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バーニング・エンジェルズ・アライブ(ヒーロー編)
ナオミの涙
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ナオミは、マンションの前に到着した。
オートロックの扉を開錠すると、腕組をした岬樹が目を瞑って壁にもたれて立っていた。
「何処へ行っていたんですか? 皆、心配していますよ」ナオミの帰りを確認した岬樹が、少し安堵の表情を見せてからムッとした口調で言った。
「御免なさい・・・・・・・私・・・・・・」岬樹は少し俯いていた。 ミサキは両腕を腰に当て、更に言葉を続けようとした。
「全く、こんな遅くに・・・・・・、何処かに行くなら、行くと言ってもらわないと、心配・・・・・・えっ?」岬樹は目を疑った。俯くナオミの頬に涙がつたわって流れている。
「御免なさい・・・・・・・」ナオミは両目の涙を手の甲で拭った。
「いや・・・・・・・俺、そんなつもりじゃ・・・・・・」岬樹は、申し訳なさそうに頭を下げてから、ポケットの中のハンカチを差し出した。
「岬樹さんのせいじゃないの・・・・・・、おかしいね、私って・・・・・・」そう言ってから、ナオミは突然、岬樹の体に抱きついて、ワンワン泣き出した。
「どっどうしたんですか? 何か、あったんですか!」岬樹はナオミの肩を掴んでないている理由を問いただした。 しかし、ナオミは答える事無く泣き続けた。
エレベータが到着のシグナルを光らせたあと扉が開いた。その中から、大きな欠伸をしながら人が降りてきた。
「なんや、うるさいな・・・・・・、あ、あんたら、なっ、なにやっとんねん!」頭をボリボリと掻きながらムツミがやって来たと思うと、抱き合う二人を見て、顔を真っ赤にして驚きを口にした。
「・・・・・・・本当に、御免なさい・・・・・・」そう言うとナオミは、涙を拭きながら、ムツミが乗ってきたエレベータに飛び乗り扉を閉めた。
「ナオミさん・・・・・・、一体何が?」岬樹は、ナオミの背中を目で追いながら呟いた。
「岬樹ちゃん、どういうことや!」ムツミが詰め寄る。
「いや、俺も一体、何がなんだかって・・・・・・ムツミさん! なんて格好をしているんですか!」岬樹はムツミの体から目を逸らした。 ムツミは、もう就寝するつもりだったらしく、ネグリジェを羽織っていた。 ただ、そのネグリジェは、ムツミの裸体を隠す事無く、ほぼ、透けている状態でショーツ一枚のような状態であった。
「なんや、そそるか?」両手で、髪の毛を掻き揚げて、ムツミはこれでもかと言うくらいセクシーなポーズを取った。
「ちょっと! ここは、マンションのエントランスですよ!誰が来るか解らないのに、なんて格好ををしているんですか!」岬樹は手で目を覆っていたが、好奇心もあり、少し指を開いてムツミの体を見てしまった。
「なんや、見たいのやったら、堂々と見たらええのに・・・・・・」ムツミさんはセクシーなポーズをとってウインクした。
岬樹は後ろを向いて誤魔化した。
オートロックの扉を開錠すると、腕組をした岬樹が目を瞑って壁にもたれて立っていた。
「何処へ行っていたんですか? 皆、心配していますよ」ナオミの帰りを確認した岬樹が、少し安堵の表情を見せてからムッとした口調で言った。
「御免なさい・・・・・・・私・・・・・・」岬樹は少し俯いていた。 ミサキは両腕を腰に当て、更に言葉を続けようとした。
「全く、こんな遅くに・・・・・・、何処かに行くなら、行くと言ってもらわないと、心配・・・・・・えっ?」岬樹は目を疑った。俯くナオミの頬に涙がつたわって流れている。
「御免なさい・・・・・・・」ナオミは両目の涙を手の甲で拭った。
「いや・・・・・・・俺、そんなつもりじゃ・・・・・・」岬樹は、申し訳なさそうに頭を下げてから、ポケットの中のハンカチを差し出した。
「岬樹さんのせいじゃないの・・・・・・、おかしいね、私って・・・・・・」そう言ってから、ナオミは突然、岬樹の体に抱きついて、ワンワン泣き出した。
「どっどうしたんですか? 何か、あったんですか!」岬樹はナオミの肩を掴んでないている理由を問いただした。 しかし、ナオミは答える事無く泣き続けた。
エレベータが到着のシグナルを光らせたあと扉が開いた。その中から、大きな欠伸をしながら人が降りてきた。
「なんや、うるさいな・・・・・・、あ、あんたら、なっ、なにやっとんねん!」頭をボリボリと掻きながらムツミがやって来たと思うと、抱き合う二人を見て、顔を真っ赤にして驚きを口にした。
「・・・・・・・本当に、御免なさい・・・・・・」そう言うとナオミは、涙を拭きながら、ムツミが乗ってきたエレベータに飛び乗り扉を閉めた。
「ナオミさん・・・・・・、一体何が?」岬樹は、ナオミの背中を目で追いながら呟いた。
「岬樹ちゃん、どういうことや!」ムツミが詰め寄る。
「いや、俺も一体、何がなんだかって・・・・・・ムツミさん! なんて格好をしているんですか!」岬樹はムツミの体から目を逸らした。 ムツミは、もう就寝するつもりだったらしく、ネグリジェを羽織っていた。 ただ、そのネグリジェは、ムツミの裸体を隠す事無く、ほぼ、透けている状態でショーツ一枚のような状態であった。
「なんや、そそるか?」両手で、髪の毛を掻き揚げて、ムツミはこれでもかと言うくらいセクシーなポーズを取った。
「ちょっと! ここは、マンションのエントランスですよ!誰が来るか解らないのに、なんて格好ををしているんですか!」岬樹は手で目を覆っていたが、好奇心もあり、少し指を開いてムツミの体を見てしまった。
「なんや、見たいのやったら、堂々と見たらええのに・・・・・・」ムツミさんはセクシーなポーズをとってウインクした。
岬樹は後ろを向いて誤魔化した。
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