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吼えろ!バーニング・エンジェルズ (ヒロイン編)
私は……。
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あの郵便強盗騒ぎから三日が過ぎた。
今日は学校が休みで週末の二連休である。今週は長い一週間だった。あの事件もあったがこんな様々な事が起きて、密な日々は生まれてから中々無かった。
週末の休み位は一日中寝ているのもいいかと思ったが、久しぶりに「大久保美穂」の体で休日を満喫したいと思った。
一週間ほど空けた部屋の掃除をしてから家を出た。
時間は違うが、いつもの普通電車に乗り繁華街に繰り出す。朝の電車と違い乗客の数が少ない。
ゆったりと席に座ることが出来る。電車の中は子連れの親子と、買い物袋を膝において眠る主婦だけだった。
なんとなく、電車の中に狩屋さんがいないか探してしまう。
(いるわけないか・・・・・・)自分の足元に目を落とす。靴の先が少し磨り減っている。帰ったら捨てようかなと考えた。
いつものブーツは、暴れても傷一つ付かない。
ここ最近は、『ナオミ』の体で過ごす時間が多く、逆にこの体に違和感を覚えてしまう時がある。
(どちらが本当か、いい加減麻痺してしまうわ)
電車を降りてホームを歩いた。定期券を改札機にかざして駅の改札をくぐる。
駅を出ると買い物を楽しむ人、待ち合わせをする人で溢れかえっている。
お決まりのように、黒服・金髪の男達が、若い女の子達に声をかけナンパに興じている。
『ナオミ』の姿でこの場所に降りたら間違いなく黒服達に囲まれ身動きが取れなくなるだろう。
今日は、逆比例するかのように、全く声をかけられることは無い。
(ハァー・・・・・・)溜息しか出ない・・・・・・。まあ、ナンパをされたい訳ではないのだけれど。
待ち合わせの定番、駅の構内にあるビックビジョンの前に立ち流れている番組をぼんやりと見つめる。彼女・彼氏を待つ男女でごった返している。
ビッグビジョンには、日曜日定番のお昼のトークショーが放送されていた。
「自称、超能力者の高中日照さんが急に超能力が使えなくなって、引退するそうですよ」女性キャスターが訳の分からない話題をしている。
「使えなくなったんじゃなくて、初めからそんなもの無かったんじゃないの?物を宙に浮かしたり本当に出来るわけないじゃん!」お笑いコンビの片割れで、ピンでも売れている芸人がこの番組の顔になっている。
「いやいや、世の中には本物もおんねんって。俺の子供の頃、お経を読んだら宙に浮く坊さんがおってな、びっくりしたんや!」関西芸人の重鎮が子供の頃の体験を語っていた。
「はぁ~・・・・・・」こんな所まで来てテレビを見ている場合では無い。やっぱり帰ってゴロゴロしようかなと考えた、丁度、その時・・・・・・。
「お嬢さん、お一人ですか?」突然、男の人に声をかけられる。とうとう私もナンパデビュー!と一瞬考えたが、どうせ、英会話の勧誘とか、着物の押し売りと思いぶっきらぼうに返事を返す。
「結構です!あれっ?」見慣れた顔が目の前にある。
「狩屋さん、・・・・・・どうして・・・・・・?」狩屋さんは、頭を掻きながら微笑んでいる。
「声をかけないほうが良かったかな?」狩屋さんの爽やかな微笑みに私の胸は少しキュンとする。
「いえ!・・・・・・すいません!」大きく頭を下げて陳謝する。
「いやいや、大久保さん、今日は誰かと待ち合わせしているの?」狩屋さんは、頭を掻いていた手を下ろした。
「いえ、特に・・・・・・一人ですけれど」質問の本意が理解出来ないでいた。
「そうなんだ。実は俺も今日は仕事が非番なんだ。普段は、家でゴロゴロしてるんだけど、天気もいいし、たまには映画でも見ようかなって思って・・・・・・」そういえば今日の狩屋さんは、普段の服装とは違いカジュアルな感じだが素敵な普段着だ。
「私もそうです・・・・・・あっ!ゴロゴロはしていませんよ!」顔が赤くなるのが自分でも分かる。
「あははは!やっぱり大久保さん面白いね!有紀の言うとおりだ」さわやかに微笑んだ。
「えっ!有紀が私の事を・・・・・・悪口ですか!」有紀のヤツ、狩屋さんに何を言ったのかが気になる。
「いやいや!もう、恋人かってくらい大久保さんの話をするよ。本当に二人は仲が良いんだって感心するくらいにね」なんだか軽く握った手を口に当てて笑いを堪えているように見える。絶対なにか変な話をされている思い焦った。
「そんな、恋人だなんて・・・・・・私、そっちの気はありませんから!」恥ずかしくて顔を伏せた。
「あははっ!ごめんね。ところで、大久保さん、今日は何か決まった予定とかあるの?」話題を変えるように彼は切りだした。
「いいえ、なんとなく一人でブラブラしちゃおかなーって・・・・・・」本当に特に目的は無かった。
「そう、もし、よかったら一緒に映画見ない? 久しぶりに見たいのだけど、何を見たらいいのか分からなくてさ」近くにはシネコンが複数あり上映している作品はたいてい見る事ができる。
「えっ! 私と、狩屋さん二人で映画ですか?」驚きのあまり大きな声を上げてしまう。
「あっ、迷惑だったらいいよ」狩屋さんは慌てたように、掌を前にかざして軽く振った。
「そんな、迷惑だなんて!ぜひ、お願いします!」私の顔は真っ赤に染まっているだろう。
「ありがとう。じゃあ何を見ようか?」狩屋さんはさわやかに微笑んだ。
何の映画を見るか相談を重ねたうえ、無難に話題になっている映画を見ようということになった。
アメコミヒーローが集合し、宇宙からの侵略者と戦うというヒーロー映画であった。
私的には、ロマンス・恋愛物を見たい気持ちもあったのだが、狩屋さんの好みに従うことにした。
最初は、映画のストーリーについていけず戸惑ったが、終盤は手に汗を握るほど興奮した。
後日、改めて派生作品のDVDをレンタルビデオで借りて見てみたいと思った。
「面白かったですね!」私は興奮気味に狩屋さんに話かけた。
「そうだね、久しぶりに映画館で映画を見て興奮したよ!やっぱり大画面は違うよね!!」映画館を出て、近くのファーストフード店でコーラとハンバーグを食べながら会話を楽しんだ。
「私、ヒーロー物ってあまり見たこと無かったんですけど、凄く楽しかったです!」初めて見たアメリカンヒーロー物は狩屋さんと見たことによって数倍楽しかった。
「はははっ!それはよかったね。大久保さんが、面白くなかったら申し訳ないなって思ってたんだけど!」狩屋さんは安堵したような表情を見せた。やはり爽やかな笑顔だ。
「いいえ、そんな事、ヒーローって凄いですよね!空飛んだり、ミサイル出したり!無敵ですね!」冷めやらない興奮の中、会話を進める。
「ヒーローか・・・・・・ヒーローっていえば、この間の郵便局強盗の事件知っている?」ハンバーガーを頬張りながら狩屋さんが呟く。
「えっ・・・・・・郵便局って・・・・・・、あの拳銃を持った強盗が人質を盾に立てこもった事件ですか? 」知っているもなにもその場にいました。
「そう、あの事件現場で、さっきのヒーローみたいな女の子を見たんだ」少しだけ真剣な顔になった。
「えっ!・・・・・・女の子ですか・・・・・・」その話題で私は少しだけ体が硬直する。
「そう、人質が開放されてから、店内に飛び込んだんだけど・・・・・・。店内に入ると犯人は全員気絶していたんだ。だけど、屋上に人の気配がしたから巡査をつれて見に行くと・・・・・・」怪談話かと思うような雰囲気であった。
狩屋さんは、コーラのストローを口に咥えて一口含んだ。その後、体を前のめりにしてから話を続けた。
「そこにいたんだよ」なんだか怪談話のような語り口調のような気がした。
「そこにいたって・・・・・・!」私は、唾をゴクリと飲んだ。
「十七・十八歳位の女の子が、犯人の一人を蹴るのが見えたんだよ。……それで慌てて駆け寄ったら・・・」
「駆け寄ったら?」もう一度、唾を飲み込んだ。
「ニコって笑ってから空飛んで逃げていった!」言うと同時に背もたれに体をもたれた。
「空を飛んで逃げたって・・・・・・本当ですか・・・・・・」さすがに私は、空は飛んではいませんけど・・・・・・。
「ああ、確かに見たんだけど、僕以外の巡査達は見てないって言うし、人質の人達は全員覚えてないって言うし、訳わかんなくってさ。おまけに防犯カメラも故障していたみたいで静止画しか写ってなかったんだ」申し訳ございません。私がやりました。
でも、人質の人達も覚えていないなんて・・・・・・結構、派手にやってしまったと思ったのだけど・・・・・・。
狩屋さんは、店の窓から外を見る。
窓の下に人だかりが見える。白い服を着た女性を中心にして、何か話し合いをしているようだ。少し揉めているようにも見える。狩屋さんはその光景を指差して言った。
「そうそう、ちょうどあんな感じの・・・・・・、えっ!」狩屋さんは急に立ち上がり、もう一度、窓の外を確認した後、唐突に店を飛び出した。
私は何が起こったのか理解出来ずに呆然としている。
「えっ!ちょっと・・・・・・!」慌てて立ち上がり狩屋さんを追いかける。
「あっ! しまった!」もう一度席に戻って、トレイの上にゴミを集めてゴミ箱に捨てた。
今日は学校が休みで週末の二連休である。今週は長い一週間だった。あの事件もあったがこんな様々な事が起きて、密な日々は生まれてから中々無かった。
週末の休み位は一日中寝ているのもいいかと思ったが、久しぶりに「大久保美穂」の体で休日を満喫したいと思った。
一週間ほど空けた部屋の掃除をしてから家を出た。
時間は違うが、いつもの普通電車に乗り繁華街に繰り出す。朝の電車と違い乗客の数が少ない。
ゆったりと席に座ることが出来る。電車の中は子連れの親子と、買い物袋を膝において眠る主婦だけだった。
なんとなく、電車の中に狩屋さんがいないか探してしまう。
(いるわけないか・・・・・・)自分の足元に目を落とす。靴の先が少し磨り減っている。帰ったら捨てようかなと考えた。
いつものブーツは、暴れても傷一つ付かない。
ここ最近は、『ナオミ』の体で過ごす時間が多く、逆にこの体に違和感を覚えてしまう時がある。
(どちらが本当か、いい加減麻痺してしまうわ)
電車を降りてホームを歩いた。定期券を改札機にかざして駅の改札をくぐる。
駅を出ると買い物を楽しむ人、待ち合わせをする人で溢れかえっている。
お決まりのように、黒服・金髪の男達が、若い女の子達に声をかけナンパに興じている。
『ナオミ』の姿でこの場所に降りたら間違いなく黒服達に囲まれ身動きが取れなくなるだろう。
今日は、逆比例するかのように、全く声をかけられることは無い。
(ハァー・・・・・・)溜息しか出ない・・・・・・。まあ、ナンパをされたい訳ではないのだけれど。
待ち合わせの定番、駅の構内にあるビックビジョンの前に立ち流れている番組をぼんやりと見つめる。彼女・彼氏を待つ男女でごった返している。
ビッグビジョンには、日曜日定番のお昼のトークショーが放送されていた。
「自称、超能力者の高中日照さんが急に超能力が使えなくなって、引退するそうですよ」女性キャスターが訳の分からない話題をしている。
「使えなくなったんじゃなくて、初めからそんなもの無かったんじゃないの?物を宙に浮かしたり本当に出来るわけないじゃん!」お笑いコンビの片割れで、ピンでも売れている芸人がこの番組の顔になっている。
「いやいや、世の中には本物もおんねんって。俺の子供の頃、お経を読んだら宙に浮く坊さんがおってな、びっくりしたんや!」関西芸人の重鎮が子供の頃の体験を語っていた。
「はぁ~・・・・・・」こんな所まで来てテレビを見ている場合では無い。やっぱり帰ってゴロゴロしようかなと考えた、丁度、その時・・・・・・。
「お嬢さん、お一人ですか?」突然、男の人に声をかけられる。とうとう私もナンパデビュー!と一瞬考えたが、どうせ、英会話の勧誘とか、着物の押し売りと思いぶっきらぼうに返事を返す。
「結構です!あれっ?」見慣れた顔が目の前にある。
「狩屋さん、・・・・・・どうして・・・・・・?」狩屋さんは、頭を掻きながら微笑んでいる。
「声をかけないほうが良かったかな?」狩屋さんの爽やかな微笑みに私の胸は少しキュンとする。
「いえ!・・・・・・すいません!」大きく頭を下げて陳謝する。
「いやいや、大久保さん、今日は誰かと待ち合わせしているの?」狩屋さんは、頭を掻いていた手を下ろした。
「いえ、特に・・・・・・一人ですけれど」質問の本意が理解出来ないでいた。
「そうなんだ。実は俺も今日は仕事が非番なんだ。普段は、家でゴロゴロしてるんだけど、天気もいいし、たまには映画でも見ようかなって思って・・・・・・」そういえば今日の狩屋さんは、普段の服装とは違いカジュアルな感じだが素敵な普段着だ。
「私もそうです・・・・・・あっ!ゴロゴロはしていませんよ!」顔が赤くなるのが自分でも分かる。
「あははは!やっぱり大久保さん面白いね!有紀の言うとおりだ」さわやかに微笑んだ。
「えっ!有紀が私の事を・・・・・・悪口ですか!」有紀のヤツ、狩屋さんに何を言ったのかが気になる。
「いやいや!もう、恋人かってくらい大久保さんの話をするよ。本当に二人は仲が良いんだって感心するくらいにね」なんだか軽く握った手を口に当てて笑いを堪えているように見える。絶対なにか変な話をされている思い焦った。
「そんな、恋人だなんて・・・・・・私、そっちの気はありませんから!」恥ずかしくて顔を伏せた。
「あははっ!ごめんね。ところで、大久保さん、今日は何か決まった予定とかあるの?」話題を変えるように彼は切りだした。
「いいえ、なんとなく一人でブラブラしちゃおかなーって・・・・・・」本当に特に目的は無かった。
「そう、もし、よかったら一緒に映画見ない? 久しぶりに見たいのだけど、何を見たらいいのか分からなくてさ」近くにはシネコンが複数あり上映している作品はたいてい見る事ができる。
「えっ! 私と、狩屋さん二人で映画ですか?」驚きのあまり大きな声を上げてしまう。
「あっ、迷惑だったらいいよ」狩屋さんは慌てたように、掌を前にかざして軽く振った。
「そんな、迷惑だなんて!ぜひ、お願いします!」私の顔は真っ赤に染まっているだろう。
「ありがとう。じゃあ何を見ようか?」狩屋さんはさわやかに微笑んだ。
何の映画を見るか相談を重ねたうえ、無難に話題になっている映画を見ようということになった。
アメコミヒーローが集合し、宇宙からの侵略者と戦うというヒーロー映画であった。
私的には、ロマンス・恋愛物を見たい気持ちもあったのだが、狩屋さんの好みに従うことにした。
最初は、映画のストーリーについていけず戸惑ったが、終盤は手に汗を握るほど興奮した。
後日、改めて派生作品のDVDをレンタルビデオで借りて見てみたいと思った。
「面白かったですね!」私は興奮気味に狩屋さんに話かけた。
「そうだね、久しぶりに映画館で映画を見て興奮したよ!やっぱり大画面は違うよね!!」映画館を出て、近くのファーストフード店でコーラとハンバーグを食べながら会話を楽しんだ。
「私、ヒーロー物ってあまり見たこと無かったんですけど、凄く楽しかったです!」初めて見たアメリカンヒーロー物は狩屋さんと見たことによって数倍楽しかった。
「はははっ!それはよかったね。大久保さんが、面白くなかったら申し訳ないなって思ってたんだけど!」狩屋さんは安堵したような表情を見せた。やはり爽やかな笑顔だ。
「いいえ、そんな事、ヒーローって凄いですよね!空飛んだり、ミサイル出したり!無敵ですね!」冷めやらない興奮の中、会話を進める。
「ヒーローか・・・・・・ヒーローっていえば、この間の郵便局強盗の事件知っている?」ハンバーガーを頬張りながら狩屋さんが呟く。
「えっ・・・・・・郵便局って・・・・・・、あの拳銃を持った強盗が人質を盾に立てこもった事件ですか? 」知っているもなにもその場にいました。
「そう、あの事件現場で、さっきのヒーローみたいな女の子を見たんだ」少しだけ真剣な顔になった。
「えっ!・・・・・・女の子ですか・・・・・・」その話題で私は少しだけ体が硬直する。
「そう、人質が開放されてから、店内に飛び込んだんだけど・・・・・・。店内に入ると犯人は全員気絶していたんだ。だけど、屋上に人の気配がしたから巡査をつれて見に行くと・・・・・・」怪談話かと思うような雰囲気であった。
狩屋さんは、コーラのストローを口に咥えて一口含んだ。その後、体を前のめりにしてから話を続けた。
「そこにいたんだよ」なんだか怪談話のような語り口調のような気がした。
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「十七・十八歳位の女の子が、犯人の一人を蹴るのが見えたんだよ。……それで慌てて駆け寄ったら・・・」
「駆け寄ったら?」もう一度、唾を飲み込んだ。
「ニコって笑ってから空飛んで逃げていった!」言うと同時に背もたれに体をもたれた。
「空を飛んで逃げたって・・・・・・本当ですか・・・・・・」さすがに私は、空は飛んではいませんけど・・・・・・。
「ああ、確かに見たんだけど、僕以外の巡査達は見てないって言うし、人質の人達は全員覚えてないって言うし、訳わかんなくってさ。おまけに防犯カメラも故障していたみたいで静止画しか写ってなかったんだ」申し訳ございません。私がやりました。
でも、人質の人達も覚えていないなんて・・・・・・結構、派手にやってしまったと思ったのだけど・・・・・・。
狩屋さんは、店の窓から外を見る。
窓の下に人だかりが見える。白い服を着た女性を中心にして、何か話し合いをしているようだ。少し揉めているようにも見える。狩屋さんはその光景を指差して言った。
「そうそう、ちょうどあんな感じの・・・・・・、えっ!」狩屋さんは急に立ち上がり、もう一度、窓の外を確認した後、唐突に店を飛び出した。
私は何が起こったのか理解出来ずに呆然としている。
「えっ!ちょっと・・・・・・!」慌てて立ち上がり狩屋さんを追いかける。
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