7 / 33
後ろから……
しおりを挟む
「そうなんですか、で後ろから押されたっていうのは確かですか?」警察官がメモを取りながら聞いてくる。
「ええ、でも・・・・・・、押した人の顔は見えませんでした・・・・・・」愛美は赤信号が変わるのを待っていて前しか見ていなかった。
「でも、通勤の時間に誰かが後ろから押したのなら目撃者がいないのは・・・・・・・」
「俺は、彼女が後ろから押されたのを見たよ」先ほどまで眠っていた刈谷が目を開けていた。どうらら気が付いたようだ。
「刈谷・・・・・・・、お前、またどうして、そんなところにいたんだ?」刑事が呆れたようにため息をついた。
「いや・・・・・・・、ちょっと仕事で・・・・・・・」言いながら彼は愛美の顔をチラッと見た。その視線の理由が、愛美には解らなかった。
「彼女が押されたのを見たっていうのは本当なのか?」刑事が気を取り直したように真剣な顔をして聞いた。
「野沢さん・・・・・・・、だから俺は彼女を助けに飛び出して助ける事ができたんですよ・・・・・・・。顔も覚えていますよ・・・・・・・、たぶん」刈谷は半身を起こすと顎に掌を当てて、頬杖を突くような仕草をした。愛美はその仕草を見て、少し胸がキュンとしたような気がした。
「愛美!大丈夫!!」昌子が部屋に飛び込んできた。
「あっ、お姉ちゃん・・・・・・」突然の昌子の登場に愛美は驚く。
「あれっ!お巡りさん!?」昌子はベッドを囲んで座っている妹と、警察官を見て驚いた。なぜか両人差し指を立てて横にしてポーズを取った。
「今日は、お疲れでしょうから刈谷と・・・・・・、えーと、篠原さんでしたよね。明日の正午で結構ですので署の方にお越し願えますか?」
「はい、わかりました」「ええ・・・・・・」刈谷に続き愛美も返答をする。なぜか、明日も彼に会えるのかと思うと、彼女の頬が少し赤く染まった。その様子を見て昌子は何かに感づいたようにニヤニヤしている。
その返答を確認してから、野沢という刑事は軽く会釈会釈をすると、巡査と一緒に病室から出て行った。
「ええ、でも・・・・・・、押した人の顔は見えませんでした・・・・・・」愛美は赤信号が変わるのを待っていて前しか見ていなかった。
「でも、通勤の時間に誰かが後ろから押したのなら目撃者がいないのは・・・・・・・」
「俺は、彼女が後ろから押されたのを見たよ」先ほどまで眠っていた刈谷が目を開けていた。どうらら気が付いたようだ。
「刈谷・・・・・・・、お前、またどうして、そんなところにいたんだ?」刑事が呆れたようにため息をついた。
「いや・・・・・・・、ちょっと仕事で・・・・・・・」言いながら彼は愛美の顔をチラッと見た。その視線の理由が、愛美には解らなかった。
「彼女が押されたのを見たっていうのは本当なのか?」刑事が気を取り直したように真剣な顔をして聞いた。
「野沢さん・・・・・・・、だから俺は彼女を助けに飛び出して助ける事ができたんですよ・・・・・・・。顔も覚えていますよ・・・・・・・、たぶん」刈谷は半身を起こすと顎に掌を当てて、頬杖を突くような仕草をした。愛美はその仕草を見て、少し胸がキュンとしたような気がした。
「愛美!大丈夫!!」昌子が部屋に飛び込んできた。
「あっ、お姉ちゃん・・・・・・」突然の昌子の登場に愛美は驚く。
「あれっ!お巡りさん!?」昌子はベッドを囲んで座っている妹と、警察官を見て驚いた。なぜか両人差し指を立てて横にしてポーズを取った。
「今日は、お疲れでしょうから刈谷と・・・・・・、えーと、篠原さんでしたよね。明日の正午で結構ですので署の方にお越し願えますか?」
「はい、わかりました」「ええ・・・・・・」刈谷に続き愛美も返答をする。なぜか、明日も彼に会えるのかと思うと、彼女の頬が少し赤く染まった。その様子を見て昌子は何かに感づいたようにニヤニヤしている。
その返答を確認してから、野沢という刑事は軽く会釈会釈をすると、巡査と一緒に病室から出て行った。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる