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勇希の誓い
しおりを挟む「あの、人は何を来たのかしら?」状況が今ひとつ理解出来ないでいる勇希が呟いた。
「きっと私達の、力量を測っていたのよ。 ジョージ気をつけて、いくら不死身でも痛みは感じるし、・・・・・・一体何があるか解らないから」シンディが心配そうに響樹の顔を見た。
「有難う・・・・・・でも、ジョージじゃなくて、響樹って呼んでもらってもいいかな」早く言えば良かったが、ジョージと呼ばれることに彼は違和感があった。
「ひびきか・・・・・・まあいいわ、とにかく油断しないで!」シンディがウインクをして忠告をした。
「ああ、わかった」響樹はコクリと頷いた。
「あの人も、嵐子さんの仲間なの?」勇希が疑問を口にした。
「多分、仲間であろう。嵐子が加担している組織は、何やら不老不死の研究に力を入れていると聞いた。 私達の体を調べるよりも、その・・・・・・響樹の体を調べたほうが、より有効な成果が得られるだろうから、捕らえようとしているのであろう」静香が響樹の名を始めて呼んだ。響樹はその事に少し驚いた。
「調べるって、・・・・・・まさか?!」勇希は両手で口を覆う。
「そうよ、人体実験。 それは決して許されない事よ!」シンディが拳を握りしめていた。
その言葉を聞いて、勇希は響樹の手を優しく握りしめた。彼女は、悲しそうな目で響樹を見つめた。
勇希は響樹のことは自分が守ると心に誓った。
「先輩・・・・・・、また、トイレ・・・・・・ですか?」響樹が呟いた。
勇希の顔が一気に真っ赤になる。 彼女の容赦ない回し蹴りが響樹の顔面を捉えた。 彼の体は大きく回転しながら地に落ちた。
「仲の良いことで・・・・・・」静香とシンディは呆れ顔で響樹を覗き込んだ。響樹は唖然とした顔でゆっくり起き上がった。
「な、なんなんだ・・・・・・・勇希先輩!」響樹は訳が解らず困惑していた。
勇希は少し蟹股で怒りながらその場から去っていった。
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