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I.危機と恋心
本の解読者見つかる
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路面電車に乗って新しめの街を行く。
寂れた街ではなんとなく幸せが見出せないと僕は思っていたけど、ビジネス街に出てみれば少しは流行り店などあって栄えているみたいだ。
出張者用に向けた土産店を通り過ぎ、僕らはその通りで地図の場所に到着した。
これと言ってなんでもない雑居ビルだった。ひびが入ったコンクリート製で階層は四階まである。
「……どの階なんだ」
僕らは近くからビルを見上げながら首を傾げた。
ポストには一応、事務所名や代表者の名前が書いてある。だけどそこから専門分野を読み解くのは難関すぎだ。
こういう時はジャッジを見る。見られたジャッジは「俺かよ!?」というような顔をしたし、実際そう言った。
「で、電話してみりゃ良いんじゃね?」
彼は適当に言ったんだと思う。
まさかここで最も正当な意見を出せるなんて大したものだった。
僕は近くに電話ボックスがあるのを確認すると、走り書きの番号に掛けてみる。
「……」
「はい、もしもし」
無事に電話も繋がった。階層が分かった上に事前交渉も出来てしまう。なんて幸先が良いんだと僕らはその事務所の扉を軽快に叩く。
すぐにガチャッと開いて清潔なジェントルマンが現れた。
「さっきの電話の?」
「はい。フォルクス・ティナーです」
「ベンジャミン・アイル・フィジャストだ」
僕とベンジャミンさんは玄関口でよろしくと握手を交わした。
「どうぞ中に入って。寒かっただろう。紅茶は飲める?」
事務所は暖房のきいた部屋で、大きな観葉植物が迎えてくれていた。接客用の個室も長椅子もあるし、蛍光灯もチカチカしたりしない。
勝手な感動に浸っていたら三人分の紅茶が運ばれてきた。
「お砂糖とミルクはこちらに」
事務所で働く女性がシュガーポットを示して言い、おしゃべりをせずに自分の席に戻って行ったようだった。
こんな雲泥の差を見せつけられた僕は、たとえ今から高価な壺を見せつけられたとしても間違って購入してしまいそうだ。
「いやぁ、ごめんごめん。ちょっと仕事の続きがあってね。待たせてしまった」
ベンジャミンさんは腰を低くして現れた。待ったなんて全然だと僕が言うと、ますます彼は謝ってしまう良い人だ。
気さくそうだし、ちょっと無理のある話もこちらとしては言い出しやすい。僕から本題を言う前に、さっそくアルゼレアから「あの」と声が出た。
「アルゼレアです。よろしくお願いします」
「はい。よろしくお願いします」
ベンジャミさんはにこやかなまま。しかしアルゼレアが抱いている本を見ると、少し唸り声を出した。
「要件の本とはそちらの物ですね?」
僕からは解読不明の文字が書いているとだけ伝えてある。だからここでアルゼレアから伝えられた。
「スティラン・トリスが書いた物です」と。
「……なんと。まさか」
アルゼレアはそのサインのページを開いてテーブルに置いた。
ベンジャミンさんは口をわなわなと震わせながら、徐々に肩から吸い込まれるように近づいて行く。
「……手に取っても良いですか?」
「はい。お好きに」
本に対して祈りを捧げたのち、ベンジャミンさんは本を両手で持ち上げた。
まずはサインが本当に直筆であることを確かめるために、光の照り具合やインクの匂いを嗅いでいた。
「うん。カイロニア製品か。妥当だね」
何かインクの種類を当てたみたいだった。
「表紙は合皮。宗教的象徴なし。何となく文字の並び方として、論述文とか説明書のように感じられるね」
「も、文字の並び方っていうのは!」
ベンジャミンさんの手を止めたのはアルゼレアの発言だ。彼女はとても興味深いと思ったんだろう。手前の紅茶よりも身を乗り出していた。
少し驚いたベンジャミンさんだったけど「君も本好きか」と共感出来ると、細かな判断材料を心良く教えてあげていた。
そうして、ひと通り分かるところは解明し、いよいよ文体の件に触れた。
「確かに内容が気になる本だね」
ベンジャミンさんもやる気になっている。
「文字自体はアスタリカ文字で間違いないだろう」
「えっ」
僕もアルゼレアも同じように動揺した。でもベンジャミンさんは僕らの言いたいことが分かっている。
「スペルだろう? 単語も文法もてんで違う。君らが戸惑うのも当然だよ。最も、自分が日頃使っている言語に近いようでどこか違うというのが混乱を招くんだ。これが異国の箱文字だったりしたら混乱するまでも無いだろう?」
そう諭してから、ベンジャミンさんは文字に指を置いてしばし読み解こうとした。
しかしそれはほんの少しの時間だけで「なるほど」と呟いている。
「よし。君たち付いて来なさい。私の秘密の作業場へ案内してあげよう」
本は閉じてアルゼレアに渡された。
僕らはこの待合室から出て事務所の中を通り過ぎる。入り口とは反対側にひとつ扉があって、そこが作業部屋なのかと思えば下に降りる階段だった。
「足元注意して。結構滑りやすいから」
豆電球が照らしているだけの狭い階段を降りていく。この事務所は雑居ビルの一階だったから、ここから下は地下室ということになるはずだ。
階段を降りて木板の床に降り立ったけど、どうやらブレーカーを落としたままだという訳でベンジャミンさんは暗闇の中へ消えている。
僕は少しの不安よりも、ちょっとした好奇心が働いて、この部屋に滞った薬品の匂いを嗅いでいた。
このよくよく冷えた地下室で、まさかチーズでも作っているんじゃないかと思うような、若干かぐわしい香りも混ざっている。
そのうちにパッと電気が付いて僕らは目をやられた。
ベンジャミンさんは少し離れたところで、清々しく笑い声を出していた。
目を細めながら僕が見た部屋のレイアウトは、使い込まれた作業机と、いくつもの機械や道具の置き棚。
この地下室で作っているのは薬でもチーズでもなく、まさに本だとベンジャミンさんは言う。
「製本はもっと大手会社の巨大な機械で一括作業だけど。私が手掛けているのは、どちらかというと古本の修理かな。文字の解読を依頼されるケースはこれで四件目だよ」
意外に四件もあると聞いて正直驚いた。それで僕から質問をした。
「異国の本だったんですか?」
「いいや。オリジナル文字ってそんなに異質な物じゃないんだ。使われるシーンとしては闇取引の暗号だったり、恋人同士の秘密のラブレターだったりするかな」
後者に対しては「ロマンチックだよね」と言い、アルゼレアとも価値観が合うみたいだった。
その信念としてベンジャミンさんは語る。
「本は手紙だ。それこそ宛名は書いていないけどね。過去から未来への文章は人の心に訴えかけたりしてくるよ。どんな言葉を使っているかなんて本当は何でも良いんだ」
それは僕にとって聞いたことのある話だった。
そして何よりアルゼレアが一番驚いていたと思う。
「あっ、すまない。私のお師匠さんの話をつい思い出してしまった」
「母も同じことを言っています」
身を乗り出すアルゼレアと同じでベンジャミンさんも興奮していた。
お互いに浮かべていた人物は偶然にも同じだったようだ。ベンジャミンさんが修本師見習いとして働いていた書店にはアルゼレアの母もいたと言う。
「やっぱりそうだったか。君を見た時、どこか懐かしいような気がしたんだよ」
ベンジャミンさんは愛おしくアルゼレアの顔を眺めて満足そうだった。
「きっと笑顔になるともっと可愛いよ」
これはアルゼレアじゃなくて僕の方を見て言われる。その意味だけはどうしても分からなかったけど。アルゼレアもよく分からないみたいだった。
かくして文字の解読作業は見学させてもらえるようだ。いつも真剣なアルゼレアがますます真剣な顔をしていて、目は一層キラキラと輝いていた。
僕の中には、良かった。という気持ちが起こる。
彼女が嬉しそうにしているのは、僕もとても嬉しい。
アルゼレアがクシュンとくしゃみをし、僕は自分のマフラーを貸してあげた。
きっとこの部屋は外の外気よりも冷えている。ベンジャミンさんいわく暖房器具は備え付けられていないらしい。
本好きが二人であれこれ言う姿をそっと見守ってから、僕は存在感を消していた人に振り向いた。
「ジャッジ。ちょっと付いて来てくれない?」
本の解読は彼らに任せて、僕は少し行きたい場所がある。
(((次話は明日17時に投稿します
Twitter →kusakabe_write
Instagram →kusakabe_natsuho
寂れた街ではなんとなく幸せが見出せないと僕は思っていたけど、ビジネス街に出てみれば少しは流行り店などあって栄えているみたいだ。
出張者用に向けた土産店を通り過ぎ、僕らはその通りで地図の場所に到着した。
これと言ってなんでもない雑居ビルだった。ひびが入ったコンクリート製で階層は四階まである。
「……どの階なんだ」
僕らは近くからビルを見上げながら首を傾げた。
ポストには一応、事務所名や代表者の名前が書いてある。だけどそこから専門分野を読み解くのは難関すぎだ。
こういう時はジャッジを見る。見られたジャッジは「俺かよ!?」というような顔をしたし、実際そう言った。
「で、電話してみりゃ良いんじゃね?」
彼は適当に言ったんだと思う。
まさかここで最も正当な意見を出せるなんて大したものだった。
僕は近くに電話ボックスがあるのを確認すると、走り書きの番号に掛けてみる。
「……」
「はい、もしもし」
無事に電話も繋がった。階層が分かった上に事前交渉も出来てしまう。なんて幸先が良いんだと僕らはその事務所の扉を軽快に叩く。
すぐにガチャッと開いて清潔なジェントルマンが現れた。
「さっきの電話の?」
「はい。フォルクス・ティナーです」
「ベンジャミン・アイル・フィジャストだ」
僕とベンジャミンさんは玄関口でよろしくと握手を交わした。
「どうぞ中に入って。寒かっただろう。紅茶は飲める?」
事務所は暖房のきいた部屋で、大きな観葉植物が迎えてくれていた。接客用の個室も長椅子もあるし、蛍光灯もチカチカしたりしない。
勝手な感動に浸っていたら三人分の紅茶が運ばれてきた。
「お砂糖とミルクはこちらに」
事務所で働く女性がシュガーポットを示して言い、おしゃべりをせずに自分の席に戻って行ったようだった。
こんな雲泥の差を見せつけられた僕は、たとえ今から高価な壺を見せつけられたとしても間違って購入してしまいそうだ。
「いやぁ、ごめんごめん。ちょっと仕事の続きがあってね。待たせてしまった」
ベンジャミンさんは腰を低くして現れた。待ったなんて全然だと僕が言うと、ますます彼は謝ってしまう良い人だ。
気さくそうだし、ちょっと無理のある話もこちらとしては言い出しやすい。僕から本題を言う前に、さっそくアルゼレアから「あの」と声が出た。
「アルゼレアです。よろしくお願いします」
「はい。よろしくお願いします」
ベンジャミさんはにこやかなまま。しかしアルゼレアが抱いている本を見ると、少し唸り声を出した。
「要件の本とはそちらの物ですね?」
僕からは解読不明の文字が書いているとだけ伝えてある。だからここでアルゼレアから伝えられた。
「スティラン・トリスが書いた物です」と。
「……なんと。まさか」
アルゼレアはそのサインのページを開いてテーブルに置いた。
ベンジャミンさんは口をわなわなと震わせながら、徐々に肩から吸い込まれるように近づいて行く。
「……手に取っても良いですか?」
「はい。お好きに」
本に対して祈りを捧げたのち、ベンジャミンさんは本を両手で持ち上げた。
まずはサインが本当に直筆であることを確かめるために、光の照り具合やインクの匂いを嗅いでいた。
「うん。カイロニア製品か。妥当だね」
何かインクの種類を当てたみたいだった。
「表紙は合皮。宗教的象徴なし。何となく文字の並び方として、論述文とか説明書のように感じられるね」
「も、文字の並び方っていうのは!」
ベンジャミンさんの手を止めたのはアルゼレアの発言だ。彼女はとても興味深いと思ったんだろう。手前の紅茶よりも身を乗り出していた。
少し驚いたベンジャミンさんだったけど「君も本好きか」と共感出来ると、細かな判断材料を心良く教えてあげていた。
そうして、ひと通り分かるところは解明し、いよいよ文体の件に触れた。
「確かに内容が気になる本だね」
ベンジャミンさんもやる気になっている。
「文字自体はアスタリカ文字で間違いないだろう」
「えっ」
僕もアルゼレアも同じように動揺した。でもベンジャミンさんは僕らの言いたいことが分かっている。
「スペルだろう? 単語も文法もてんで違う。君らが戸惑うのも当然だよ。最も、自分が日頃使っている言語に近いようでどこか違うというのが混乱を招くんだ。これが異国の箱文字だったりしたら混乱するまでも無いだろう?」
そう諭してから、ベンジャミンさんは文字に指を置いてしばし読み解こうとした。
しかしそれはほんの少しの時間だけで「なるほど」と呟いている。
「よし。君たち付いて来なさい。私の秘密の作業場へ案内してあげよう」
本は閉じてアルゼレアに渡された。
僕らはこの待合室から出て事務所の中を通り過ぎる。入り口とは反対側にひとつ扉があって、そこが作業部屋なのかと思えば下に降りる階段だった。
「足元注意して。結構滑りやすいから」
豆電球が照らしているだけの狭い階段を降りていく。この事務所は雑居ビルの一階だったから、ここから下は地下室ということになるはずだ。
階段を降りて木板の床に降り立ったけど、どうやらブレーカーを落としたままだという訳でベンジャミンさんは暗闇の中へ消えている。
僕は少しの不安よりも、ちょっとした好奇心が働いて、この部屋に滞った薬品の匂いを嗅いでいた。
このよくよく冷えた地下室で、まさかチーズでも作っているんじゃないかと思うような、若干かぐわしい香りも混ざっている。
そのうちにパッと電気が付いて僕らは目をやられた。
ベンジャミンさんは少し離れたところで、清々しく笑い声を出していた。
目を細めながら僕が見た部屋のレイアウトは、使い込まれた作業机と、いくつもの機械や道具の置き棚。
この地下室で作っているのは薬でもチーズでもなく、まさに本だとベンジャミンさんは言う。
「製本はもっと大手会社の巨大な機械で一括作業だけど。私が手掛けているのは、どちらかというと古本の修理かな。文字の解読を依頼されるケースはこれで四件目だよ」
意外に四件もあると聞いて正直驚いた。それで僕から質問をした。
「異国の本だったんですか?」
「いいや。オリジナル文字ってそんなに異質な物じゃないんだ。使われるシーンとしては闇取引の暗号だったり、恋人同士の秘密のラブレターだったりするかな」
後者に対しては「ロマンチックだよね」と言い、アルゼレアとも価値観が合うみたいだった。
その信念としてベンジャミンさんは語る。
「本は手紙だ。それこそ宛名は書いていないけどね。過去から未来への文章は人の心に訴えかけたりしてくるよ。どんな言葉を使っているかなんて本当は何でも良いんだ」
それは僕にとって聞いたことのある話だった。
そして何よりアルゼレアが一番驚いていたと思う。
「あっ、すまない。私のお師匠さんの話をつい思い出してしまった」
「母も同じことを言っています」
身を乗り出すアルゼレアと同じでベンジャミンさんも興奮していた。
お互いに浮かべていた人物は偶然にも同じだったようだ。ベンジャミンさんが修本師見習いとして働いていた書店にはアルゼレアの母もいたと言う。
「やっぱりそうだったか。君を見た時、どこか懐かしいような気がしたんだよ」
ベンジャミンさんは愛おしくアルゼレアの顔を眺めて満足そうだった。
「きっと笑顔になるともっと可愛いよ」
これはアルゼレアじゃなくて僕の方を見て言われる。その意味だけはどうしても分からなかったけど。アルゼレアもよく分からないみたいだった。
かくして文字の解読作業は見学させてもらえるようだ。いつも真剣なアルゼレアがますます真剣な顔をしていて、目は一層キラキラと輝いていた。
僕の中には、良かった。という気持ちが起こる。
彼女が嬉しそうにしているのは、僕もとても嬉しい。
アルゼレアがクシュンとくしゃみをし、僕は自分のマフラーを貸してあげた。
きっとこの部屋は外の外気よりも冷えている。ベンジャミンさんいわく暖房器具は備え付けられていないらしい。
本好きが二人であれこれ言う姿をそっと見守ってから、僕は存在感を消していた人に振り向いた。
「ジャッジ。ちょっと付いて来てくれない?」
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