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lll.ニューリアン王国、セルジオ王国
勝手な王様2
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日照りの中を歩く馬車は中が熱くなり、マルク王の申し出でしばし休憩の時間が取られる。
護衛に付いているのはニューリアンの歩兵部隊とメルチの騎兵隊だ。この亀並の歩みに騎兵隊は痺れを切らしている。歩兵部隊はもう慣れているのだろう。まったりしたものだった。
串焼きを食べ、ベーグルを食べ、レモネードを飲み、デザートのフィレカツはさすがに俺の胃が受け付けなかった。
それで隣では、マルク王だけが熱々のそれをサクサク貪り食っている。店から少し離れたところのベンチに座りながらだ。
汗をかいてカツを食すこの王は「よく晴れているねぇ」と、ここでも上向きでいられる。
一方俺はというと騎兵隊らと同様。先に進まんことがストレスだった。
加えてこの脳天を焦がさんばかりの夏の暑さだ。早く馬車に乗って先を急いだ方が全員にとって良いとは、もう百回もこの人に言い続けたはずであるのに。
「はあ……」
真隣でため息を吐くが、よく揚げられたカツの齧る音にうまく消してもらえたようだ。
「……」
項垂れてばかりもいられない。俺は無意識にもこの街をしきりに眺めてしまう。
発展した街だと見惚れるのとは違い、何を警戒してというわけではないが些細なことに目が行くのだ。
例えばだが。
目先にある肉屋に若い婦人が買い物カゴを持って現れていた。肉を売るのにやけに痩せた店主と話をしている。
会話こそ聞こえないが話は弾んでいない。店主はショーケースの中から薄切りの肉を用意した。
肉が包まれるのを待っていると、横の道から犬を連れた男が通りに出てくる。犬は躾がなっていなく、飼い主をリードしているかのように歩いていた。
犬がベンチに座る老人にちょっかいをかける。老人はここを公園と勘違いでもしているのか、馬臭い場所で悠々と読書をしていたのであった。
老人は本を閉じてその場を離れた。犬が苦手だったと見える。
店主から包みを受け取った婦人もまた、犬の後に続いて去っていった。
……そんなありふれた一部始終を俺は見落としが無いよう、しきりに目玉を動かして観察していたのである。
暗殺の名所を知ったところで俺に何が分かる、と問われればお終いだが、のうのうと民勢の真ん中で食事が出来る王よりはマシだろう。
うっかり通り掛かりの悪人に刃を貫かれかねない。警戒心も無く美味そうに物を食えるのが不思議でたまらん。
ジト目で横から見ているとマルク王がこちらを向いた。
「食べるかい?」
三分の一ほど残ったカツを向けてきたが丁重に断った。
「そろそろ戻りましょう。暑さで馬が死んでしまいます」
「うん。そうしようか」
一人だけ元気な王は軽い足取りで先を行った。
ようやく二人が馬車のもとへ戻ってきたとなると、休んでいた兵士らがやっと来たかとぼちぼち立ち上がる。
そんな彼らに「しゃんとしろ」とはよう言わん。
歩いている間にカツを食べ終えたマルク王が馬車に乗り込み、俺も続いた。
「もう休憩は無しですよ」
馬車の中で、これも二百回は言った言葉だ。
「分かっているよ。先を急ぐ旅だったね。ごめんごめん」
品悪く歩き食べをしたマルク王は謝りながらナプキンで口を拭いていた。
しかししばらくすると、また懲りずにこの馬車は王の申し出で止まっている。
「おお、これも懐かしい道だな」
「カイロニアでもオルバノ様と思い出が?」
予定の時刻より四時間も遅れてベンブルク王国を抜けた。隣のカイロニア王国に入るとマルク王はここでも「懐かしい」という言葉を連発している。
「ちょっと歩いてみるかい?」
「いやそれは……」
もう予定時刻を過ぎまくっているのだ。それを分かっている上でマルク王がこう告げる。
「これだけ遅れていれば予定は無いに等しいじゃないか。君はカイロニアをあまり散策したことが無いと言っていただろう? ついでに社会見学していこう」
偶然なのか、マルク王の目論みだったのか。もう予定は皆無だなと俺が先に思っていたのだ。だから若干俺の決断には迷いがあった。
そこで背中を押してくれた王の計らいに乗っかり、馬車はもう何度目か停車することになった。
しかし流石に騎兵隊らが怒って帰ってしまうところであるから、停車場所は駅まで進んでからということで了解してもらった。
馬車を降りたマルク王は「いやぁ。長い旅路だね~」と高い空を仰いでいる。
「お前たちは先にセルジオに向かってくれ」
「はっ!」
俺の指示によって騎兵隊は二つに分かれる。一方が馬を降りて俺と同行し、もう一方はこのまま道を走って北へと向かっていった。
騎兵隊が角を曲がると、俺は振り返って駅という建物を見上げた。これはまだクランクビストはもといメルチやネザリアにも無い施設だ。
このドデカい図体の中には汽車が閉じ込められているらしい。さすが多くの人が行き来する建物であり、利便性や装飾には他の建物よりも格段に金を掛けているようだ。
色付きガラスで模様までこしらえてあるところは、何か宗教じみているように俺は感じた。だからマルク王に一応訪ねておいた。
「汽車は誰でも乗れるんですよね?」
マルク王は「ん?」と振り返り、難しく考えずにそうだと答えていた。
「次の時刻まで時間があるな。少し通りをぐるっと回ってみよう」
手元の紙を見て予定が決められている。
勝手の分からん俺には、その紙の数字や時刻が何であるかを説明してくれた。
「……なるほど」
汽車というのは融通が利かず、人間がそれに合わせて動かなければならないらしい。
さすがにマルク王も腹いっぱいである。道の途中で美味そうな店を見つけても「美味そうだ」と言うだけで寄ろうとはならなかった。
同行しているニューリアン歩兵は王の見つけた店をいちいちメモに落としている。何をしているのかと問えば、いずれまた足を運ぶ際の手がかりにするのだそう。
「そうだ、そうだ。この道だよ」
勝手に前を進んでいたマルク王が嬉しそうな声をあげた。
そして勝手に横道に入っていくから慌てて着いて行く。通りを一周しようと自分から言っていたのに、すぐに違うことをするな、この王は。
「あまり先々行かないで下さい。はぐれたら困りますので」
「ごめんごめん。でもこの道はよくリュンヒン君と通った道だったから」
マルク王からリュンヒンの名が出るのは初めてだ。
「……繋がりがあったのですか」
俺は驚くあまり不吉なものを聞くように口にした。
マルク王は笑いながら「まあね」と軽く答える。
「上質な色街があってね。そうだ、せっかくだから良い店に連れていってあげよう!」
「えっ!!」
しかしこの腕をがっしり掴まれてしまった。
このままでは引きずられてこの細道を連れて行かれてしまう。
「私は結構ですよ! そういうのは興味が無いですから!!」
「何事も人生経験だよっ」
力強い手に引っ張られて少し進んだところの店に連れて行かれた。
昼間には看板を出していない店なのかもしれない。地下への階段を落ちそうになりながら下り、廃墟じみた扉はマルク王の手によって楽々開けられた。
そこは人でも売っていそうな暗い場所である。
両国の衛兵らも同行なので俺が売られることは無い。と、願いたいが実際どうだか分からん。
店というのも中に入っても商品棚ひとつ置いていない空き家のようだ。
どこから落ちてか水の滴る音がピチピチと雰囲気を作り出しており、物の焦げたみたいな異様な匂いがしていた。
しかしもう一つ奥の錆びついた扉を開ければ、きっとマルク王御用達の部屋が待っているに違いない。
唾を呑み込んで腹をくくると、その扉の奥が豪快に開かれた。
中には男の店主がいた。
「あら。誰かと思えばマルク殿じゃありませんか」
「色々立て込んでいて、来るのが久しぶりになってしまったね」
二人は再開を喜び合うようにがっしりと握手を交わしている。
俺はこの店主を一瞬にして暴いてやると意気込んで掛かっていた。
しかしだ。カウンターに立っていたこの男が、酒を売る格好で無かったことに少し拍子抜けとなる。
「今日は新人を連れてきたよ。バル王子だ。まあ色々ちょっと訳ありで今はメルチに身を置いてある」
紹介されると俺は会釈をした。
店主は愛想の良い笑顔になる。
「バル王子ね。そりゃあ知ってますよ。最近じゃ有名人ですもん」
何重にも腕に飾りを巻いた手で店の壁を示される。そこには俺にまつわる記事が所狭しと貼り付けられていた。
ネザリアでの件を除いて全てである。最も最近のものだと『エレンガバラと共に歌で国治する脳無し王子』が新しい。
「すっかりファンになっちゃったんですよ。あとでサイン下さいっ」
両手を合わせて懇願された。
それはいったい何のポーズなんだと俺はそればかり気になった。
護衛に付いているのはニューリアンの歩兵部隊とメルチの騎兵隊だ。この亀並の歩みに騎兵隊は痺れを切らしている。歩兵部隊はもう慣れているのだろう。まったりしたものだった。
串焼きを食べ、ベーグルを食べ、レモネードを飲み、デザートのフィレカツはさすがに俺の胃が受け付けなかった。
それで隣では、マルク王だけが熱々のそれをサクサク貪り食っている。店から少し離れたところのベンチに座りながらだ。
汗をかいてカツを食すこの王は「よく晴れているねぇ」と、ここでも上向きでいられる。
一方俺はというと騎兵隊らと同様。先に進まんことがストレスだった。
加えてこの脳天を焦がさんばかりの夏の暑さだ。早く馬車に乗って先を急いだ方が全員にとって良いとは、もう百回もこの人に言い続けたはずであるのに。
「はあ……」
真隣でため息を吐くが、よく揚げられたカツの齧る音にうまく消してもらえたようだ。
「……」
項垂れてばかりもいられない。俺は無意識にもこの街をしきりに眺めてしまう。
発展した街だと見惚れるのとは違い、何を警戒してというわけではないが些細なことに目が行くのだ。
例えばだが。
目先にある肉屋に若い婦人が買い物カゴを持って現れていた。肉を売るのにやけに痩せた店主と話をしている。
会話こそ聞こえないが話は弾んでいない。店主はショーケースの中から薄切りの肉を用意した。
肉が包まれるのを待っていると、横の道から犬を連れた男が通りに出てくる。犬は躾がなっていなく、飼い主をリードしているかのように歩いていた。
犬がベンチに座る老人にちょっかいをかける。老人はここを公園と勘違いでもしているのか、馬臭い場所で悠々と読書をしていたのであった。
老人は本を閉じてその場を離れた。犬が苦手だったと見える。
店主から包みを受け取った婦人もまた、犬の後に続いて去っていった。
……そんなありふれた一部始終を俺は見落としが無いよう、しきりに目玉を動かして観察していたのである。
暗殺の名所を知ったところで俺に何が分かる、と問われればお終いだが、のうのうと民勢の真ん中で食事が出来る王よりはマシだろう。
うっかり通り掛かりの悪人に刃を貫かれかねない。警戒心も無く美味そうに物を食えるのが不思議でたまらん。
ジト目で横から見ているとマルク王がこちらを向いた。
「食べるかい?」
三分の一ほど残ったカツを向けてきたが丁重に断った。
「そろそろ戻りましょう。暑さで馬が死んでしまいます」
「うん。そうしようか」
一人だけ元気な王は軽い足取りで先を行った。
ようやく二人が馬車のもとへ戻ってきたとなると、休んでいた兵士らがやっと来たかとぼちぼち立ち上がる。
そんな彼らに「しゃんとしろ」とはよう言わん。
歩いている間にカツを食べ終えたマルク王が馬車に乗り込み、俺も続いた。
「もう休憩は無しですよ」
馬車の中で、これも二百回は言った言葉だ。
「分かっているよ。先を急ぐ旅だったね。ごめんごめん」
品悪く歩き食べをしたマルク王は謝りながらナプキンで口を拭いていた。
しかししばらくすると、また懲りずにこの馬車は王の申し出で止まっている。
「おお、これも懐かしい道だな」
「カイロニアでもオルバノ様と思い出が?」
予定の時刻より四時間も遅れてベンブルク王国を抜けた。隣のカイロニア王国に入るとマルク王はここでも「懐かしい」という言葉を連発している。
「ちょっと歩いてみるかい?」
「いやそれは……」
もう予定時刻を過ぎまくっているのだ。それを分かっている上でマルク王がこう告げる。
「これだけ遅れていれば予定は無いに等しいじゃないか。君はカイロニアをあまり散策したことが無いと言っていただろう? ついでに社会見学していこう」
偶然なのか、マルク王の目論みだったのか。もう予定は皆無だなと俺が先に思っていたのだ。だから若干俺の決断には迷いがあった。
そこで背中を押してくれた王の計らいに乗っかり、馬車はもう何度目か停車することになった。
しかし流石に騎兵隊らが怒って帰ってしまうところであるから、停車場所は駅まで進んでからということで了解してもらった。
馬車を降りたマルク王は「いやぁ。長い旅路だね~」と高い空を仰いでいる。
「お前たちは先にセルジオに向かってくれ」
「はっ!」
俺の指示によって騎兵隊は二つに分かれる。一方が馬を降りて俺と同行し、もう一方はこのまま道を走って北へと向かっていった。
騎兵隊が角を曲がると、俺は振り返って駅という建物を見上げた。これはまだクランクビストはもといメルチやネザリアにも無い施設だ。
このドデカい図体の中には汽車が閉じ込められているらしい。さすが多くの人が行き来する建物であり、利便性や装飾には他の建物よりも格段に金を掛けているようだ。
色付きガラスで模様までこしらえてあるところは、何か宗教じみているように俺は感じた。だからマルク王に一応訪ねておいた。
「汽車は誰でも乗れるんですよね?」
マルク王は「ん?」と振り返り、難しく考えずにそうだと答えていた。
「次の時刻まで時間があるな。少し通りをぐるっと回ってみよう」
手元の紙を見て予定が決められている。
勝手の分からん俺には、その紙の数字や時刻が何であるかを説明してくれた。
「……なるほど」
汽車というのは融通が利かず、人間がそれに合わせて動かなければならないらしい。
さすがにマルク王も腹いっぱいである。道の途中で美味そうな店を見つけても「美味そうだ」と言うだけで寄ろうとはならなかった。
同行しているニューリアン歩兵は王の見つけた店をいちいちメモに落としている。何をしているのかと問えば、いずれまた足を運ぶ際の手がかりにするのだそう。
「そうだ、そうだ。この道だよ」
勝手に前を進んでいたマルク王が嬉しそうな声をあげた。
そして勝手に横道に入っていくから慌てて着いて行く。通りを一周しようと自分から言っていたのに、すぐに違うことをするな、この王は。
「あまり先々行かないで下さい。はぐれたら困りますので」
「ごめんごめん。でもこの道はよくリュンヒン君と通った道だったから」
マルク王からリュンヒンの名が出るのは初めてだ。
「……繋がりがあったのですか」
俺は驚くあまり不吉なものを聞くように口にした。
マルク王は笑いながら「まあね」と軽く答える。
「上質な色街があってね。そうだ、せっかくだから良い店に連れていってあげよう!」
「えっ!!」
しかしこの腕をがっしり掴まれてしまった。
このままでは引きずられてこの細道を連れて行かれてしまう。
「私は結構ですよ! そういうのは興味が無いですから!!」
「何事も人生経験だよっ」
力強い手に引っ張られて少し進んだところの店に連れて行かれた。
昼間には看板を出していない店なのかもしれない。地下への階段を落ちそうになりながら下り、廃墟じみた扉はマルク王の手によって楽々開けられた。
そこは人でも売っていそうな暗い場所である。
両国の衛兵らも同行なので俺が売られることは無い。と、願いたいが実際どうだか分からん。
店というのも中に入っても商品棚ひとつ置いていない空き家のようだ。
どこから落ちてか水の滴る音がピチピチと雰囲気を作り出しており、物の焦げたみたいな異様な匂いがしていた。
しかしもう一つ奥の錆びついた扉を開ければ、きっとマルク王御用達の部屋が待っているに違いない。
唾を呑み込んで腹をくくると、その扉の奥が豪快に開かれた。
中には男の店主がいた。
「あら。誰かと思えばマルク殿じゃありませんか」
「色々立て込んでいて、来るのが久しぶりになってしまったね」
二人は再開を喜び合うようにがっしりと握手を交わしている。
俺はこの店主を一瞬にして暴いてやると意気込んで掛かっていた。
しかしだ。カウンターに立っていたこの男が、酒を売る格好で無かったことに少し拍子抜けとなる。
「今日は新人を連れてきたよ。バル王子だ。まあ色々ちょっと訳ありで今はメルチに身を置いてある」
紹介されると俺は会釈をした。
店主は愛想の良い笑顔になる。
「バル王子ね。そりゃあ知ってますよ。最近じゃ有名人ですもん」
何重にも腕に飾りを巻いた手で店の壁を示される。そこには俺にまつわる記事が所狭しと貼り付けられていた。
ネザリアでの件を除いて全てである。最も最近のものだと『エレンガバラと共に歌で国治する脳無し王子』が新しい。
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