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lll.ニューリアン王国、セルジオ王国
謝罪
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真面目な話が出来る場所と伝えると、リュンヒンの世話役は迎賓館の一室を用意した。
男手と女手を巧みに操ってすぐに部屋の中を整えたようだ。おかげでマルク王を待たせずに案内することができた。
窓の多い個室はレースのカーテンによって穏やかな光で包まれている。
短時間で用意したとは思えん大壺いっぱいの生花がひとつ置いてあるが、その中の花には見覚えのある赤と黄色が挿されていた。
「おお、これは立派だな」
マルク王はその花壺を見て満足そうであった。
中央の椅子に三者が座れば茶と菓子が出され、さらに機嫌良く笑顔でいる。
しかしその柔らかな笑顔はメイドに向けられたものだ。「失礼します」と扉が閉まれば、すぐに笑顔は仕舞われた。
入れたての茶に手をつけるのも躊躇われ、早々にマルク王から話を始められる。
「リュンヒン殿の事態は深く胸を痛めている。……その。どういう言い方から始めるのが良いのか思い付かないんだけど……リュンヒン君が死んだというのは……私のせいなんだ」
突如明かされたのは信じ難いことだった。
よく話を聞んと分からないというのは頭にある。だが心が別の方を向いていて、俺は落ち着けようと念じることに夢中になった。
「よくお話を聞かせていただけますか?」
この場にエセルがいて助かった。彼女がなだめるように優しく言うと、マルク王はハンカチを取り出して自身の額に滲んだ脂汗を拭い取っている。
だが拭っても拭っても湧いて出るようであり、話の続きも唾を飲み込んでばかりで搾り出すのが難しい。
そんなマルク王を目にするのはもちろん初めてである。
まずは落ち着いて貰わなければと俺はここでやっと頭を使いだすが、先にエセルが申し出た。
「とりあえず乾杯しましょうか」
「かん……。えっ?」
エセルはシンプルさ故に高級そうなティーカップを両手で持ち上げる。
「王子もですよ」
「あ、ああ」
俺もティーカップを目線の位置まで持ち上げた。
マルク王にもそうするよう言うと、同じ高さで三つのティーカップが揃えられた。
「飲まなければ始まりません!」
どこかで聞いたことのあるセリフを丁寧に言い回したものだ。エセルが「ですよね?」と俺のことを見て笑顔を向けている。
あの時は下品以外の何でもないと思っていたが、今ここでエセルがそれを提案したのは抜群に良いと俺は思った。
「そうだな。飲まないと始まらん。……では乾杯」
三つのティーカップは初めて互いのぶつかる音を聞いたことだろう。
その後は三人で熱々の茶をすすり、そっとソーサーの上に戻された。
「……随分前の話になる。でもバル君が婚約を破棄してからだ」
最後のティーカップが戻される音とともに、マルク王は落ち着いて話し出した。
「ネザリアとの交渉話が持ちかけられていたんだ。勢力を拡大するためには手っ取り早いって実に裏表の無い要求でね、断り続けていた。カイリュとは敵対関係よりも話の馬が合う戦友のような関係になった……」
声がしぼんでいき「馬鹿だったよ」と頭を抱えてしまう。
「王同士で友好関係が築けるのは良いことです」
一応王族の身であるのでフォローするつもりで口にした。
マルク王はただただ両手で顔全体を覆って俯いている。
「全て話すよ。聞き届けてくれるかい? エセルさん」
「は、はい。もちろんですよ」
面識が無いと思われる二人の初めての会話だった。
「ネザリアにシャーロットを連れて行ったことがある。カイリュに貰ってもらうかを悩んでいて結局やめたんだけどね。その時、カイリュにも娘がいるという話を聞いたんだ」
カイリュには娘が二人いる。しかし二人とももう城には居ない。
「それとは別のもう一人がいるって話をさ」
「……」
エセルは俯きかけたが前を向くことにした。
「娘がいるなら婚姻に使わない手は無いと僕から提案した。だけど『あの子だ』と見せられたのが食事の皿を運ぶ少女だったんだ。僕はすぐに養子を取ったのかと察したけど、この際、王家の血なんてどうとでもなる、と言ったのも僕だ」
「そのアドバイスを聞いて、エセルが俺のところに来たんですね」
「結果的にはそうなってしまった」
だが、まさか俺のところに行くなどとは思いもしなかったと言う。
シャーロットに婚約者がいたことも、俺が結婚しないことに王妃がこまねいていることも、話してはいないそうだ。
おそらく矛先の決定打は兄上の登場からだろう。
マルク王はエセルが使われるきっかけを作っただけに過ぎないが、しかしそれではリュンヒンを死なせた原因には繋がらない。
「……それで?」
「それで、この話をオルバノのところでした」
彼はリュンヒンの父。当時メルチの王であった。
「不穏な動きを見せているネザリアにはすでに目を光らせてあったみたいだったけど、養子を取ることや、僕の後から告げた王家の血筋の話には逆鱗に触れてしまってね。この件はメルチが預かることになったんだ。僕からはどこにも他言するなって紙に書いて誓わされたよ」
「その場にリュンヒンが居たのですか」
「居た。イリアス妃も、兄のテダムも居た」
俺はうーむと考える。
「ということは」とエセルが入ってくる。
「私がこのお城に初めて訪れた日には知っておられたということですね」
「ああ。だが、四人はエセルの顔を知らないはずだ。エセルのことは俺からリュンヒンにのみ伝えたから、おそらくその後にシェード家で共有したのだと思う」
リュンヒンに伝えた時の反応はどうだったか思い出そうとしたが無理だった。ヤツのことはいつでも余裕な顔持ちでいるのしか思い描けん。
「クランクビストに手紙を回さなかったのも私だ。シャーロットが感づいて君に伝えようとするからそうした」
そう告げるマルク王は、テーブルに前髪がかかるほど深く頭を下げていた。
「エセルさんを使えと私が言った。オルバノやリュンヒンに行動を起こさせたのも元は私の邪心のせいだ。申し訳ない。詫びてもリュンヒンは還らないし、エセルさんの辛さも消えない。ただただ本当に申し訳ない。本当に……」
王は責任を負っている。
涙を流して許しを乞うのでは無く、謝ることしかできないとその後も何度も「申し訳ない」と言うのであった。
これは確かにリュンヒンを死なせた一因になりはするが、エセルに酷い思いをさせた原因でもあっただろう。
俺からは何も言えないからエセルに委ねようと思った。
チラッとエセルの方を一瞥したが、本人もそのように感じ取っていたようだった。
「お顔を上げてください。他の方はともかく、私は大丈夫ですので」
柔らかい声色でもマルク王は頭を下げたままだ。
エセルは、仕方ない人だと愛情のあるため息をついてから続きを話した。
「確かに色々と辛い思いもありましたけど、それが全部あなたのせいになるのは違うと思うんです。だから私はマルク様のことを恨んだりしません。それよりも、こうしてバル王子と出会ったことでプラスになったことが沢山あるんですよ? 私からは、むしろあなたのおかげと言わせてください」
丁寧で温かい言葉を聞くと、マルク王は「優しいね」とこぼしている。
「リュンヒンも同じです。恨んでいる人間はいるでしょうが、きっとマルク王は入っていませんよ」
「ふふ……そうかな?」
「旧友として、そう思います」
マルク王は顔を上げて安心したように少しだけ笑っていた。
マルク王と二人きりになってすぐはエセルの話題になっている。
彼女が素晴らしい気遣いが出来る子であるとマルク王はたいそう褒めていた。だがシャーロットを立てるのも忘れてはいなかった。
隙あらば俺の二人目の妻にシャーロットはどうかと言ってくる。
やんわり断れば「冗談だよ」と軽めに笑っているが、その目の奥は案外本気なんだろうなと俺は思っていた。
昼下がりの廊下を王の歩幅に合わせて歩き、客人の部屋へと送るところだ。
右、左、右と、足を着実に地面に下ろす王の歩き方は非常にまったりとしている。それは両手を後ろに組みながら窓から景色を堪能しているからであった。
「隠していてすまない。もっと前から君に話しておいたらこんなことにはならなかった」
「いいえ。気負いしないでください。エセルも言っていましたが、私もこの事態があったから考え方が豊かになったような気がします。悪い事ばかりではありません」
カイリュ打倒から数々あった出来事を知るマルク王は「そうかな」と小さく言うだけであった。
俺からは窓の方を向く頬しか見ることができない。よって「そうかな」に、どういう気持ちが含まれているのかは王しか分かり得ないのである。
「ここに来てみてどうかな? 君のやり方は見つかったかい?」
「いえ。まだ……」
少し生まれた静かな間さえも息苦しくなり、埋めるために俺から声を上げていた。
「カイセイには自由気ままな旅人になると言ってきたんですけどね。気が付いたら城の中に居座ってしまいました」
苦笑している顔が自分でもわかるくらいに引きつっている。
しかし王は、いつもみたいに合わせておどけてきたりなどしないのであった。王として威厳のある名言を聞かせてくれることもなかった。
「早く見つかるといいね」
柔らかくて耳に通りやすい声を聞く。
王が見ている窓からはメルチの街並みがあるはずだ。俺の位置からはその上にある青い空とぽっかり浮かぶ綿のような雲だけが見えている。
時々止まりそうになるマルク王の足は、彼が見ている街の中に何か思った瞬間だろう。
俺には想像も至らんような出来事を予想して、王は景色を見続けたままいつまでも黙っていた。
男手と女手を巧みに操ってすぐに部屋の中を整えたようだ。おかげでマルク王を待たせずに案内することができた。
窓の多い個室はレースのカーテンによって穏やかな光で包まれている。
短時間で用意したとは思えん大壺いっぱいの生花がひとつ置いてあるが、その中の花には見覚えのある赤と黄色が挿されていた。
「おお、これは立派だな」
マルク王はその花壺を見て満足そうであった。
中央の椅子に三者が座れば茶と菓子が出され、さらに機嫌良く笑顔でいる。
しかしその柔らかな笑顔はメイドに向けられたものだ。「失礼します」と扉が閉まれば、すぐに笑顔は仕舞われた。
入れたての茶に手をつけるのも躊躇われ、早々にマルク王から話を始められる。
「リュンヒン殿の事態は深く胸を痛めている。……その。どういう言い方から始めるのが良いのか思い付かないんだけど……リュンヒン君が死んだというのは……私のせいなんだ」
突如明かされたのは信じ難いことだった。
よく話を聞んと分からないというのは頭にある。だが心が別の方を向いていて、俺は落ち着けようと念じることに夢中になった。
「よくお話を聞かせていただけますか?」
この場にエセルがいて助かった。彼女がなだめるように優しく言うと、マルク王はハンカチを取り出して自身の額に滲んだ脂汗を拭い取っている。
だが拭っても拭っても湧いて出るようであり、話の続きも唾を飲み込んでばかりで搾り出すのが難しい。
そんなマルク王を目にするのはもちろん初めてである。
まずは落ち着いて貰わなければと俺はここでやっと頭を使いだすが、先にエセルが申し出た。
「とりあえず乾杯しましょうか」
「かん……。えっ?」
エセルはシンプルさ故に高級そうなティーカップを両手で持ち上げる。
「王子もですよ」
「あ、ああ」
俺もティーカップを目線の位置まで持ち上げた。
マルク王にもそうするよう言うと、同じ高さで三つのティーカップが揃えられた。
「飲まなければ始まりません!」
どこかで聞いたことのあるセリフを丁寧に言い回したものだ。エセルが「ですよね?」と俺のことを見て笑顔を向けている。
あの時は下品以外の何でもないと思っていたが、今ここでエセルがそれを提案したのは抜群に良いと俺は思った。
「そうだな。飲まないと始まらん。……では乾杯」
三つのティーカップは初めて互いのぶつかる音を聞いたことだろう。
その後は三人で熱々の茶をすすり、そっとソーサーの上に戻された。
「……随分前の話になる。でもバル君が婚約を破棄してからだ」
最後のティーカップが戻される音とともに、マルク王は落ち着いて話し出した。
「ネザリアとの交渉話が持ちかけられていたんだ。勢力を拡大するためには手っ取り早いって実に裏表の無い要求でね、断り続けていた。カイリュとは敵対関係よりも話の馬が合う戦友のような関係になった……」
声がしぼんでいき「馬鹿だったよ」と頭を抱えてしまう。
「王同士で友好関係が築けるのは良いことです」
一応王族の身であるのでフォローするつもりで口にした。
マルク王はただただ両手で顔全体を覆って俯いている。
「全て話すよ。聞き届けてくれるかい? エセルさん」
「は、はい。もちろんですよ」
面識が無いと思われる二人の初めての会話だった。
「ネザリアにシャーロットを連れて行ったことがある。カイリュに貰ってもらうかを悩んでいて結局やめたんだけどね。その時、カイリュにも娘がいるという話を聞いたんだ」
カイリュには娘が二人いる。しかし二人とももう城には居ない。
「それとは別のもう一人がいるって話をさ」
「……」
エセルは俯きかけたが前を向くことにした。
「娘がいるなら婚姻に使わない手は無いと僕から提案した。だけど『あの子だ』と見せられたのが食事の皿を運ぶ少女だったんだ。僕はすぐに養子を取ったのかと察したけど、この際、王家の血なんてどうとでもなる、と言ったのも僕だ」
「そのアドバイスを聞いて、エセルが俺のところに来たんですね」
「結果的にはそうなってしまった」
だが、まさか俺のところに行くなどとは思いもしなかったと言う。
シャーロットに婚約者がいたことも、俺が結婚しないことに王妃がこまねいていることも、話してはいないそうだ。
おそらく矛先の決定打は兄上の登場からだろう。
マルク王はエセルが使われるきっかけを作っただけに過ぎないが、しかしそれではリュンヒンを死なせた原因には繋がらない。
「……それで?」
「それで、この話をオルバノのところでした」
彼はリュンヒンの父。当時メルチの王であった。
「不穏な動きを見せているネザリアにはすでに目を光らせてあったみたいだったけど、養子を取ることや、僕の後から告げた王家の血筋の話には逆鱗に触れてしまってね。この件はメルチが預かることになったんだ。僕からはどこにも他言するなって紙に書いて誓わされたよ」
「その場にリュンヒンが居たのですか」
「居た。イリアス妃も、兄のテダムも居た」
俺はうーむと考える。
「ということは」とエセルが入ってくる。
「私がこのお城に初めて訪れた日には知っておられたということですね」
「ああ。だが、四人はエセルの顔を知らないはずだ。エセルのことは俺からリュンヒンにのみ伝えたから、おそらくその後にシェード家で共有したのだと思う」
リュンヒンに伝えた時の反応はどうだったか思い出そうとしたが無理だった。ヤツのことはいつでも余裕な顔持ちでいるのしか思い描けん。
「クランクビストに手紙を回さなかったのも私だ。シャーロットが感づいて君に伝えようとするからそうした」
そう告げるマルク王は、テーブルに前髪がかかるほど深く頭を下げていた。
「エセルさんを使えと私が言った。オルバノやリュンヒンに行動を起こさせたのも元は私の邪心のせいだ。申し訳ない。詫びてもリュンヒンは還らないし、エセルさんの辛さも消えない。ただただ本当に申し訳ない。本当に……」
王は責任を負っている。
涙を流して許しを乞うのでは無く、謝ることしかできないとその後も何度も「申し訳ない」と言うのであった。
これは確かにリュンヒンを死なせた一因になりはするが、エセルに酷い思いをさせた原因でもあっただろう。
俺からは何も言えないからエセルに委ねようと思った。
チラッとエセルの方を一瞥したが、本人もそのように感じ取っていたようだった。
「お顔を上げてください。他の方はともかく、私は大丈夫ですので」
柔らかい声色でもマルク王は頭を下げたままだ。
エセルは、仕方ない人だと愛情のあるため息をついてから続きを話した。
「確かに色々と辛い思いもありましたけど、それが全部あなたのせいになるのは違うと思うんです。だから私はマルク様のことを恨んだりしません。それよりも、こうしてバル王子と出会ったことでプラスになったことが沢山あるんですよ? 私からは、むしろあなたのおかげと言わせてください」
丁寧で温かい言葉を聞くと、マルク王は「優しいね」とこぼしている。
「リュンヒンも同じです。恨んでいる人間はいるでしょうが、きっとマルク王は入っていませんよ」
「ふふ……そうかな?」
「旧友として、そう思います」
マルク王は顔を上げて安心したように少しだけ笑っていた。
マルク王と二人きりになってすぐはエセルの話題になっている。
彼女が素晴らしい気遣いが出来る子であるとマルク王はたいそう褒めていた。だがシャーロットを立てるのも忘れてはいなかった。
隙あらば俺の二人目の妻にシャーロットはどうかと言ってくる。
やんわり断れば「冗談だよ」と軽めに笑っているが、その目の奥は案外本気なんだろうなと俺は思っていた。
昼下がりの廊下を王の歩幅に合わせて歩き、客人の部屋へと送るところだ。
右、左、右と、足を着実に地面に下ろす王の歩き方は非常にまったりとしている。それは両手を後ろに組みながら窓から景色を堪能しているからであった。
「隠していてすまない。もっと前から君に話しておいたらこんなことにはならなかった」
「いいえ。気負いしないでください。エセルも言っていましたが、私もこの事態があったから考え方が豊かになったような気がします。悪い事ばかりではありません」
カイリュ打倒から数々あった出来事を知るマルク王は「そうかな」と小さく言うだけであった。
俺からは窓の方を向く頬しか見ることができない。よって「そうかな」に、どういう気持ちが含まれているのかは王しか分かり得ないのである。
「ここに来てみてどうかな? 君のやり方は見つかったかい?」
「いえ。まだ……」
少し生まれた静かな間さえも息苦しくなり、埋めるために俺から声を上げていた。
「カイセイには自由気ままな旅人になると言ってきたんですけどね。気が付いたら城の中に居座ってしまいました」
苦笑している顔が自分でもわかるくらいに引きつっている。
しかし王は、いつもみたいに合わせておどけてきたりなどしないのであった。王として威厳のある名言を聞かせてくれることもなかった。
「早く見つかるといいね」
柔らかくて耳に通りやすい声を聞く。
王が見ている窓からはメルチの街並みがあるはずだ。俺の位置からはその上にある青い空とぽっかり浮かぶ綿のような雲だけが見えている。
時々止まりそうになるマルク王の足は、彼が見ている街の中に何か思った瞬間だろう。
俺には想像も至らんような出来事を予想して、王は景色を見続けたままいつまでも黙っていた。
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