけながら歩いていく。アルゼレアか、社員のひとりでも見つかったらいいなと探していた。
散らかりっぱなしの机や、仕舞われずにあっちの方向を向いた椅子。どれも仕事はついさっきまでしていたという雰囲気を漂わせているけど。人は誰もいないみたい。
「おかしいな。鍵は空いていたんだけど」
それにアルゼレアがここにいなくちゃおかしいんだけども。
応接ブースにもアルゼレアはいない。たぶん社長と取材を受けただろう部屋も見てみたんだけど、誰の姿もなかった。
何か変なトリックにでも引っ掛けられたみたいに、僕の頭に小さなパニックが起こっていた。
まさか階数を間違えた? 情報漏洩防止のために、まるっきり同じレイアウトの部屋を用意しているとか? 普通ではないことを考えてしまうほど僕は混乱していたんだ。
それとも夕食に出掛けたのかな? そんな考えで出入り口を振り返った時、アルゼレアが見つかった。パーティションの裏に足が見えていた。僕は咄嗟に彼女に駆け寄った。
アルゼレアは離れた場所のソファーで横になっている。目をつぶっている。彼女に一体何が……。しかし気持ちよさそうにスースーと寝息を立てていたから大丈夫だった。
「なんだ。良かった……」
「毒なんて飲んでませんよ」
「わあああっ!?」
突然女の人の声で言ったから、僕はびっくりして震え上がってしまった。アルゼレアは相変わらず健やかな寝息だけだし、声の主は僕のすぐ後ろからだ。
「変なことを疑われたら嫌なので」
丸メガネを持ち上げて僕のことを睨まれる。
「疑ったことなんて……」
でも名刺をもらった当初は『マニア研究所』なんてよく分からない集団のように感じていた。あの頃は確かに色々疑っていたかもしれないな……。
「……たぶん、ないですよ」
「誤魔化しましたね。まあいいですけど」
ふらりと現れた社長は、またふらりと消えた。パーティションを挟んだ向こうは社員たちのデスクがある。社長はその辺にかけてある薄手のカーディガンを羽織り、鍵を手の中でジャラジャラと鳴らしだした。
「出掛けるんですか?」
「お腹がペコペコなんです。お兄さんが帰ってくるのが遅いから」
小さな炊事場の鏡で少し容姿を整えている。
「誰かが来ても誰も入れないで下さいね」
鏡越しに目が合うこともないけど、きっと僕に向かって言ったんだ。僕は「はい」と返事した。それに対しての反応は何もない。
社長の支度よりもアルゼレアを眺めていた方が安らぐ。そういえばアルゼレアはいつもの服装とは違っている。社長から借りたのか、ちょっと大人びたドレスのようなものを着ていた。それについても一体何故なんだと不思議だ。
……とはいえ。可愛らしさの方が強いアルゼレアだけど、いつもと服装が違うだけで印象がガラッと変わった。とっても綺麗だ。
ガチャっと音が聞こえる。社長が外出したみたい。
「……」
こんな機会はあまりないだろうから、もうちょっと近くで見ていようかな。アルゼレアの方へ片足を出したら、もう一度ガチャっと鳴った。
「イヤらしいことしないで下さいね」
「すっ、するわけないだろう!?」
言い訳を付け足す前にはもう扉は閉まっていたみたい。……失礼だな。ただ眺めていたいだけだよ。まったく。
……まったく。
袋に入った弁当箱を取り出しながら社長が言う。
「つまらない」
独り言のようだけど多分僕に向けてあるんだろうな。仕切り壁で孤立した会議室に僕とふたりで居るわけなんだから、どうしたって嫌味のように聞こえた。
一方、僕の方はげんなりだ。さっきから長机に置いた小さな装置を弄んでいる。テレビのリモコンのようなそれは、録音スイッチと再生スイッチが搭載された最新の機械だった。
「人のプライベートまでスクープにしないでください」
「しませんよ。もっと上手に使うんです」
どっちにしたって同じことだ。
社長が出掛けてからアルゼレアと二人きりになったって事で、僕が欲に押されて風紀を乱すなんてことにはならないにしても。ただただ無言でアルゼレアの寝顔に見入っていただけだなんて運が良かったんだよ。
無意識に口が動いて「可愛いな~」「天使だな~」なんてことを言いかねないんだから。本当に良かった。
「つまらない男です」
「なんとでも言ってください」
辛辣な言葉を言ってくれるけど、僕の目の前にも弁当箱が配られている。なんなら袋の中にはもうひとつ。まさかアルゼレアの分なんだろうかと思って驚いた。
「頂いて良いんですか?」
「どうぞ。アルゼレアさんを取材させてくれた報酬です」
「……」
驚いたままで弁当箱を開ける。ハンバーグと焼き野菜のお弁当で、スープもあると別の入れ物を差し出された。しかも暖かい。
「マカロニだけのお弁当じゃない……」
少し高価な店のテイクアウトに違いなかった。
それに、こんな風に何か成し遂げてから、お礼や報酬をちゃんと貰えるということも、実は初めてだったから僕は必要以上に感動してしまった。
(((次話は明日17時に投稿します
Threads → kusakabe_natsuho
Instagram → kusakabe_natsuho
雑居ビルの階段では仕事上がりの社員たちとすれ違い必須だった。踊り場の窓からちょうどよく夕陽が差し込んでいて、僕は逆光の影に紛れてやり過ごすことが出来ていた。
そして出版社へは、違う階の人とまた出会わないようにとノックも無しに入ってしまった。
「……あれ? 誰もいない」
忙しくしているだろうと想像していて、僕がひとり紛れ込んでいても大事にならないだろう。って思ったのに。想像と反してシーンとしていた。でも電気は付いている。
「アルゼレア、いる?」
遠慮がちに声をかけながら歩いていく。アルゼレアか、社員のひとりでも見つかったらいいなと探していた。
散らかりっぱなしの机や、仕舞われずにあっちの方向を向いた椅子。どれも仕事はついさっきまでしていたという雰囲気を漂わせているけど。人は誰もいないみたい。
「おかしいな。鍵は空いていたんだけど」
それにアルゼレアがここにいなくちゃおかしいんだけども。
応接ブースにもアルゼレアはいない。たぶん社長と取材を受けただろう部屋も見てみたんだけど、誰の姿もなかった。
何か変なトリックにでも引っ掛けられたみたいに、僕の頭に小さなパニックが起こっていた。
まさか階数を間違えた? 情報漏洩防止のために、まるっきり同じレイアウトの部屋を用意しているとか? 普通ではないことを考えてしまうほど僕は混乱していたんだ。
それとも夕食に出掛けたのかな? そんな考えで出入り口を振り返った時、アルゼレアが見つかった。パーティションの裏に足が見えていた。僕は咄嗟に彼女に駆け寄った。
アルゼレアは離れた場所のソファーで横になっている。目をつぶっている。彼女に一体何が……。しかし気持ちよさそうにスースーと寝息を立てていたから大丈夫だった。
「なんだ。良かった……」
「毒なんて飲んでませんよ」
「わあああっ!?」
突然女の人の声で言ったから、僕はびっくりして震え上がってしまった。アルゼレアは相変わらず健やかな寝息だけだし、声の主は僕のすぐ後ろからだ。
「変なことを疑われたら嫌なので」
丸メガネを持ち上げて僕のことを睨まれる。
「疑ったことなんて……」
でも名刺をもらった当初は『マニア研究所』なんてよく分からない集団のように感じていた。あの頃は確かに色々疑っていたかもしれないな……。
「……たぶん、ないですよ」
「誤魔化しましたね。まあいいですけど」
ふらりと現れた社長は、またふらりと消えた。パーティションを挟んだ向こうは社員たちのデスクがある。社長はその辺にかけてある薄手のカーディガンを羽織り、鍵を手の中でジャラジャラと鳴らしだした。
「出掛けるんですか?」
「お腹がペコペコなんです。お兄さんが帰ってくるのが遅いから」
小さな炊事場の鏡で少し容姿を整えている。
「誰かが来ても誰も入れないで下さいね」
鏡越しに目が合うこともないけど、きっと僕に向かって言ったんだ。僕は「はい」と返事した。それに対しての反応は何もない。
社長の支度よりもアルゼレアを眺めていた方が安らぐ。そういえばアルゼレアはいつもの服装とは違っている。社長から借りたのか、ちょっと大人びたドレスのようなものを着ていた。それについても一体何故なんだと不思議だ。
……とはいえ。可愛らしさの方が強いアルゼレアだけど、いつもと服装が違うだけで印象がガラッと変わった。とっても綺麗だ。
ガチャっと音が聞こえる。社長が外出したみたい。
「……」
こんな機会はあまりないだろうから、もうちょっと近くで見ていようかな。アルゼレアの方へ片足を出したら、もう一度ガチャっと鳴った。
「イヤらしいことしないで下さいね」
「すっ、するわけないだろう!?」
言い訳を付け足す前にはもう扉は閉まっていたみたい。……失礼だな。ただ眺めていたいだけだよ。まったく。
……まったく。
袋に入った弁当箱を取り出しながら社長が言う。
「つまらない」
独り言のようだけど多分僕に向けてあるんだろうな。仕切り壁で孤立した会議室に僕とふたりで居るわけなんだから、どうしたって嫌味のように聞こえた。
一方、僕の方はげんなりだ。さっきから長机に置いた小さな装置を弄んでいる。テレビのリモコンのようなそれは、録音スイッチと再生スイッチが搭載された最新の機械だった。
「人のプライベートまでスクープにしないでください」
「しませんよ。もっと上手に使うんです」
どっちにしたって同じことだ。
社長が出掛けてからアルゼレアと二人きりになったって事で、僕が欲に押されて風紀を乱すなんてことにはならないにしても。ただただ無言でアルゼレアの寝顔に見入っていただけだなんて運が良かったんだよ。
無意識に口が動いて「可愛いな~」「天使だな~」なんてことを言いかねないんだから。本当に良かった。
「つまらない男です」
「なんとでも言ってください」
辛辣な言葉を言ってくれるけど、僕の目の前にも弁当箱が配られている。なんなら袋の中にはもうひとつ。まさかアルゼレアの分なんだろうかと思って驚いた。
「頂いて良いんですか?」
「どうぞ。アルゼレアさんを取材させてくれた報酬です」
「……」
驚いたままで弁当箱を開ける。ハンバーグと焼き野菜のお弁当で、スープもあると別の入れ物を差し出された。しかも暖かい。
「マカロニだけのお弁当じゃない……」
少し高価な店のテイクアウトに違いなかった。
それに、こんな風に何か成し遂げてから、お礼や報酬をちゃんと貰えるということも、実は初めてだったから僕は必要以上に感動してしまった。
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