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バーニング・エンジェルズ・アライブ(ヒーロー編)
秘密です。
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今日の授業は長い、長い。 アホほど長い。
こんなに学校の授業が長く感じたことは、今まで無かった。 放課後、直美様と待ち合わせの約束を交わした事を考えると、自然と顔がにやけてくる。そのデレっとした顔を見て、クラスの女子達は気持ち悪そうな顔で俺を見ている。
「キモイ!」と先日も同様の言葉を吐いた女子が言った。
まぁ、今日の俺は機嫌がよいので、貴様の言葉も気にしないことにしておいてやる。ちなみに、この女子の顔は見覚えがあるが、名前はさっぱり覚えていない。
「お前、本当にキモイぞ」村上が声を掛けてきた。
「そうか? そんなこと無いだろう」顔が引きつって仕方が無い。普通の顔に戻そうとしても、顔の筋肉が意志に反してニヤけ顔を維持し続ける。
「でも、直美様はどうしてお前に声をかけたんだ。 お嬢様学園、覇王エンジェル・ベスト3に入る彼女が・・・・・・・、なんの魅力も無いお前を・・・・・・、納得がいかないぜ」村上は腕組をしながら真剣な表情で俺の顔を見つめた。 いや、ベスト3って、断トツナンバー1だろう。 俺の顔は村上と反比例するように相変わらずニヤケ顔が治らない。
「きっと、凡人には解らない、男の魅力かな?」俺は、顎に親指を当て、ポーズを取った。
「本当にキモイぞ ・・・・・・お前 ・・・・・・・」村上の冷たい視線が俺の体を貫いた。今日は、一生で一番、キモイを連呼された日になるだろう。
永久に続くのでは無いかと思われた、長い学校の授業が全て終了した。 俺は、昼食代をケチり小金を溜めて購入した、お気に入りの白い腕時計で時間を確認しながら階段を駆け下りた。
「おい! 廊下を走るな!」教師の声が聞こえる。
「はい!」俺は元気いっぱいの返事をしてから、時計を見つめながら競歩のような勢いで廊下を歩いていった。校舎を出て、正門までの道を駈ける。 門の辺りに人影が見えた。
「すいません・・・・・・お待たせしました!」直美様をお待たせするなんて・・・・・・、息を切らせながら俺は遅れたことを陳謝した。約束した時間から、二十三秒も経過していた。
「いいえ、大丈夫です、・・・・・・私も今来たところですから」直美様は、天使のような微笑を見せてくださった。 遅れてきた俺の事を怒らないなんて本当に女神様のような人だ。
「ところで、今日は一体・・・・・・」俺は高鳴る鼓動を抑えながら聞いた。
「ここでは、ちょっと・・・・・・、ご一緒していただいて宜しいですか?」直美様は頬を真っ赤に染めて聞いてきた。
「えっ、何処に行くのですか?」俺は歩き出した直美様の後ろを追いながら聞いた。
「秘密です」直美さんは可愛らしい微笑みを俺にくれた。
こんなに学校の授業が長く感じたことは、今まで無かった。 放課後、直美様と待ち合わせの約束を交わした事を考えると、自然と顔がにやけてくる。そのデレっとした顔を見て、クラスの女子達は気持ち悪そうな顔で俺を見ている。
「キモイ!」と先日も同様の言葉を吐いた女子が言った。
まぁ、今日の俺は機嫌がよいので、貴様の言葉も気にしないことにしておいてやる。ちなみに、この女子の顔は見覚えがあるが、名前はさっぱり覚えていない。
「お前、本当にキモイぞ」村上が声を掛けてきた。
「そうか? そんなこと無いだろう」顔が引きつって仕方が無い。普通の顔に戻そうとしても、顔の筋肉が意志に反してニヤけ顔を維持し続ける。
「でも、直美様はどうしてお前に声をかけたんだ。 お嬢様学園、覇王エンジェル・ベスト3に入る彼女が・・・・・・・、なんの魅力も無いお前を・・・・・・、納得がいかないぜ」村上は腕組をしながら真剣な表情で俺の顔を見つめた。 いや、ベスト3って、断トツナンバー1だろう。 俺の顔は村上と反比例するように相変わらずニヤケ顔が治らない。
「きっと、凡人には解らない、男の魅力かな?」俺は、顎に親指を当て、ポーズを取った。
「本当にキモイぞ ・・・・・・お前 ・・・・・・・」村上の冷たい視線が俺の体を貫いた。今日は、一生で一番、キモイを連呼された日になるだろう。
永久に続くのでは無いかと思われた、長い学校の授業が全て終了した。 俺は、昼食代をケチり小金を溜めて購入した、お気に入りの白い腕時計で時間を確認しながら階段を駆け下りた。
「おい! 廊下を走るな!」教師の声が聞こえる。
「はい!」俺は元気いっぱいの返事をしてから、時計を見つめながら競歩のような勢いで廊下を歩いていった。校舎を出て、正門までの道を駈ける。 門の辺りに人影が見えた。
「すいません・・・・・・お待たせしました!」直美様をお待たせするなんて・・・・・・、息を切らせながら俺は遅れたことを陳謝した。約束した時間から、二十三秒も経過していた。
「いいえ、大丈夫です、・・・・・・私も今来たところですから」直美様は、天使のような微笑を見せてくださった。 遅れてきた俺の事を怒らないなんて本当に女神様のような人だ。
「ところで、今日は一体・・・・・・」俺は高鳴る鼓動を抑えながら聞いた。
「ここでは、ちょっと・・・・・・、ご一緒していただいて宜しいですか?」直美様は頬を真っ赤に染めて聞いてきた。
「えっ、何処に行くのですか?」俺は歩き出した直美様の後ろを追いながら聞いた。
「秘密です」直美さんは可愛らしい微笑みを俺にくれた。
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