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II.停戦期間が終わる
アイスコーヒーと尋ね人
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陽気な日は外に出るものだ。観光として栄えていて何不自由のない進んだアスタリカ帝国では、特にそういう風習が目立つみたい。
冬の気温が去ったことにより花壇の花も嬉しそうに咲いていた。小道の散歩に連れてもらえる犬の足取りも軽やかだ。
新しい季節に彩り良くなるのは自然だけでなく、街の方を見たって感じられる。一色塗りだった市バスのカラーラッピングは、新色の化粧品をアピールするものにいつの間にか代わっていた。それを見て若者たちが明るい声を発していた。僕はそれをのんびりと聞きながら、元気だなぁ、と思った。
「お待たせいたしました~」
こちらにも陽気な声が近付いてくると、丸いテーブルの上にファミリーサイズのピザが置かれる。僕は、ピザが来たな、と思っただけで、相変わらず肘あごを付いてアイスコーヒーのストローを噛んでいた。
ピザは冷める前にもう、ふたピースが隣人に取られていた。
「落ち込みすぎだろ」
隣人はそう言った。
彼は花壇の花や犬の足取りには目をくれず、若者の明るい声にも顔を上げない。ピザにかぶりつきながら、この店のウェイトレスのお尻ばかりを目で追いかけていた。僕は「はぁ」とため息をつく。
「幸せが逃げてくな」
「うるさいよ」
隣にいるのはもちろんジャッジ。というか、ここ最近はコイツとしか会っていない。会っていないというか彼はうちに居候中だった。
「なかなか白くならないね」
「当たり前だろ。美容に金なんかかけてる場合かよ」
僕がぼーっと眺めるジャッジの髪色。脱色してから色を入れ直すって言いながら、もう地毛の色が生えてきている。
「就職しなよ」
「やーだね」
人の金で食うピザはうめえと言っている。僕には理解できない。したくもないけどさ。
パラソルの無いテラス席は人気がない。僕らみたいな日焼けを気にしない男なら喜んで座る場所みたいだ。アイスコーヒーはいつの間にか空になっていた。
新しいものを頼むかどうかでさえ僕は悩んでしまう。こんなお洒落な場所でランチは嬉しいんだけど、ジャッジと二人きりっていうのがちょっとね……。
「娘っ子とはあれから会ってないんだって?」
ジャッジが咀嚼まじりで急に言い出す。僕だって咀嚼混じりで返した。「そうだよ」と。するとジャッジは人を傷つけるような大きなため息を聞かせてきた。
「とっとと別れてやれよ。世の中には別れたく無いわ~って縋り付いてくる女の方が大半なんだから。何も悩むことねえじゃん。楽勝だろ?」
「楽勝なもんか。誰も別れたいなんて言ってない。彼女は遠距離になるくらいだったら別々になった方が良いって提案してくれただけ!」
最後のピースを取られかけて、僕が皿ごと自分の陣地に持っていく。それでもジャッジは店員さんを呼んでおかわりを頼んでいる。よくも財布も持っていないのにそんなことができるな……。
「じゃあお前、娘っ子とやり直したいってか? いやいや無理無理。女の決意はダイヤモンドよりも硬いぞ? 『俺、変わるから!』って言葉が一番地雷なんだからな」
「……」
本当なのか迷信なのか判断がつきにくい。
「しかもライバルは王子様なんだろ? そりゃあ女が好むのは顔の良さと金銭だ。娘っ子だって夢見る少女だと思えば王子様と付き合いたいに決まってら」
「そう……だけどさ。もっと僕を立てることも言ってよ」
「現実を教えてやるのが友達ってやつだろうが。ワガママ言うな」
悲しすぎる。そんな僕をなぐさめるつもりなのか「アイスコーヒーでーす」とウェイトレスがやってきた。
僕の空になったグラスを持って行って、代わりに水滴をまとった新品が置かれた。付属のシロップとミルクも丁寧に置いて行かれたら、僕はそれらを眺めて少し固まる。
「……ジャッジが頼んだの?」
ピザだけしか注文していなかったと思ったんだけど。ジャッジは「知らねえ」って言っている。だったら誰かの注文と間違えたんじゃないだろうかと思い、ウェイトレスに声を掛けようかと振り返った。するとだ。
「お二人は仲が良いんですね」
そう言った人が近くに現れていた。サングラスで目元を隠しているけど、口元だけで爽やかに口角を上げる男だ。
「マーカスさん!?」
僕が彼の名前を口に出すと、ジャッジはそっと逃げようとしたみたい。ふとマーカスさんが僕の視界から消えたと思ったら、どうやらジャッジの着席を促していたみたいだ。
「久しぶりにお二人に出会えて嬉しいですね」
もともと四人掛けの席だった。マーカスさんがジャッジの隣に座ってしまう。不思議な景色になったのと同時に、僕にとってはあまり嬉しい再会じゃないので強張った。
「ジャッジに用ですか? それとも僕?」
「いやですね。そんな怖い顔をしないでくださいよ」
言いながら僕にアイスコーヒーを勧めている。「シロップだけですよね」と、ミルクピッチャーは渡して来なかった。人の好みを把握しているなんて、こちらとしてはより構えてしまう。
「今回のアスタリカ訪問は公務のためです」
「公務?」
「三カ国首脳会談という大きな行事に参加するので。話題作りのためにも少し観光しておこうかと思いまして」
そんなマーカスさんの服装は軍服でも背広でもなく襟のないシャツ姿だった。カジュアルに着こなしたマーカスさんは女性客の視線も全て集めるほど華があった。本人は全然気にしていないみたいだけど。
僕があまりにもじろじろと見るから「似合ってませんか?」とおどけられる。
「実はセルジオの王権が代わりましてね。色々バタバタです。そちらはお変わりないですか?」
口角でニッと笑う。周りの席から抑えた黄色の歓声でザワザワとしている。
「それにしても暑い席に座っているんですね」
日差しを見上げるマーカスさんは絵になる。カランッとアイスコーヒーの氷が動いたみたいだ。僕がこの席でこの人たちと話すことは何もないだろう。
「すみません。僕は失礼します」
手付かずのコーヒーはジャッジの方へ流して、割り勘よりは少し高い額のお金を置いて席を外した。
「おおい! フォルクス! 二人きりにすんなよ!」
気配を消していたジャッジは叫んでいたけど、それも知らない。車やバスの合間を縫って行き、人の流れに乗るようにして僕はアスタリカの街に溶けていく。
(((次話は明日17時に投稿します
Twitter →kusakabe_write
Instagram →kusakabe_natsuho
冬の気温が去ったことにより花壇の花も嬉しそうに咲いていた。小道の散歩に連れてもらえる犬の足取りも軽やかだ。
新しい季節に彩り良くなるのは自然だけでなく、街の方を見たって感じられる。一色塗りだった市バスのカラーラッピングは、新色の化粧品をアピールするものにいつの間にか代わっていた。それを見て若者たちが明るい声を発していた。僕はそれをのんびりと聞きながら、元気だなぁ、と思った。
「お待たせいたしました~」
こちらにも陽気な声が近付いてくると、丸いテーブルの上にファミリーサイズのピザが置かれる。僕は、ピザが来たな、と思っただけで、相変わらず肘あごを付いてアイスコーヒーのストローを噛んでいた。
ピザは冷める前にもう、ふたピースが隣人に取られていた。
「落ち込みすぎだろ」
隣人はそう言った。
彼は花壇の花や犬の足取りには目をくれず、若者の明るい声にも顔を上げない。ピザにかぶりつきながら、この店のウェイトレスのお尻ばかりを目で追いかけていた。僕は「はぁ」とため息をつく。
「幸せが逃げてくな」
「うるさいよ」
隣にいるのはもちろんジャッジ。というか、ここ最近はコイツとしか会っていない。会っていないというか彼はうちに居候中だった。
「なかなか白くならないね」
「当たり前だろ。美容に金なんかかけてる場合かよ」
僕がぼーっと眺めるジャッジの髪色。脱色してから色を入れ直すって言いながら、もう地毛の色が生えてきている。
「就職しなよ」
「やーだね」
人の金で食うピザはうめえと言っている。僕には理解できない。したくもないけどさ。
パラソルの無いテラス席は人気がない。僕らみたいな日焼けを気にしない男なら喜んで座る場所みたいだ。アイスコーヒーはいつの間にか空になっていた。
新しいものを頼むかどうかでさえ僕は悩んでしまう。こんなお洒落な場所でランチは嬉しいんだけど、ジャッジと二人きりっていうのがちょっとね……。
「娘っ子とはあれから会ってないんだって?」
ジャッジが咀嚼まじりで急に言い出す。僕だって咀嚼混じりで返した。「そうだよ」と。するとジャッジは人を傷つけるような大きなため息を聞かせてきた。
「とっとと別れてやれよ。世の中には別れたく無いわ~って縋り付いてくる女の方が大半なんだから。何も悩むことねえじゃん。楽勝だろ?」
「楽勝なもんか。誰も別れたいなんて言ってない。彼女は遠距離になるくらいだったら別々になった方が良いって提案してくれただけ!」
最後のピースを取られかけて、僕が皿ごと自分の陣地に持っていく。それでもジャッジは店員さんを呼んでおかわりを頼んでいる。よくも財布も持っていないのにそんなことができるな……。
「じゃあお前、娘っ子とやり直したいってか? いやいや無理無理。女の決意はダイヤモンドよりも硬いぞ? 『俺、変わるから!』って言葉が一番地雷なんだからな」
「……」
本当なのか迷信なのか判断がつきにくい。
「しかもライバルは王子様なんだろ? そりゃあ女が好むのは顔の良さと金銭だ。娘っ子だって夢見る少女だと思えば王子様と付き合いたいに決まってら」
「そう……だけどさ。もっと僕を立てることも言ってよ」
「現実を教えてやるのが友達ってやつだろうが。ワガママ言うな」
悲しすぎる。そんな僕をなぐさめるつもりなのか「アイスコーヒーでーす」とウェイトレスがやってきた。
僕の空になったグラスを持って行って、代わりに水滴をまとった新品が置かれた。付属のシロップとミルクも丁寧に置いて行かれたら、僕はそれらを眺めて少し固まる。
「……ジャッジが頼んだの?」
ピザだけしか注文していなかったと思ったんだけど。ジャッジは「知らねえ」って言っている。だったら誰かの注文と間違えたんじゃないだろうかと思い、ウェイトレスに声を掛けようかと振り返った。するとだ。
「お二人は仲が良いんですね」
そう言った人が近くに現れていた。サングラスで目元を隠しているけど、口元だけで爽やかに口角を上げる男だ。
「マーカスさん!?」
僕が彼の名前を口に出すと、ジャッジはそっと逃げようとしたみたい。ふとマーカスさんが僕の視界から消えたと思ったら、どうやらジャッジの着席を促していたみたいだ。
「久しぶりにお二人に出会えて嬉しいですね」
もともと四人掛けの席だった。マーカスさんがジャッジの隣に座ってしまう。不思議な景色になったのと同時に、僕にとってはあまり嬉しい再会じゃないので強張った。
「ジャッジに用ですか? それとも僕?」
「いやですね。そんな怖い顔をしないでくださいよ」
言いながら僕にアイスコーヒーを勧めている。「シロップだけですよね」と、ミルクピッチャーは渡して来なかった。人の好みを把握しているなんて、こちらとしてはより構えてしまう。
「今回のアスタリカ訪問は公務のためです」
「公務?」
「三カ国首脳会談という大きな行事に参加するので。話題作りのためにも少し観光しておこうかと思いまして」
そんなマーカスさんの服装は軍服でも背広でもなく襟のないシャツ姿だった。カジュアルに着こなしたマーカスさんは女性客の視線も全て集めるほど華があった。本人は全然気にしていないみたいだけど。
僕があまりにもじろじろと見るから「似合ってませんか?」とおどけられる。
「実はセルジオの王権が代わりましてね。色々バタバタです。そちらはお変わりないですか?」
口角でニッと笑う。周りの席から抑えた黄色の歓声でザワザワとしている。
「それにしても暑い席に座っているんですね」
日差しを見上げるマーカスさんは絵になる。カランッとアイスコーヒーの氷が動いたみたいだ。僕がこの席でこの人たちと話すことは何もないだろう。
「すみません。僕は失礼します」
手付かずのコーヒーはジャッジの方へ流して、割り勘よりは少し高い額のお金を置いて席を外した。
「おおい! フォルクス! 二人きりにすんなよ!」
気配を消していたジャッジは叫んでいたけど、それも知らない。車やバスの合間を縫って行き、人の流れに乗るようにして僕はアスタリカの街に溶けていく。
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