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03-05 訓練代(一)*
しおりを挟む「今すぐしましょうか……このままの方がもっと可愛い姿が拝めそうですし」
「んっ」
荒々しい口付けが降ってきて、それと同時に彼はセーリスのスカートをたくし上げる。下着の上から秘裂をなぞっていけば、条件反射か奥が湿ってくるような気がする。
口を開いて、舌を伸ばして絡めあって、その最中にヘニルの下腹部へと視線を向ければ、既にそこは苦しそうなほどに膨れ上がっている。
「ふ、んっ……ぁ、最初から、そのつもり、だったでしょ」
「下心はありましたよ。でも嫌そうだったから諦めてたんですけど、丁度良かったですねぇ」
少し目を伏せながらヘニルは言う。こちらへ、と促されるまま、セーリスは彼の膝の上に、彼に背を向ける形で座り込む。
「下着は汚したくないですよね。脱いでください」
スカートをたくしあげ、彼女は下着を脱ぎ去る。露わになったそこにヘニルは指を這わせながら、服の上から胸を撫でつける。が、少しだけ物足りなさそうに唸った。
「やっぱ全部脱ぎますか」
「やだ……誰か来たら見られるじゃない」
「でも服も汚したくないでしょう?」
それにセーリスはう、と詰まってしまう。確かに無事に帰る際に服が情事の跡で汚れているのはまずい。サーシィにもまた苦労をかけてしまう。
反論できないでいる内に、ヘニルは彼女の服に手をかけ、脱がしていく。外気晒される赤らんだ肌に吐息を溢し、手触りを確かめるように指をいたる場所へと滑らせる。
「それに大丈夫ですよ。誰かに見られたら、俺がそいつの頭を潰してあげますから、何も心配する必要はありません」
「……えぇっ」
「冗談ですよぉ」
さっと顔を青くするセーリスにすかさず彼はにこりと笑う。全裸になった彼女の肌を好き勝手撫で回し、音を立てながらその耳に唇を寄せる。
「はぁ……急ぎの用命でも、褒美をくれるなら俺は頑張りますとも」
視線を落としていたセーリスは、彼の指が大きく足を開いた自分の秘裂を弄る様を見てしまう。初めはその割れ目を指で往復させるようになぞり、次にぷっくりと膨れた陰核に触れ、指の腹で芯を押しつぶすように撫で始める。強い刺激に彼女はびくびくと身体が震え、けれど縋るものが無く困ったように眉を下げた。
「溜まってて、結構辛かったんですよねぇ……」
「んやっ、うぅ」
「いつもよりなんか、声が蕩けてますね。酔ってるせい……か」
「ひゃぁうっ」
はむ、と真っ赤になった耳を唇で食めば、一際大きな声が小さな口から漏れる。それに気を良くしたヘニルはじんわりと濡れ始めた中に人差し指と中指を差し込み、親指で変わらず芯を弄る。じゅくじゅくと音が立つほどに中は既に愛液が溢れていて、彼の指が入ってきたことによりとろりと滴り落ちてくる。
「ここが物欲しそうにしてますよ、ご無沙汰ですかね」
「ちがう、そんなんじゃ、んぅっ」
「……他にアテでもあるんですか?」
行為自体は前回ヘニルとしたきりだ。自分を相手する男など彼くらいで、それが更に惨めさを増長させていく。そんな心境だったセーリスは、彼の冷え切った声に気付かなかった。
ぐっと弄る指の動きが激しくなり、彼女の目からも咥え込んでいるそこが蠢いているのが分かる。空いた方の彼の手は絶えずセーリスの頬を撫で、同時に耳への責めから逃れられないように顔を固定させている。
「そんなわけないですよねぇ、あんたは哀れにも、王城の奴らに見向きもされないんですから」
「っ……、ん、ぁあっ」
「……、そんなこと気にしなくていいじゃないですか。見る目のない奴らのことなんて」
二本の指が動くたびに、ぐしゅ、と水音が立つ。伝ってきた愛液が糸を引いて、床へと滴り落ちていく。
セーリスは惨めな気持ちになりながらも感じていた。二度も自分を抱いた男の手によって。
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